バトルスピリッツ・ギガリーグ   作:ブラスト

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・以下注意
誤字、プレイミスありかも。
バトル表記が人によっては分かりずらいかも。

それでも大丈夫という方はどうか温かい目で見てもらえると幸いです。発見したミスやバトル表記などのご指摘ご気軽に、お待ちしております。






No02.大怪獣進撃! vsゴモラ

 

海辺沿いに建てられたとある会場、そこはチーム海皇の特設スタジアムであり、その中でチーム海皇のリーダーである男、浪川海斗はチームメンバー以外は誰もいない観客席に腰掛け、静かに携帯画面を眺めていた。

 

『これで終わりだ! リューマンバーストでアタック!』

『ら、ライフで受ける!!』

 

携帯画面に映るのは前回行われたハルヤとバンによるバトル。リューマンバーストのアタックでバンのライフを削り切る瞬間まで見ると、彼はそこで携帯を切って画面を閉じた。

 

「言い訳は当然用意してんだよな? あるなら聞かせろ」

 

まるで威圧感を与えるかのような低い声、そして浪川の背後では観客席にほぼ正座の態勢で体を震わせているバンの姿があった。

 

「きゃ、キャプテン。違うんだよ、そ、その時はたまたまで! そう!! 俺が負けたのは運が悪かっただけっていうか!!」

「テメェ、「運も実力の内」って言葉知ってるか?」

「えっ!? そ、それは」

 

明らかに浪川のペースで、完全にバンは気圧され口籠り、思わず言い訳しようとした言葉を止めてしまう。しかし浪川はそれに構わずさらに続ける。

 

「俺の知らない内に勝手な事してこの様だ。俺はよ、基本お前等がどう行動しようが咎めるつもりはねぇ。このチームは自由行動の無法チームだからな」

「そ、それじゃぁ」

「だが俺が許せねぇのはただ一つ、敗北だけだぁッ!!」

「ひ、ひぃぃぃッ!!」

 

先程までの低い声から一変、大きく声を荒げての怒声。それには思わずバンも堪え切れない恐怖心を口にしてしまう。

 

「おい武凱、いるか?」

「呼んだか? キャプテン!!」

 

武凱と呼ぶ大柄な男、観客席の奥から浪川の言葉に顔を出す。

 

「号令を始めろ、今回はバンの野郎にもたっぷり聞かせてやれ」

「へへ、そういう事か。了解だ! よし!! テメェ等、集合だ!!」

 

浪川の言葉に頷くと、武凱と呼ばれた男は大きく声を張り剥げてドーム中に聞こえるほど力強く叫び、その声にスタジアム内の海皇メンバー達は武凱達の前に整列し始める。

 

「定期号令だ!! 今日も俺の後に続けよ!!」

『『『アイアイサー!』』』

「一つ! 俺達は!!」

『『『最強チーム! 無敵の海皇!!』』』

「二つ! バトルはいつも!」

『『『圧勝! 快勝!! 全勝だ!!!』

「三つ! バトルで負けた奴ぁ?」

『『『自分(テメェ)でその身を投げ捨てろ!』』』

 

スタジアム内に響き渡る程の号令の掛け声、あまりの声量にバンは耳を塞ぐような素振りを見せる。

 

「武凱の野郎、相変わらず物騒な号令だぜ」

「今のテメェに武凱を馬鹿にしてる余裕はねぇぞ? あれは俺達チーム内でのスローガンみたいなもんだ。そしてバトルに負けたテメェがどうなるのか、分かってるよな?」

「なっ!! ちょ、ちょちょちょっと待ってくれキャプテンッ!! た、確かに俺は負けた。もうそれは認める。け、けど!! もう一度、せめてもう一度チャンスを!!」

 

浪川の言葉にバンは形振り構ってられず、慌てて両手を合わせ、頭を下げながら懇願して見せる。しかしそれでも浪川の顔色は変わらず、変わらぬその表情にバンの内心は気が気ではなかった。

 

「た、頼む……!! キャプテン!!」

「…………チャンス、か」

 

暫く沈黙した空気が流れる中、怯えるバンを尻目に浪川はゆっくりと口を開く。

 

「よし、ならチャンスはくれてやる。だが二度目はねぇぞ?」

「さ、さっすがキャプテンだぜ!! 心が広い!!」

「調子に乗んじゃねぇッ!!」

「ヒィッ!!」

「次はねぇんだ、だったら二度と負けねぇよう特訓して来やがれッ!!!」

「へ、ヘイ喜んでッ!!」

 

慌てて観客席を降り、ステージの特訓に加わるバン。浪川はそれを見ると立ち上がってスタジアムを後にし、その会話の様子を聞いていた武凱と呼ばれた男は密かに笑みを浮かべる。

 

「(バンの野郎、見る影もねぇな。こりゃ俺にとって今が絶好の好機だなぁ!)」

 

何かを企むように、武凱と言う男は静かに笑みを浮かべる。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「すいませーん! 1パック下さい!!」

 

舞台は変わり、あるカードショップでカードを買うハルヤ、吉馬、エンザの三人。今は気分転換なのだろうか、スタジアムのような気迫は無く、穏やかな空気で三人共買ったカードパックを確認していた。

 

「さて、いいカード来るかな?」

「リーダーなら絶対来ますよ。まぁハルヤはどうか分かんないけど」

「い、一々言わないでよ! 僕だって来るかもしれないじゃん!!」

 

軽く言い合いながらも買ったカードパックを広げ、和気藹々と中身を確認する三人。エンザは「まぁまぁだな」とカードを確認し、一方の吉馬は何も言わずただ愕然とした様子でカードを見ており、二人の様子に苦笑いしつつハルヤも自分のカードパックを確認する。

