大天使、着任す   作:NTK

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十九話 Xナンバー

トラック総司令部から大本営を通してアークエンジェル達のいる鎮守府に連絡がされた。

 

AA「ザフトが侵攻して来た⁉︎それで、トラック総司令部の方は何と?」

 

野井「〇一〇〇に再進撃を予告されたらしい。それで迎撃態勢を整えている。」

 

メネラオス「そんな⁉︎こう言うのもなんだが奴ら相手に艦娘達じゃ到底太刀打ちできないぞ!すぐに私達が援軍に行かなくては!」

 

野井「いや、春馬准将から直々に君達は援軍ではなく、万が一の対抗策を練ってくれと連絡があった。」

 

ドミニオン「でも、このままだとトラックは…。」

 

野井「わかっている。が、准将の言う事ももっともなんだ。君達を誘い出す事がザフト軍達の目的ではと僕も准将も思っている。」

 

メネラオス「…なるほど、奴らにとって脅威である私達を誘い出して叩くという可能性も無くはないな。」

 

AA「ですが、対抗策とは言っても、どうすれば…。」

 

その時、辺りに警告音が鳴り響いた。

 

野井「どうした⁉︎」

 

大淀「鎮守府に近づいてくる所属不明の艦が四つ!識別コードを発してるようですが、未確認のものです!」

 

AA「未確認?ちょっと良いかしら?」

 

アークエンジェルがその識別コードを確認すると、目を見開いた。

 

AA「これってオーブ軍、しかもクサナギの識別コード?」

 

野井「君の仲間かい?「ええ。」なら大淀、入港を許可してくれ。」

 

少ししアークエンジェル達は四人の艦娘を出迎えた。

 

クサナギ「久しぶりですね、アークエンジェルさん。」

 

AA「クサナギ…それに、ツクヨミにスサノオも。本当久しぶりね。そちらの方は?」

 

イズモ「初めましてだな。私はイズモ級宇宙戦艦一番艦、ネームシップのイズモだ。そこの愚妹共の姉だ。」

 

AA「ぐ、愚妹?」

 

イズモ「私が仕えるサハク家に仕えずにアスハ家なんぞの犬に成り下がった妹達を愚妹と呼んでなぜ悪い?」

 

クサナギ「すいません、姉はこういう人なんです…。」

 

AA「は、はぁ…。」

 

野井「それで、君達はなぜわざわざここに?」

 

イズモ「単刀直入に言えば協力しにきた。ここで話すのもあれだ。中で話してもらえるとありがたいのだが。」

 

野井「わかった、案内しよう。」

 

イズモ達を中に案内し、彼女達の話を聞く。その内容に全員は驚愕した。

 

ドミニオン「ザフト艦やモビルスーツを量産しているですって⁉︎」

 

イズモ「ああ。でなければあれ程の数は揃えられない。そこでだ。我々もモビルスーツを量産する。それと、艦娘用に対モビルスーツ装備も開発する。」

 

野井「そんな事が出来るのか?」

 

イズモ「奴らが出来て我々に出来ない筈がない。対モビルスーツ装備と言ってもモビルスーツの装備とそれを保持出来る艤装を造るだけだ。ビーム兵器が望ましいのだが、艦娘には電力がない。だからバズーカやライフルなどの実弾兵器を開発する。それと近接用に対艦刀もな。アークエンジェル、お前達にも協力してもらう。」

 

AA「わかりました。こちらもストライク等のデータがあるのでそちらも造りましょう。」

 

ドミニオン「私もモビルスーツのデータがあります。」

 

メネラオス「私もモビルスーツはないが協力出来る事はしておこう。」

 

イズモ「決まりだな。では早速データを入力しに行くぞ。」

 

一同は工廠に向かいデータを入力し始めた。

 

イズモ「既存のデータを消した方がやりやすいが、それだと困るだろう?だから、別枠でデータを作り用途に合わせて切り替える形にする少し時間はかかるがなるべく早く済ます。」

 

野井「ああ、頼む。」

 

イズモ「私はアストレイのデータを作る。クサナギとツクヨミはムラサメのデータを。スサノオは装備関係を頼む。」

 

三人「了解。」

 

村雨「ムラサメ?」

 

AA「オーブ軍のモビルスーツの名前です。そういえばムラサメのビームライフルの名前ってイカズチでしたっけ?それはそうと、私達もデータを作りましょう。」

 

