バトルスピリッツ・ギガリーグ   作:ブラスト

20 / 23
・以下注意
誤字、プレイミスありかも。
バトル表記が人によっては分かりずらいかも。

それでも大丈夫という方はどうか温かい目で見てもらえると幸いです。発見したミスやバトル表記などのご指摘気軽にお待ちしております。


No17.戦国龍

第17話

 

以前熱気に包まれた会場。観客達が声援を送る中、ステージに向かい合うスズとハルヤの姿、間もなく始まろうとするバトルに備え、二人はデッキを構える。

 

「まさか、こんなに早く戦う機会があるなんて……でもチームリーダーだからって手加減しませんよ?」

「うん、僕だって同じ! 互いに本気でバトルお願いするね!」

「そのつもりです。あの、ところでハルヤは────」

「?」

 

何か言いたいことでもあるのだろうか、口籠るスズ。不思議にそうに首を傾げるが、結局本人は気持ちを切り替えるように首を振りながら「やっぱり何でもないです!!」と声を荒げて自分の言葉を取り下げる。

 

「す、スズ? どうかした?」

「い、いえ、何でもないです」

 

不思議に思うハルヤに、余計慌てた様子のスズ。勿論本人もなぜ自分がこんなに慌てているのか、その理由さえも分かる筈はなかった。

 

「(ほんと、何だかおかしいよね。さっきだって……)」

 

そう言いながら思い返す節があるのか、それは先程、沖田とバトルした時の事にまで遡る。

 

 

 

 

***

 

 

 

「アルティメットドライアンでアタック! これで決まりです!」

「ライフで、受けます」

 

準々決勝、第3試合、沖田とスズとのバトル。自分のキーカードであるアルティメットの攻撃を決め手に、決着を付けて彼女は勝利する。

 

「バトルありがとう。スズさん、だったね。負けちゃったけど楽しかったよ? ハルヤ君のチームメイトだからどんな実力か楽しみにしてたけど、やっぱり期待以上だね」

「か、買いかぶり過ぎです。でも、嬉しいです。ありがとうございます」

 

バトルを終え、それまであまり交流のなかった二人だが、友好的な相手の態度にスズも警戒する事無く、すぐに打ち解け、互いに健闘を称えながら親しげに会話を交わす二人。

 

「準決勝、頑張ってね。応援してるよ、でも同じチームメイトのハルヤ君やザック君も勝ち残ってるから、二人と当たったらやっぱりちょっと気まずかったりする?」

「いえ、やるからには当然勝つことしか考えてませんから心配は無用です」

「そっか。なら全力で頑張ってね! 私はスズさんもハルヤ君も、みんな応援してるよ!」

「……あの、沖田さん。一ついいですか?」

「うん? どうしたの?」

「沖田さんは、ハルヤの事をどう思って────!」

 

声を小さくしてある質問をしようとするスズだが、その言葉は本人の自覚なく無意識の内に発せられた言葉であり、そこまで言い掛けた瞬間、自分が何を言っているかようやく理解すると、慌ててそこで口を止め、「す、すみません!! やっぱり何でもないです!!」と訂正する。

 

「う、うん? よくわかんないけど、とにかく頑張ってね! それじゃあ」

 

沖田自身はよく聞き取れていなかったのか、不思議に思いながらも特に追及はせずに手を振ってその場を後にし、それに同じように手を振ってその後姿を見送った。

 

 

 

***

 

 

 

 

「(あの時と言い、さっきと言い、一体私は二人から何を聞こうとしていたんだろう……。)」

 

振り返る記憶、正直それは今でも思い返すと恥ずかしいが、必死にそれを忘れようと意識をバトルに切り替える。

 

『さぁさぁ、大会もいよいよ大詰め!! 準決勝、決勝戦を残すのみとなりました!! 果たして優勝と言う名の栄冠を掴むのはだれか!』

 

「いくよスズ!!」

「はい、何度も言いますが手加減はしませんからね!!」

 

紅葉達の実況の声を筆頭により歓声を上げる観客達。バトルは直ぐに開始され、そして……。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「リューマンゴッドソードでアタック!」

「ライフで受けるッ!!」

 

最後のライフを砕き、バトルを制したのはハルヤ、勝利と共に「やったぁーーッ!!」と大はしゃぎする無邪気な姿に、笑いつつも観客達と同じく勝利するハルヤを称えるように拍手を送る。

 

「やっぱり強いね、まっ、だからこそ私もこのチームにいるんだけどね」

「はは、でもスズも強かったよ? 前に闘った時よりもっと強くなってる」

「あ、ありがとう」

 

照れ臭そうにしながらも素直にその言葉を受け取り、そしてバトルを終え二人は一度観客席へと戻って行き、二人を待っていたようにキッドやザック、コン太の二人は「お疲れ様」と声を掛ける。

 

「いい勝負だったぜ、ヒートなバトル、見てて目が離せなかったぜ」

「僕も同じです。二人共いいバトルでしたよ!」

「キッドもコン太もありがとう。正直ここまで来れたのが今でも信じられないくらいだよ」

 

少し前までは大会などに出場しても予選敗退ばかりで実力の不十分を自覚していたが、すっかり多くのカードバトラー達と戦い、こうしてチームのリーダーとしてこの大会を勝ち進めていることには、夢の感覚だった。

 

「おいおい、俺達のリーダーがそんな謙遜な態度でどうすんだよ! 次にお前と戦う俺を前にして、後ろ向きな発言は控えてくれよ!

