Love Live! ~lie life~   作:RRBER

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第10話

1位  荒波 師走  500点

   咲雷 海斗  500点

     ・

     ・

5位  絢瀬 絵里  485点

     ・

     ・

8位  東條 希    471点

     ・

     ・

     ・

     ・

 

 

 

「えっ!・・・満点が2人も!しかも咲雷君と荒波君が!?」

 

 

希は声を上げて驚いた。それもその筈満点なんてそう簡単には出ない、ましてや2人なんてあり得ない。しかもその1人が師走だ、テスト前に赤点は4つがどうのこうの言ってた奴が満点となると知って人間は驚くだろう。

 

 

そんなことより。

 

 

「荒波、絢瀬、しっかりしろ。」

 

 

海斗は後ろから固まっている2人の肩を同時に叩く。

 

 

『!?』

 

 

それと同時に2人は驚き海斗の方を振り向く。

 

 

「何だ海斗か!?ビックリしたぞ!!」

 

 

「咲雷君!いきなり何するの!?」

 

 

先程まで返事がなかった2人は同時に正気に戻り海斗に怒鳴る。

 

 

「五月蠅い。確認したんならさっさとその場を離れろ、他の迷惑だ。」

 

 

『あっ・・・。』

 

 

後ろには他のクラスの生徒達が変な目で見ていた。

 

 

「いいから戻って飯食うぞ。」

 

 

海斗は先に教室に戻る。後から3人が追いかける。

 

 

 

 

 

4人は一緒に昼食を取り始める。

 

 

「咲雷君、荒波君凄いで!まさか満点なんてありえへんわ~。」

 

 

「いや~、俺もまだ夢だと思ってるよ~。」

 

 

「荒波君、カンニングはしてないわよね?」

 

 

絵里は師走を疑っていた。

 

 

「まぁそうなるよね・・・。でもカンニングはしてないよ、だって全部海斗が教えてくれたとこしか出なかったんだからさ~。」

 

 

『え?』

 

 

希と絵里は思わず変な声を出した。

 

 

「咲雷君どういう事なん?」

 

 

「東條、以前君から去年のテストを借りただろう?」

 

 

「あ~そんな事あったな~。」

 

 

希は海斗に勉強会の前日に去年のテストを貸していた。そんなもの見ても今回のテストの役に立たないのにと渡した時は思っていて、今の今まで記憶から抜けていた。

 

 

「順に言ってくと、この学園の誰が今回のテストを作っているか聞けば答えてくれる。それは知ってるか?」

 

 

「ええ、知ってるわ。でもそれが何の関係があるのよ?」

 

 

「絢瀬ならわかると思ったんだが。今回のテストは幸いこのクラスを担当している先生が作っていたんだ。授業内容・板書・小テストそれと東條から借りたテストから、内容は違えど作り方の癖を予想したんだ。」

 

 

『!?』

 

 

3人共海斗の発言に戸惑っていた。そして海斗は続ける。

 

 

「予想すると言っても全部は無理だが、あくまで範囲が決まっているからある程度絞られる、そして重点的に教えたまでだ。まぁ今回は癖のある問題はなかったから、去年のテストは残念ながらあまり参考にならなかったがな。荒波は見てわかるように東條も普段よりよかったんじゃないのか?」

 

 

「そう言えば一桁は初めてやったわ。いつもは20位くらいやったのに。」

 

 

「希ちゃん、俺からすれば20位でも凄すぎ・・・。てかお前意味わかんねー・・・。」

 

 

「それもこれも咲雷君のおかげや。ありがと。」

 

 

「いや、東条の努力が実を結んだだけだ俺は何もしてない。」

 

 

「もう、またそう言って。そこは『どういたしまして』でええんよ。」

 

 

「・・・そうだな。どういたしまして。荒波、何笑ってるんだ。」

 

 

どうせ下らない事だろう。

 

 

「あ~悪い悪い。いやな、お前希ちゃんには素直だなと思ってな。」

 

 

「そうか?あまり考えたことないが。」

 

 

「咲雷君は素直やで。まぁ良くも悪くもやけど。」

 

 

「俺は思っていることを言ってるまでだ、良くも悪くもなんて相手の捉え方次第だろう。」

 

 

「そりゃそうだ。ん?どうしたんだエリチカ?飯進んでないが。」

 

 

「えっ!?」

 

 

「えりち大丈夫?何処か具合でも悪いん?」

 

 

希は心配になるが絵里は大丈夫と答える。

 

 

「心配しないで希、ちょっと考え事をしててね。」

 

 

「考え事?まさかもう海斗に何言うか考えてたのか~、早いな~エリチカは。」

 

 

「咲雷君に?・・・あぁ、それは考えてなかったわ。」

 

 