 

「うん、Xレアは来なかったけど、まぁまぁ良いかな?」

『へぇー、中々強いカード当たったじゃん』

「!?」

 

背後から突然の声、驚いたように慌てて振り返ると、そこには後ろ向きに被ったキャップにゴーグルをつけた一人の少年の姿があった。

 

「えっ!? 誰ですか!?」

「あれっ!? 知らない? レッドドラゴンのチームメンバーだろ、俺割とそこに顔出してんだけど?」

「えっと、すいません、ちょっと知らないです」

「ふーーん。まっ、いいや、俺、八鳥紫苑ってんだ。以後シクヨロ!」

 

ノリの軽いような紫苑の名乗る少年に、ハルヤは困った様に「はぁー」と素っ気ない返事を返すしかなく、一方の紫苑は「それより」とハルヤのカードを見ながら言葉を続けて行く。

 

「ねぇねぇ、良かったらそのカード! これと交換してくんない?」

 

ハルヤの手に持っているレアカードを指指しながら、自分の提供するカードを見せる紫苑だったが、その見せるカードはコモンカードで、レートが全く合っていなかった。

 

「え、えっとそれはちょっと!!」

「ウチのメンバーにカツアゲ紛いな事してんじゃねぇぞ!」

 

紫苑の様子に困惑するハルヤだったが、そこに助け舟を出すように言葉を掛けるエンザ。「リーダー」と安心するように一息つくハルヤだったが、紫苑は「誤解だって!」とわざとらしい反応を見せる。

 

「俺のジンクス知ってんでしょ? ちょっとこの子にそのジンクスに付き合ってもらっただけよ」

「ジンクス?」

 

何の事か不思議に思うハルヤだったが、紫苑はそれに笑いながら先程ハルヤが買ったものと同じカードパックを手に取り、開封して見せたかと思うと、その中の一枚は先程紫苑がハルヤに交換を申し込んだものと同じレアカードがあった。

 

「!!」

「アハハッハ! これが俺のジンクスなのよ。相手に無茶なレート交換を頼んで断れた後にパックを買うと、交換してほしかったカードが何故か当たるんだよね!」

「ケッ、相変わらず腹立つジンクスだぜ!」

 

エンザの言う通り自分が損した訳ではないが紫苑のジンクスのダシとして使われたかと思うと何故か腑に落ちなく感じる。そんなハルヤの様子を察してか。

 

「ハハ! 悪かったよ、まぁさっきのこのカードあげるからさ、チャラって事にしてくれよ!」

「は、はぁ……」

 

先程のカードをハルヤに手渡す紫苑。人が良いのか悪いのか、まるで調子の掴めない紫苑にハルヤもどう対応していいのか分からなくなってしまう。そんな中、そこへ吉馬も合流するが、紫苑の姿に気づくと「げっ!」と嫌そうに驚いて見せる。

 

「よぉ桜ちゃん! 相変わらず美人さんだな」

「黙れクソ野郎!! もういっぺん言ってみろ? ぶん殴るからな!!」

「ひゃー怖い。俺ってば、エンザの親友なのによ」

「う、うぜぇ!!!」

 

紫苑に対し今にでも爆発しそうな怒りを堪えつつ拳を握りしめる吉馬にハルヤは動揺を隠せなかったが、先程紫苑の言った言葉に気になったのか、話題を変えようと「二人って知り合いなんですか?」と尋ねる。

 

「そっ! 俺とエンザはまぁマブダチって奴だな!」

「唯の腐れ縁だ」

 

「えー酷い」と棒読みな台詞を吐く紫苑を無視しながら「ハルヤは知らないだろうから説明するぞ!」と続けて行く。

 

「まぁ昔からの知り合いでな、こいつも一応チームリーダーらしい」

「そうそう。こう見えても俺一応チームシャドウのリーダー務めてんだぜ?」

「!?」

 

チームリーダーと名乗る紫苑に一瞬驚いたように反応するハルヤだったが、「チームシャドウ」の名前に聞き覚えがないのか、不思議そうにハテナを浮かべる。

 

「チームシャドウって多分聞かない名前だと思うんですけど、ランキングに入ってましたっけ?」

「そう思うだろ? 多分コイツの自称なのよ、第一に聞かない名前だし、チームリーダーとか言ってるが、肝心のチームメンバーを俺は見た事ねぇしな」

「おぉ? この親友の言葉を疑うのか!! 俺達チームシャドウは勝手気ままな連中が多いからな。基本自由行動でどこにいるのか俺も行方知れずよ。チームランキングに入ってないのは、俺がランキング争いに興味がねぇから運営からランキング外にしてもらってるのよ」

 

一応辻褄はあっているが、それでも信憑性には欠けており、話を聞いてもまだ信じがったかった。

 

「信じてねぇな? けどマジなんだぜ、何てたって運営に直談判しに行ったからな」

「どうして、ランキングバトルには参加しないんですか?」

「まぁのんびり気ままにバトスピしていたいからな。争い合うのはちょっと柄じゃねぇのよ。エンザともあんま戦いたくねぇしな」

「俺は別に、お前が強いなら戦いたいぞ?」

「えー、俺お前とのバトルでボコボコにされんの勘弁だわ」

 

そんなやり取りをしつつ、「さてと!」とその場から立ち上がる紫苑だが、何かを思い立ったように。

 

「そうだ! 俺暇だからお前等のステージ遊びに行くな?」

「はっ!? 来んな!!」

 

紫苑の言葉にすぐさま吉馬が嫌そうに断るが、エンザはそれにやれやれ、と呆れながら「俺に免じて許してやれ」と口添えし、エンザの提案に対し「リーダーがそう言うなら」と渋々承諾した。

 