「!!」

 

そんなハルヤの言葉に喝を入れるザック。ハルヤとは正反対に先程の発言と合わせて、勝つつことを当然のように自身に溢れた様子だった。

 

「ご、ごめん。次はザックの番だよね? 試合、頑張ってよ!」

「当然だぜ、絶対勝つ! そして決勝を戦うのは俺とお前だ!」

「そっか、僕もザックとバトルできるの楽しみにしてるよ!!」

「おぉ、少し待ってな、俺も直ぐに決勝に上がるぜ!」

 

『さぁ続きまして、準決勝第2試合、まもなく開始いたします! 対戦者は天来ザック選手、そして火龍エンザ選手! 両選手はステージまでお願いします!!』

 

突然会場全体に掛かるアナウンス。「早速来たか!」と、すぐさま観客席を立ち上がり、ハルヤ達も頑張れ、と声援の言葉を贈り、振り返らず手を上げて返事を返しながらステージへと向かう。

 

「ハルヤ、ザックにはあぁ言ってましたが、エンザっていう人と、ザック。本当はどちらと戦いたいんですか?」

 

スズの言葉に対し、腕を組んで考え込むハルヤだが暫く考えても答えが出ないのか、悩んだ末「戦いたいのはやっぱり両方かな」と返答を返し、それに対し「相変わらずだね」と笑って見せた。

 

「はは、まぁ俺はあいつに負けちまったけど、誰が戦おうと唯応援しながら見守るだけさ」

「うん、そうだね。僕達が出来るのはただ見守る事だけだよ」

 

 

 

 

***

 

 

 

 

『さぁ準決勝第2試合! 次の勝負はザック選手とエンザ選手のバトルです!! 勝ち残った方が、ハルヤ選手と決勝を戦う事になります!! 果たして勝つのはどちらか!!』

『ゲイルフェニックスなどをキーとした緑デッキのザック選手と、ゴッドスレイヤを始めとする赤デッキのエンザ選手、どのような結果になろうとも白熱した展開になるのは間違いないですね』

『ならばこそより試合が楽しみとなってまいりました! それでは早速両選手入場を!!』

 

司会進行の言葉と共にステージへと上がるザックとエンザ。観客席ではハルヤ達やレッドドラゴンメンバーの面々は声を大に一際目立つ声援を送る。

 

「火龍エンザ、レッドドラゴンのチームリーダーだったな」

「?」

「少し前まではチーム未所属だったが、アンタの事は色々耳にしてた。準決勝の舞台で戦えるのは光栄だぜ」

「フッ、そうか。でも俺もハルヤのチームメイトがどんなやつか気になってたんだ。この機会に戦えて嬉しいのは俺だって同じだ」

 

顔を見合わせながら言葉を交わす二人。ザックの言葉を素直に受け取り言葉を返すエンザだが、「だがよ」と付け足しながら言葉を続けて行く。

 

「勝負は勝負だ。手加減するつもりは一切ねぇぞ」

「あぁ俺だって同じだ。それに、絶対勝つって、自分のリーダーに宣言しちまったしな」

「そうかよ、まぁ勝負の結果がどうあれ、恨みっこなしの真っ向勝負でやり合おうや!」

「あぁ、望む所だぜ!」

『両者は意気込みは充分ですかね? それでは早速準決勝第二試合を始めていただきましょう!!』

 

紅葉の言葉と共に、ステージ台に立ち、デッキを構える二人。そしてバトルフィールドが起動を示すように光を始めると、『両者コールを!』とバトル開始を促す。

 

「「ゲートオープンッ! 界放ッ!!」」

 

 

 

***

 

 

 

 

[01ターン.ザックside]

[スタートステップ]

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

 

「メインステップ! ソウルコアをコストに、丁騎士シュバリエ召喚!」

 

[リザーブ]4個→0個。

[トラッシュ]0個→3個。

[手札]5枚→4枚。

 

「召喚時効果発揮! ソウルコアをコストに使用した時、ボイドからコアを追加。シュバリエの上にコアを置くぜ!」

 

[フィールド]丁騎士シュバリエLv.1(2)BP3000。

 

「ターンエンド」

 

 

 

 

[02ターン.エンザside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]4個→5個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

 

「俺のターン、イクサトカゲをLv.3で召喚だ」

 

[リザーブ]5個→0個。

[手札]5枚→4枚。

 

「Lv.3の効果、このスピリットにソウルコアが置かれていればBP+6000、よってBP10000だ」

 

[フィールド]イクサトカゲLv.3((S(ソウルコア)1)4)BP10000。

 

「いきなり高BPのスピリットかよ!」

「勝負はまだ始まったとこだぞ? このぐらいで驚いてる場合か?」

「そんな事、言われなくても!」

 

エンザの言葉に少しだけムッとしたよう言い返して見せるが、ザックの態度に少しだけ口元を緩ませ、「なら行くぞ!」とそのままアタックステップに移り、開始早々イクサトカゲに攻撃させると、その攻撃をブロックはせずにライフで受ける。そのままターンエンドとコールし、ターンを終える。

 

[ザックside]

[ライフ]5→4。

[リザーブ]0個→1個。

 

 

 

 

[03ターン.ザックside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]1個→2個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]3個→0個。[リザーブ]2個→5個。

 

「メインステップ! もう一度ソウルコアをコストに使って、丁騎士シュバリエをもう一体召喚! 召喚時効果でボイドからコア1個を追加!」

 

[リザーブ]5個→2個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]5枚→4枚。

 

「またコアブーストか」

「まだまだ! さらにネクサス、白雲に茂る天翼樹を配置!! 配置時効果でボイドからコア1個をリザーブに追加! 自分の場に爪鳥を持つスピリットがいる事でさらにコアを追加だ! 増やしたコアは二体のシュバリエにそれぞれ追加してレベルアップ!」

 

[リザーブ]2個→0個。

[トラッシュ]2個→4個。

[手札]4枚→3枚。

 

『ザック選手、コアブーストが止まらない!! 一気に3つのコアを増やしてきた!!!』

『さすがにここまで勝ち残った実力は伊達ではありませんね。緑の効果を存分に使いこなしています』

『先程はエンザ選手に先手を許してしまいましたが、コアを増やし、ザック選手一気に反撃なるか!

