入学式
顔合わせから二週間が過ぎ、入学式の日が来た。
理事長や更識の話があったが長い(特に理事長)ので割愛する。
担当教員の発表に移り最初に千冬が呼ばれる。
「私が学年主任と1組の担当となる織斑 千冬だ。校内でも何度か顔を合わせると思うので挨拶してくれ。以上、一年間よろしく頼む。」
司会の生徒会の人間が進行をする。
「織斑先生、ありがとうございました。それでは、1組の副担任の先生方を紹介します。山田先生、鷹野先生、お願いします。」
「副担任の山田です。至らぬこともあるとは思いますが、よろしくお願いします。」
「同じく副担任の鷹野だ。この学園初めての男性教師だがそんな事は関係なく話しかけてくれ。一応、IS整備以外は教えることができる。よろしく。」
そう言って山田先生と一緒に舞台から降りる。
やはり、俺が自己紹介するとざわめきが起きた。一部は値踏みするかのような目を向けてきた。
「山田先生、鷹野先生、ありがとうございました。それでは…」
司会が2組の担任発表に移る前に会場を後にする。この後は教室に移りHRとなる。俺は足早に1組の教室に向かう。途中で更識に話しかけられる。
「あら。式に出なくていいの?」
「先に教室へ行けと言われてな。まぁ、千冬なりの配慮ってとこだろ。」
「ふーん、織斑先生は名前なのに私は苗字で呼ぶのね。」
「なんだ。名前で呼ばれたいのか?」
「今年は私の妹も入ってくるからね。苗字だとかぶるのよ。」
「そう言う事か」
「えぇ、だから名前で呼んでもらえる?」
「分かった。楯無。」
「ありがとう。」
「後、これは俺からのお願いだ。」
そう言ってメモを渡す。
「誰もいないところで開けろよ。」
「? 分かったわ。」
中身自体に問題大有りだからな。そんな事を思いながら再び教室に向かう。
そして教室について中に入り、空調をいじってから教室の後の壁にもたれかかり、待つ。30分ほど待つと俄かに教室の外が煩くなる。扉が開き、生徒が入って来る。最後に真耶が入って来る。
「それでは、プロジェクターに表示されている順に着席して下さい。」
すると、全員が自分の席を確認した様で着席する。
チラチラと此方に視線を寄越しているのが何人かいるが、気にしない。というか、気にしたら負けだ。
一人だけ頭を抱えている人間がいる様だが見たところ、体調不良の様では無いので放っておく。
「それでは皆さん、最初は自己紹介をして貰います。」
と真耶がいい、出席番号順に進んでいく。
順調に進んでいると思ったらどうやら、頭を抱えていた馬鹿の所で止まったらしい。しかも寝てるときた。仕方が無い取り敢えず起こすか。
「山田先生、私が対処します。」
と言い馬鹿の所へ行く。完全に寝ている様なので、頸を掴み頭を上げさせる。
こいつは驚いた。こいつは男か。という事は、織斑 一夏か。そんな事はどうでもいい。背中をそらせても起きないところを見ると、相当深く眠っている様だが。さて、これで起きるかな。ネクタイをずらし第一ボタンの少し下に親指を当て一気に力を込める。そうするとどうなるか、気管が押しつぶされ絵も言えぬ様な痛みと息苦しさに襲われる。
「ガホッ!!」
とまぁ、こんな反応が普通だ。目が泳いでいるが大丈夫なのか、これ。すると俺を見つけたらしくいきなり怒鳴り立てやがった。
「てめぇ、何しやがる、」
「何もクソもあるか、お前が寝てたからな。起こしただけだ。」
「それに知ったってもっとマシなやり方があるだろ。」
「そして年上に敬語も使えんときた、ふざけてるのか?」
「うっ。す、すいません。」
「まだまともに謝れるところを見るとマシな方か…ふむこの件はこれで終わりだ。さっさと自己紹介しろ。」
「え…あ、はい。織斑 一夏です。………以上です。」
言い終わると同時に教室のドアが開き担任が入って来る。
「貴様は碌な挨拶もできんのか!」
と言って、手に持っていた出席簿で織斑の頭を叩く。
「げぇ!関羽!?」
「誰が赤ら顔の長ヒゲだ。もう一回言ってみろ。」
「ごめん千h、ガッ!」
「此処では苗字に先生をつけて呼べ。」
「はい、織斑先生。」
すると周りの生徒が
「やっぱり織斑君って千冬様の弟なの?」
「羨ましい。」
此処の生徒はニュースすら見ないのか?全く持って度し難い。これだから此処のOGを軍に入れるのは嫌なんだ。ただ、何人かはまともなのもいそうだがな。
さて、順当に自己紹介が終わった所で千冬の挨拶か。取り敢えず真耶を手招きする。
「これを付けてもらってもいいですか?」
そう言って耳栓を渡す。
「?はい、わかりました。」
真耶はそう言って耳栓を受け取ると、すぐに付けた。
「一年間貴様らを担当することになった織斑 千冬だ。まだ卵の殻すら割れない貴様らを一端のパイロットにしなければならない。社会にで死にたくなければ、はいかYes か jaかда で答えろ。以上だ。」