「じゃぁ決まりだな!」

 

嬉しそうに笑って見せる紫苑に対し、吉馬はただため息をこぼし、そんな二人にエンザもハルヤはただ苦笑いするしかなく、何はともあれ紫苑を加えての4人は自分達のチームスタジアムに向けてその場を後にするのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「ん?」

 

暫くしてスタジアムが見え始めるが、スタジアムの入り口は何やら騒がしい様子で異変を感じ取ったのか、急ぎ足でその場に向かうと、そこには大柄な人物の影が。

 

「よぉ、待ってたぜ!! チームレッドドラゴン!!」

「テメェ確か! 浪川んとこの」

 

まるで大人のような体格の男、大柄なその男の顔ぶれはエンザ達には見覚えがあり、前に浪川やバンと一緒にいたあの男だった。

 

「俺の名前は武凱バズトってんだ! まぁよろしくな!!」

「そんな奴が俺達のスタジアムにまた何の用だ!」

「そう睨むな。俺が今回来た用事。それはな、輝来ハルヤ! テメェだ!!」

「ぼ、僕!!?」

 

力強くハルヤを指指し、指名された事に思わず動揺を隠せなかったが、「理由は?」と尋ねるエンザの言葉に武凱と名乗る男は笑って見せる。

 

「簡単だ! この前バンの野郎が無様に負けやがったからな。バンが負けた相手を今度は俺が倒せば、チーム海皇のナンバー2の地位は必然的に俺の物って訳よ!!」

「チーム同士で粗探しとポイント稼ぎって訳か! 相変わらず仲悪いな」

「フン! うちのチームは弱肉強食の縦社会なんだよ。テメェ等とは訳が違う!」

「まぁテメェ等の事情は知ったこっちゃねぇ。要するにバトルしたいだけなんだな?」

「あぁそういう事だ。生憎今日の俺の狙いはそいつ一人なんでな! 邪魔立てしてくれるなよ?」

「なるほどな」

 

何かを考え込むように間を置きつつ、エンザは静かにハルヤの方へ視線を向ける。

 

「御指名みたいだがどうする?」

「…………だったら!! 受けて立ちます!!」

 

ハルヤの言葉にエンザは「よく言った!」と笑って見せ、武凱もまた相手が決まった事を満足するように笑いながら「じゃぁ始めるか!」とステージに入っていく。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

『皆さまこんにちは!! BCOより実況担当の犬神紅葉! 本日もまたレッドドラゴンのチームスタジアムよりこの放送をお届けしております!!』

『同じく解説の神子でございます。今回対戦するのは前回に引き続きハルヤ選手と、チーム海皇メンバーの一人武凱選手のようですね』

『バン選手とはいつも対立している武凱選手!! チーム海皇ナンバー2になるという野望に燃え、今回ハルヤ選手に挑むようです!』

『ハルヤ選手は前回のバトルで大きな成長を見せてくれましたからね。今までと違い、勝負結果は見るまでもなく明らかという事はもうあり得ません!』

 

どこから現れたのか、ステージの観客席で武凱とハルヤの様子を映すコン太と何時もの様に実況解説を始める紅葉と神子、その隣にエンザ達も席に腰掛け、吉馬は紅葉達3人の姿に「お前等ナチュラルにこのスタジアムに侵入してないか?」と呆れ気味に呟く。

 

「吉馬さん、すいません。バトルの状況をお届けするのが私達の仕事なので」

「……い、いや別にそういう事なら大丈夫です」

「ではお言葉に甘えまして、実況解説させていただきます」

 

神子の言葉に吉馬は何時ものような毒舌ではなく、少し照れたように口籠り、その様子に紫苑は笑っている。

 

『さぁバトルは間もなく始まります!! 勝負の行方はどうなるのか!』

『最後までこれは目が離せませんね』

 

二人の実況に視線と注目が集まる中、ステージに立ち、睨み合う武凱とハルヤの両者は周りに構う事は無く、デッキを構える。

 

「「ゲートオープン!! 界放ッ!!」」

 

二人の宣言と共にバトルの開始が告げられ、ハルヤの先行から勝負が展開される。

 

 

 

 

[01ターン.ハルヤside]

[スタートステップ]

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

 

「メインステップ! 行くよ、ルーキーリューマンをLv.2で召喚!」

 

[リザーブ]4個→0個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]5枚→4枚。

 

【ルーキーリューマン】2(1)赤、スピリット、竜人。

Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』

自分はデッキから1枚ドローする。

 

[フィールド]ルーキーリューマンLv.2((S(ソウルコア)1)1)BP3000。

 

「これでターンエンド」

 

 

 

 

[02ターン.武凱side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]4個→5個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

 

「メインステップ! オラ行くぞぉ!!」

「!!」

 

声を荒げながら手札を力強く構え、その迫力に何かが来ると、思わず身構えてしまう。

 

「まずはネクサス、焔竜の城塞都市を配置!」

 

[リザーブ]5個→0個。

[トラッシュ]0個→5個。

[手札]4枚→5枚。

 

武凱の背後に建てられ出現するネクサス、焔竜の城塞都市。その出現にハルヤもより警戒を強くさせる。

 

【焔竜の城塞都市】5(4)赤赤、ネクサス。

Lv.1(0)。

Lv.1『自分のアタックステップ』

相手のスピリットを破壊したとき、自分は1枚ドローする。

 

[フィールド]焔竜の城塞都市Lv.1(0)。

 

『武凱選手、まずは序盤でいきなりネクサスです』

『ネクサスカード、それはスピリットとは違いますが、場に留まり続け、様々な恩恵を与えてくれます。名前の通り、まさにプレイヤーにとっての城ですね』

『スピリットよりも地の利を固めたという事でしょうか?』

『そういう事になります』

 

