バトルスピリッツ・ギガリーグ   作:ブラスト

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・以下注意
誤字、プレイミスアリかも。
バトル表記が人によっては分かりずらいかも。

それでも大丈夫という方はどうか温かい目で見てもらえると幸いです。発見したミスやバトル表記などのご指摘気軽にお待ちしております。






No09.チーム氷帝、眠れる獅子

「沖田さん今日もお世話になります」

「同じくお世話になります」

「ミートゥ、お世話になります!」

「うん、三人とも今日もよろしくね」

 

昨日と同じくチーム氷帝スタジアム。新たにキッドを加えた三人で、今日もスタジアムを尋ね、ハルヤ達を沖田は快く出迎える。

 

「ハルヤ君達は今日もメンバー探し?」

「え~っと、さすがに今日はちょっと一日デッキ調整に使わてもらえたらなと思って」

 

というのも昨日は結局キッドとの一件でデッキ調整をする暇がなく、昨日ザックから渡されたオニマル真打のカードも唯デッキに入れただけというバランスに不安のある状態なので今はそれを解決したかった。

 

「うん。何でも大丈夫だよ? ハルヤ君達なら遠慮なく使ってくれていいから」

 

にっこりと笑顔で答える沖田にハルヤは表情を赤くしながらも嬉しそうに「ありがとございます」と礼をし、その様子にザックとキッドは面白そうに表情をニヤけさせながら見ていた。

 

「ハルヤ―、顔が赤いぜー?」

「随分ホットな様子だな?」

 

揶揄うように笑う二人に対し、ハルヤは余計に顔を赤くしながら動揺を隠せていない。

 

「ハルヤ君大丈夫!? もしかして風邪!?」

 

だが沖田本人はハルヤのその様子に違う意味での心配して見せ、それには呆気に取られたようにザックとキッドは「えっ?」と顔を見合わせた。

 

「あ、あはは。何でもないです」

「そうだったらいいんだけど? 無理しないでね?」

 

あまりその方面での感情には疎いかのような素の対応。ザックはその様子に沖田本人に対し「案外鈍いんだな」と呆れるように若干呆れ気味に呟く。だが、その一方でハルヤ達の様子に対し、それを快く思わない人物が一人。

 

『ッ!! もう我慢できないッス!!』

 

苛立ったように観客席から鉄格子を握りしめてその様子眺める一人の少年、その少年は以前ハルヤ達がここに来た際をそれを断固として拒もうとした水色の髪に丸眼鏡を掛けたあの時の少年だった。

 

「氷牙さん!! 氷牙さん!!!」

 

その場で声を荒げながら自分達のチームリーダーの名を力一杯叫び、暫くして大きな欠伸をしながら背後の椅子影から起き上がる白髪の少年、チーム氷帝リーダーの獅戸氷牙が顔を出す。

 

「ふぁ~……うるせぇな、人が気持ちよく寝てるときに叫びやがって」

 

眠い目を擦りながら、少年の声に不満の声を零す氷牙だったが、少年はそれにはお構いなく氷牙の姿にすぐさま彼の元へと駆け寄って行く。

 

「氷牙さん!! 俺もう我慢できないっすよ!」

「……むにゃ? 何がだ?」

「アイツ等っすよ!! アイツ等!! あの新しいチームを作るとか言ってるハルヤって奴!」

 

ハルヤ達を示しながら叫ぶ少年だったが、氷牙はそれを面倒な様に「別にいいじゃねぇか」と軽く一蹴。

 

「どうせアイツ等はチームに殴り込みに来たとかそんなんじゃねぇし、場所ぐらい貸してやったっていいじゃねぇかよ」

「そんなの駄目っす!! チームスタジアムを部外者に好き勝手に使われてるなんて他のチームに知られたら何て噂されたものかわかったもんじゃないッス!!」

「別に隙に言わせとけよ、俺は……寝れりゃぁそれでいいんだよ」

 

必死の少年の言葉を氷牙はまるで真剣には扱わず、欠伸をしながらの対応には少年は我慢ならなかった。

 

「そもそも氷牙さんがリーダーとしてしっかりしてくれればオイラも文句ないんすよ!!」

「あぁ? チームの活動なら沖田がしっかりやってくれてるだろうが?」

「沖田さんは優しすぎるからアイツ等にも甘い顔で対応しちゃうんッスよ!! 元々オイラはチーム氷帝の強さを聞いてここに入団を決めたのにリーダーがこれだとガッカリしてるッス!!」

 

溜め込んだ怒りを爆発させるように主張する少年、氷牙はそれに対し「結局何が言いたいんだ?」と尋ねると、その言葉に少年はデッキを強く構える。

 

「バトルしてもらうッス!! いつまでもそんなだらけた態度じゃチームメンバーとして納得出来ないッス!! オイラが勝ったらこのリーダー交代してもらいますからね!」

 

「面倒くせぇな」と言葉を吐き捨てながらも、少年の真剣な表情と熱意には断れない事を悟ったのか、渋々ながらもデッキを取り出し「分かったよ。バトルしてやるよ」と承諾して互いに観客席からスタジアムへと降り、その様子に置き達も気づいたように「どうしたんですか!?」と慌てたように駆けよるが、少年は「止めないでください!」と強く言い放つ。

 

「リーダーとしてこれ以上、オイラは氷牙さんを認められないッス! だからこのバトルに勝って、俺がリーダーになるッス!」

「だとよ? 面倒くせぇんだけどよ、断り切れねぇからバトルする羽目になっちまった」

「そんな……!」

 

何とか平和的に解決できない物かと思うが、既に怒りの溜まる少年にはもう聞く耳は持ち合わせてはいなかった。もはや止める事は敵わない。しかし、沖田それを最初から分かっていたように「やっぱりこうなったか」と呟き、ハルヤ達は沖田のその言葉に「やっぱり?」と疑問を抱く。

 

「あの子とはハルヤ君とザック君は昨日も会ってるよね?」

「はい。でも僕が来てた頃は見てない顔ですよね?」

「うん。あの子の名前は藤丸将君、最近チームに入った子だからね」

 

何を思うのか、将に対し少しだけため息を零して彼女はさらに続ける。

 

「ほら、見ての通りあの子ちょっと気の短い性格でさ。氷牙さんも氷牙さんでいつもあんな調子だから、いつかこうなるんじゃないかって思ってたんだけど」

 

