幻想偽善録   作:26tg

2 / 3
大変遅くなりましたが、二話目の投稿です!
うまく出来ているかは皆様にご判断頂けると幸いです。



第一話 幻想郷‐博霊神社前

九条は先代と別れた後、やたらめったら目玉の多いトンネルを抜けた。目の前には、結構大きいのに寂れた神社があり、その神社の賽銭箱を挟んで立って話し込んでいる二人の女性と子供がいた。ちょうど神社の鳥居の真下に出たようだ。

着いたことだし近くの二人に話しかけようかと思ったが、残念ながら何か話しているようだ。邪魔しても悪いと鳥居にもたれかかりながらふたりを観察してみる。特筆すべきはその風体だろうか?少女の方は先ほど別れたばかりの先代によく似ている。服装もだ。違うのは頭の上の大きなリボンだろうか。もう一人の女性の方は立っているというよりは、先ほど九条が通ったトンネルのような所から上半身のみを出してその少女と話している。さっきのは彼女の能力による通路か。女性は俺が来たことに気づいてかこちらの方を向いた。すると少女もこちらに気づいたようでこちらを向いた。

 

「あら、お早い到着ね。ちょうど説明が済んだところよ。タイミングばっちりねぇ」

 

「あんたがこいつの言ってる専門家?ねぇ、紫。あんたこいつのこと『人』だって言ったわよね?」

 

「ええ、言ったわぁ。それが?」

 

「『人以外の気配がするわよ?』こいつ」

 

(ん?見抜きの異能でも持っているのかこの子は。早々バレてしまうようなものだったろうか?一応、聞いてみるか)

 

「どうしてそう思うんだ?巫女さん」

 

「……んー、勘」

 

「そうかい。………まあ、うん。()()()()()()()()()()、か。」

 

「どういうこと?それ」

 

「さあね。答える気はないよ」

 

「あっそ。なら力z「霊夢、先に中に入りましょう」……わかった。……どうぞ、あがりなさいよ。」

 

「そうさせてらうよ。」

 

中に入ると丸いちゃぶ台があった。そこで待っていてといわれ、少しすると少女がお茶を持ってきてくれた。でがらしだったが。

 

「で、あんたは人なの?妖怪?」

 

「半吸血鬼。厳密には僅かに血…………寿命を吸われて異能……まあ、魔眼だな。それのみを手に入れたタイプだ。それでも性質は僅かとはいえ変わっているから半吸血鬼とさせてもらう。ほぼ人だけど。それ以外の吸血鬼に該当するような症状は日中日の当たる所にいたら体が少しばかりだるくなって動きづらくなることかな?あ、夜は逆ね。あとは寿命が性質が変わった分曖昧になってるかもしれない、これについては確証は無い。」

 

「…………紫」

 

「なあに?」

 

「こいつで大丈夫なの?」

 

「心外な。これでも化け物の退治はできるほうだ。さて……と、そろそろ君らの名前を教えてもらっていいか?まだ聞いてないし」

 

「そういうときは貴方が名乗るのではないのかしら?」

 

「…………オーケー、ならこちらから名乗ろう。俺は九条恭弥。ここに来る前は探偵をしていた。って、呼んだのそっちじゃなかったか?」

 

「博霊霊夢、ここの巫女よ。妖怪退治をしているわ」

 

「私は八雲紫。この世界の管理人兼この子の保護者よ。ええ、呼んだわね。」

 

「まあいいか。あまり詳しいこちらの世界の説明は受けていないので、この世界の説明してもらっていいですか?」

 

「わかってるわ。第一、そのために一旦こっちに出るようにしたのだもの。じゃあ、ちゃちゃっと、説明するわねぇ。」

 

「よろしく頼む」「わかったわよ。」

 

紫の説明してくれたことをまとめる事にしよう。

まず、この世界は『幻想郷』、別名『名を忘れられたものの楽園』と言うらしい。妖怪と人が共存している世界だそうだ。俺の世界は神話生物やカルトが暗躍するせいでむちゃくちゃだったがな。まあそれは蛇足だしまたいつか。

 

今回特筆すべきは『スペルカードルール』か。自分なりに頭でざっくりまとめてみたが、まあ合ってるだろ。

 

1,大体5枚位のスペルカードを用意する。枚数は開始前に相談する。大抵は5枚。

 