実況解説を淡々と語る紅葉と神子。一方で武凱は「行くぞ!」とさらに声を荒げながらカードを構える。

 

「俺はそして!!」

「!!」

「これでターンエンドだ」

「『『えっ!?』』」

 

何かある様に思わせておきながら、あっさりとターンを終える武凱に対し、思わず全員がその場でずっこけ、その様子に武凱は面白そうに笑い出す。

 

「ガッハハッハハ!! これ以上は何もしねぇよ。所謂ブラフだ!」

 

ハルヤを始め、武凱の様子に呆れたようにただ苦笑い。バトルを見ている紫苑は「あいつも面白れぇな!」とケタケタと笑っているが、隣にいる吉馬は「ブラフとか威張れる事じゃねぇよ」と呆れ顔で呟いている。

 

『え、えぇ~っと、実況の私も思わずズッコケてしまいました』

『コホン! 気を取り直しましょう』

 

切り替えるように実況の神子達も一息つき、ハルヤも武凱のペースに呑まれかけながらも、冷静に戻り自分のターンを開始する。

 

 

 

 

[03ターン.ハルヤside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]0個→1個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]2個→0個。[リザーブ]1個→3個。

 

「メインステップ! リューマンフェニックを召喚!」

 

[リザーブ]3個→0個。

[トラッシュ]0個→2個。

[手札]5枚→4枚。

 

『おっと出ました! リューマンフェニック!』

『前回のバトルでも活躍してましたね、今回も活躍が見込めそうです』

『リューマンフェニックはスピリットが2体以下なら常に最高レベルとして扱われます。どこかの恐竜人や桃太郎お供のワンちゃんのような効果です』

 

神子達の解説の通り、自分以外にルーキーリューマンしかスピリットがいない為、リューマンフェニックは最高レベルとして扱われ、赤いオーラを纏い、上昇した力を示すように構えだす。

 

[フィールド]リューマンフェニックLv.3(1)BP6000、ルーキーリューマンLv.2((S1)1)BP3000。

 

「アタックステップ! ルーキーリューマンでアタック! アタック時効果で1枚ドロー!」

 

[手札]4枚→5枚。

 

「ライフで受けてやる!!」

 

先陣を切るルーキーリューマン、全速力でフィールド掛けながら拳を構え、そのまま展開されたバリアの手前で飛び上がり、バリアを殴りつけ破壊する。

 

[武凱side]

[ライフ]5→4。

[リザーブ]0個→1個。

 

「ハッハ! 効かねぇな!!」

「!」

 

大柄な見た目は伊達ではないのか、ライフが破壊された衝撃を受けながらも、まるで微動だにせず、何ともないように平気な素振りを見せるばかりか、「もっと来い!」とむしろ挑発して見せた。

 

「だ、だったら行くよ! リューマンフェニックでさらにアタック! アタック時効果で1枚ドロー」

 

[手札]5枚→6枚。

 

「そいつもライフだ!」

 

今度はリューマンクロウが飛び上がり、そのままバリアを切り裂き破壊するが、それでも衝撃に何ともないように平静を崩さず、その様子にハルヤも若干怯むように、気圧されながら「ターンエンド」と小さくコールした。

 

[武凱side]

[ライフ]4→3。

[リザーブ]1個→2個。

 

『武凱選手いきなりライフを削られました』

『しかしその分コアが溜まってますからね。次のターンからが見物ですよ?』

『そうですね、武凱選手、一体どう動くのか! 注目が集まります!』

 

 

 

 

[04ターン.武凱side]

[スタートステップ]

[コアステップ]2個→3個。

[ドローステップ]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]5個→0個。[リザーブ]3個→8個。

 

「さぁ今度は正真正銘やってやるぜ!!」

「!」

「メインステップ、まずはこいつだ! 古代怪獣ツインテールを召喚だッ!!」

「怪獣!?」

 

[リザーブ]8個→6個。

[トラッシュ]0個→1個。

[手札]5枚→4枚。

 

武凱が呼び出すスピリット、カードが場に置かれた瞬間、地響きと共に地面に突如入る亀裂、そして地響きと共に亀裂から触手のようなものが飛び出したかと思うと、古代怪獣ツインテールが地面から勢いよく飛び出しその姿を見せる。

 

【古代怪獣ツインテール】2(赤1 青1)赤、スピリット、溶魚/異合。

Lv.1(1)BP4000、Lv.2(2)BP5000

 

『古代怪獣ツインテール! これが武凱選手の扱うスピリットなのか!?』

『怪獣とは随分珍しいスピリットを扱いますね。見た目通り巨大な力を持った曲者ですよ?』

 

「驚くのはまだ早ぇッ! 次は俺のキースピリットだ!!」

 

今度は虚勢ではなく正真正銘何かを仕掛けるつもりなのだろう。手札の一枚を構えるとフィールドは先程と同じく揺れ始める。

 

「古代の龍よ、暴れて暴れて暴れまくれ!! 古代怪獣ゴモラをLv.2で召喚だッ!!」

 

フィールドに起こる振動は先程の比ではなく、激しい地響きと共に、微かに何かの唸り声が響いたかと思むと、地面を突き破り巨大な怪獣、ゴモラが現れる。

 

[リザーブ]6個→0個。

[トラッシュ]1個→4個。

[手札]4枚→3枚。

[フィールド]古代怪獣ゴモラLv.2((S1)2)BP9000、古代怪獣ツインテールLv.1(1)BP4000。

 

『出ましたーーッ!! 武凱選手キースピリット! 古代怪獣ゴモラ!!』

『序盤で守りを手薄にしていたのはキースピリット召喚のための布石だったようですね。この展開は武凱選手の狙い通りだったようです』

『つまり現在ハルヤ劣勢という訳ですね!!』

「くっ!!」

「ふふん、行くぞ!! アタックステップだ!!」

 