のんびりしすぎる氷牙の様子を見る限りはハルヤやザックも将程ではないにしても、その気持ちは分からないでもなかった。正反対な性格の二人がこうなる事は必然。しかし予測できてたとは言え、いざこうして実際に起きてしまうとやはり心配せずにはいられなかった。

 

「沖田さん、どうするつもりなんですか?」

「残念だけど、もう私じゃ手に負えないよ」

「そんな……!」

「こうなった以上当人同士で解決してもらうしかないよ。でも、結果論だけど、私も氷牙さんのだらけた態度にはちょっとうんざりしてるから、これはいい機会かな?」

 

彼女も彼女で氷牙の様子には改善してほしい気持ちがあるのか、あまり止めようとはせず、ザックとキッドは「それでいいのか?」と疑問に思うが、二人に対し、彼女はどうにかなると何かを確信してる様に「まぁ見てれば分かるよ」と呟いた。

 

一方でこれから始まる氷牙と将のバトルに「面白そうな事になってますね」と何時の間にか神子達3人が沖田たちの後ろから顔を出す。

 

「「「!!?」」」 

「どうも皆さま、ハルヤさん達、それに沖田さんもお邪魔しております」

「ビックリしたぁー。相変わらず神子さん達は突拍子な登場ですね」

 

沖田の言葉に「恐縮です」と礼をしながら答えると、彼女たち三人は何時もの様にの場に実況台を設け始める。

 

『さぁさぁ皆さま今日もこんにちは!! 白熱したバトル提供がモットー! BCOのお時間でございます!!』

 

準備を終えると早速二人の様子を撮影しながら、いつもと変わらず声を大にして紅葉は実況を語り始め、その放送が通じて多くのカードバトラー達は画面上での放送に釘付けとなる。

 

『本日チーム氷帝スタジアムよりお届けしています!! 今回バトルするのは、チームランキング5位! そのチーム氷帝リーダー獅戸氷牙選手と、チームメンバーの藤丸将選手というチーム内同士でのバトル! 実況担当の紅葉、最後までこのバトル行方をお伝えしたいと思います!』

『解説の神子です。私も同じく解説として、このバトルを視聴者の皆様にお伝えしますよ』

『では解説の神子さん。まずは最初に対戦相手のプロフィールをご紹介願いますでしょうか?』

『はい、ではまずは獅戸氷牙さんのプロフィールから、チームランキング5位、氷帝のチームリーダー。その実力は完璧な守りを有し、鉄壁として謳われているそうです』

『はいはい、では対戦相手の方は?』

『藤丸将さん、彼は最近チーム氷帝への入団をしたらしいが、こちらはまだ未知数ですね。しかし挑戦するからにはそれなりの自信がある事でしょう。何が起こるかは分かりませんよ?』

『成程! その点を踏まえて、今から行われるバトルに注目したいです!』

 

期待するかのように注目する中、ようやく二人もバトルの準備を終えたのか、ステージに立ち、それぞれをデッキを構える。

 

『さぁ両者準備整ったようで! 早速コールの程お願いします!!』

「「ゲートオープン! 界放ッ!!」」

 

二人の宣言と共に、バトルの幕が開ける。

 

 

[01ターン.氷牙side]

[スタートステップ]

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

 

「ふぁ~……俺から先行とはかったりぃな」

 

氷牙の先行から開始されるバトル。しかし始まってもなお、依然変わらず気怠いように欠伸を零す氷牙に対し、将は「バトルぐらいちゃんとやってください!」と苛立ち気味に言い放つ。

 

「はいはい、わぁってるっての。メインステップ、ブリッツラクーンをLv.2で召喚」

 

[リザーブ]4個→1個。

[トラッシュ]0個→1個。

[手札]5枚→4枚。

 

【ブリッツラクーン】1(1)白、スピリット、機獣。

Lv.1(1)BP3000、Lv.2(2)BP6000。

 

[フィールド]ブリッツラクーンLv.2((S(ソウルコア)1)1)BP6000。

 

「あー眠ぃ……。俺はこれでターンエンド」

 

 

 

 

[02ターン.将side]

[スタートステップ]

[コアステップ]4個→5個。

[手札]4枚→5枚。

 

「オイラのターン! シュライクンをLv.2で召喚するっす!」

 

[リザーブ]5個→2個。

[トラッシュ]0個→1個。

[手札]5枚→4枚。

 

【シュライクン】1(1)白、スピリット、機獣/爪鳥。

Lv.1、Lv.2【重装甲:赤】

このスピリットは、相手の赤のスピリット/ブレイヴ/ネクサス/マジックの効果を受けない。

Lv.2

このスピリットの色とシンボルは緑としても扱う。

 

[フィールド]シュライクンLv.2((S1)1)BP3000。

 

「これでターンエンド!」

 

 

 

 

[03ターン.氷牙side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]1個→2個。

[ドローステップ]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]1個→0個。[リザーブ]2個→3個。

 

「俺のターン。何もしない、このままターンエンド」

『おっと!? 氷牙選手、まさかメインステップもアタックステップも何もせずにターンエンド!? これはどういう事だ!?』

『相手の様子見か、それとも無策なのか。はたまた単純に面倒臭いだけなのか』

『え、えぇ~っと、私は単純に面倒臭がってるだけだと思うのですが?』

 

神子の言葉に呆れたように実況を述べる紅葉。一方で氷牙のバトルスタイルに対し将は何かを思うように拳を握りしめる。。

 

「氷牙さん、どこまでアンタはいい加減なんっすか!」

「あぁ? 別にいいだろ? 動かないのは正直楽だし」

「ふざけないでください!! こっちは真剣なんッスよ!」

 

だらけた態度の氷牙に対し、メンバーとして将の怒りは相当なものだった。バトルを見ている沖田も副リーダーとして、将の気持ちは理解できるが、当の本人はなおも変わらず、それにますます苛立ちを見せながら将は自分のターンを迎える。

 

 

 

 

[04ターン.将side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]2個→3個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]1個→0個。[リザーブ]3個→4個。

 

「絶対許せないッス!! すぐにその眠気覚ましてやりますよ! メインステップで、シュライクンをLv.1に戻して、要塞蟲ラルバをLv.2で召喚するッス!」

 

[リザーブ]5個→0個。

[トラッシュ]0個→3個。

[手札]5枚→4枚。

 

