【完結】島村卯月「もういいです、私、アイドル辞めます」   作:ラジラルク

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なんだかんだ言いつつ、あとがきも書くことにしました。笑

説明不足だったところを中心に解説していきたいと思っています。



あとがき

まず初めに完結までお付き合い頂きありがとうございました。

予想以上に沢山の人から見てもらえたようでホントに嬉しく思っています。

 

完結後に自分でも何度か読み直してみたのですが、読み直す度に「ここはこうしておけば良かったな」て思ったり、「ここは分かりづらかったな」なんて思う部分が多々ありまして、その解説も含めここであとがきを書こうと思います。

 

 

 

まず初めにこの物語ですが、アニメのデレマス24話を見た時にふと「このまま卯月がアイドルを辞めていたらどうなっていただろうか」と思ったことがキッカケでした。

 

アニメではあっさり(と言いつつも感動しましたけど)復活した卯月ですが、「Ifストーリー」であるこの作品ではあの時点でアイドルになることを諦め逃げる選択をしたところから物語は始まります。

 

 

序盤に多く見られた卯月の非行や荒んだ描写は一度でも挫折したことがある人なら共感してもらえる部分もあったのではないかと思います。

私事になりますが、自分も卯月のように昔から強く願った夢がありました。でもどれだけの稽古を続けても先輩や仲間、挙句後輩にまで置いて行かれ挫折した経験があります。まぁ作品中の卯月は極端な例ではありますが、その時自分が感じたことなどを思い出し卯月に照らし合わせて書いた部分もありました。

 

あくまでこの物語は卯月の挫折から復活までのお話であり、その物語をより一層楽しんでいただくために卯月の心境に読者の皆さんには少しでも共感してもらわないといけないと思っていたので……。

 

 

まぁ何度も言いますが卯月の荒れ方は極端な例ですけどね。

あの描写で完全に卯月のイメージを崩された方もいらっしゃると思います。こればっかりは本当に申し訳ありません、としか言いようがないです。少しでも気分を害された方がいらっしゃいましたらこの場を借りて謝りたいと思います。

 

 

 

 

さて卯月の物語ですが、挫折から始まり心が荒んで非行に走り、前川みくとの再会から武内Pとの再会、そしてアイドル復帰……、といったのは大まかな流れになりました。

ですがこの他にも入れたいと思っていたストーリーがありまして、それが

 

 

 

・親との和解

 

 

・男関係の話

 

 

・ニュージェネの二人との再会

 

 

 

でした。

 

 

親との和解はほぼ必ずと言っていいほど必要不可欠な話だと自分の中で思っていたのですが、もしこの話を入れてしまうと武内P(年の離れた大人が復活を手助けするという点)と少しばかり内容被ってしまうのではないかと考え、敢えて外しました。

親より武内Pとの話を強調したかったので……。でも今振り返ると最後の方に少しだけでも入れてたら良かったかもしれませんね。

 

 

 

男関係についてはかなり悩みました。正直、非行さを更にリアルにするために男遊びをしている描写も入れても良いんじゃないかとも思いました。

ただとある方へのコメント返信で書いたように、卯月は結局完全に不良になることはできなかったんですよ。煙草を吸うのもあくまで人目に隠れて一人で吸っていて、心の何処かでまだ完全に夢への未練を吹っ切れていませんでした。

夢を完全に諦めることもできず、不良にもなれず、のどっちつかずの中途半端な姿を描きたかったので男関係の話(他人を傷つけ不幸にするような)を書いてハッピーエンドはちょっと都合が良すぎるかなと。

まぁだからこそ土壇場でアイドルに復帰できたんでしょうけど。

 

 

 

ニュージェネの二人の扱いにもとても頭を悩ませました。

卯月の話を書く上で必ずと言っていいほど必要不可欠な二人なので、もう少し絡めたかった……というのが本音です。

この物語の大筋を考えていた時に一番最初に思い付いていたのが、ちゃんみおがブレイクできずに数年後に売れないアイドルに成り下がっていて、そのちゃんみおと卯月が再会する――といったものでした。

要するに前川みくのポジションをちゃんみおに当てようとしてたわけです。

 

ですがそれだと二人揃って余計マイナスになるかなーと思ったのと、成功街道を突っ走る二人を見て複雑な気持ちに揺れる卯月を書いた方がストーリーが円滑に進むと思い、ちゃんみおには挫折ルートから外れてもらいました。

 

そのタイミングでニュージェネの二人は最後まで会わせないと決めましたね。あくまで二人は卯月にとって「遠くに行ってしまった存在」であったほしかったので。

 

 

 

 

 

次は卯月の復活を支える上で重要なキーパーソンとなった前川みく、城ヶ崎美嘉、武内Pについて。

 