武凱の言葉に一斉に吠える怪獣達、それは誰もが怯まされる程の迫力で、怪獣達はハルヤのスピリット達を完全に圧倒していた。

 

「まずは古代怪獣ゴモラでアタック!! アタック時発揮!!」

「!」

 

【古代怪獣ゴモラ】6(3)赤、スピリット、地竜/古竜。

Lv.1(1)BP6000、Lv.2(3)BP9000、Lv.3(5)BP12000。

Lv.1、Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』

相手のスピリット/アルティメット1体を指定してアタックできる。

Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』

ネクサス1つを破壊する事で、自分はデッキから1枚ドローする。この効果でカード名に「城」と入っているネクサスを破壊したとき、このスピリットは回復する。

 

「効果発揮により俺は焔竜の城塞都市を破壊して1枚ドローする!! やれゴモラッ!」

 

ゴモラは自慢の長い尻尾を振るい、武凱の背後にある焔竜の城塞都市に叩き付けると、焔竜の城塞都市は大きな音を建てながら崩れて崩壊するが、その引き換えとして武凱は新たなカードをドローする。

 

[手札]3枚→4枚。

 

「自分のネクサスを破壊?」

「これだけじゃねぇ! この効果で「城」の名前が含まれているネクサスを破壊したとき、ゴモラは回復できる!!」

 

ネクサスを壊したゴモラは吠え、眼光を輝かせ赤いオーラを纏い回復すると進撃開始し、目の前にいるリューマンフェニックを睨み付ける。

 

「さらに相手スピリットに指定アタックができる! リューマンフェニックに指定アタックだ!!」

「! りゅ、リューマンフェニックでブロック!!」

 

[Battle]古代怪獣ゴモラLv.2((S1)2)BP9000vsリューマンフェニックLv.3(1)BP6000。

 

ゴモラの行く手を阻もうと飛び出すリューマンフェニック、しかしそれに対しゴモラは立ち止まり、リューマンフェニックに対し構えだすと、角に光が灯り、角をリューマンフェニックに向けると、超振動波と呼ばれる衝撃波をリューマンフェニックに放ち、その攻撃を真正面から受け、力尽き爆発四散してしまう。

 

「リューマンフェニック!!」

「スピリットの心配してる場合じゃねぇぞ! 回復したゴモラで今度は直接アタックだ!」

「ら、ライフで受ける!!」

 

そのまま勢いよく駆けだし、バリアに向けてゴモラはその巨大な角を直接バリアに突き刺し破壊する。

 

「うわっ!!」

 

[ハルヤside]

[ライフ]5→4。

[リザーブ]1個→2個。

 

「もう一つライフを貰う!! ツインテール、テメェも行け!!」

「!」

 

今度はツインテールが進撃を開始し、バリアに対し、触手を勢いよくバリアに叩き付けまたもライフを破壊する。

 

[ハルヤside]

[ライフ]4→3。

[リザーブ]2個→3個。

 

『武凱選手攻めに出ました!! ライフを二つ破壊し一気に同点です!!』

『しかしこれで武凱選手の攻撃できるスピリットはもういません、一先ず危機は去ったと言ったところでしょうね』

『まだ勝負は序盤にも関わらず全く目が離せません!』

「ふん、俺はターンエンドだ!」

 

 

 

 

[05ターン.ハルヤside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]3個→4個。

[ドローステップ][手札]6枚→7枚。

 

「!」

 

このターン引いたカードに思わずハルヤの目の色が変わる。そのカードは紫苑が自分に渡したカードであり、そのカードを見て、何かを思い立ったようにバトルに視界を戻す。

 

[リフレッシュステップ][トラッシュ]2個→0個。[リザーブ]4個→6個。[フィールド]ルーキーリューマン回復。

 

「メインステップ! 行くよ!! リューマンクロウをLv.3で召喚! さらにバーストセット!」

 

[リザーブ]6個→1個。

[手札]7枚→5枚。

[フィールド]ルーキーリューマンLv.2((S1)1)BP3000、リューマンクロウLv.3(5)BP4000。

 

「バーストだと!?」

 

ハルヤのフィールドにセットされる一枚のカード、それに思わず武凱の顔付きも変わる。

 

『おぉっと! ここでハルヤ選手バーストカードをセットしてきました!』

『バースト、条件を満たせば発動される罠のようなカードですね』

S(ソウル)バーストと呼ばれるものもありますがそれについては追々語るとして、バーストカードは発動条件が満たすと一気に発動!』

『スピリットをノーコスト召喚する物だったり、相手を破壊する物だったりと、効果は様々ですが発動すれば大きなアドバンテージとなり得ます!』

『これは武凱選手迂闊に動けませんね!』

「(チィッ! 何を伏せやがったんだ?)」

 

伏せられたカードが何なのかを思案する武凱だったが、まだハルヤのターンは終わってはいない。「アタックステップ!」と叫ぶハルヤの宣言に武凱も慌ててバトルに集中し直す。

 

「ルーキーリューマンでアタック! アタック時効果でドロー!」

 

[手札]5枚→6枚。

 

「ライフだ!!」

 

再びルーキーリューマンはバリアを殴りつけ、ライフを破壊する。

 

[武凱side]

[ライフ]3→2。

[リザーブ]0個→1個。

 

「ターンエンド」

「何だぁ? バーストセットで意気込んだかと思えばもう終わりかよ!?」

「うん、僕のターンはこれで終了だよ」

「へっ! 警戒するだけ損したぜ!!」

 

 

 

 