【要塞蟲ラルバ】4(緑2 白1)緑、スピリット、怪虫。

Lv.1(1)BP3000、Lv.2(2)BP5000。

Lv.1、Lv.2『このスピリットの召喚時』

ボイドからコア1個ずつを、自分の白のスピリット2体に置く。

Lv.2

このスピリットは白のスピリットとしても扱う。

 

「召喚時効果発揮! ボイドからコア1個ずつを自分の白にスピリット2体の上に置く! 要塞蟲ラルバはLv.2で白のスピリットとして扱われる為、シュライクンとラルバ自身の上にコアを追加ッス!」

 

硬い鉄の甲殻を持つスピリット、ラルバ。出現と同時に自らとシュライクンに緑の光を灯すと、自身のシュライクンにコアを齎す。

 

「さらにバーストセット!」

 

[手札]4枚→3枚。

[フィールド]シュライクンLv.2((S1)1)BP3000、要塞蟲ラルバLv.2(3)BP5000。

 

「アタックステップ! 行くッスよ! 幾ら氷牙さんがリーダーだからってもう容赦はしないッスよ!! シュライクンでアタック!」

 

先手を仕掛ける将。シュライクンは攻撃指示に翼を羽ばたかせながら氷牙へと真っ直ぐ向かって行く。

 

「あー……ブリッツラクーンでブロックする」

 

気怠いながらも迫るその姿を薄目で確認してブロックさせると、氷牙の声に頷くようにブリッツラクーンは鳴き声を上げながら迫るシュライクンへと向かって行く。

 

[Battle]シュライクンLv.2((S1)1)BP3000vsブリッツラクーンLv.2((S1)1)BP6000。

 

一気に突っ込むシュライクンに対し、ブリッツラクーンは首元のパーツをまるで襟のように展開すると、展開したパーツを回転させながらそのまま突っ込み、真っ向からぶつかる両者。しかしパワーで勝ったのはブリッツラクーンだったのかその体当たりにシュライクンは空中に跳ね飛ばされ、消滅する。

 

「この瞬間、相手による自分のスピリット破壊でバーストを発動ッス!」

 

自軍のスピリットの損失。しかし将にとってそれは初めから想定内だった。シュライクンの消滅と同時にバーストを発動させ、弾け飛ぶカードを手に取る。

 

「バーストタートル! コイツのバースト効果でブリッツラクーンを手札に戻し、このスピリットを召喚するッスよ!」

 

【バーストタートル】5(2)白、スピリット、甲獣。

Lv.1(1)BP4000、Lv.2(2)BP7000。

【バースト:相手による自分のスピリット破壊後】

相手のスピリット1体を手札に戻す。この効果発揮後、このスピリットカードを召喚する。

Lv.1、Lv.2

お互いのデッキは破棄されない。自分のアルティメットがいる間、さらに、このスピリットは相手のスピリットの効果を受けない。

 

[リザーブ]2個→1個。

[フィールド]要塞蟲ラルバLv.2(3)BP5000→要塞蟲ラルバLv.2(2)BP5000

[バースト]バーストタートルLv.2((S1)1)BP7000。

 

発動されたバーストタートル、その効果によってブリッツラクーンはその場から吹き飛ばされ氷牙の手札へ強制的に送還されると、入れ違いになる様にバーストタートルがフィールドへと飛び出して行く。

 

『おっと! ここで将選手、いきなりバーストだ!!』

 

感心するように神子もバトルに魅入る中、バーストタートルを呼び出すと意気込むように将はさらに続けて行く。

 

「これでもうブロッカーはいないッス! 一気に行くッスよ! 要塞蟲ラルバ、さらにバーストタートルで連続アタックするッス!」

 

ブロッカーは無く、氷牙は防ぐ術がないのか「ライフで受ける」とのんびりした口調で言い放つと、そのままラルバとバーストタートルは自らの硬い体を武器に、勢いよくバリアへと突進すると、氷牙のライフを連続して砕いていく。

 

[氷牙side]

[ライフ]5→3。

[リザーブ]5個→7個。

 

『さぁ一気に攻めた将選手! フルアタックでいきなり二つものライフを削り先制しました!!』

「どうだ見たッスか!! オイラの攻撃!」

 

高らかに実況を語る紅葉に、将自身も自慢げな態度を見せるが、対する氷牙は攻撃受けてもなお「痛ぇ痛ぇ」と棒読みのような台詞で未だ変わらぬ様子だった。

 

「ッ!! まだそんな調子なんスか! いつまでもそんなんじゃ直ぐに終わらせますからね!!」

 

以前怒りを堪え切れず、釘を刺すように言い放ちながら「ターンエンド」とコール。

 

 

 

 

[05ターン.氷牙side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]7個→8個。

[ドローステップ][手札]5枚→6枚。

 

「メインステップ、ブリッツラクーンを再召喚。さらにもう一体、機巧武者シラヌイをLv.2で召喚だ」

 

[リザーブ]8個→0個。

[トラッシュ]0個→5個。

[手札]6枚→4枚。

 

【機巧武者シラヌイ】5(3)白、スピリット、機巧/武装。

Lv.1(1)BP5000、Lv.2(2)BP8000。

Lv.1、Lv.2【超装甲:赤/紫/白】

このスピリットは相手の赤/紫/白のスピリット/アルティメット/ネクサス/マジックの効果を受けない。

Lv.1、Lv.2『相手のアタックステップ』

このスピリットにS(ソウルコア)が置かれている間、このスピリットは疲労状態でブロックできる。

Lv.2『このスピリットのブロック時』

このスピリットをBP+5000する。

 

ブリッツラクーンに続いて新たに現れるスピリット、機巧武者の名の通り、鋼鉄の体に腰に差した太刀を掲げながら、フィールドへと降り立つ。

 

[フィールド]機巧武者シラヌイLv.2((S1)1)BP8000、ブリッツラクーンLv.1(1)BP3000。

 

「こ、ここでシラヌイっすか!?」

 

強力なスピリットであるシラヌイの出現には思わず将も一瞬怯んでしまう。だが、その一方で氷牙はスピリットを召喚してもなおあまり気乗りしないように眠そうな素振りを見せる。

 

「ふぁ~……今度も何もしねぇ。ターンエンド」

「なっ!? また動かないんすか!?」

 