 

[フィールド]丁騎士シュバリエ(A)Lv.2(3)BP5000、丁騎士シュバリエ(B)Lv.2(3)BP5000、白雲に茂る天翼樹Lv.1(0)。

 

「アタックステップ! 二体のシュバリエでそれぞれアタック!!」

「来たか、どっちもライフで受けてやるぜ!」

 

二体とも展開されるバリアに取り付き、そのまま爪足を突立ててバリアを破壊し、先程のお返しと言わんばかりにライフを削り返す。

 

「ぐっ!!」

 

[エンザside]

[ライフ]5→3。

[リザーブ]0個→2個。

 

「ターンエンドだ」

『さぁさぁザック選手も負けてはいません! ライフを削り返しすぐさま逆転しました!』

 

実況する紅葉の声、ザックもライフの差を逆転した事に笑みを浮かべるが、対するエンザもまた攻撃を受けながらも笑って見せながら「まだまだ!」と強気な様子。

 

 

 

 

[04ターン.エンザside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]2個→3個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][フィールド]イクサトカゲ回復。

 

「メインステップ! イクサトカゲをLv.1にダウン。そしてネクサス、故郷の山に似た山を配置!」

 

[リザーブ]7個→4個。

[トラッシュ]0個→3個。

[手札]5枚→4枚。

 

【故郷の山に似た山】4(2)赤、ネクサス。

Lv.1、Lv.2『自分のメインステップ』

自分の手札にある系統:「武竜」を持つスピリットカードを召喚するとき、そのコストを-1する。

Lv.2『自分のアタックステップ』

自分のライフが減ったとき、自分のトラッシュにあるS(ソウルコア)を、系統:「武竜」を持つ自分のスピリットに置く。

 

「ネクサスの効果で手札にある武竜を持つスピリットのコストを-1。よって手札のジンライドラゴンとハガネヴルムをLv.2でそれぞれノーコスト召喚だ!」

 

[リザーブ]4個→0個。

[手札]4枚→2枚。

 

「一気に並べて来たか!」

「まだだ、最後にバーストセットし、イクサトカゲとソウルコアをジンライドラゴンのコアとチェンジだ!」

 

[手札]2枚→1枚。

[フィールド]ジンライドラゴンLv.1((S1))BP3000、ハガネヴルムLv.2(3)BP5000、イクサトカゲLv.1(1)BP1000。

 

『ここでエンザ選手、一気に手数で攻めの構え!! 早期決着を狙うつもりか!!』 

「アタックステップだ! ジンライドラゴンでアタック! アタック時効果でBP+3000、ソウルコアの力で【真激突】を持ち、合わせてハガネヴルムの効果発揮だ!」

「!」

「ハガネヴルムの効果で【真激突】を持つジンライドラゴンは指定アタックが可能だ! よってシュバリエにアタック! 掛かって来な!!」

「ッ! シュバリエでブロック!」

 

[Battle]ジンライドラゴンLv.1((S1))BP6000vs丁騎士シュバリエ(A)Lv.2(3)BP5000。

 

ジンライドラゴンは駆け出しながらそのままシュバリエへと突っ込み、頭部の刃を振り下すが、シュバリエは間一髪翼を広げて飛び上がり、刀の一閃を回避すると、そのまま反撃するように爪足を構えて強襲するが、翼があるのはジンライドラゴンも同じ。同様に翼を広げて回避すると、その場で反転し、尾にも備えた刃を振るい、シュバリエを切り裂き、破壊する。

 

「シュバリエ!」

「まだだ! さらに続け、イクサトカゲ!」

「ぐっ! ライフだ!!」

 

再びイクサトカゲは駆け出しながらそのままザックへと飛び掛かると、展開されるバリアに圧し掛かり、破壊する。

 

「……ッ!!」

 

[ザックside]

[ライフ]4→3。

[リザーブ]3個→4個。

 

「ターンエンド。これで同点だな」

「へっ、すぐにまた逆転するさ、嫌……一気に決めてやるさ!」

「!」

『おぉっと! ザック選手、早くも勝利宣言か!!』

 

強気なザックの発言に注目が集まる中、続くターンを迎えて行く。

 

 

 

 

[05ターン.ザックside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]4個→5個。

[ドローステップ][手札]3枚→4枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]4個→0個。[リザーブ]5個→9個。[フィールド]丁騎士シュバリエ回復。

 

「メインステップ、丁騎士シュバリエをLv.1にダウン。そしてこいつの出番だ!!」

「!」

「光の翼を広げて空を舞えッ! 輝きを天に煌かせろッ! 光牙鳳凰レックウマルをLv.3で召喚!」

 

[リザーブ]11個→2個。

[トラッシュ]0個→5個。

[手札]4枚→3枚。

 

光りを纏い空へと撃ち上がる一筋の光、その光の正体は広い空に大きな翼を広げ、ザックの言葉通り空を舞いながらより己の身を輝かせるスピリット、光牙鳳凰レックウマル。

 

『ここでXレア級のスピリット来たぁーーッ!! 光のスピリットであるレックウマルの登場です!』

『エース級のスピリットですね。一気に勝負を仕掛けるとは、恐らくこのスピリットを指しての事でしょう!』 

 

何かを察するような神子の言葉、そのままザックはレックウマルの姿を一目見ると、エンザへと視界を戻しそのままバトルを続けて行く。

 

「レックウマルの召喚時! 【分身】発揮!!」

「!」

「デッキの上から2枚を裏向きで置き、リザーブに置く事でレックウマルの分身スピリットと扱うぜ!!」

 

大きく吠えて見せたかと思うと、突然レックウマルから光の影が分離し始めたかと思うと、それはレックウマルと瓜二つの姿となり、文字通り自分の分身だった。

 

『【分身】、その効果はカードに書かれた体数分までカードを裏向きで置き、リザーブのコアを上に置く事でスピリットとして扱える事の出来る効果です。その効果で、ザック選手一気にスピリットを展開しましたね』

 

