Fate/Grand jorney through the Decade 作:☆5鯖来い!
設定に矛盾があったり、不定期更新になると思うので、あしからず。
岩肌ばかりが目に映る地下と思わしき空間の中、薄暗い明かりに照らされて複数の人影があった。
「そら見た事か。ただの英霊が私と同じ地平に立てば、必然、このような結果になる」
その中心に立つ、褐色の肌に刺青のような文様が刻まれた人物が淡々とただ事実を確認するかのように語る。
「ソロモン、言いたいことはそれだけか?それだけなら、俺達が諦める理由にならない!」
「ほう。実力の差を知っても尚、グランドキャスターたる我に挑むか」
ふらつきながらも立ち上がりソロモンを睨み付ける少年に対して、牙のような異様な歯を口角の隙間から覗かせながら不適に嘲笑う。
「視線だけで、これ程の呪詛を!?」
「マスター!!ッア!?」
ソロモンが視線を向けた少年を庇うように、身の丈を超える旗を掲げる金髪の女性と十字架型の盾を構える灰色の髪の女性が前に出たが、何かに弾かれたように後方へ飛ばされる。
「ルーラー!シールダー!」
弾かれた二人を案ずる声を上げる少年。
「余所見をしていてもいいのか?」
一瞬で少年との距離を詰めたソロモンは、少年の喉を掴むとその細腕の何処にそんな力があるのか、体を宙に浮かせる。
「カッ……ハ……!?」
「どうした?我を倒すのではなかったのか?」
嘲りの表情を変える事なく、ソロモンは事もなさげに瞬く間に少年の命の灯を消そうとする。
「マ、スター……」
シールダーと呼ばれた灰色の髪の少女は、地を這いながら己の本懐たる《盾の英霊》としての役割を果たそうと少年の元へ移動しようとする。
しかし、既に満身創痍な少女は数センチ動いただけで限界を迎えた体が悲鳴を上げ、その想いとは裏腹に動きが止まってしまう。
他の者も動くことが出来ても、少年の命が摘み取られる事を防ぐ事は出来ない。
そう、誰もが感じて少年自身も死を覚悟したその時だった。
――――ブオオォォォォォン!!
洞窟内であるが故、音が反響して重厚なエンジン音をより重く響かせながら一台のバイクに跨った青年が現れた。
「おいおい。主役の登場を盛り上げ過ぎだろ」
ヘルメットを脱ぎ、颯爽とバイクから降りた青年は周囲を見渡し、笑みを浮かべながら軽薄な口調で堂々と話す。
「取り敢えず、ソイツを放して貰おうか?これでも一応、サーヴァントなんでね。義理は果たさないとな」
腰のホルスターに吊り下がっていた白いカードホルダーのような物を取り出し、底部のグリップを起こして銃のような形にすると、ソロモンに銃口を向けて撃った。
「ッ!?貴様ァ!」
自分の魔術に対して絶対の自信を持ち、大した脅威ではないと判断して避ける事もしなかったソロモンだが、青年が撃った弾丸は容易く魔術の防御を破壊して頬を掠めた。
その為、先程までの余裕は何処へ行ったのか憤怒の表情で青年を睨み、確実に始末する為にガントという基礎中の基礎であるがソロモンの手に掛かれば、例え触れただけでも対象を呪殺できる魔術によって攻撃する。
「おお、怖い怖い。これだから、最近の若者は」
その場に居た者が一瞬でも萎縮してしまう威圧を掛けられながらも、青年の態度は変わらず肩を竦めながら飄々としている。
そして、銃のグリップをさらに起こすと剣身が現れ、直剣となった武器を振るってソロモンのガントを斬り払いながら距離を詰める。
必然、今まで有り得なかった状況に焦ったソロモンは少年の首を絞めていた手を放し、空間跳躍して青年から距離を取る。
その隙に少年の元へ辿り着いた青年は、膝を付く少年の前に立つ。
「ったく、おい盾子!そんなんじゃ、キャプテン・カルデアを名乗るなんて夢のまた夢だぞ!」
「ですから、私は、そんな名前を名乗る予定はありませんッ!!」
「おい聖女様!そんな重い旗を振り回すから、腰を痛めるんだよ!」
「何度言えば分かるのですか!私はまだ、年齢的にピチピチのJKですッ!!」
「おいファザコン!そんなかっこつけて全身甲冑なんかにするから転ぶんだよ!」
「るせェ、余計なお世話だよッ!!」
「……よし、お前は問題ないな!」
「コフーッ!病弱スキル発動中なのに、このブレない反応におき太さん、超ショック!!」
青年の言葉に一名を除き、顔が見えない者も額に青筋を浮かべて反論する。
しかし、青年のお陰で時間は稼がれ、少女達が立ち上がれるまでに回復することが出来た。
そして青年を中心に、盾を持った少女、旗を掲げる少女、全身を覆う甲冑を着込んだ騎士、吐血しながら刀を杖代わりにする侍少女が、横一列に整然と並んでソロモンと対峙する。
「貴様はカルデアと同じく、この我の眼に映らない存在のようだな。何者だ?」
だが、回復したのはソロモンも同じようで、先程とは打って変わって冷静な口調で青年に問う。
「ったく、あのメガネのおっさんのお陰で有名になったと思ったんだけどな。この世界は、違うらしいな」
青年は、構えていた剣のバインダー部分を開くと一枚のカードを取り出す。
腰のバックルを開き、取り出したカードを装填する。
『KAMEN RIDE』
「変身!」
待機音が流れ、青年が掛け声と共にバックルを閉じる。
『DECADE』
すると、青年を中心として九つの影が現れて一つに重なると、バックルから五枚のカードが飛び出して仮面へと突き刺さる。
そこに現れたのは、マゼンタと黒の中心とした色合いで所々「10」を意味する「十」と「X」の意匠が見受けられるスーツに、頭部にはバーコードのような線が入っており複眼とは言い切れない目が存在している仮面の戦士であった。
「俺は…」
「通りすがりの」
「仮面ライダー、ですよね」
「覚えとけ!だったか?」
「コフッ。私だけ余りですか……」
意趣返しとばかりに、セリフと取られた青年。
「お前ら。ま、そういう事だ。人の未来がお前の手の中にあるのなら、俺達はそれを奪い返す」
「なぜそこまでして、人理を護ろうとする?人間は
理解出来ない、といったソロモンに対し、青年は迷う事無く即答する。
「ある人が言った。俺達は、正義の為じゃない。人間の自由の為に戦うだと。だから、俺は戦う。人間として、仮面ライダーとして!!往くぞ、お前ら」
「戦闘開始します!マスター、指示を!!」
「主よ。再び、この身を捧げます」
「応よ。このロンディウムを蹂躙していいのはオレだけだ!!」
「いざ、参る!!」
敵は強大。勝ち目など、端からあるとは思えぬ無謀な戦い。それでも、彼等彼女等は果て無き闘争に身を委ねる。信念も理想も違えど、胸に抱くただ一つの同じ想いを叶える為に。―――即ち、人類史の守護。
人類を護る為に人類史に立ち向かう、禁断の儀式、グランドオーダーが始まった。
世界の破壊者、ディケイド。幾つもの時代を巡り、その瞳は何を写す?
ちなみに、主人公勢の鯖は私の趣味だ!
……嘘です。書けば出ると信じて、欲しい鯖を選びました。