攻める気がないのか一向に動かない氷牙。実況の神子や紅葉もその様子に不審に思うが、氷牙は全く気にする様子はなく、そのまま自分のターンを終えてしまう。

 

 

 

 

[06ターン.将side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]1個→2個。

[ドローステップ][手札]3枚→4枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]3個→0個。[リザーブ]2個→5個。[フィールド]バーストタートル、要塞蟲ラルバ回復。

 

「メインステップ! 一気に行くッスよ! オイラのキースピリット!」

 

手札に手を掛ける一枚に手を掛けると、力強く叫ぶ。

 

「純白の龍、絶対零度の刃を振るえッ! 爆氷の覇王ロードドラゴングレイザーを召喚ッス!!」

 

[リザーブ]5個→0個。

[フィールド]バーストタートルLv.2((S1)1)BP7000→バーストタートルLv.1(1)BP4000、要塞蟲ラルバLv.2(2)BP5000→要塞蟲ラルバLv.1(1)BP3000。

[トラッシュ]0個→6個。

 

不足コスト確保の為、ラルバとバーストタートルはレベルダウンに項垂れるも、呼び出されるキースピリット。猛吹雪と共に、巨大な氷の柱がフィールドに突如隆起したかと思うと、氷の中に眠る一体の龍の姿。氷の中で目を覚ますように眼光を輝かせると、氷を砕きロードドラゴングレイザーが現れ、刃を天に掲げて吠える。

 

[フィールド]爆氷の覇王ロードドラゴングレイザーLv.1((S1))BP6000、バーストタートルLv.1(1)BP4000、要塞蟲ラルバLv.1(1)BP3000。

 

『ここで将選手のキースピリット来たーーッ!! 爆氷の覇王ロードドラゴングレイザーです!!』

 

Xレア級のスピリットの登場に観客の歓声も大きく湧き起こる。一気に攻めようと「アタックステップ!」と叫ぶ将だったが、氷牙の場の様子に攻撃の手を躊躇ってしまう。

 

「ッ!!」

『おっと将選手どうしたんでしょう? 動きません!』

『恐らく動かないのではなく、動けないんでしょう?』

 

将の攻撃を躊躇う理由は神子も理解していた原因を示すようにシラヌイを指さしてさらに彼女は続けて行く。

 

『シラヌイはブロック時、BP+5000。さらにソウルコアが乗っていれば、疲労状態でブロックが可能となります』

『それってつまり?』

『えぇ、どんなに攻撃を仕掛けてもシラヌイ一体が場にいるだけで全ての攻撃をブロックできるようになります!』

『何と!! これは辛い!! 氷牙選手、まさに鉄壁の防御だ!!』

 

見直すように語る紅葉に対し、将は攻め手がないのか悔しそうに「ターンエンド」とコールするしかなかった。

 

 

 

 

[07ターン.氷牙side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]0個→1個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]5個→0個。[リザーブ]1個→6個。

 

「あー……メインステップ、ブリッツラクーンをLv.2にアップ。さらに手札からデスヘイズをシラヌイに直接合体させるぞ?」

「!?」

 

[リザーブ]6個→3個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]4枚→3枚。

 

【デスヘイズ】4(紫2 白2)紫、ブレイヴ、魔影。

Lv.1(1)BP4000。【合体時+4000】

Lv.1『このブレイヴの召喚時』

自分のスピリットを好きなだけ破壊し、破壊したスピリット1体につき、自分はデッキから1枚ドローする。ただし、『このスピリットの破壊時』効果は発揮されない。

【合体条件:コスト4以上】

【合体時】『このスピリットの破壊時』

自分の手札1枚を破棄することで、このスピリットは疲労状態で自分のフィールドに戻る。

 

鎌を持つその姿はまるで死神、ブレイヴであるデスヘイズが出現すると、そのまま手に持った鎌を空中に放り投げると、シラヌイに取り付き、シラヌイの青白い鎧はデスヘイズの色を現す紫色に染まり、手に持った太刀を投げ捨てると代わりにデスヘイズの投げた鎌を手に取り、合体スピリットとなる。

 

『氷牙選手!! ここでブレイヴであるデスヘイズとシラヌイを合体(ブレイヴ)させました!!!』

『ソウルコアの力で疲労状態でブロックできるシラヌイ。そしてデスヘイズは合体時、破壊時に手札一枚を破棄することで疲労状態で場に残ります!』

『ではつまり、疲労状態でブロックできる上に、シラヌイはバトルに負けても手札がある限り場に留まり続けるという事ですか!?』

『その通りです』

『!!?』

 

牙城の如く気づき上げられた防御。気怠そうにしながらもチームリーダーとしてやはり氷牙の実力は本物なのだろう。場に揃えたデスヘイズとシラヌイによる壁はまさに鉄壁だった。

 

「ふぁー……最後にバーストセット。俺はこれでターンエンド」

 

[手札]4枚→3枚。

[フィールド]機巧武者シラヌイ×デスヘイズLv.2((S1)1)BP12000、ブリッツラクーンLv.2(2)BP6000。

 

「ッ! ここまでしときながらまだ攻めないつもりッスか!!」

 

だが、ここまで完璧な防御を築き上げてもなお一向に動こうとはしない。今なおのんびりとした氷牙のバトルに対し、積もり積もった将の怒りは我慢の限界だった。

 

 

 

 

 

[08ターン.将side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]0個→1個。

[ドローステップ][手札]3枚→4枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]6個→0個。[リザーブ]1個→7個。

 

「氷牙さん、アンタにはとことん呆れたッス!! そこまで完璧な防御を展開しときながら、反対に一向に攻めない!! そんなだらけたバトルにはもううんざりッス!! いつまでもそんな調子なら一気に終わらせてもらいますからね!!」

 

氷牙の場に対し、攻め手を手にしたのか、苛立つ感情を剥き出し彼は「メインステップ!」と荒々しく手札のカードを手を掛ける。

 

「バーストセット! さらにラルバをLv.2に、ロードドラゴングレイザーをLv.3にアップして、手札からコテツティーガーを直接合体させるッス!!」

 

[リザーブ]7個→1個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]4枚→2枚。

 

【コテツティーガー】5(緑2 白2)、ブレイヴ、剣獣/機獣。

Lv.1(1)BP5000。【合体時+5000】

フラッシュ【神速】

手札にあるこのブレイヴカードは。召喚コストの支払いと上に置くコアをリザーブから使用することで召喚できる。

【合体条件:コスト5以上】

【合体時】『このスピリットのバトル時』

BPを比べ、相手のスピリットだけを破壊したとき、相手のライフのコア1個を相手のリザーブに置く。

 