【光牙鳳凰レックウマル】7(3)緑、スピリット、爪鳥。

Lv.1(1)BP5000、Lv.2(3)BP9000、Lv.3(4)BP11000。

Lv.1、Lv.2、Lv.3【分身:2】『このスピリットの召喚時』

自分のデッキの上から2枚までを裏向きで自分のフィールドに置き、自分のリザーブのコア1個以上を置く事で、ゲーム終了時まで、そのカードをコスト0/系統:「分身」/Lv.1/BP3000/[緑]の分身スピリットにする。

Lv.2、Lv.3【強化】

アルティメット以外の自分の「相手への疲労効果」の体数を+1する。

Lv.3『このスピリットのアタック時』

相手のスピリット1体を疲労させる。

 

[フィールド]光牙鳳凰レックウマルLv.3((S1)3)BP11000、分身レックウマル(A)Lv.1(1)BP3000、分身レックウマル(B)Lv.1(1)BP3000、丁騎士シュバリエLv.1(1)BP3000、白雲に茂る天翼樹Lv.1(0)。

 

「アタックステップ! レックウマル、突っ込め!!」

 

翼を大きく羽ばたかせながら狙いを定めると、そのまま一気に急降下しながらエンザへと迫って行き、レックウマルが動き出した瞬間、吹き荒れる強風。

 

「アタック時効果発揮! 相手スピリット1体を疲労! よってハガネヴルムを疲労させるぜ!!」

 

吹き荒れる強風、あまりに強い風にその場を動く事さえままならず疲労状態にさせられ、ブロッカーのいないがら空きと化したフィールドにレックウマルは猛スピードで突っ込んでいく。

 

『エンザ選手!! これでブロッカーは0!! フルアタックが決まれば、ザック選手の勝利!! 早くも勝負が決まってしまうのか!!』

 

戦慄の走るバトルの行方。観客席にいる吉馬達、レッドドラゴンの面々は「エンザさん!!」と自分達のリーダーを心配するように観客席から思わず立ち上がるが、エンザ本人は……。

 

「アタックはライフで受ける!」

 

追い込まれた状況下でも一切動じる事は無く、冷静にコールすると、レックウマルはそのまま至近距離までエンザへと接近すると、両翼から撃ち出す風の塊をバリアへと撃ち付け、破壊する。

 

[エンザside]

[ライフ]3→2。

 

「ッ!! ライフ減少時だ、バースト発動!」

「!?」

 

衝撃を受けながらも、そのまま伏せたバーストに視線を置き、カード手に取り発動させると、エンザに背後に炎の文字が浮かび上がる。

 

「覇王爆炎撃! バースト効果でBP4000以下の相手を三体まで破壊だ!!」

「!!」

 

【覇王爆炎撃】6(3)赤、マジック。

【バースト効果:自分のライフ減少時】

BP4000以下の相手スピリット3体を破壊する。その後コストを支払う事で、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

『フラッシュ効果』相手の合体スピリット1体を破壊する。

 

「二体の分身スピリット、並びに丁騎士シュバリエ! 纏めて破壊だッ!!」

「しまったッ!!」

 

背後に浮かび上がる文字はそのまま火の粉となってザックのスピリット達へと降り注ぎ、炎に焼かれたスピリット達は次々と力尽き爆発四散していく。

 

『バーストによるカウンター!! ザック選手、これでアタッカーとなるスピリットをすべて破壊されてしまいました!!』

『エンザ選手は激突や指定アタックなどを狙った攻撃型、正攻法で挑むなら当然ザック選手は攻撃の隙をついて一気に攻めるしかない。だからこそこの局面を見越してのバースト。さすがですね』

『対してザック選手、これは少々攻め急ぎ過ぎましたかね』

 

的確に状況を見定める解説の言葉。一方で相手の反撃を予測できていなかったのか、悔しそうに表情を歪めながらも、それでもまだ勝負は終わっていない。拳を握りしめながらターンエンドとコールする。

 

 

 

 

[06ターン.エンザside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]1個→2個。

[ドローステップ][手札]1枚→2枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]3個→0個。[リザーブ]2個→5個。[フィールド]ジンライドラゴン、ハガネヴルム、イクサトカゲ回復。

 

「メインステップ! バーストセット。そしてハガネヴルムをLv.1にダウンし、マジック、フェイタルドローを使用だ!」

 

[リザーブ]7個→5個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]2枚→0枚。

 

【フェイタルドロー】4(2)赤、マジック。

『メイン効果』自分はデッキから2枚ドローする。自分のライフが2以下の時、さらに、自分はデッキから1枚ドローする。

『フラッシュ効果』このターンの間、スピリット/アルティメット1体をBP+2000する。

 

「攻めてくれてたことに礼を言うぜ! 俺のライフは2。よって合計3枚ドローだ!」

 

[手札]0枚→3枚。

 

「こっからがお返しだぜ、ドラマル、続けてツインブレードドラゴンを連続召喚だッ!」

 

[リザーブ]5個→0個。

[トラッシュ]2個→5個。

[手札]3枚→1枚。

 

【ドラマル】0(0)赤、スピリット、武竜。

Lv.1(1)BP1000、Lv.2(3)BP3000。

Lv.1、Lv.2『自分のメインステップ』

自分がカード名に「サムライドラゴン」か「ソウルドラゴン」と入っているスピリットカードを召喚するとき、このスピリットに赤のシンボル1つを追加する。

 

【ツインブレードドラゴン】5(2)赤、スピリット、戦竜。

Lv.1(1)BP4000、Lv.2(2)BP6000、Lv.3(5)BP8000。

Lv.1、Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』

自分はデッキから1枚ドローする。自分のバーストをセットしているとき、さらにBP4000以下の相手のスピリット1体を破壊する。

Lv.2、Lv.3:フラッシュ『自分のアタックステップ』

自分のバースト1つを破棄することで、このターンの間、自分のスピリット1体をBP+5000する。

 

