ダンジョンで恩返しをするのは間違っているのか? 作:銀髪の魔法騎士
皆さん感想ありがとうございます酷評も好評もいただきましたが、やはり感想をいただけると読んでいただいていると実感でき、執筆の励みになります。
さて今回は、前回から少し時が進みます。
しかし、ライト無双は止まりません。あの人との関わりも止まりません。
どうぞよろしくお願いします:
「コイツを倒して休憩しましょうかねっ!」
ズバァッ
ドサッ
「やっと片付きましたね
立て続けに怪物行進はしんどいですね、かれこれ1時間程ですか、ちょっと休みましょうか」
ここはダンジョン第15階層
冒険者になって1週間、あれからベルと何度かダンジョンに潜って少しの間別々に潜ることを話し合ってギルドに行く時は一緒に行こうと決めた
(...決してエイナさんが怖いわけじゃない)
「さて、食事にしようかな」
リュックの中からバスケットを取り出し開けた
「今日はサンドイッチですか♪では、いただきます」
具はハムとレタスと卵、シンプルイズベストとはよく言ったもんだと思う
「うん♪美味しいリューさんに感謝ですね♪」
そう、ベルがシルさんにお弁当を用意してもらっているように僕もリューさんに用意してもらっているのだ(最初の方は酷かったけどもう大丈夫かな)
そうなったのは今から3日前のことだった
3日前
いつもの様にベルと豊穣の女主人で待ち合わせの時に少し早く行ってリューさんと話すのが日課になっていた時
「そういえばリューさんは厨房に入らないんですね」
「私は料理を作るのはどうも苦手でミア母さんからも止められています」
「ふーんそうなんですね。あっじゃあリューさん僕にお弁当を作ってくれませんか?」
「わ、私がですか?先程も言ったでしょう料理をするのが苦手と」
「だって、今はシルさんが僕の分も用意してくれてますけど、シルさんは『 ベルの為』にお弁当を作っていて僕のは『 ついでに』って感じで何だか申しわけなくって」
「で、ですが、それが理由で私が作るのは何故ですか?」
「だって僕はリューさんが好きだし、リューさんの料理が食べたいなって思ったんですけど、
やっぱりご迷惑でしたか?」
「い、いえ迷惑ではないのですが..」
「本当ですか♪じゃあ明日から楽しみにしてますね♪あ、ベルも来ましたね、おーいベルー」
「え、ちょっとライトさん!?私はまだ..」
「おはようリューさん、ライもいつも早いね」
「おはようベル、リューさんが話し相手になってくれるから少し早く来てるんですよ」
「ベルさんおはようございます
お弁当用意出来てますよ。ライトさんもどうぞ」
「ありがとうございますシルさん、いつもすいません、僕の分まで」
「いえいえ、ライトさんはいつもご贔屓にしていただいてるので少しでもお礼です」
「ありがとうございます。でも明日からリューさんが僕の分用意してくれるそうなので」
「えっリューそうなの?」
「いや、まだ決まったわけじゃ...」
「「それじゃ行ってきます!」」
「あっいってらっしゃいませ、お気をつけてー」
「ちょっとライトさん!!」
「ライ、何だかリューさん呼んでるみたいだよ?」
「大丈夫ですよ♪」
「そうなの?」
「えぇ♪」
「リュー本当に作るの?お弁当」
「何故かそのような流れになってしまいました」
「10歳の子供に泣きつかれたの?」
「そ、そんな感じです」
「そっか、どうするのお弁当」
「シル、申し訳ありませんが空いている時間でいいので教えてくれませんか?」
「もちろん、協力するよ」
「ありがとうございます」
「...ライトさん上手くやりましたね」
「何か言いましたか?」
「何でもないよ?お弁当どうしようかなっと思って」
「そうですか」
そんな経緯があって、最初はオニギリなのに中にジャムが入っていたり、サンドイッチのパンに薬草が練り込まれてたり中々大変だった。
「美味しいな♪何だかリューさんの料理はホッとするな〜何でだろう」
「さてと、そろそろ行きましょうかね」
サンドイッチを食べ終わり今日の目標である18階層を目指す。
「今は階層主はいないそうだから、18階まで降りて折り返して帰ろうかな」
道中の戦闘は楽勝だった
炎を吐く狼、毒をまき散らす蛾、転がって突進してくる鼠? 、二足歩行の牛、翼の小さな龍