この三人に関しては卯月と似てるようで違う人生を送った三人です。夢破れたものの卯月とは違い諦めずに自分を信じ続けて前向きに違う世界へと活動の場を移した前川みく、一度は夢を叶えるもその中で自分が本当にしたいことを見つけた城ヶ崎美嘉、そして過去の失敗に逃げずに立ち向かった武内P。

 

前川みくと城ヶ崎美嘉は昔憧れた夢とは違う現実を生きる者として、武内Pは自分の過去の失敗に逃げずに立ち向かった者として、それぞれが卯月とは違った生き方で魔法の解けた世界を生きていました。そんな現実を受け入れ生きる者としてこの三人を現実を受け入れずに燻っていた卯月に絡ませたかったんです。

 

城ヶ崎美嘉が卯月のプロデューサーになるのは一番最初の段階で決めていました。アニメを見ていた時から絶対アイドル辞めた後は指導者かプロデューサーになる人間になるだろうなと思っていたので。

前川みくに関しては卯月と同じように夢破れたものの、卯月と違った生き方で魔法の解けた世界を生きる者として重要なポジションだったと思います。それにしては出番が少なすぎたとも思ってますけど……。

 

武内Pの扱いも最初から決めていました。S(mile)ING!を作ったのは武内Pで、その曲を卯月が最後に歌う――……、といったラストを一番最初に考えていたので。過去に城ヶ崎美嘉や高垣楓、小日向美穂たちのプロデューサーをやっていたというのは完全に自分のオリジナル設定です。そうした方が城ヶ崎美嘉とも絡ませやすかったかな、というのと、過去に武内Pの元を離れたアイドルの話を含んだ方が武内Pの言動(クビになってまで卯月を庇ったり、声優の養成所代を一括で払ったり)も読者に理解してもらいやすかなと思ったのでオリジナル設定で作らせてもらいました。

一人の若い女の子の人生を左右するプロデューサーという立場の責任が過去の失敗から誰よりも分かっている武内Pだからこそ、あそこまでの行動が出来たのだと思っています。

 

 

 

 

 

まだまだ説明不足な気もしますが、一応自分が書きたかった設定などは以上です。

 

もし他にも気になることや不明な点がありましたら感想欄にでも書いてください。

答えられる範囲でお答えします。そんな大した答えは出てこないと思いますけど……。

 

 

 

あともう一つ。

 

リアルタイムで読んでくれていた方は見たと思いますが、幻の最終話についてです。

 

 

今投稿している最終話とは実は少し違っていて、幻の最終話はS(mile)ING!の全歌詞に卯月の気持ちや過去のセリフを重ねて書いていました。

このラストは絶対にしようと決めていたのですが、その事ばかりに気を取られてすっかり著作権の問題を忘れており、泣く泣く修正することになったのです……。

完全に自分の不注意ですね。ホントに申し訳ないです。

 

 

自分の中でもこの物語にとってあれ以上の最終話はないと思ってはいるのですが、残念ながらあの幻の最終話はもうこの世に解き放つつもりはありません。笑

次やったらこの作品自体この世から抹消されてしまうと思うので……。

 

なので各自で読み終わった後にS(mile)ING!を聞いていただけたらなと思います。

それと作品中に歌詞をなぞったセリフや卯月の心境が至る所に散りばめられているので、そういったもので補完していただければ……。

 

あくまでこれは「二次創作」ではありますが、卯月が迷いながらも過ごした四年半を思い出して聴いてもらえたら更に作品を楽しめるのではないかと思いますので。

 

 

 

 

 

最後に……、次回作についてです。

 

なんだかんだ言いつつも、書こうという意欲はあります。意欲は。

この物語と同じ時間軸でシンデレラプロジェクトの解散後にそれぞれ別の道を歩むことになっただりーとみくにゃんのお話です。それぞれがどういった風に魔法が解けた世界を生き、復活ライブに挑んだのかも書けたらと思っています。

まだ大まかな流れスラ出来ていない段階ですのでおそらくまだまだ先にはなると思いますが……。

 

一応学生なので夏休みに入る頃ぐらいからゆっくりと投稿できたらいいな……、ってレベルなのであんまり期待はしないでください。笑

 

それにもうこの作品で全て出し尽くした感もあるので……。

 

 

 

 

 

 

 

最後にホントに予想以上に沢山の人に読んでいただけたようでホントにホントに感謝しています。

完全に自己満&妄想の話に「感動した」と言ってくださった方もいて、ホントに皆さんには頭が上がりません。

 

読者の皆さんの記憶に残る作品になれたら自分も嬉しいです。

 

 

 

 

あとがきは以上になります。

次回作を書くことになったらまたお会いしましょう!

 

それでは、

 

 

 


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