将も負けじと手札からデスヘイズと同じブレイヴを呼び出すと、林の中を駆け抜け、フィールドへと飛び出す一頭の虎、ブレイヴであるコテツティーガーその姿を見せ、背に背負った太刀と自らを分離し、自らをブレイヴパーツへと変形させると、コテツティーガーのパーツをロードドラゴングレイザーは右腕へと取り付け、黒腕となったその腕で太刀、名刀────虎徹を手に取り合体スピリットとなる。

 

[フィールド]爆氷の覇王ロードドラゴングレイザー×コテツティーガーLv.3((S1)3)BP18000、バーストタートルLv.1(1)BP4000、要塞蟲ラルバLv.2(2)BP5000。

 

『おっと将選手もここでまたブレイヴを呼び出した!!!』

 

対抗するように将もまた合体スピリットを呼び出すと、ッ観客の歓声先程以上にヒートアップ、シラヌイは鎌を、ロードドラゴングレイザーは太刀をそれぞれ構えながら睨み合う。

 

「アタックステップッス!! これで決めますよ! 合体(ブレイヴ)スピリットで合体(ブレイヴ)アタック!!」

 

将の指示をずっと待ち望んでいたかのように攻撃宣言に大きく咆哮を響かせると、太刀を両腕に構え、そのまま一気に氷牙へと突っ込む。

 

「フラッシュタイミングでさらにリカバリーラッシュを使用するッス!」

「!」

 

[リザーブ]1個→0個。

[トラッシュ]2個→3個。

[手札]2枚→1枚。

 

【リカバリーラッシュ】4(3)白、マジック。

自分の白のスピリット全てを回復させる。このターンの間、この効果で回復した、コスト10以下のスピリットはアタックできない。

【連鎖:条件《緑》】

(自分の緑シンボルがあるとき、下の効果を続けて発揮する)

[緑]:相手は、相手スピリット2体を疲労させる。

 

「マジックの効果発揮! 自分の白のスピリット全てを回復! さらに要塞蟲ラルバの緑シンボルを条件に【連鎖(ラッシュ)】発揮! スピリット2体を疲労させてもらいますよ!」

「あー、だりぃな。ブリッツラクーンは疲労、シラヌイは【超装甲:白】の効果で防ぐぞ?」

 

自らの身に纏う白の光と、太刀に灯る緑の光。ロードドラゴングレイザーは吠えながら太刀に灯った光を斬撃波としてシラヌイとブリッツラクーンへと飛ばし、斬撃波を受けブリッツラクーンは地面に凭れ込み疲労してしまうが、シラヌイだけはその攻撃に対して、超装甲による耐性を持つ。手に持つ鎌を大きく振り下し、斬撃波を相殺し、打ち消してしまう。

 

「関係ないッス!! コテツティーガーがあれば、もう防御は怖くないッス!」

 

『現在合体している機巧武者シラヌイのBPは12000、ブロック時効果によってさらに17000にまで上昇しますが、対するコテツティーガーと合体したロードドラゴングレイザーは18000。BPを上回ってますね』

『しかしお姉ちゃん……失礼。神子さん! デスヘイズと合体していることによって、シラヌイは先程言っていたように破壊されても場に残れるんでしょ?』

 

ならばどんなに攻撃をしても防げるのではと疑問に紅葉だったが、「確かにその通りですが」と、神子は疑問に答えるように続けて行く。

 

『勿論それは将さんも把握しています。だから彼はコテツティーガーをブレイヴさせたのでしょうね』

『と言いますと?』

『コテツティーガーはバトル時、BPを比べて相手スピリットを破壊すればライフ1つを破壊する効果を持ちます。それは例え、シラヌイがデスヘイズの効果によって復活してもね』

『!』

 

神子達の言葉に「その通り!」と同意して見せる。

 

「合体スピリットの攻撃はブロックしても確実にライフを貫通するッス! たとえシラヌイが何度も復活する疲労ブロッカーでも怖くないっすよ!!」

「……あー、ライフで受ける」

 

ブロックしてもバトルに負ければライフを削られてしまうのだからシラヌイの防御は通用しない。そのままライフで受け、ロードドラゴンの太刀による一閃がバリアへと振り下され、破壊される。

 

「ッ!」

 

[氷牙side]

[ライフ]3→2。

[リザーブ]3個→4個。

 

さすがにその攻撃には効いたのか、氷牙も少しだけ仰け反り、それを見ながら将は勝ち誇った様子だった。

 

「合体したロードドラゴングレイザーのコストは合計13! よってリカバリーラッシュで回復後の攻撃が可能! もう一度合体したロードドラゴングレイザーでアタック! さらにフラッシュタイミングでリカバリーラッシュをもう一枚使用! 不足コストはラルバから確保するッス!!」

 

[フィールド]要塞蟲ラルバLv.2(2)BP5000→要塞蟲ラルバLv.1(1)BP3000。

[トラッシュ]3個→4個。

[手札]1枚→0枚。

 

『何と将選手!! もう一枚リカバリーラッシュを持っていた!?』

『このターンで確実に決める気なのでしょう! ロードドラゴングレイザーの攻撃が全て決まれば、将選手の勝ちは必須ですよ?』

『何という事だ! これはもう勝負あったか!?』

 

突っ込むロードドラゴングレイザーの姿にもはや勝者が誰か予想がつき始めた。将もこのターンで決着となる事を信じて疑わない様子だったが、そのアタックに対して氷牙は。

 

「……その攻撃はシラヌイでブロックさせるぞ?」

「!?」

 

ブロックさせてもバトルに負ければライフを破壊されるにも関わらず構う事無くブロック指示。それには紅葉や将、バトルを見ているハルヤ達も驚いた様子だった。何を考えているのか誰もが動揺する中で、氷牙は自分の指示を訂正することなくそのままシラヌイを迎撃させる。

 

「ブロック時効果でBP+5000だ!」

「無駄っすよ! それでもこっちの方がBPが上!! そしてバトルに勝てばどの道ライフは破壊! 所詮は無駄な足掻きっスよ」

 