2,勝利条件を決める。大概は『相手をスペルカードで魅了すること』で、他には『何回ヒットしたら負け』、『体力、もしくは精神を削り切ったら勝ち』とか、『相手のスペルカードを全部破る』などだそうな。いくつかの勝利条件は人間対妖怪を想定したものだそう。

スペルカードの注意点

かならず避けたり、打開できるものにすること、わざと絶対に避けれないものや殺すためにしかないようなものを使わない。例外はあるとのこと。

 

3,あとは実践。さあ殺りましょう。場所は考えて、回りに迷惑にならないようにしましょう。あくまで遊びなんだから。

 

と、まあ大体はこのような感じか。聞き逃しもありそうだしまた今度気になったときにでも聞くか。それにしてもこのルール、幾らか人間対妖怪を想定しているためか結構両者がフェアにやれるように練られていて面白いな

 

「ふむ、大体は了解した。あとは、ああそうだ、忘れてた」

 

「どうしたんですの?恭弥さん」

 

「いや、なに、『確かに依頼は先代から受けたけどそのやり方はオレ流にやらさせてもらう』って言うのをいい忘れそうだったから、先に言っておこうかと」

 

「…………そうですか、好きにやられるのは構いませんが死なないでくださいね?」

 

「ああ、わかっている。それに死なない自信は多少ある。そうじゃなきゃ来る理由がないだろ?」

 

「ふふっ。たしかにですわね」

 

「…………ねぇ、紫。こいつ本当に使えるの?良い奴とは思うけど滅茶苦茶弱そうよ?」

 

弱いとは心外な。代わりに煽ってやろう。

 

「試してみるかい?口先だけじゃないことを証明しよう」

 

「……んー、いいわ。試してあげる。表に出なさいよ、スペルカードルールで相手したげる」

 

「へぃへい」

 

「あ、なんかイラッてした」

 

そうやって売り言葉に買い言葉で神社の前に出た二人。紫は縁側で審判です。大体4~5m離れた辺りで二人は向かい合う。てか、巫女さんチョロい。めっちゃチョロい

 

「決着の仕方は?」

 

「スペルカード5枚勝負、三回ヒットもしくはすべてを破る、あと綺麗な弾幕で相手を魅了したら勝ちにしようかしら?」

 

「オーケー、それで構わない」

 

「じゃあ始めるわよ?紫、合図お願い」

 

「はーい。じゃあ……始めっ!」

 

紫が開始の号令をかけたその瞬間、霊夢がお払い棒と御札を取り出し、空を舞う

 

「げ、君飛べるのか」

 

「ええ、飛べるわ」

 

むー、これは面倒。叩き落とすか。後々不利になりかねんし

 

「なら、『影より現れろ、岬歌』早々に出番だ」

 

恭弥の両手に影が纏わり付き、その中から重厚なハンドガンが現れる。

 

「手始めだ。『魔弾装填-雷 二十連射×2』ファイア!」

 

恭弥のハンドガンから放たれた総勢四十発の雷鳴が霊夢を狙う。

 

「それが手始め?笑わせないでよ。『陰陽玉』!」

 

霊夢の持つ紙の札のうち2枚から陰陽太極図を模したかのような大きな球体が1つずつ顕れ、そこから光の欠片のような弾幕が溢れ出す。恭弥の弾丸はその弾幕に全て当り、霊夢を貫くことはなかった。

 

「通常弾幕って奴か?」

 

「そんなもんね、スペルですらないわ」

 

「なるほど、なるほど」

 

「で?それでもうそれだけでおしまいかしら?おしまいなら私から行くわよ?」

 

「ん?あー、質問いいか?」

 

「なによ」

 

「これさ、()()()()()()()使()()()()()()()()()()?」

 

「…………何する気よあんた」

 

「スペルカード使って、身体強化」

 

「その程度、スペルにしなくてもいいんじゃない?やりたいなら止めないけど」

 

「ん、それが聞けたら良いわ。拡散した魔力をどうしようか迷ってただけだし」

 

「は?」

 

「さっきの魔弾ね、魔力粒子の()()()()を兼ねてるんだわ。だから……」

 

そこまで言葉を紡いだ瞬間、霊夢の目の前から忽然と恭弥が消え失せ、

 

「こんな感じでさ、現れたりできるだわ」

 

突如、真後ろに恭弥が現れる

 

「んな!?卑怯じゃない!」

 

「否定はしない。ついでに1ヒットね」

 

「は?」(一体どういうことよそr……)