[06ターン.武凱side]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]1個→2個。

[ドローステップ][手札]4枚→5枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]4個→0個。[リザーブ]2個→6個。[フィールド]古代怪獣ゴモラ、古代怪獣ツインテール回復。

 

「バーストなんざしゃらくせぇッ!! 俺は気にしねぇぞ!!」

「!」

「メインステップ! 暴君怪獣タイラントを召喚ッ!」

 

[リザーブ]6個→2個。

[トラッシュ]0個→3個。

[手札]5枚→4枚。

 

【暴君怪獣タイラント】5(赤2 青2)青、スピリット、異合/星竜。

Lv.1(1)BP5000、Lv.2(3)BP7000、Lv.3(7)BP12000。

Lv.1、Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』

BP5000以下の相手のスピリット1体を破壊する。

Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』

コスト5以下の相手のスピリットを破壊する。

 

また新たに呼び出される怪獣スピリット、タイラント。暴君怪獣と言う名の通り、右手の鎌と左手の鉄球を振り回し、荒々しさを強調して見せる。

 

「また怪獣!」

「もう一枚だ! さらにネクサス、破壊された城を配置する!」

「!」

 

[リザーブ]2個→0個。

[トラッシュ]3個→5個。

[手札]4枚→3枚。

[フィールド]古代怪獣ゴモラLv.2((S1)2)BP9000、暴君怪獣タイラントLv.1(1)BP5000、古代怪獣ツインテールLv.1(1)BP4000、破壊された城Lv.1(0)。

 

再び出現するネクサス、しかし今度は焔竜城塞都市とは違い、既に壊された後のようなボロボロとなったネクサスだった。

 

「アタックステップ! さぁ行くぞ! 怪獣共!!」

 

一気に攻めるつもりなのだろう、武凱の合図に三体の怪獣達は一斉に吠えながらゴモラは角を、ツインテールは脚部の鞭を、タイラントは両腕の鎌と鉄球をと、それぞれ武器となる各部を構える。

 

「まずはゴモラでアタック! アタック時効果だ!! 破壊された城を破壊し、一枚ドロー! さらに「城」の名を持つネクサスの破壊では回復だ!」

 

既にボロボロの状態のネクサス。ゴモラはそれに対し決定打を与えるように前のターンと同様にその長い尻尾をネクサスに叩き付け、粉々に叩き壊すと、効果により一枚ドローと共にゴモラは回復するが、武凱の狙いはそれだけではない。

 

[手札]3枚→4枚。

 

「ネクサス、破壊された城は破壊された時にその効果を発揮する!」

「!?」

 

【破壊された城】3(1)赤、ネクサス。

Lv.1(0)、Lv.2(2)。

Lv.1、Lv.2『このネクサスの破壊時〛

BP10000以下の相手のスピリット1体を破壊する。

Lv.2『自分のドローステップ』

ドローの枚数を+1枚する。

 

「なっ!?」

「リューマンクロウを破壊だ!」

 

壊れたネクサスの残骸がハルヤのスピリットへ降り注ぐと、リューマンクロウはその残骸に押しつぶされて破壊され、ゴモラはそのまま一気に進撃し、ハルヤへと突っ込んでいく。

 

『ハルヤ選手! ブロッカーを失い大ピンチ!! 万事休すか!!』

「……ライフで、受ける」

突っ込むゴモラに打つ手がないのか、静かにコールするとゴモラは再び超振動波をバリアに向けて撃ち出し、ライフを砕く。

 

「ッ!!」

 

[ハルヤside]

[ライフ]3→2。

[リザーブ]6個→7個。

 

「どうだ!! これで決まりだぜ!」

「……まだ負けないよ!」

「?」

「ライフ減少時でバースト発動! ブレイジングバースト!!」

「何!?」

 

【ブレイジングバースト】4(2)赤、マジック。

【バースト:自分のライフ減少時】

BP5000以下の相手のスピリット1体を破壊する。その後コストを支払う事で、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

『フラッシュ効果』

自分の赤のスピリット1体を破壊する事で、このターンの間、相手のスピリットのアタックでは自分のライフは1つしか減らない。

 

トリガーが引かれたバーストカードを手に取り、それを掲げながらさらに続けて行く。

 

「バースト効果BP5000以下の相手のスピリット1体を破壊する! よってツインテールを破壊だ!」

「ぐっ!!」

 

ツインテールの足元に立ち上がる炎、炎に呑まれツインテールは全身を焼かれ破壊されてしまう。

 

「さらにフラッシュ効果! 自分の赤のスピリット1体を破壊する事で、このターン自分のライフは1つしか減らない。ごめんね、ルーキーリューマン!」

 

[リザーブ]7個→4個。

[トラッシュ]0個→3個。

[バースト]ブレイジングバースト。

 

ルーキーリューマンの足元にも炎が立ち上がるが、それに苦しむことは無く、まるでルーキーリューマンは炎を受け入れるように身を委ねて消滅し、その光景を見て、エンザと紫苑の二人も感心するように見ている。

 

「あれ、お前の渡したカードだろ?」

「そうそう。あの子、バッチリ使いこなせてんじゃん!」

 

「期待通り」と静かに呟き、エンザは「何か言ったか?」尋ねるが、紫苑はそれに対し、笑顔を取り繕って「何でもない」と返答する。

 

『さぁここでバースト、ブレイジングバースト!! その効果で武凱選手はこれ以上攻撃しても、もうライフ1つしか破壊できない!!』

『手数を優先するあまりルーキーリューマンに指定アタックしなかったのが痛いですね。そのせいでブレイジングバーストのフラッシュ効果を使用させてしまいましたね』

『武凱選手、これはバーストを読み違えたか?』

「ッ!! 五月蠅ぇ!! 一々バーストを読んでの警戒なんざ俺の性に合わねぇんだよ! これ以上アタックはしねぇ。ターンエンドだ!」

 

