ダンジョンに復讐しに行くのは間違っているだろうか   作:Груша

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待っている方がいらっしゃるかどうかは知りませんが、遅れてすいません。やっと書けたのでどうぞ!


第参話 迷宮都市へと

ルクスが詠唱を唱えた後、ルクスの目の前の空間が歪み始め、数秒後、そこには半径1.5メルほどの漆黒の穴が広がっていた。

 

「はあー…やっぱりこれは疲れるわー。さ、て、と!じゃあ、行きますか!」

 

そう言うと、ルクスはその穴へと入っていった。

 

その穴を潜り抜けた後、そこには先ほどまでとは違った異様な森の風景が広がっていた。

 

「あ、はは…出口ミスったかなー…」

 

そこにあったのは獣の巣だった。

 

「グルルゥ」

 

突然巣の中に現れたルクスを警戒した獣達はルクスを囲むような隊形になった。

 

「はあ、おれはお前達を襲うつもりは欠片もないから、っと!やっぱり意思疎通はできないか。」

 

ルクスは両手を上げて獣達に敵意がないことを示そうとしたが、獣達はそんな暇も与えずに襲いかかってきた。

 

「はあ、空間連結使ったばっかで疲れてるってのに。だるいなあ…本当にめんどくさい…」

 

「鋭利なる大地の槍よ。我に仇なすものを貫け。【テラ・クラウィス】」

 

ルクスがそう詠唱をすると、周囲から一斉に襲いかかろうとした十数匹の獣は同時に地面から飛び出した土の槍によって貫かれ絶命した。

 

「ちっ。おれの邪魔をしなければ、こうはならなかったのにな。ざまあねぇな。」

 

「クゥンクゥン」

 

「クゥーンクゥーン」

 

ルクスが悪態をついたのと同時に、近くの茂みから獣の子供と思しき生物が数匹鳴きながら出てきた。それはまるで突然消えてしまった親を、温もりを探しているように見えた。そんな姿にルクスは全てを失った自分の姿を重ね合わしてしまい、急に自責の念が湧いてきた。

 

「あ、ああ…お、おれは悪くない、急に襲ってきたあいつらが悪いんだ!」

 

「クゥンクゥン。クゥン…」

 

「クゥーン…」

 

「違う…おれは悪くない。おれの所為じゃない。おれは…おれは!悪くないんだっ!」

 

そう言ってルクスはどこかへと走り去っていった。

 

そして、ここには親を探す小さな子供の獣の鳴き声だけがいつまでも聞こえていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はあ、はあ。おれは悪くない。おれは悪くない。さっきのは、先に襲いかかってきたあいつらが悪いんだ。よし!あんなことはもう忘れてオラリオへと向かおう。空間連結使ったからな、相当近くにあるはずだ。えっと、城壁といえば…あれしかないな。はあ、意外と遠いな。よしっ!行くか。」

 

ルクスは早口でそう呟いて、自分の中でさっきあった出来事を全てなかったことにしてから、草原の中に大きくそびえ立つ城壁に囲まれた街オラリオの方に向かっていった。

 

そうして、歩き始めてから数十分経って、ルクスはオラリオに着いた。その頃には周りには人影をほとんど無く、辺りはだんだんと赤く染まっていっていた。

 

「はあ…遠くから見ても大きいと思ったけど、近くで見るとより一層大きく見えるなあ。一番上を見ようとすると、首が痛くなるや。」

 

「なんだい、坊主。オラリオに来るのは初めてかい?」

 

ルクスが城壁を見上げていると、門番をしていた男に話しかけられた。

 

「はい、そうです。今は全然人がいませんけど、いつもこんなもんなんですか?オラリオは活気があるって聞いてましたけど。」

 

「そんな訳ねぇだろ。ここは街の外れっていっても、商人とかが毎日来るからまあまあ賑わってるぞ。まあ、メインストリートほどではないがな。でも、今はもう夕暮れだしな。商人は朝っぱらに来て、もうちょい前に出てくから、もうほとんど来ないんだよ。」

 

「へえ…そうなんですねえ…」

 

「ところで、坊主は何にオラリオに来たんだよ。親とか居ねえのかよ。もうすぐ夜だし、少しばかり治安が悪くなるから、気をつけろやよ。」

 

「お気遣いありがとうございます。親はついこの前死んじゃって、その遺言でここに来たんですよ。冒険者になれって言ってたんで。」

 

「それは悪いこと聞いちまったな…でも、こんな小さい坊主に冒険者になれって結構すごい親だったんだな。」

 

「はい、僕が生まれるちょっと前まで、オラリオで冒険者だったらしいですよ。たしかゼウス・ファミリアだとか。僕もそこに入ろうと思ってるんですよ。」

 

「ゼウス・ファミリア!ゼウス・ファミリアっていや、何年か前までヘラ・ファミリアと並んで最強だったとこじゃねえか。」

 

「何年かまで?じゃあ、今はどうなってるんですか?」

 

「今はもうファミリア自体は解散しちまってるよ。で、これからどうすんだ?当てでもあんのか?ねえならギルドに行ってみたらどうだ?あそこだったらファミリアを紹介してもらえると思うぜ。」

 

「当てはまあ…ありませんね。じゃあ、助言に従ってギルドに行ってみますよ。といっても、もうそろそろ夜なんで明日にしますけどね。」

 

「そうか、じゃあこれから頑張れよ!あ、そうだ。オラリオの地図やるよ。初めてだと迷いやすいしな。」

 

「えっ!いいんですか?ありがとうございます!これから頑張ります!色々と教えていただきありがとうございました。」

 

「いいってことよ。じゃあな!」

 

「はい!さようならー!」

 

ルクスは門番の男と別れてから、地図を見ながら宿屋と食事処を探すことにした。

 

「うーん。まず、ご飯でも済ますか…じゃあ、あそこの屋台でいいや。」

 

「すいません。えっと、このじゃが丸くんってやつを5つください!」

 

「まいど!150ヴァリスだよ!元気のある子だね。一つおまけしとくよ!」

 

「ありがとうございます!えっと、150ヴァリスですね…はい、どうぞ!」

 

「はい、今後ともご贔屓に!」

 

ルクスは屋台のおばさんからじゃが丸くんを受け取り、食べながら宿屋を探し始めた。

 

ルクスがじゃが丸くんを全て食べ終わった頃、ルクスは宿屋を見つけ、そこに泊まることにした。

 

「ふう、思った以上に今日は疲れたなあ。魔物と戦った所為かな?まあいい。さっさと寝よう。」

 

そう言ってベットに寝転がると、やはり固く安いベッドとはいえ野宿よりは圧倒的に快適なようで、ルクスはすぐに眠りの世界へと落ちていった。

 

その晩、ルクスはずっと呻き声を上げていたが、それを聞く人はいなかった…




呪文説明
・【スペティウム・エンリンク】
詠唱:「繋げ。誘え。我が望みへの道を開け。」
説明:二空間の連結。連結する空間(位置)についての明確なイメージが無いと失敗し、魔力暴発する。連結する二空間の距離が離れるほど消費魔力は増加する。

・【テラ・クラウィス】
詠唱:「鋭利なる大地の槍よ。我に仇なすものを貫け。」
説明:小範囲〜中範囲魔法。地面から土や岩などで出来た針や槍などを出す。地面から出すものの規模は魔力の量で調節可能。


書いていてやはり原作が無いと分からないことが多すぎました。しばらく原作を読んでくるので、更新出来なくなります。待っている方がいらっしゃるか分かりませんが、待っている方がいらっしゃったらすみませんm(_ _)m
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