野井「それが無事に成功したら教えてくれ。大本営や各鎮守府に渡しておく。」

 

このデータの成否が人類の反撃に大きく左右されることを感じつつ、成功する事を祈りアークエンジェル達はデータを作る。そうしてる内に刻一刻と再進撃の時刻は迫っていった。

 

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トラック鎮守府

 

時刻は既に〇〇五五となり、迎撃態勢は整っていた。深夜である為艦載機を飛ばせない空母達は避難経路の確保に努めていた。

 

提督「そろそろ奴らがこちらに向かって来る頃だ…。みんな、勝てとは言わない、無事に生き延びてくれ…!」

 

再進撃まであと一分となった頃、隼鷹はある違和感を感じとった。

 

隼鷹「なぁ、何か地面から変な音しないか?」

 

飛鷹「変な音?」

 

耳をすませると確かに地面から何かを削るような音が聞こえてきた。やがて時刻が〇一〇〇を刻んだ時、突然二人の目の前にある地面が盛り上がりそこから三機のモビルスーツが背中合わせで飛び出して来た。その三機のモビルスーツ、ジオグーンの一機は隼鷹と飛鷹の姿を視認するとすぐさま両腕のクローを突き出しその胴を貫いた。

他の地面でも同じようにジオグーンがモグラのように現れ、その穴を通ってゾノ、グーン、アッシュ、さらにはピートリー級やレセップス級が現れモビルスーツを発進させる。現れたモビルスーツ達は次々に施設を破壊し、海上に待機していた艦娘を後ろから狙い撃った。

 

提督「馬鹿な⁉︎奴らは今から占領地から来るのではなかったのか⁉︎」

 

予想しなかった奇襲に慌てふためいている鎮守府の様子をヴェサリウスは遠くから見ていた。

 

ヴェサリウス「やはり混乱しているな。我々はどこから再進撃するかは言ってなかったから当然か。モビルスーツ隊、発進させろ!攻撃開始!」

 

その合図でモビルスーツ隊が発進され、同時にミサイルも放たれた。未だ混乱していた艦娘達はミサイルを避けれずにほとんど命中してしまった。生き残った艦娘達の目には闇夜に浮かぶ赤い一つ目がこちらに向かって来る恐怖を感じた。たちまち戦闘となるが、安全と思っていた陸上から攻撃を受け、さらに前にも敵がいるという挟み撃ちに思うように戦果を上げられなかった。さらに、建造により数を増やしたヴェサリウス達は当初考えていた鎮守府の戦力の八割を削ぐ事はやめ、陥落するまで攻撃を行う事にした為、以前よりも苛烈な攻撃を加えていた。

 

ヴェサリウス「さて、私もモビルスーツを出すとするか。」

 

前の戦闘で特別な(・・・)ディンを失ったヴェサリウスはその埋め合わせにガモフからあるモビルスーツ(・・・・・・・・)を受け取っていた。そしてそれはヴェサリウスから先に出したシグーとゲイツに続いて飛び立っていった。彼女のいた世界で全ての始まりとなった四機の機体が。

 

翔鶴〈こちら翔鶴!避難経路が敵に抑えられっ…〉

 

爆音と共に途絶えた通信を聞き、提督は慄然としていた。退避を命じてもその避難経路を抑えられてしまい、残された道は陥落しかなかった。降伏をしたところで人間を始末したという前の通信からして彼は助からないだろう。

 

提督(いや、艦娘をどうしたかは特に何も言ってなかった、彼女達が助かる可能性があるのなら…!)

 

そう思いマイクを手に取ろうとした時であった。窓の外に何かを感じ取り彼は外を見た。

一機のグゥルがモビルスーツを載せてない状態で向かってきた。特攻かと思った彼だが次の瞬間、黒いモビルスーツが突然グゥルの上に現れ、右手に装備された槍のようなものを射出した。

 

提督「なっ⁉︎……ぐぼっ‼︎」

 

彼は射出されたそれに胸を貫かれ、絶命した。他の戦場でも異変が起きていた。

海上では青いモビルスーツがビームサーベルで次々に艦娘を切り裂いたり肩の砲台で砲撃をし、陸上ではカーキ色と緑色をしたモビルスーツが手にした大型のライフルで施設を破壊し、別の場所にいた紅いモビルスーツは異形の姿に変形し開いた砲口から太い光条を放っていた。それらのモビルスーツは他のモビルスーツとは明らかに違う所があった。