[Battle]機巧武者シラヌイ×デスヘイズLv.2((S1)1)BP17000vs爆氷の覇王ロードドラゴングレイザーLv.3((S1)3)BP18000。

 

互いの得物である鎌と太刀を相手に向けてそれぞれ振り下し、鍔競り合う両者。一見互角に見える両者の激突だが、ロードドラゴングレイザーは吠えながら太刀を振り下す手に力を籠め、やはり力負けしているのか、シラヌイが少しずつ押され始める。

 

「プレイミスするぐらいにまで寝ぼけてるなんて心底呆れたッス!」

 

苛立ったように言葉を吐き捨てる将だったが、対して氷牙はまだ眠そうにしながらも将の言葉に口元を緩ませた。

 

「確かにまだ眠ぃがよ、生憎眠気でプレイミスする程にまでは堕ちちゃいねぇぞ?」

「?」

「フラッシュタイミングでマジック、鉄壁ウォールを使用だ」

「!」

 

[リザーブ]4個→2個。

[トラッシュ]2個→4個。

[手札]3枚→2枚。

 

【鉄壁ウォール】4(2)白、マジック。

トラッシュにあるこのカードは一切の効果を受けない。

『フラッシュ効果』

このバトルが終了したとき、アタックステップを終了する。コストの支払いにS(ソウルコア)を使用していたら、さらにこのバトルで相手によって破壊された自分のスピリット全ては疲労状態でフィールドに残る。

 

「効果により、このバトル終了時でアタックステップを終了させるぞ?」

『ここで氷牙選手もマジックで対抗だ!!』

「ッ!! でもまだバトルは継続してるっスよ!」

 

将の言う通りまだバトルは終わってはいない。継続した二体の激突ではパワーで上回るロードドラゴングレイザーがそのままシラヌイを後方に弾くと、身を屈めて翼から粒子の刃を展開すると、そのままスラスターを起動させて猛スピードで突っ込み、シラヌイに粒子の刃を突立てると、火花を散らしながらシラヌイはその場で大爆発を起こす。

 

「コテツティーガーのバトル時効果でさらにライフを破壊するッスよ!!」

 

爆風の中から飛び出すと追撃するように氷牙へと突っ込み、再び太刀を振るい、バリアを両断し破壊する。

 

[氷牙side]

[ライフ]2→1。

[リザーブ]2個→3個。

 

「防いだところでどうせ次のターンで俺のターンで終わりッスよ!」

 

氷牙の残るライフは1、このターンを強制終了させながらも次でそれを削るのはもはや容易だろう。以前優勢は変わらず将は余裕の様子だったが。

 

「ふぁ~~……!」

「!!」

 

この状況でもなお欠伸をしながら背伸びする氷牙に、「まだそんな調子なんスか!」と苛立ち気味に言い放つが、それに対し、氷牙は。

 

「悪いな、でも今ようやく目が覚めた所だ」

「えっ?」

 

先程まで眠そうに細めた目を見開き、のんびりとした口調から一変。先程までと違う雰囲気に空気が変わったような感覚をその場の全員が感じ始める。

 

「お前が攻めてくれたお陰でようやくスッキリしたぜ」

「い、今更その気になってももう遅いっスよ! そっちのライフは1。次の俺の攻撃が決まれば、残るライフは削れるッス!」

「……本当にそう思うか?」

「?」

「生憎、ここから先のバトルは浅くねぇ。見せてやるよ! 俺の本気をなッ!」

 

まるで別人の様にその目をギラつかせ、口角を大きく上げる。

 

「寝覚めの礼だ! その目でしっかり括目しろぉッ!!」

「!?」

 

何かを仕掛けるつもりなのか、バトルに敗北したシラヌイに対し効果を使わないのか、そのままデスヘイズごとトラッシュへと送り、それには思わず驚きを隠せなかった。

 

「効果を使えるのに残さないんっすか!?」

「生憎残る手札はやれねぇからな!」

「一体何を!?」

「黙って見てな! 自分のコスト6以上の白のスピリットが破壊された時、このカードをノーコストで召喚できる!」

「!?」

「黒き孤高の獣! 黒天弧ネガナインテールを召喚ッ!!」

 

【黒天弧ネガナインテイル】7(3)白、スピリット、機獣。

Lv.1(1)BP6000、Lv.2(3)BP8000、Lv.3(4)BP12000。

手札にあるこのスピリットカードはコスト6以上の自分の白のスピリットが相手によって破壊された時、コストを支払わずに召喚できる。

Lv.2、Lv.3『このスピリットのバトル時』

BP合計(このスピリットのBP)まで相手のスピリットを好きなだけ手札に戻す。

【連鎖:条件《緑/黄》】

(自分の緑/黄シンボルがあるとき、下の効果を続けて発揮する)

[緑]:相手はバーストを発動できない。

[黄]:このスピリットは相手のスピリットからブロックされない。

 

[リザーブ]5個→4個。

[手札]2枚→1枚。

[フィールド]黒天弧ネガナインテールLv.1(1)BP6000。

 

フィールドに輪の様に隆起する氷の柱。そしてその中央で一際大きな氷柱が出現すると、氷を砕いて黒天弧ネガナインテールがその姿を現す。

 

「で、でもたった一体だけじゃ!」

「言ったろ、この先は浅くねぇ! さらに相手による自分のスピリット破壊後でバースト発動だ!」

「!」

「バースト発動! 魔星機神ロキ!!」

 

【魔星機神ロキ】7(3)白白、スピリット、星将/武装。

Lv.1(1)BP6000、Lv.2(3)BP10000、Lv.3(5)BP14000。

【バースト:相手による自分のスピリット破壊後】

自分のライフが3以下の時、コスト合計8まで相手のスピリット/アルティメットを好きな順番でデッキの下に戻す。この効果発揮後、このスピリットカードを召喚する。

Lv.2、Lv.3【超装甲:可変】

このスピリットはこのスピリットの色の相手のスピリット/アルティメット/ネクサス/マジックの効果を受けない。

 

「バースト効果! 要塞蟲ラルバ、デッキの底で眠ってろッ!」

「!」

 

ラルバを包む白の光、そのままデッキの底へと送られ、さらに続けて行く。

 

「この効果発揮後にバースト召喚できる! 鋼の鎧に身を包みし、神の名を持つ白き王者! 魔星機神ロキを召喚だ!!」

 