[フィールド]ツインブレードドラゴンLv.1(1)BP4000、ジンライドラゴンLv.1((S1))BP3000、ハガネヴルムLv.1(1)BP3000、イクサトカゲLv.1(1)BP1000、ドラマルLv.1(1)BP1000、故郷の山に似た山Lv.1(0)。

 

『エンザ選手!! 一気に5体ものスピリットを展開!! 対するザック選手の場には疲労状態のレックウマルのみ!!』

『先程分身による展開をやり返したという所でしょう。カウンターを決めた今の状況で勝負を決めにかかるタイミングとしてはまさに最適と言えます』

『まさに逆襲と言う訳ですね!! ザック選手大ピンチです!!』

 

「アタックステップだ!! 行けッ!! ツインブレードラゴン!! アタック時効果で1枚ドローだ!」

 

[手札]1枚→2枚。

 

「ライフで受ける!!」

 

展開されるバリア。ツインブレードドラゴンは攻撃指示と同時に飛び出すと、その名の通り両手に握り締めた二刀の刃を振り翳し、そのまま一気に二刀同時に振り下し、バリアを破壊する。

 

「ぐッ!!」

 

[ザックside]

[ライフ]3→2。

[リザーブ]3個→4個。

 

「ドラマルでさらにアタック!!」

「そいつもライフだ!」

 

今度はドラマルへの攻撃指示。鳴き声を上げながら、手に持った槍を突き出し、構えたまま駆け出すと、その槍でバリアを突く。

 

[ザックside]

[ライフ]2→1。

[リザーブ]4個→5個。

 

「次だ! イクサトカゲ、やれッ!」

 

勝負に決着をつけんと息巻くようにイクサトカゲは吠えながら駆け出し、勝負が決まろうとする瞬間に誰もが固唾を呑む。

 

『残るライフは一つ! これで決まってしまうのか!!』

「……いいや、まだまだこんな簡単に終われるか! フラッシュタイミング! マジック、ストームアタックだ!」

「!」

 

[リザーブ]5個→3個。

[トラッシュ]4個→6個。

[手札]3枚→2枚。

 

【ストームアタック】4(2)緑、マジック。

『フラッシュ効果』相手スピリット1体を疲労させる。その後、自分のスピリット1体を回復させる。

 

「マジックの効果に合わせて、レックウマルの【強化】発揮だ! ハガネヴルムとジンライドラゴンを疲労させるぜッ!」

 

マジックによって吹き荒れる風、さらにレックウマル自身も大きく翼を羽ばたかせ、巻き起こる風をより広げると、その風はハガネヴルムとジンライドラゴンの二体を巻き込み、二体共々疲労状態となり、その場に伏せてしまう。

 

「さらにストームアタックの効果でレックウマルを回復! そのままブロックだ!」

 

[Battle]イクサトカゲLv.1(1)BP1000vs光牙鳳凰レックウマルLv.3((S1)3)BP11000。

 

地を這うように迫るイクサトカゲだが、レックウマルは再度翼を大きく羽ばたかせ、先程以上の強風を巻き起こすと、そのあまりの強風にイクサトカゲの体を宙に浮かび上がり、そして空中で身動きの取れなくなったイクサトカゲに対し、レックウマルは翼でイクサトカゲを叩き落とし、真っ逆様に地面に叩き付けられ、イクサトカゲは爆発四散する。

 

『ななな何と!ザック選手もまたマジックによるカウンターです! 両者まるで

譲らない!!』

『お互いにやられたらやり返す。実力の差は拮抗しています。これはどちらが勝っても、不思議ではありませんね』

『予測のつかないカウンターの応酬! これはまだまだ勝負の行方が分からなくなってきました!!』

 

再び会場に響く歓喜の声。一方でアタッカーを全て失い、凌ぎ切った事に朽ちっ元を緩ませるザック。対してエンザもこのターンによる決着を防がれたものの、それでも的確に対処して見せたザックに対し、「やるじゃねえか!」と素直に彼を評価し、そしてそれほど動揺した様子を見せず「ターンエンド」とコール。

 

 

 

 

[07ターン.ザックside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]3個→4個。

[ドローステップ][手札]2枚→3枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]7個→0個。[リザーブ]4個→11個。

 

このターンに引いたカード、そのカードを見た瞬間、口角を上げエンザもそれに何かが来ることを直感し、そしてメインステップ開始と同時に手札の一枚を構える。

 

「気高く舞い上がる神の翼! 皇の風を巻き起こせッ!! 酉の十二神皇ゲイルフェニックス、召喚ッ!」

 

[リザーブ]11個→0個。

[トラッシュ]0個→5個。

[手札]3枚→2枚。

 

酉の名を持つ十二神皇の一体、ゲイルフェニックス。その翼を羽ばたかせるだけでフィールド全体に広がる風はまさに台風。優雅に地面へと降下し、気高い鳴き声を響かせる。

 

『出ました!! ザック選手のキースピリット!! 酉の十二神皇ゲイルフェニックス!! ザック選手、今度こそ勝負を決めにかかるようです!』

「あぁ、これで決める!! 絶対に勝って先へ進む!」

「絶対に勝つ、か。なら見せて見ろッ! お前の本気、全てをな!」

「あぁそのつもりだ!! 俺はレックウマルのソウルコアとゲイルフェニックスのコアをチェンジ! そしてアタックステップだ!!」

 

[フィールド]酉の十二神皇ゲイルフェニックスLv.2((S1)5)BP13000、光牙鳳凰レックウマルLv.3(4)BP11000。

 

並び立つゲイルフェニックスとレックウマル。二体のXレアはこれから来るであろう攻撃指示を前に意気込むように同時に鳴き声を上げ、フィールド全体にその声を響き渡らせる。

 

「ゲイルフェニックスでアタックッ! アタック時効果、【封印】! ソウルコアを俺のライフに置く!」

 

[フィールド]酉の十二神皇ゲイルフェニックスLv.2((S1)5)BP13000→酉の十二神皇ゲイルフェニックスLv.2(5)BP13000。

 