体のパーツの一つ一つが直線的であり、V字のアンテナに一つ目ではなく人間のように二つの目を持つ頭部、さらに他のモビルスーツは砲撃を受けると爆散するのに対し、そのモビルスーツは傷一つ付いてないのであった。

それらの名は、ブリッツ、デュエル、バスター、イージス。連合がかつて開発し、ザフトに奪われたGと呼ばれた兵器達であった。

----------------

 

その頃、アークエンジェル達のいる鎮守府では一同が工廠に集まり、その成果(・・)を見ていた。

 

野井「この短時間で出来上がるとは…。」

 

イズモ「運用は問題ない。すぐにこのデータを大本営や各鎮守府に転送してくれ。もう攻撃が始まっている頃だ、急いでくれ。」

 

野井「ああ、わかっている。」

 

彼女達はバズーカや実弾ライフルなどの艦娘用の対モビルスーツ装備と、モビルスーツを開発する事に成功したのだった。M1アストレイ、ムラサメ、各種ダガー、そしてストライクとストライクルージュが彼女達の目の前に立っていた。

 

クサナギ「姉さん、ゴールドフレームは?」

 

イズモ「我が主の愛機をそう何体も出したくはない。すでにあの提督には了承済みだ。」

 

一歩で、アークエンジェルはストライクを懐かしい目で見つめていた。

 

AA「またこの機体を載せる日が来るなんてね…。」

 

そんな時であった。突然外から悲鳴があがった後、五月雨と電が青い顔をして駆け込んできた。

 

ドミニオン「どうしたの二人共?」

 

五月雨「お、おば、おば、お化けが出たの‼︎」

 

メネラオス「お化け?」

 

電「そうなのです!誰もいないのに水面が誰かが移動しているみたいにスーッと波打ってこっちに向かってきたのです!」

 

アークエンジェル達が外に出て見てみると確かに水面が彼女達が移動するように波打ちこちらに向かって来ていた。するとそこから声が聞こえてきた。

 

?「そこにいたのね、アークエンジェル。」

 

AA「だ、誰⁉︎」

 

声のした辺りから足が現れ、そこから二人の艦娘の姿が浮かび上がった。

 

AA「あなた達は?」

 

ガーディ・ルー「初めまして。私は地球連合軍第81独立起動軍、通称ファントムペイン所属、ガーディ・ルー級特殊戦闘艦一番艦ガーディ・ルーです。」

 

ナナバルク「同じく、ガーディ・ルー級特殊戦闘艦、ナナバルクです。」

 

AA「ガーディ・ルー級…それに、ファントムペインって…あなた達はまさか⁉︎」

 

ガーディ・ルー「ええ、私達はあなたの改良艦でありながら、後ろ暗い事を何度もしてきた、忌まわしき艦達です。」

 

AA「そう…わかってるわ…。それで、どうしてここに?」

 

ガーディ・ルー「あなた方に協力しようと思い、ここに来ました。」

 

ナナバルク「私達が取り返しのつかない事をしたのはわかっています。それが償いきれない事も。ですが、どうか協力させてください。」

 

二人は頭を下げ、アークエンジェルに懇願した。するとアークエンジェルは二人に顔を上げるよう言った。

 

AA「あなた達がやってきた事はあなた達が望んでやった事ではないのでしょう?私も、同じような罪を背負っていたから…。」

 

ドミニオン「姉さん…。」

 

AA「だからあなた達の協力を受け入れるわ。あなた達、モビルスーツは持ってる?持ってたら、そのデータを貰いたいの。」

 

ガーディ・ルー「ええ!持っています!喜んで差し上げます!」

 

ナナバルク「受け入れてくださり、ありがとうございます!」

 

影の道を歩いてきた二人が、初めて人に誇れる光の道へと歩み初めたのであった。




Xナンバー登場です。ゴールドフレームとブリッツの右手が被りますが、気にしないでください。(ちなみに出すのは天ミナの方です)
そしてアークエンジェルにもモビルスーツが載せられるようになりました。仲間達も集まり、艦娘達にも対モビルスーツ装備ができ、いよいよ反撃です。
関係ないですが、ストライクがいてストライクルージュもいて、ストライクノワールも出すのでスリーストライクのバッターアウトチームできますね。
それでは次回をお楽しみに。
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