 

驚いて回避をすっかり忘れていた霊夢は真横からの衝撃でその意味を知る。アホみたいな力で蹴り飛ばされていたのだ。そのまま霊夢は地面に叩きつけられる。

 

(……まだ倒れてないか。()()()()()()()()()し、使うか)

 

「……ごふっ!な、なによ……今の一撃……」

 

「なにって、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そう伝える恭弥を見た霊夢は、目を見開く。恭弥の様子が大きく変化している。黒い影のようなオーラが恭弥の身体の周りを揺めき、両目は青赤く煌めく。そして……悪魔を体現するが如くはためく黒の翼があった。

 

(こいつ、さっきまでと全く違う。今の今までこんな馬鹿げた力を持っていることに気付けないなんてありえない。これでもその手の訓練は欠かしてないのよ?)

 

「あんた、猫被ってたの?全然分からなかったわよ?」

 

「いや?使うまでもないと、わざとらしく負けとけばいいと思っていてただけだよ」

 

「舐めくさっていたのね、この私を」

 

「小娘に本気は出さないさ。これで1%あるかすらわからないし」

 

「ならブッ飛ばす!避けれるなら避けてみなさい!霊苻『夢想封いn……

 

霊夢は恭弥を本気で潰すために『夢想封印』を撃とうとした。だが、

 

「言っただろ?使うまでもないと、だから……これで沈め。幽幻苻『統べからくこの世すべては我が支配に在りて』」

 

撃ち抜こうとした。だが、身体が動かない。恭弥がスペルと思わしき言葉を紡いだ瞬間、霊夢の思考は止まる。何とか認識できたのは、自分の身体が『乗っ取られた』かのようになっていることぐらい。何かをしようにも思考が纏まらない。訳がわからない。

 

(なに……よ、これ。動きなさいよ、私の身体。動きなさいよ、動け、動けっての!)

 

「無駄だよ、博麗霊夢。()()()()()()()()()()()。俺が解くまでそれは解けないよ」

 

「あらあら、決まっちゃったわね。霊夢今回は相手が一枚上手だったわねー」

 

紫が試合の終わりを宣言する。恭弥の勝ちだ。なのでスペルは解いた、その瞬間

 

「……な、何よ、さっきの!あんなの……どうやってやったのよ!」

 

すると直ぐに顔中を怒りに震わせる霊夢ががなりたてる。説明してほしいようだ。

 

「単に、感覚を奪っただけだよ。一時的にね」

 

「だからそれを……」

 

「君には出来ないよ。そういうタイプの『異能者』じゃないでしょ、君は」

 

そう告げる恭弥をよくみると、その左目がスコープのような模様を描いている。ちなみに、戦闘中の恭弥の変化は試合が終わると同時に揺らめいて薄れて消えている。

 

「それ、どう言うことよ!説明しなさいよ!」

 

「面倒くさいからパス」

 

「は!?ふざけんな!説明しなさいよ!」

 

「ちっ。なら、ヒントだけくれてやるよ、糞餓鬼」

 

「……ヒント?」

 

「ああ、一回しか言わないぜ?一回だけな」

 

「もったいぶらずに早く言いなさいよ!」

 

「はいはいはいはい、じゃあ言うぜ?【俺の異能は『契約』によって成り立っている】。Do you understand?」

 

「け、契約?」

 

「じゃあな。場所はわかったから人里行くわ」

 

「あら、行ってらっしゃい。拠点はそっちでつくってねー」

 

「はいよ。了解した、管理者殿」

 

「あ。待ちなさいよ!」「あっさり負けた霊夢は特訓よー」「え、ちょ、ま、それだけはいやああああああ!!」

 

(なんか悲鳴がするけど無視無視。助けてやってられる暇ないし、つーわけで合掌)

 

そうやって、霊夢を見捨てた恭弥は人里へ向かう。暫しの間心の中で霊夢に合掌しながらだが。目下は、

 

(どうやって人里とパイプを作るか考えないと)

 

……早くも霊夢はどうでもいいようである。外道である。なお、人里の場所は戦闘中に魔力ばら撒いて索敵していました。

 




恭弥の能力、推測できる人いそうだなーとこれかいて少し思いました。
まあ、内容はおいおいバラしていきます。
多分紅魔館くらいで一部公開かな?
では、次のお話で。
質問、誤字、ほしい描写などなど感想で受け付けますのでどしどし下さい!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。