ライフを削り切れずともまだ武凱の場が盤石である事には変わりない。苛立ちながらも冷静な判断力は失っておらず、無理なアタックはせずにそのターンを終えた。

 

 

 

 

[07ターン.ハルヤside]

[スタートステップ]

[コアステップ][リザーブ]6個→7個。

[ドローステップ][手札]5枚→6枚。

[リフレッシュステップ][トラッシュ]3個→0個。[リザーブ]7個→10個。

 

「メインステップ! 行くよ!!」

 

不利な状況ながらもその表情は下を向いてはいない。手札の一枚を掴み、そして叫ぶ。

 

「天下切り裂く勝利の剣! 太陽の如く燃え上がれ! 剣神無双リューマンゴッドソードをLv.3で召喚!!」

 

フィールドに突如燃え広がる炎、高温の炎の中で唯一煌びやかに光る眼光、そして剣の一振りで周囲の炎を掻き消し、リューマンゴッドソードが現れる。

 

[リザーブ]10個→0個。

[トラッシュ]0個→5個。

[手札]6枚→5枚。

[フィールド]剣神無双リューマンゴッドソードLv.3((S1)4)BP10000。

 

『来ました!! 前回バン選手を倒す決め手となったスピリット、リューマンゴッドソード! ハルヤ選手のキースピリット、満を持して登場だぁーーっ!』

『ハルヤ選手も勝負を決めに掛かるつもりですね!』

 

バトルも終盤と感じたのか、より一層実況する声に力を入れる。

 

「アタックステップ! 行くよ!!」

「来やがれッ!! 俺の怪獣共が防ぎきるぜ!!」

 

剣を構えるリューマンゴッドソードに対し、怪獣達も真っ向から受けて立つつもりなのか、指示が出される前から既に構えている様子。

 

「リューマンゴッドソードでアタック! アタック時効果で1枚ドロー!」

「ゴモラでブロックだ! 受け止めろ!!」

 

[Battle]剣神無双リューマンゴッドソードLv.3((S1)4)BP10000vs古代怪獣ゴモラLv.2((S1)2)BP9000。

 

睨み合う両者、先手を切ったのはリューマンゴッドソード。一気に駆け出し、ゴモラに向けて剣を振り下す。しかしゴモラはそれを自身の角で受け止め、弾き返すと、再び超振動波を放つ。リューマンゴッドソードはそれに対し飛び上がって避わし、ゴモラはそれ見ると、再び自慢の長い尻尾を叩き付けようと、リューマンゴッドソードに向けて尻尾を振り上げる。だが、それを待っていたの様に目を輝かせると、リューマンゴッドソードは剣を構え、振り上げる尻尾に剣を振り下し、両断。ゴモラの尻尾を切り落とし、尻尾を切られたゴモラは痛みに絶叫を上げて倒れ込んでしまい、何とか痛みに耐え立ち上がるゴモラだったが、その隙に一気に接近し、そしてゴモラに直接剣で一閃。切り裂かれたゴモラは倒れ爆発四散する。

 

「リューマンゴッドソードのバトル終了時! 手札の剣使/竜人を持つスピリットか、アルティメットを召喚できる!」

 

リューマンゴッドソードは勝鬨を上げるように剣を天に掲げ、呼応するように手札の一枚が光り出すと、そのカードを構える。

 

「敵を打ち砕け! 炎の一蹴必殺!! リューマンゴッドブレイカーをLv.2で召喚ッ!!」

 

不足コストの確保の為、レベルが下がるリューマンゴッドソードだったが、レベルダウンと引き換えに地面を砕き飛び出す龍の姿、飛び散った瓦礫を宙で蹴り砕き、フィールドへと降り立つリューマンゴッドブレイカー。並び立つ二体の龍達は一気に咆哮を共鳴させる。

 

『ハルヤ選手!! ここで2体目のXレアを呼び出したーーッ!! しかし、それでもまだ武凱選手のライフとブロッカーは健在、これでは────』

『いえ、最後まで分かりませんよ?』

『?』

 

既に状況を見据えたような神子の言葉に不思議に思う紅葉だったが、一方でハルヤは呼び出したリューマンゴッドブレイカーのカードを構える。

 

「リューマンゴッドブレイカーでアタック!! そしてLv.2のアタック時効果発揮!」

「!?」

「手札から炎極天リューマンバーストを破棄! アルティメットカードの破棄によりリューマンゴッドブレイカーは回復!!」

「なっ!? 回復だと!?」

 

『そう! リューマンゴッドブレイカーはアルティメット1枚、又は「竜人」を持つスピリットカード2枚を破棄することで回復する事できるスピリットなんです』

『という事はつまり! ハルヤ選手の手札にある対象のカードが尽きない限り、リューマンゴッドブレイカーは何度でも攻撃可能!! これは凄いッ!!』

「ぐっ! クソッ! アタックはタイラントでブロックだッ!!」

 

この状況下でリューマンゴッドブレイカーの効果は武凱にとっては完全に予想外。苛立ち気味にタイラントに防御指示を出すと、迫るリューマンゴッドブレイカーにタイラントが立ち塞がる。

 

[Battle]リューマンゴッドブレイカーLv.2(3)BP10000vs暴君怪獣タイラントLv.1(1)BP5000。

 

タイラントはゴッドブレイカーに向けて口を広げると、火炎放射を吐き付け、それに一切怯む事無く、放たれた火炎放射に対し、足に炎を灯して豪快な蹴りの一撃を繰り出すと、火炎放射を跳ね返してしまう。

