更識家長男はシスコンである。【完結】   作:イーベル

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遅い時間だけどね、出来たから投稿するよ。明日は午前からバイト。早く寝ればよかったって、もう既に後悔してる。




落雷襲来

 セシリアとの戦いの後クラス代表になりクラス代表戦に出場することになった。そして四月の下旬、セカンド幼馴染である鈴が転校してきた。そのとき約束のことについて聞かれ、「毎日酢豚を奢ってくれる」という約束かと確認すると鈴は激高し仲を戻せないまま本日、クラス対抗戦を迎えた。

 

「今謝るなら痛めつけるレベルを下げてあげるけど?」

「その必要はねえよ。本気で来い!」

「ISの絶対防御だって絶対じゃないのよ。死なない程度に痛めつけることは出来る!」

「わかってる」

 

 そう…分かっている。ISに生身で立ち向かった人だっているんだ。あの人が勝算のない行動をするとは思えないしそうじゃなきゃ納得がいかない。

 あの日からやれることはやった、手は抜いたことは一度もない。神経を限界まで研ぎ澄ませろ…素早くシャープに、一撃で仕留めろ。それ以外が出来るほど俺は器用じゃない。

 

「行くぞ鈴…覚悟はいいか」

「上等!」

 

 鈴は青龍刀を抜き、俺も『雪片弐型』を取り出して振るい感触を確かめる。試合開始のブザーが鳴った。

 スラスターを吹かせて互いに距離を詰めた。鈴は上段からの振り下ろし、早い。先制攻撃を仕掛けるつもりだったが出遅れた。剣を横にして受け止める。

 

「ふーん初撃を防ぐなんてやるじゃない。でも――」

 

 拡張領域からもう一本青龍刀を取り出して振り回す、まるで剣舞でも見ているようだ。セシリアといい鈴といい代表候補生はダンスが好きなのか?

 

「どこまで持つかしらね!」

 

 鈴は二本の刀で嵐のような連撃を加えてくる。それを一度は受け流し、もう一方は受け止める。一撃、一撃が重い。代表候補生は伊達じゃない、ということだ。

 やがて二刀流から刀を連結させて攻め方に変化を付けてきた。ブレード一本のみの俺には出来ない戦術だ、やりにくい…。

 そして対応が追い付かないうちに鈴はもう一枚カードを切った。

 

「がっ!?」

 

 なんだ今のは…まるで見えない拳に殴られたような…。

 

「今のはジャブだからね。これからどうするの一夏?」

 

 注意して見ると肩のトゲトゲしていた所の空気が歪んでいる。これもISのハイパーセンサーの成せる技なのだろう。

 足元に発射された何かが当たり砂埃を巻き上げた。続けて乱射される。俺は地面すれすれを飛び砂埃で身を隠す。こうすれば多少は狙いが絞りにくくなるはずだ。

 

 鈴が切り札を切った以上こちらも切り札を出すしかない。千冬姉直伝の瞬時加速(イグニッション・ブースト)からの零落白夜による一撃必殺。

 チャンスは一度きり、それ以降は鈴には通用しないだろう。覚悟を決めろ…。

 砂埃の中から飛び出した。

 

「やっと出て来たわね!」

 

 何かが顔の横を通り過ぎた。加速して鈴の背後に回りこむと鈴は驚愕の表情を浮かべた。仕掛けるならここだ!

 瞬時加速で一気に詰めて切りかかる。

 

「貰った―—!!」

 

 振り下ろすその刹那、天を包んでいた壁は砕かれ轟音が鳴り響く。(いかずち)が落ちるように青い線が走った。

 

「何――今の!?」

 

 砂埃が更に大きく立った。その中にいるそいつはしゃがんだ状態からゆっくりと立ち上がると背負っていた細長いケースのジッパーを開き中の物を取り出す。

 

「竹刀…か? あれ…」

「そうみたいね」

 

 あのようにアリーナの強固なシールドを破ったのだからどんなとんでもない武器が出て来るのか、と警戒していたこともあり、あろう事かここで気が緩んでしまった。

 バツ印を描くように二度竹刀を振るう。淀みなどないその太刀筋は剣の道を歩んだものなら誰でも見とれてしまうはずだ。

 

 川に流れる水のように滑らかに。竹刀を地面と平行に、そして顔のすぐ後ろに竹刀を持ってくる。殺気も何も感じず自然とその構えに収まった。

 

 

 ―――秘剣

 

 

 空気が震えた。ヘルメットで隠れて口元は見えず、小さい声だったけど確かにそう聞こえた。

 全身に鳥肌が立ち警鐘を鳴らす。とても竹刀が届くとは思えない距離にもかかわらず、「早く逃げろ」「当たるな」…体がそう言っている気がした。

 

 

 ―――燕()()()

 

 竹刀が動く。

 

「危ない! 一夏――!!」

 

 ドン、と背中を押されてようやく体に自由が戻った。

 

「きゃあ!!」

 

 鈴に俺が受けるはずだった攻撃が三方向から全く同時に直撃する。肩の砲台にヒビが入り鈴本人にも衝撃が伝わる。彼女が最初に言っていたように絶対防御では衝撃を全て殺しきれるわけではないのだ。ダメージのキャパシティーを超えた機体は強制的に解除された。

 

「鈴!?」

 

 地面に落ちそうな彼女を抱きかかえる。さっきまでの力強さは無く、ぐったりしている。

 

「大丈夫か!しっかりしろ!鈴!!」

「い…ちか?早くピットに…戻りなさい。先生達が、助けに来てくれる…はずだから」

 

 でも…先生達もすぐ来れる訳じゃない。それではまだ避難しきれていない生徒たちや箒、千冬姉にも危険が及ぶかもしれない。ここで引くわけにはいかない。

 俺はアリーナの端まで行って鈴を降ろす。

「鈴はここで待っていてくれ、俺が必ず……あいつを倒す!」

 

 反対側のあいつがいる場所に戻る。竹刀を持ったまま同じ場所に居た。

 

「人助けは終わったか?」

「ああ、おかげさまでな。お前は何者だ! いったい何が目的なんだ!!」

 

 

「俺に名乗る名など無い、といつもなら言うところだが……俺はジン。ジン・クロニクルとでも呼んでくれ」

 

 ジンと名乗ったそいつは不敵に笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




人物紹介

ジン・クロニクル

IS学園に突如現れた謎の人物。武器は竹刀であの秘剣燕返しの発展型の剣術を使いこなすぞ!いったい彼は何コンなんだ!?その正体はいずれ明らかになるだろう…

誤字があったら報告お願いします…今回は自信が無いです眠いです。おやすみなさい。

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