様々なモンスターがいたがどれも苦戦することなく難なく倒せた。ドロップアイテムも魔石もかなり入手ができた。
「さて、この辺で少し試してみようかな」
二足歩行でこちらに威嚇してくる牛型のモンスターに右手を向ける
「『 ソニックブラスト』」
次の瞬間、右手が少し発光し光の塊がものすごい勢いでモンスター目掛けて飛んでいった
ドゴォーン
モンスターは跡形もなく消え去った
「あらら、魔石も消し飛んじゃった
力加減が難しいですね、まぁこの辺りでは使う必要は無いですね」
そう、この前ステイタスの更新をした時の魔法が発生したのだ、この魔法は『 速攻魔法』に分類されるらしく、魔法を出すための詠唱を必要としない魔法だそうだ。
「さて、ここが17階層ですか、今までにないくらい広い空間ですね、ここが階層主が出るところなんですね、一度手合わせしたかったのですが...仕方ないですね」
ビキビキビキ
ダンジョンの壁に亀裂が走った
通常のモンスターが産まれる際の亀裂とは比べ物にならない。
「おやおや?出現にはもう少し時間がかかると聞いてたのですが、これも何かの縁ですかね」
(今のお前ならゴライアス程度なら1人でも問題あるまい)
今朝の稽古の時に18階層を目指すことを伝えた兄さんにそう言われた
「丁度いい機会ですね、今の力を試してみましょう」
ゴオォォォォォ
階層主ゴライアスが産まれた
建物と同じぐらいの巨体が広場に立ちあがった
ゴライアスは目の前に立つ人間を睨み咆哮を向けた、地面が揺れ、亀裂が走る
刀を構えた、最初の頃使っていた刀ではなく、一流の店で買った高性能の刀だ
ゴライアスはその巨大な体に見合う拳を僕に向けて振り下ろしてきた。
(体の割には速いですね)
その拳が当たることはなかった、素早く回避し土煙が立中を走り、死角となる足元にたどり着いた。
「せいっ!!」
刀の刃渡りよりも太い足首を切り取った
片足を失ったゴライアスはその巨体を支えきれず片膝を着く体制になった
この刀は『 妖刀 雷皇』
その刃が食い込んだ瞬間に雷のような閃光を放ち相手が気がつくまもなく斬り裂く
しかし、普通の冒険者では制御できなかったため売り残っていたが、色々あって引き取った、使ったのは受け取った直後だけで、それ以来使うのは今回が久しぶりである。
膝を着き腕で体を支えながらも空いている手で掴もうとしてくる手を回避しすれ違いざまに腕を切り裂いた。そのままのスピードを維持しゴライアスの顔の前まで突き進んだ
「『 ソニックブラスト』」
ゴライアスの顔を光が包んだ
ドゴォーン
上階で打った時は加減したが、ここでは加減する必要もない、力をセーブせずに打った魔法は
その巨大な顔を吹き飛ばした
顔を吹き飛ばされ、硬直したままの巨体が静かに前に倒れ込んだ、そして巨体は塵となり巨大な魔石とドロップアイテム残った。
階層主ゴライアスは産まれて1時間も経つことなく討伐されたのだった。
「ふぅ、この刀と魔法は禁止ですね
これじゃ経験値にならないじゃないですか、
兄さんにの言ったように大した相手ではなかったですね。....よいしょ、アイテムも回収したし帰りましょうかね。」
おまけ
とある厨房にて
「リュー!!卵焦げてるよ!!」
「えっ!!」
「ありゃりゃ真っ黒焦げだね
厚焼き卵は諦めて卵サラダにしようか」
「すいません、シル面倒なことをお願いしてしまって」
「そんなことないよ、それに始めた当初よりもだんぜん上手くなってるよ、これも愛の力だね」
「そ、そそそんなんじゃありません
い、い、いつもお店贔屓にしてくださっているお礼としてなだけで、そんなつもりわ!!!」
(いつもクールで慌てることなんか無いリューがこんなに慌てるなんて...面白いですね)
「はいはい、そういうことにしときましょ」
読了ありがとうございました。
それでいいのか階層主( ̄▽ ̄;)!!
ゴライアスさんには少しかわいそうなことをしましたが、オッタルに稽古をつけてもらっている彼が負けるわけはないのです。
あと、これからもウエイトレスはリューさんメインで登場させようと思っています
次回は、ギルドに魔石を換金しに行くことから始まります。
ありがとうございました