[リザーブ]4個→3個。

[バースト]魔星機神ロキLv.1((S1))BP6000。

 

突如として吹き荒れる猛吹雪。余りに強いその吹雪は視界を覆う程激しく吹き荒れるが、暗い吹雪の中で赤く輝く眼光、そして次の瞬間、一瞬にして吹雪を吹き晴らし、最強の槍と謳われたグングニルを掲げるスピリット、魔星機神ロキが吹雪より姿を見せる。

 

『い、一気に氷牙選手二体ものXレアを召喚しました! これは圧巻です!』

『チーム氷帝リーダー、いよいよその本気を明らかとしますね!』

 

 

 

 

[09ターン.氷牙side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]3個→4個。

[ドローステップ][手札]1枚→2枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]4個→0個。[リザーブ]4個→8個。

 

『さぁ、二体のXレアを展開した氷牙選手! ここからどう動くのか!』

 

もはや別人のかのように豹変する氷牙のバトルに全員が目が離せない中、氷牙は手札を構える。

 

「将、一気に決めるっていうのはどういう事か、教えてやるぜ」

「!?」

「メインステップ、異次元に眠りし最強の獅子! 今こそ目覚めの時だ! 獅子星鎧レオブレイヴを召喚!」

 

[リザーブ]8個→4個。

[トラッシュ]0個→3個。

[手札]2枚→1枚。

 

【獅子星鎧レオブレイヴ】5(2)白、ブレイヴ、機獣/光導。

Lv.1(1)BP5000。【合体時+5000】

このブレイヴカードは1コスト以上支払わなければ召喚できず、合体条件を無視できない。

【合体条件:星将/コスト8以上】

【合体時】【超装甲:赤/緑】

このスピリットは、相手の赤/緑のスピリット/アルティメット/ネクサス/マジックの効果を受けない。

【合体時】『自分のアタックステップ』

Lv.3以下の相手のスピリット/アルティメットが疲労したとき、このスピリットは回復する。

 

裏12宮と呼ばれる最強のブレイヴの一体、獅子星鎧レオブレイヴ。空間を駆け抜けながらフィールドへと現れ、背後に獅子座を輝きを灯し、唸りを上げる。

 

「次だ! 凍て付く闇を統べし剣! 白夜の宝剣ミッドナイトサンを召喚ッ!!」

 

[リザーブ]4個→2個。

[トラッシュ]3個→4個。

[手札]1枚→0枚。

 

【白夜の宝剣ミッドナイトサン】6(6)白、ブレイヴ、剣刃。

Lv.1(1)BP5000。【合体時+5000】

【合体条件:コスト5以上】

【合体時】【重装甲:緑/白/黄/青】

このスピリットは相手の緑/白/黄/青のスピリット/ブレイヴ/ネクサス/マジックの効果を受けない。

【合体時】

このスピリットの【連鎖】は、条件を無視して発揮する。

 

白く輝くソードブレイヴと呼ばれし闇の剣、ミッドナイトサン。あまりの冷たさにその切っ先は凍り付き、地面へと突き刺さる。

 

『ななななななな何と!!! 裏十二宮ブレイヴと、ソードブレイヴを一気に呼び出した!? ここまで場を揃えられると、もはや言葉を失う程です!!』

『確かにこれは圧倒的過ぎて、私も言葉がないですね』

 

壮絶な氷牙のフィールド。だが、当然氷牙にとってまだそれだけでは終わらない。むしろこれから本番だった。

 

「白夜の宝剣ミッドナイトサンをネガナインテールと合体させてLv.2に、さらに魔星機神ロキと獅子星鎧レオブレイヴと合体させLv.3に! 不足コスト確保でブリッツラクーンを破壊だ!」

 

ネガナインテールは地面に突き刺さるミッドナイトサンの持ち手に喰らい付くと、そのままミッドナイトサンを咥えてソードブレイヴスピリットとなり、さらに獅子星鎧は頭部と体を分離し、それぞれブレイヴパーツへと形状を変化させると、ロキへとそのパーツを組み込ませ、肩にレオブレイヴの頭部を取り付けると、グングニルとレオブレイヴのパーツの一部である刃を掲げ、ロキもまた合体スピリットとなり、その力を見せ示す。

 

[フィールド]魔星機神ロキ×獅子星鎧レオブレイヴLv.3((S1)4)BP19000、黒天弧ネガナインテール×白夜の宝剣ミッドナイトサンLv.2(3)BP13000。

 

「ッ!!」

 

圧倒的な氷牙のスピリット、だがそれでもまだ将も諦めないように自分の伏せたバーストを見る。

 

「(まだ大丈夫ッス! オイラの伏せたバーストは絶甲氷盾。ライフはまだ5つ全て残ってる。このターンは絶対凌げるはずッス!!)」

 

まるで自分に言い聞かせるように想い込む将だったが、氷牙とってはもはや相手が何を考えていようと自分のすべき事は決まっている。

 

「アタックステップ! ソードブレイヴスピリットでアタックだッ! ネガナインテールのバトル時効果でこのスピリットのBP合計まで相手スピリットを戻し、さらに【連鎖】! ミッドナイトサンの合体時効果で条件を無視して発揮! 相手はバースト発動できず、このスピリットは相手スピリットからブロックされない!」

「!?」

 

一気にフィールドを駆け抜けるネガナインテール、は自らに搭載された砲門をバーストタートルに向けて撃ち出すと、バーストタートルは直撃を受けて吹き飛ばされ、将の手札へと戻され、さらに阻もうと立ち塞がるロードドラゴングレイザーだったが、ネガナインテールは止まる事無く飛び出すと、ロードドラゴングレイザーを踏み台にしてさらに高く飛び上がり、そのまま咥えたミッドナイトサンを将へと振り下す。

 

「うあッ!!!」

 

[将side]

[ライフ]5→3。

[リザーブ]0個→2個。

 

「(ぐっ、【連鎖】の効果で、絶甲氷盾が発動できない!!)」

「まだ終わらねぇぞ!」

「!!」

「さらに合体スピリットでアタック! 魔星機神ロキはダブルシンボル! ブレイヴした事でさらにシンボルを追加し、トリプルシンボルだ!!」

「!?」

 

残るライフ全てを削りかねないロキの攻撃に、将は慌てたようにロードドラゴングレイザーを構える。

 