耳栓をつけ口を少し開けるのと間をおかず、教室内にいる生徒が騒ぎ始めた。
やれ、躾けてくれだ。やれ、北九州から会いに来たやら何やら。周りの教室にも迷惑になるので大きな音が出る様に壁を殴る。
「少しは黙れ。ぎゃあぎゃあ喚くな。お前らは此処に騒ぎに来たのか?違うだろ。此処は学び舎だ。多少の馬鹿騒ぎは目を瞑ろう。だがこれは何だ?担任が異常に強いくらいで何をそんなに騒ぎ立てる。お前らはまだわからんだろうが此処は軍学校に近い。一般教養なんてそこそこにISの技術しか教えない。それは何故か。お前らには元々其れが備わっていると思われてるからだ。だが此処の卒業生を部下に持ったことがあるが、屑すぎて話にもならん。確かに此処の教師は教えることに関しては一流だが、大人としては二流どころか三流の人間がゴロゴロいる。この中で女は男より優れていると思う人間はいるか?正直に答えてくれ。」するとちらほらと手が上がる。
「…三分の一ぐらいか…。一度課外授業でもするか?お前たちの曲がりきった考えを叩き直すにはちょうどいい場所があるんだが。其れが嫌なら、考えを改めろ。世の中を回している殆どは男がやっている事だ。お前達が此処に来る事が出来るのだって親が働いた結果だろ?お前達の親が母親しかいるわけでもあるまい。すでに死んでいるなら別だがな。」
そう言ってまた、後ろに下がる。何人かは不満そうな顔をしているが、どうでもいい。
「織斑先生、続けてくれ。」
「あぁ、分かった。今、鷹野先生が言ったとうり女尊男卑の考えなど捨てろ。戦場にでたら男女なんて関係ない。其れこそ実戦経験者に聞いてみろ。というわけで、鷹野先生、頼む。」
「其れでは改めて挨拶をさせてもらう。鷹野 正義だ。一年間よろしく頼む。織斑先生に言われたとうり、この学校の中でも数少ない実戦経験者だ。此処に来る前は軍にいた。もちろん、ISではなく、歩兵の実戦だがな。何か質問があるなら聞いてくれ。」
すると一斉に手が上がる。
目があったので座席表を見て指す。
「鷹月。」
「先生は軍のどんな所にいたんですか?」
「どんな所か…分かりやすく言うなら、軍内部の警察だ。組織内の汚職や横領などの捜査及び摘発をしていた。」
所属を言った途端真耶からも驚かれた。泣くぞコンチクショウ。
次は…ほぅイギリス代表候補か、面白そうだから指してみるか。
「では、セシリア・オルコット」
「鷹野先生は、今まで何人撃って来ましたか?」
「その事か、ふむ…100近いだろうな。丁度いい質問も出た事だ。お前達に忠告しよう。ISは兵器と言われているが、篠ノ之 束は最初なんと言ってISを発表したかわかる者はいるか?」
手が上がらない…まったく嘆かわしい。
「其れを知らず此処に来るとは…全くお笑いだ。では質問を変えよう。Infinite stratosphere を訳せるもはいるか?」
するとセシリア・オルコットが手を挙げる。
「“無限の成層圏”ですわね。」
「此処まできたら馬鹿でもわかるだろ。IS自体外宇宙に出るために作られた物だったのを、政治家や貴様らみたいな馬鹿が兵器として扱うなどと、糞ほども笑えん。これに関しては織斑先生の方が詳しだろうから割愛する。元々、我々男が築き上げてきた土壌に女という不確定要素をぶち込むとどうなるか。其れは崩壊を意味する。組織の崩壊、国家の崩壊。例えを挙げればキリが無い。その証拠に女性優遇政策を実施した国の出生率を見てみろ。日本は拍車を掛けて。アメリカも然りだ。かつての超大国の崩壊の先に待っているものがわかるか?其れは全世界規模の戦乱だ。民族、言語、宗教、思想。これらの物が古今東西戦争の火種となって来た。しかし、その火種を生み出すが事前に防いできたのは、大国や超大国のと呼ばれていた国だ。それを修復するのは誰か。それはお前たちの世代だ。我々のような腐りきった者たちではなく、まだ世の中を知らない。しかしそれ故に物事を真っ直ぐに見ることができる。お前達はお前たちの信じる正義を信じろ。何、曲がった事やったらそれを直してやるのが俺たち、教師の仕事だ。三年間精進しろよ。以上だ。」
そう言って教壇から降りる。
「それでは、山田先生自己紹介を頼む。」
「はい。」
そう言って真耶は教壇に登り挨拶をする。
「山田 真耶です。鷹野先生と同じく副担任です。一年間お願いしますね。」
と、柔らかい笑みを浮かべながら言った。
「教科担当は古文と現代文それと英語です。」
そう言って教壇から降りる。
そして千冬がまた、前に立ち
「以上が今年一年お前たちの副担任だ。くれぐれも無礼の無いようにしろ。」
言い終わると丁度チャイムがなった。
「丁度いい、織斑、号令をかけろ。」
「え、えーと、起立!…気を付け!礼!」
「「「「「「ありがとうございました。」」」」」」
結構書くのきつい(・・;)