「あ・・・そういえばそうやった。満点の印象が大き過ぎて忘れてたわ。」

 

 

「忘れてたって・・・せっかく海斗に勝ったのにさ~。」

 

 

師走は呆れ自分だけ本気だったのかと疑うように溜息を付いた。

 

 

「まっ、まぁまぁ荒波君、そんな落ち込まんといて。せやけど咲雷君、テスト前に負ける勝負はしないとか言ってたのに何か言いたい事ある?」

 

 

「ちょっと希、言い過ぎじゃないの?」

 

 

希は海斗に随分と根に持っていたらしいく、笑みをこぼしながら海斗に言う。

 

 

ここは下手に何か言うよりも降参した方がいいな。

 

 

「・・・参りました。」

 

 

「うん。素直でよろしい。」

 

 

希は満面の笑みで海斗に返した。

 

 

「潔いな~海斗。てっきり言い訳考えてると思ってたわ。」

 

 

「考えてたのは確かだが、負けた事実は変わらないからしても意味がないからな。」

 

 

「そういう所は素直じゃないわね。」

 

 

絵里の言葉に希と師走は笑った。

 

 

「じゃあまず俺からいきますか。海斗、先の話だが学園祭って何時やるか知ってるか?」

 

 

海斗はまた下らない事を考えてんだなと思い適当に返す。

 

 

「学園祭?確か秋頃だったか?」

 

 

「流石に知ってたか。んでその学園祭で何かしようと思ってるんだ。」

 

 

「えらい適当やな~。」

 

 

「何をやるかはちゃんと考えてるさ、海斗、一緒にダンスユニット組まないか。」

 

 

「でも踊れるの?」

 

 

いち早く絵里が反応した。

 

 

「いや俺は踊れねぇ。けど当てならある。」

 

 

「・・・まず、何でダンスなんだ。」

 

 

師走の魂胆がなんとなくわかった海斗は渋々理由を聞いた。

 

 

「お前いつもつまんなそうにしてるから、だったら学園祭で派手に何か面白そうな事をやろうと思ってよ。バンドも思いついたんだが俺自身腕や指に負担かけたくねぇからダンスをチョイスした。」

 

 

「つまんなそうで悪かったな。それと詳しくは知らないが、ダンスも演奏するのと同等の負荷がかかると思うぞ。」

 

 

「えっ!?そうなの!?・・・大丈夫!負担はともかくこれから楽しそうにするだけだから心配するな。」

 

 

「そういう意味で言ったんじゃなし、流すな。」

 

 

「まぁお前は負けたから拒否権はない。」

 

 

師走は勝ち誇った顔をする。

 

 

「・・・はぁ。やればいいんだろ。」

 

 

「話がわかって助かるわ~。あっ、2人も一緒にどう?」

 

 

「ん~ウチは遠慮しとく。運動あんま得意やないからね。」

 

 

「私も遠慮しとくわ。そういうダンスって好きじゃないの。」

 

 

「ありゃ残念。」

 

 

希の断る理由はわかるが、絵里の理由に海斗は何か違和感を覚えた。

 

 

「だが吹奏楽とバンドは違う様に、ダンスだとダンス部と似たり寄ったりになるんじゃないか?」

 

 

「ま~大丈夫っしょ。この学院にダンス部な・・・あ~、あるけどないから大丈夫!」

 

 

「随分と意味深だな。まぁ話したくないなら別に構わないが。」

 

 

「・・・話せるときに話すさ。」

 

 

そう言って師走は話を切る。

 

 

『・・・。』

 

 

向かいでは希と絵里は何か思い当たる節があるらしく、浮かない顔していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海斗が師走と学園祭でダンスをすることに決まって数日が経ち、以前勉強会の時ことりに謝罪と会わせたい奴がいると言われ師走の店に足を運んでいた。

 

 

カランカラン♪

 

 

「いらっしゃいまっ!・・・咲雷先輩。」

 

 

ことりは元気よく接客してくるが、如何せん海斗であった為徐々にトーンが下がってくる。

 

 

「久しぶりだ南、席は何処でもいいか?」

 

 

「はっはいっ!大丈夫です!」

 

 

今はそれほど混雑していなかった為、適当に選び海斗は座る。ことりはメニューを置き一緒に、働いた時の様に接客したが。

 

 

「決まりましたらお呼びくださいっ!」

 

 

と、足早に離れていった。

 

 

だいぶ嫌われているようだな。

 

 

だが海斗は最初からコーヒーしか頼むつもりがなかったので、ことりはすぐに呼び戻されることになる。

 

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

 

「ホットコーヒーを1つ、それと荒波に俺が来たって伝えてもらえないか?」

 

 

「えっ?わっわかりました。」

 

 

ことりは不思議に思いながら海斗の注文をとり、そしてことりは師走の所へ向かう。

 