ライフに灯る赤い光。ゲイルフェニックスはそのままエンザへと突っ込んで行く。

 

「そして【封印】により【飛翔】の効果を発揮! 相手は疲労状態でのブロックが可能となる! さらにLv.2効果で神皇/十冠を持つスピリットの数だけゲイルフェニックスにBP+5000! よってBPは18000だ!」

 

翼を羽ばたかせ地面に項垂れているエンザのスピリット達に風を送ると、その風に仰がれたスピリット達の背に透明な翼のようなものが備えられ、先程まで項垂れていたスピリット達は再び戦闘可能の意思を示すかのように一斉に起き上がり、迫るゲイルフェイルフェニックスに対し構える。

 

「ゲイルフェニックスのアタックは継続してる! さぁどうする!」

「だったら、ジンライドラゴンでブロックだ!」

 

[Battle]酉の十二神皇ゲイルフェニックスLv.2(5)BP18000vsジンライドラゴンLv.1((S1))BP3000。

 

迫るゲイルフェニックスを迎え撃たんと頭部の刃を構えながら正面から突っ込むジンライドラゴン。それに対し、ゲイルフェニックスはまるでドリルのように回転しながらよりスピードを上げて突っ込み、そのままジンライドラゴンと激突し、力の差があまりにも大きいのか、ジンライドラゴンの頭部の刀は折れ、弾き飛ばされ破壊される。

 

「【飛翔】の効果! バトル終了時に1コスト支払う事でゲイルフェニックスは回復ッ! ゲイルフェニックス、何度でもその翼を広げて空へ羽ばたけッ!」

 

コアの続く限りゲイルフェニックスは何度でも攻撃できる。再びその場を飛び立つと、再度エンザへと迫って行く。

 

「ツインブレードドラゴンでブロックだ!」

 

[Battle]酉の十二神皇ゲイルフェニックスLv.2(4)BP18000vsツインブレードドラゴンLv.1(1)BP4000。

 

ツインブレードドラゴンは手に持つ二刀の刃を掲げ、そのままゲイルフェニックスへと投げつけ、ゲイルフェニックスは舞うようにそれを紙一重で避けながらなおも突き進んでいき、それならばと迫るゲイルフェニックスに対し、火炎放射を吐き付けるが、ゲイルフェニックスは一歩身を引いて両翼を羽ばたかせ、巻き起こす強風で火炎放射を自分の目の前で受け止めると、そのままさらに翼を強く羽ばたかせて炎をそのままツインブレードドラゴンへと跳ね返し、跳ね返った自らの炎に焼かれ爆発四散する。

 

「【飛翔】の効果! コストを支払って回復! もう一度行けッ! ゲイルフェニックス!」

「……その攻撃は、ライフで受ける!」

「(! ブロックしないのか?)」

 

まだブロッカーとなり得るスピリットは残っているものの、それをあえてブロックさせずにライフで受ける事を疑問に思う中、ゲイルフェニックスはそのままバリアへと組み付き、その鋭い嘴を突き刺すと、一気にライフを破壊する。

 

[エンザside]

[ライフ]2→1。

[リザーブ]3個→4個。

 

『エンザ選手、まだスピリットでのブロックが可能でしたがこれはプレイミスでしょうか?』

『いえ違います。恐らくエンザ選手の狙いは……!』

 

何かを確信するように呟く神子。そしてそれは的を射ているのか、ライフが減った瞬間、口元を緩ませながらバーストへと視線を置く。

 

「ライフ減少時でバーストだ! 絶甲氷盾ッ!」

「!」

 

【絶甲氷盾】4(1)白、マジック。

【バ―スト:自分のライフ減少時】

ボイドからコア1個を自分のライフに置く。その後コストを支払う事で、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

『フラッシュ効果』このバトルが終了した時、アタックステップを終了する。

 

「バースト効果だ! ボイドからコア1個を俺のライフに置き、さらにコストを支払って、フラッシュ効果! お前のアタックステップは終了だ!」

 

[エンザside]

[ライフ]1→2。

 

突如として吹き荒れる猛吹雪と共に、氷の壁が行く手を塞ぐように隆起し始め、吹雪と氷の壁を前に、いかにゲイルフェニックスと言えどもこれ以上攻めるのは不可能だった。

 

「絶甲氷盾、そいつを発動させる為にリザーブにコアが溜まるまで待ってたって訳か!」

「あぁ。幾ら連続アタックが可能でもアタックステップを終了させちまえば、アタックそのものができなくなるからな!」

「ッ!」

 

一度目ならず二度も決着となる攻撃を防がれてしまい、それを悔しく思う気持ちは当然一度目よりも比較にならないほど大きい。だが例えどれだけ悔しかろうと今はそれを受け入れるしかなかった。

 

「【飛翔】の効果、レックウマルのコアを使ってゲイルフェニックスを回復! レックウマルはLv.2にダウン。これでターンエンドだ」

 

[フィールド]光牙鳳凰レックウマルLv.3(4)BP11000→光牙鳳凰レックウマルLv.2(3)BP9000。

[トラッシュ]7個→8個。

 

 

 

 

[08ターン.エンザside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]0個→1個。

[ドローステップ][手札]3枚→2枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]9個→0個。[リザーブ]1個→10個。[フィールド]ハガネヴルム、ドラマル回復。

 

『さぁマジックで再び窮地を凌いだエンザ選手ですが、もう後はありません。果たして逆転の手はあるのでしょうか!』

『ザック選手の残るライフは2つ。そしてブロッカーにはレックウマルとゲイルフェニックス。並のカードバトラーでは確かにこの壁を崩すのは至難の業ですが、果たして』

 

緊迫した状況、紅葉達の言葉に観客達は固唾を呑んで見守る。だが、その一方でエンザ本人は追い詰められた状況でもまるでそんなことを気にもしてないようにただ静かに口元を緩ませる。

 

