「あっちぃ…」
雲一つない青空から照りつける真夏の太陽、快晴と呼ぶのにふさわしい天気だ。俺は今、内浦の浜辺にいる。
今日は練習が休みだから、本当なら、家でゆっくりカフェオレでも飲みながら、ゲームをやったりギターを弾いたりと、自分の時間を満喫し、真夏の太陽なんか眼中にない休日を過ごしていたところだ。
では、何故俺がこんな内浦の浜辺なんかにいるのか…
そう、それは…
バシャバシャ
「つめたっ!」
「透くーん!透くんも一緒に遊ぼうよ〜!」
そう、今俺は青春の真っただ中にいる…わけではない。現実はそう甘くない…とにかく、事の発端について話そう。
事の発端は昨日に遡る…
それは練習の帰り道…
「透くん!透くん!明日って練習休みだよね、予定空いてる?」
「え?確かに空いてるけど、俺、明日は家でだらd「じゃあ、決まり!明日、10時ぐらいに私の家の近くの浜辺まで来て!」
「いや、ちょっと待って、だからおr「水着とかも忘れないでね!」
「俺のはなs「ちなみに梨子ちゃんと曜ちゃんも来るからね!それじゃーまた明日〜」
そう言って高海さんは、足早にその場を去った…
っておい、思い返すと、俺の言葉、段々短くなっているじゃないか…高海さん、もうちょい人の話を聞いてくれ!
で、この展開から、大体予想できるだろう…そう、俺は今、2年生組と海水浴に来ている。
あ、ちなみに目的は何なのか、来た時に聞いてみた。
「目的?…うーん…み、皆の仲をふ、深めること…だ、だよ!」
っておい、今考えただろ、絶対。
まあ、話を戻して、さっきの高海さんの呼び方に答えるとしよう。
「高海さん、見てのとおり俺は今、砂でドラ○もんののび○の家を建設中なんだ。これは重要なプロジェクトなんだ。だから、遊ぶ事はできn「もしかして…泳げないとか?」
グサッ!
「い、いや…そ、そんなわけ無いじゃないか〜高海さん、何言って」
「プールの時とか、タイム遅くて、一人だけで泳いでたりとかしてた?」
グサグサッ!
「い、いやだなぁ、わ、渡辺さんまで〜」
「ごめんね、透くん。透くんが泳げないの知らなくて…で、でも!泳げなくても、全然恥ずかしくないよ!確かに、泳げた方がカッコイイし、溺れないし、一人だけ浮かないし、寂しくないし…良いことだらけだけど、泳げないのって全然恥ずかしくないよ!」
グサグサグサグサグサグサグサッ‼︎う…う、や、やめtグサグサッ!
ううう…心が…
「梨子ちゃん、フォロー下手すぎだよ!透くん、痛すぎて転げまわってるよ!」
「え!?頑張ったつもりなんだけどな…」
「まあまあ、梨子ちゃん、そう落ち込まないで!全力前進ヨーソロー!」
渡辺さん、それ言いたかっただけでしょ!
「ううう…確かに泳ぎは得意じゃない…だが、あくまで『得意じゃない』だけだ!泳げない訳ではない!」
「そっか!なら、千歌達と一緒に泳ぎの特訓しようよ!」
…え?
「それいいね!千歌ちゃん!私、水泳が得意だから色々おしえるよ!クロールとかバタフライとか前逆宙返り3回半抱え型とか!」
「曜ちゃん、最後のやつ完全に曜ちゃんの得意な技だよね…」
ちょっと待て、この流れは…
「よし!そうとなったら、特訓開始!」
高海さんが俺の手を強く引っ張り、海の方面へと向かっていく。
「俺の話を聞いてくれーーー!」
その叫びさえ、彼女の耳には入っていなかった…
〜〜〜〜〜数時間後〜〜〜〜〜
「し、死ぬ…」
あれから数時間、俺は主に高海さんや渡辺さんの指導によって、体がボロボロになるくらいの水泳の特訓を受けさせられた。
もちろん、桜内さんも俺が特訓をしている時、泳ぎのフォームにアドバイスをしてくれたりした。
ちなみに、どんな内容だったか。全ては言わないが、少しだけ話すと、「往復100メートルの地点をクロールで10往復」「高海さんを背中に乗せながら、平泳ぎ」「岩からの前逆宙返り3回半抱え型の練習」などなどの鬼畜っぷり。
特に平泳ぎはいろんな意味で鬼畜だった…
そんな訳で俺の体はボロボロだった、気がつけば照りつける太陽は海の向こうへ消えかけ、真っ赤に染めあがっていた。
「いやー!楽しかったね〜!透くん!」
楽しかったって、高海さんどんな体してるの!?
「うんうん!泳ぎも上達してたし、飛び込みも出来るようになったしね!」
そう、確かに泳ぎは上達していたのだ、3人の指導は的を得ていたり、分かりやすかったりして、カナヅチの俺でも一気に上達したのである。
ほんと、皆の体力や気力は凄すぎる、俺と同じ練習をしていたりしたのに、まだ余裕がありそうだし。
スクールアイドル恐るべし…
「透くん大丈夫?凄く疲れてるみたいだけど。何か飲み物とか買ってこようか?」
あーー、こういう時、桜内さんって本当に天使様みたいだよな。ほんと、感謝してます!!
「ありがとう。でも、大丈夫、自分で買いに行くから」
さすがに、この俺でも女の子をパシらせたりはしないよ。
「あ、あの、高海さん、渡辺さん、桜内さん、今日はありがとう。何か俺のせいで遊びどころじゃなかったけど。」
俺が泳げないのばれたせいで、時間使っちゃったからなー。少し、罪悪感が出てk「そんなことないよ!」
「え?」
「確かに、もっと遊んだりもしたかったけど、こうやって、何か一つの事にみんなで一生懸命になるっていうのも千歌はすっごくたのしいよ!」
「私も、こんなに泳ぎを一生懸命教えた人っていなかったらすごく新鮮だったし、何より、透くん頑張ってたしね!」
「私は、千歌ちゃんとか、曜ちゃんみたいに水泳についてはあんまり詳しくないから、上手く教えられたか分からないけど、私も凄く楽しかった!」
彼女達の言葉からは、嘘や気遣いなどは全く感じ取れず、とても純粋な思いが伝わってくる。
やはり、彼女達は誠実だ。
「…ありがとう。」
「また来ようね!そしたら何しようかなー、あ!今度はビーチバレーでもしない?」
「あ、でも俺、ビーチバレー苦手…」
「そしたら、また特訓だね!」
「え!マジかよ!」
そんな談笑をしている内に、真っ赤な太陽は気がつけばすっかり、海の向こうへ消えていき、夜風が俺たちを包んでいた。
いやー、ちょっと強引にまとめた感がありますねー。
でも、これ、かなり頑張った方なんですが…
すいません、調子乗りました、はい…
次回は1年生組との日常回、もしくは、最初の「ラブライブ」の方、どちらかを先にアップするつもりです!