 

 

 

 

「チーフ、あの・・・咲雷先輩が来たとチーフに伝えてほしいって言われました。」

 

 

「おー来たか~。じゃあことりちゃん今から休憩ね。上だけ着替えて海斗の所に行ってやって。」

 

 

「え?何故ですか?」

 

 

ことりは師走の言ってる意味がわからなかった、と言うよりことりは海斗に何か言われそうだと思いあまり話したくなかった。

 

 

「話したい事があるみたいよ。心配しなくて大丈夫、変なことは言わないから。」

 

 

「そうですか・・・。」

 

 

ことりは渋い顔をして仕方なく着替え、コーヒーを海斗のテーブルへ持っていく。

 

 

 

 

 

「・・・コーヒーお持ちしました。」

 

 

「すまない。」

 

 

海斗はコーヒーを受け取り、ことりに向かいに座ってくれと促す。

 

 

「・・・。」

 

 

ことりは素直に座ってうつむいていた。

 

 

まるで南を説教しているようだな。

 

 

「南、すまなかった。」

 

 

「えっ!?」

 

 

「事実とは言えあの時君を不快にさせたからな、悪かった。」

 

 

「咲雷先輩謝らなくていいですよ。」

 

 

ことりは手を前に出し振りながら言う。

 

 

「そういう訳にもいかない。俺が言ったせいで次の日も引きずらせたことを荒波から聞いたんだ。」

 

 

ことりは師走と海斗はクラスメイトだったことを思い出していた。

 

 

「そうだったんですか。でも、違うんです。」

 

 

「違う?」

 

 

「はい。先輩に送ってもらった後、自分でも調べたんです。でも出てくるのが殆ど先輩の言った通りの内容で、私のしようとしたことは独り善がりだったのかなって思って。」

 

 

ことりは段々表情が暗くなり涙を流し始めてしまった。

 

 

「独り善がりだったら俺もそうだ。正論だけ並べといて自分は楽して逃げただけだ。」

 

 

「そんなことないです!」

 

 

だいぶ南は頑固だな。俺も人のこと言えないか・・・。

 

 

海斗は席を立ちことりの横へ行く。そしてポンッと頭を撫でる。

 

 

「そんな顔しないでくれ。俺は泣かせるために謝ってるわけじゃないんだ。あと、ここに来る前公園に寄ってあの時の猫を探してみたんだ。そしたら丁度その猫がいて女性が猫を拾い上げたんだ。」

 

 

「・・・。」

 

 

ことりは徐々に落ち着き話を聞いていた。

 

 

「その女性はその猫を可愛がりながら迷っていたんだ、でも最後は持ち帰った。俺が言ったのと真逆の結果になり、あの猫はその家で幸せになるだろう。」

 

 

「そうだったんですね。」

 

 

ことりの顔には笑みが零れていた。

 

 

「あぁ。君と同じ考えを持った人がちゃんと責任もって飼うんだ、だから南が泣くことはない。」

 

 

「はい!あと猫救われてよかったです。」

 

 

「そうだな。じゃあこの件は俺が謝りその猫は救われたって事で終わりにしよう。」

 

 

「先輩、流石に無理やり過ぎません?」

 

 

「そうでもしないとさっきと変わらず君も譲らないだろ?」

 

 

「そうですけど、先輩ですから言いづらいのもありますし。それに謝る方の言葉じゃありませんよね。」

 

 

「確かにな。結構話し込んだが休憩は大丈夫なのか?」

 

 

「えっ?・・・あっ!?」

 

 

なんだかんだで15分程経っていた。混雑していないとはいえフロアが1人いないのは不味い。

 

 

「話は済んだから戻ってもいいぞ。」

 

 

「はい!すいません!じゃあ戻りますね。」

 

 

ことりは急いで戻ろうとする。

 

 

もう一つの用事も済ませないとな。

 

 

「南、悪いが荒波を呼んでくれないか?多分言えば来ると思う。」

 

 

「はい、わかりました。・・・あの咲雷先輩、1ついいですか?」

 

 

「何だ?改まって。」

 

 

「あの、えっと、名前で呼んでも・・・いいですか。それと私のことをことりって呼んでください!」

 

 

ことりは言ってしまった恥ずかしさと断られる不安の入り交じった顔をしていた。

 

 

俺は大して気にしないが南にとって重要なんだろうな。それよりも何故いきなり言い出したんだ?

 

 

「・・・別に構わないぞ。じゃあことり、頼めるか?」

 

 

その返事にことりは今日1番の笑みをし海斗に向かって言った。

 

 

「ありがとうございます、海斗先輩!行ってきますね!」

 

 

ことりは何かつっかえてた物が取れたかのように清々しい顔をし奥へ戻る。

 

 

 

 

 

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