「まさかここまで追いつめられるとは、やっぱり思ってた通り、嫌、俺の思ってた以上に強いカードバトラーだったな」

「褒め言葉か? だったら素直に受け取らせてもらうぜ」

「あぁ。けどな、まだ俺だって負けるつもりはねぇ。勝ってアイツと戦いたいし、何より、あの人が見てる前で負ける訳にはいかねぇ!」

「(あの人……?)」

 

意味深なエンザの言葉を不思議に思うが、「余計な話はここまでだ!」と、バトルに意識を戻すと、そのままメインステップ開始と同時に手札の一枚に手を掛ける。

 

「ドラマルの効果発揮、ソウルドラゴン、又はサムライドラゴンと名の付くスピリットを召喚するとき、このスピリットに赤のシンボル一つを追加する。さぁ行くぜ!」

「!!」

「乱世を制す猛将よッ! 赤きその最強の姿を天下に焼き付けろッ! 戦国龍ソウルドラゴンを召喚ッ!!」

 

[リザーブ]10個→3個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]3枚→2枚。 

 

空に突如として出現する炎の球体。空を真っ赤に焼き焦がす程熱く、太陽を思わせるその炎の中に、煌めく眼光。そして炎を振り払い両手に持つ槍を掲げ、ソウルドラゴンがその姿を現す。

 

『新たなるXレア来たーーッ!! エンザ選手の新たなるキースピリット、それは何と、戦国龍ソウルドラゴン!!』

『ゴッドスレイヤードラゴン、センゴクグレンドラゴンをも凌ぐ程の力を持つソウルドラゴン。エンザ選手の底はやはりまだまだ知れませんね』

 

湧き上がる歓声、バトルを見ているハルヤ達もその姿に驚き、目が離せないように注目し、ザックもソウルドラゴンの姿にはただただ驚くばかりだった。

 

[フィールド]戦国龍ソウルドラゴンLv.3((S1)4)BP13000、ハガネヴルムLv.1(1)BP3000、ドラマルLv.1(1)BP1000。

 

「赤のXレア、まさに超レアカードだな。羨ましいぜ」

「ハッ、コイツのレアリティだけじゃねぇよ。それを今から見せてやる! アタックステップだ!!」

「来るかッ!」

「あぁ行くぜ! 戦国龍ソウルドラゴンでアタックだッ! そしてアタック時効果発揮だ! 【連刃】!!」

「何!」

「ソウルコアをトラッシュに置く事で、相手は可能なら2体でブロックしてもらう!! 同時バトルだ!」

「二体とバトル、だと!?」

「あぁ、ゲイルフェニックス! レックウマル! 二鳥揃って掛かって来いッ!」

「ぐっ! ゲイルフェニックスとレックウマルの二体でブロック!」

 

ゲイルフェニックスとレックウマルに対し斬撃波を飛ばし、二体はすぐさま空に飛び去ってその攻撃を避わし、挑戦とも取れるその攻撃に触発されたのか、二体はそのままソウルドラゴンに向かい始め、それを見ると、ソウルドラゴンも刀を構えながら二体へと迫って行く。

 

[Battle]戦国龍ソウルドラゴンLv.3(4)BP13000vs酉の十二神皇ゲイルフェニックスLv.2(3)BP13000、光牙鳳凰レックウマルLv.2(3)BP9000。

レックウマルが先手を仕掛けるように翼を振るい、羽を刃の様にソウルドラゴンへと飛ばすが、ソウルドラゴンは槍を振り回し、盾の如くその攻撃を全て弾き落とし、今度はゲイルフェニックスが回転しながらソウルドラゴンへ突っ込み、その攻撃を槍で正面から受け止め、衝撃に両者互いに弾かれる。

 

『二体のスピリットを相手取るソウルドラゴン! 見ている私達もまさに圧倒的な迫力に言葉を失っております!』

『キャンサードやへラクダイナスなどと違い、二体のスピリットと同時バトルを行うのはソウルドラゴンのみ』

 

激突する3体のXレア、だがその背後でエンザの場ではまだイクサトカゲとハガネヴルムがいつでも攻撃できるように構えており、その姿に気づくと、「そういう事か」と何かを察したように呟く。

 

「バトルしている二体の内、ゲイルフェニックスのBPは13000。ソウルドラゴンと同じだ。だから相打ちを狙ってでもブロッカーをなくして、手薄になったところに攻め込む、そういう事かよ。けど、そうはさせないぜ!」

「!」

「フラッシュタイミング! マジック、ダブルソニック! 不足コストはレックウマルから確保だ!」

 

[フィールド]光牙鳳凰レックウマルLv.2(3)BP9000→光牙鳳凰レックウマルLv.1(1)BP5000。

[トラッシュ]5個→7個。

[手札]2枚→1枚。

 

【ダブルソニック】4(2)緑、マジック。

『フラッシュ効果』相手のスピリット2体を、相手が疲労させる。系統:「異魔神」を持つブレイヴと合体している自分の合体スピリットがいる時、かわりに、相手のスピリット2体を疲労させる。

 

「効果発揮だ! ハガネヴルムとドラマルを疲労させてもらうぜ!!」

 

突風の如く放たれる風の刃、それは即座にジンライドラゴンとドラマルの二体へと直撃し、直撃を受けた二体は力を奪われたかのようにその場に項垂れ、一方のバトルでは、ゲイルフェニックスとレックウマルは吠えながらそのままソウルドラゴンへと突っ込み、二体の突進を槍を盾にして受け止める。

 

『おっとッ! ザック選手も再び負けじとマジックによるカウンターッ! これによりエンザ選手のスピリットが全て疲労状態に!! これはまたも形勢逆転か!!』

 

このターンの攻撃は確実に凌いだと自信気な表情を見せるザックだが、その様子に対し、エンザもまた笑って見せた。

 

「ハッ、ブロッカーを残して残ったスピリットで勝ちに行く、か」

「?」

「……言った筈だ、ソウルドラゴンは俺にとっての切り札だ。なら当然勝ち筋もコイツで決める! 他のスピリットで決めるなんてちゃちな真似やる訳ねぇよッ!」

「!?」

「俺もフラッシュだ! マジック! 武将転生!」

「!!」

 