「ぶ、合体スピリットでブロックするッス!」

「レオブレイヴの効果! Lv.3以下の相手スピリットに疲労で回復だ!!」

 

[Battle]魔星機神ロキ×獅子星鎧レオブレイヴLv.3((S1)4)BP19000vs爆氷の覇王ロードドラゴングレイザー×コテツティーガーLv.3((S1)3)BP18000。

 

ロードドラゴングレイザーは両腕に握りしめた虎徹を渾身の力で振り下す。だが、ロキはそれを片腕に持つ刃だけで渾身の一閃を受け止め、そのままロードドラゴングレイザーを蹴り飛ばし、後ろに弾き飛ばす。

 

弾き飛ばされながらもグレイザーは氷のブレスをロキへと吐き付けるが、ロキは放たれた氷のブレスを刃の一閃で掻き消してしまうと、そのままもう片腕に握りしめたグングニルを構え、そのままロードドラゴングレイザーに向けて一投。投げつけたグングニルはロードドラゴングレイザーの胸へと突き刺さり、そのまま一気に接近すると刃でさらに一閃。最後に胸に突き刺さったグングニルをロードドラゴングレイザーから引き抜くと、その場で大爆発を起こし、爆風の中、主を失いながらコテツティーガーは何とか生還するも、既に力を使い切ったようにその場に凭れ込む。

 

『あ、圧倒的すぎる氷牙選手!! これがチーム氷帝の本当の力のなのか!!』

 

「そ、そんな!!」

「止めだ!! 合体スピリットでアタック!」

「ら、ライフで受けるッス!!」

 

手札は無く、止める術は何もない。グングニルの槍のよる突きと、刃による一閃が同時にバリアへと叩きこまれ、粉々に残るライフと共にバリアは砕け散る。

 

「うああああッ!!!」

 

[将side]

[ライフ]3→0[Lose]

 

 

 

 

***

 

 

 

 

『決まったぁーッ!! 勝利したのはチーム氷帝リーダー獅戸氷牙選手!!!』

『圧倒的な実力でしたね。チームリーダーとしての名はやはり本物でした』

『果たして彼より強いバトラーは現れるのか!? 否、圧倒的過ぎるバトルはもはや敵なしと言っても過言ではないでしょう!』

『鉄壁の防御に、怒涛の攻め。強力な白属性使いでしたね』

『本日の放送はここまで!! また次回も白熱したバトルを我らがBCOがお届けします! それでは皆様、またの機会を!』

 

興奮冷めやらない様子で語る紅葉達、実況を締め括りながらも生き生きとしたように語り、一方で決着後の将達はというと。

 

「氷牙さん!! オイラの完敗です!! 見事なバトルでした、やっぱり氷牙さんは凄いッス!! オイラが間違ってました!」

 

先程の苛立った氷牙への態度を一変。氷牙のバトルには将もまた感動したように目を輝かせ、あまりに速い変わり身に見ていた沖田やハルヤは呆れるように苦笑い。

 

「今までの生意気な態度許してください!! 氷牙さんの事はこれからぜひ兄貴と呼びたいッス!!」

「はは、俺が兄貴か」

 

将の言葉に氷牙はまんざらでもないように笑って見せながらもまたデッキを取り出し始める。

 

「まぁそれはそれでいいがよ。生憎寝起きの運動にはまだ足りてねぇ、折角起こしてくれたんだ、まだまだ付き合ってもらうぞ?」

「えっ?」

「チームリーダーとしての俺の実力をまだまだ見せてやるって言ってんだよ!」

「わ、ワーイ。兄貴に付き合えるなんてウレシイナー。」

 

目をギラつかせながら笑う氷牙に対し、将もまた笑いながら呟くがその表情は引きつらせ、「ほら行くぞ!」と氷牙に連れ出されるように二人はスタジアムを後にし、その様子にただ気の毒と感じたのだった。

 

「はは、ともかく一件落着かな」

「そうですね。にしても氷牙さんのバトル、久々に見たけど凄かったですね」

 

苦笑いしつつも、ハルヤもまた氷牙のバトルには感動しており、「確かに」とザックとキッドも同意するように頷く。

 

「防御から一気に攻撃に転じて一気に5つのライフを削るなんてすげぇぜ」

「だな。こりゃ俺達も負けてられねぇ。プラクティスがもっと必要だな」

「テメェはもっと普通にしゃべれねぇのかよ!」

「生憎これが俺のフリースタイルだよ!」

 

また口論を始める二人に「まぁまぁ」と慌てて宥めるハルヤだったが、ふと隣を見ると、何か寂しそうに表情を曇らせる沖田の様子に気づく。

 

「沖田さん……?」

「ん? あぁごめんごめん。ちょっとぼーっとしてた」

「沖田さんがぼーっとするなんて珍しいですね。何かあったんですか?」

「うーん、将君見てたら何だか前の事思い出しちゃってね」

「?」

 

「いや、別に大したことじゃないけどね」と何でもないような素振りを見せる彼女に不審に思うが、沖田の様子にハルヤは直感的に深く追求するべきない事を感じるのだった。




皆さまこんばんはブラストです。今回は第9話更新できました!!
日の変わるまでに今日更新できてよかったです。
相変わらずの駄文なのですがそれはご容赦ください泣


今回、ロードドラゴングレイザーと魔星機神ロキが一番の活躍でしたね。割とシラヌイデスヘイズもアピールしたいところなんですが、キースピリット召喚の為に前座となってしまいました(汗)でもシラヌイデスヘイズ結構使えると思うので、割とお勧めしたいです!

そして話は変わりましてツイッターとかで炎魔神がかなりブームになってますね。やはり炎魔神ゼクスが流行ってるみたいで。ただ自分は他のスピリットと組ませても充分強いと思いますけどね、今日活躍したロキとかでも相性は十分良好かと! バーストを破棄して塵プルシンボル! 超装甲で赤もつくから烈刀斬にも耐性!!まぁ一番いいのは随分お好きなスピリットを強化する事ですけどね、単純な強さでもロマン性でもやりたい道を突き進めるのがバトスピ!!(ステマ)

小説本編ですが、早いものでもう9話。次回で10話目になります!アニメに話数の数に追いつきつつある(笑)今回第9話、最後のは伏線です。回収作業は後になるかもですがご期待してもらえると! そして次回のバトルは……!! まだ秘密です(←

これからも小説どうぞよろしくお願いします。
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