火炎放射が跳ね返されてしまったことにタイラントは動揺を隠せなかったが、それでも即座に胸のコアを広げ、跳ね返された火炎放射を吸収する。しかし、その隙にゴッドブレイカーの接近を許してしまい、タイラントは咄嗟に近づくゴッドブレイカーに鉄球と鎌を振り上げ、同時に振り下すが、身を翳めながらもそれを裂け、そのまま回し蹴りをタイラントの頭に叩き込み、重い一撃によろけ、後ろに下がるタイラントに対して飛び上がると、空中で体制を構え、そのままタイラントへと飛び蹴り。ふら付くタイラントに避わす術はなく、直撃を受け爆発四散を起こす。

 

「お、俺の怪獣軍団が!!」

「まだまだ!! リューマンゴッドブレイカーで再アタック! 手札のリューマンクロウとリューマンライトニングを破棄することでさらに回復!」

「ら、ライフで受ける!!」

 

炎の蹴りでバリアを砕き、その一撃にさすがに武凱も堪えきれなくなったのか、衝撃に顔を歪める。

 

[武凱side]

[ライフ]2→1。

[リザーブ]4個→5個。

 

「これで止めだッ!! リューマンゴッドブレイカーでアタック!!」

「ち、畜生ッ!! ライフで受けてやるよ!!」

 

開き直った様に宣言すると、再度リューマンゴッドブレイカーが繰り出す蹴りが最後のライフを砕き、破壊する。

 

「ぐわああああッ!」

 

[武凱side]

[ライフ]1→0[Lose]

 

バトルに決着し、見ていたバトルを見届けていた観客達は一斉に歓声を上げる。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「さぁ、これで満足だろ? 大人しく帰りな!」

「っ!!」

 

決着後、その場に凭れ込む武凱にエンザは詰め寄りながら、スタジアムからの退場を促し、それに対し、武凱は悔しそうにしながらも返す言葉がないのか反論しようとはしない。

 

『やれやれ、武凱。テメェも揃って負けてるとはな』

「!?」

 

そんな中突如入り口付近より響く声、その声に一番強く反応したのは武凱であり、声の主は、武凱達、チーム海皇のチームリーダーである浪川だった。

 

「浪川、テメェまで俺のスタジアムに何の用だ?」

 

気に入らないように苛立ち気味に言い放つエンザに対し、浪川は顔色一つ変える様子はない。

 

「うちのメンバーが迷惑かけたからな。詫びに来ただけだ、まぁ俺もそれを二人分するとは思ってなかったけどな」

「うっ! きゃ、キャプテン。俺は……!」

「生憎言い訳なら聞き飽きてんだ。とっとと帰れ!」

「!」

 

武凱を一瞥しながらの冷たい言葉に、武凱は思わずその大きな体を震わせ、慌てて立ち上がるとすぐさまその場から逃げるように走り去っていき、その後姿を見届けると、ハルヤの方に視線を向ける。

 

「俺の狙いはテメェじゃねぇんだが、ウチのメンバーが迷惑かけたからな。一応リチームリーダーとして詫びさせてもらう」

「!」

 

軽くハルヤに対し、謝罪の言葉を伝えるとそのまま彼は次にエンザに視線を向ける。

 

「これ以上下らねぇことが起こる前に決着を付ける! 詫びの他に今日はそれを言いに来た!」

「決着だと?」

「あぁ。明日俺達チーム海皇のスタジアムに来い! これ以上無駄な小競り合いは必要ねぇ。俺とテメェ、チームリーダー同士そこで白黒つけようぜ!」

「宣戦布告って訳か!」

 

挑発的な浪川の言葉、先程まで声を苛立たせていたエンザだったが、その提案に対し、笑って見せる。

 

「望むところだ! 正々堂々受けてやるぜ!!」

「成立だな!! 楽しみにしてるぞ? お前をぶっ倒せる事をな!!」

「その言葉、1000倍にしてテメェに返してやるぜ!!」

 

睨み合う両者、まさに今チームレッドドラゴンとチーム海皇による決着の火蓋が切られ、明日に迫った対決。勝負を前に対立する両者共だったが、どちらもその頭にあるには自分の勝利、ただそれだけだった。




いかがでしたでしょうか?第2話! 本編と最初の2話は何とか今日中に投稿したかったので、確認等で遅れましたが間に合ってよかったです。でもさすがに2話更新は疲れたので、次回からはもうちょっとゆっくりになるかも。せめて最低週1ペース更新できたらなと考えております。まぁ不定期更新になるかもしれませんがどうかご容赦ください。

話は変わりまして、第2話! 今回は東方怪獣のカードがメインでしたね。コラボブースターのカード何ですが、コラボカードがどうこうより、思ったのはやっと最新カード書ける!!って事ですかね(笑)武凱の使ったキースピリットのゴモラ。結構「城」が入ったカードって、探してみると多かったのは意外でした。相性がいいのはやっぱり「破壊された城」ですが、他の「城」カード入れて見ても面白いかもしれません。それとツイッターでも言ったのですが破壊された城にゴーレムクラフトを使うという事を思いついたので、そういうデッキを組んでみたいと考えて見たり(笑)

本編は今回、特撮関係を意識して書いた部分が多数ですね。まぁどことは言わないですが(;´・ω・)←

ちなみに補足ですが、怪獣カードは主人公たちにとっては「怪獣」というスピリットカードという認識です。簡単に言うと、「テレビで見たことあるスピリットだ!」とかそんなことは一切言わないという事です(笑)


そして次回はレッドドラゴンのリーダー、火龍エンザとチーム海皇リーダー、浪川海斗のバトル!! 不良気質の二人がどんなバトルを繰り広げるのか、どうぞご期待していただけたらと思っております(笑)どうぞ次回もよろしくお願いいたします!
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