[リザーブ]3個→1個。

[トラッシュ]2個→4個。

[手札]2枚→1枚。

 

【武将転生】4(2)赤、マジック。

【バースト:相手による自分のスピリット破壊後】

このバースト発動時に破壊された、自分のトラッシュにある系統:「武竜」を持つスピリットカード1枚を、コストを支払わずに召喚する。ただし、『このスピリットの召喚時』効果は発揮されない。その後コストを支払う事で、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

『フラッシュ効果』このターンの間、系統:「武竜」を持つ自分のスピリット1体をBP+5000する。

 

「効果によりソウルドラゴンのBPを+5000!! これでBP18000だ!!!」

「そんなッ!!」

 

バトルではゲイルフェニックスとレックウマルを槍一本で受け止めるソウルドラゴンだが、槍を片手に持ち替え、空いた片手で即座に腰に差した太刀を握りしめると、そのまま槍を捨てると同時に太刀での一閃。ゲイルフェニックスは殺気に気づいたのか紙一重で飛び上がって斬撃を避けるが、レックウマルは回避が間に合わず振るわれた斬撃に切り裂かれ破壊される。

 

「レックウマル!!」

「残るはゲイルフェニックス!! テメェだけだ! ソウルドラゴン、決めろォッ!!」

 

エンザの叫びに呼応するように、ソウルドラゴンを命一杯その咆哮を轟かせ、大地を踏み締め、ゲイルフェニックスを追うように高く飛び上がり、ゲイルフェニックスはソウルドラゴンを叩き落とさんと、周囲の風を塊のように収束させてソウルドラゴンへと飛ばす。だが、ソウルドラゴンは決して避けようとはせず、真っ向から突っ込み、太刀に炎を纏わせその風塊を真っ二つに切り裂くと、その場で炎を纏わせ太刀をゲイルフェニックスに向けて一投。その太刀はゲイルフェニックスを貫くと空中で大爆発を起こす。

 

「ゲイルフェニックスッ!!」

「最後だ! 【連刃】の効果で破壊したスピリットの数だけライフを破壊する!!」

「なっ!?」

「つまり、これで終わりだぁッ!」

 

爆風を突っ切り、ザックに向けて一気に急降下するとそのまま落下のスピードを加えた太刀の斬撃を展開されたバリアに一閃。地面へと降り立ち、そのまま太刀を鞘に納めると、斬撃の刻まれたバリアは崩壊し始め、二つのライフが同時に砕け散る。

 

「うわああああッ!!」

 

[ザックside]

[ライフ]2→0[Lose]

 

「俺の、勝ちだ!!」

 

ライフを削り、自分の勝利に拳を突き上げながら勝鬨を上げ、ソウルドラゴンも同じく勝利の咆哮を響かせる。

 

 

 

***

 

 

 

 

『決まりましたぁーーッ!! 準決勝第2試合、勝者は火龍エンザ選手!! おめでとうございます!!! そして惜しくも敗れたザック選手にもどうぞ拍手を!』

 

白熱した勝負を称え、両者に送られる拍手喝采。その声援を受けながらもザックは負けた事にはやはり悔しいのか、少しだけ落ち込んだ様子だった。

 

「……必ず勝つって言っときながら、負けちまったか」

 

「情けねぇ」と自分に対しての言葉を呟きながらも、勝負は勝負。直ぐに気持ちを切り替えるように顔を上げるとエンザの方を見る。

 

「いい勝負だった。負けたけど、全力を尽くせたし、言う事は何もない」

「あぁ俺もだ、熱いバトルだった、礼を言うぜ」

「決勝、次はハルヤとのバトルだろ? 俺等のリーダーだから応援してるけど、俺はアンタの事も応援してるぜ」

「そうか。まぁ次も全力でやるだけだ。何てったって、アイツとのバトルは特別だからな」

 

前にハルヤが言った言葉、もっと強くなって自分と戦う。その言葉を静かに思い返しながら観客席にいるハルヤの方へ視線を向ける。

 

「(あの時の約束、果たす時は来たぜ。決勝の舞台で、テメェがどれだけ強くなったか見せてもらうぜ!)」

 

視線の先にいるハルヤに対し静かに闘志を燃やす中、それはハルヤも同じだった。エンザの視線に気づいているように、エンザを見ながらハルヤもデッキを持つ手に力を籠める。

 

「決勝、エンザさんとのバトル。今の僕と僕のスピリット達の全てをぶつけますよ!!」

 

決勝を前に既に二人の闘志は最高潮だった。そして今かと今かと、会場中が熱気に包まれ、決勝の時を待つのだった。

 

 

 

 







長らく更新遅れていて申し訳ございません。最近かなりさぼり気味でした泣
今回やっと更新できて、本当によかったです!!

今回はザックとエンザのバトルでした。ソウルドラゴン、連刃の二体同時バトル、今回書いてて一番楽しかったです。やはり二体同時バトルは熱い!! その内三体同時バトルとかになったりして(笑)そして次回は決勝! エンザとハルヤのバトル。どちらが勝つのかこうご期待ください!(ステマ)

話は変わりまして、アニメでは選手ミストラルビットが活躍してましたね。アタックとブロック時で跳躍発揮なんてズッチぃなー(ズッチくない(パチン!(消滅)←

ミストラルビットでなくても三章のカードではハヌマーリンとリボルティーガが現環境で暴れまくってますね。ハヌマーリン、最近回すのが楽しくなってます。アルティメットリーンと一緒に組んでますね、強いのか分かりませんが汗
また神皇でなくても前にエクスキャリバスデッキを組み始めて、古竜速攻でさらに改造しております。なお強さのほどはryu←


アニメもこの小説本編もどうぞこれからも宜しくお願いします。次回はなるべく早めに更新できるよう精進します!!!!!



  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。