やはり俺の福引旅行はまちがっている。 特別編   作:EPIPHANEIA

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どうも、しがない書き手の作者です。

いつも私の拙文を閲覧して下さる皆様、コメントして下さる皆様、お気にいり登録して下さる皆様、ありがとうございます。

今回は福引旅行の特別編として、結衣の誕生日記念SSを書いてみました。1話限りの短編SSです。

以下は、設定説明及び注意書きです。

・私の拙作『やはり俺の福引旅行はまちがっている。』のアフターストーリーです。(但し、以前書いた特別編とは違う並行世界の物語です。そこで書いた八幡のお見合い話もなし。)

・旅行で結衣と八幡が結ばれて、恋人同士になったというifストーリーです。

・結衣視点の物語です。

・現在考えている本編でのエンディングとは、また別のifストーリーだと思って頂ければ、幸いです。(但し、本編で結衣と結ばれる可能性はあります。)

・話の中にオリキャラが出ますので、オリキャラが苦手という方はブラウザバックでお願いします。

・今回はいつもと少し作風が違うかもしれませんw

以上、簡単ではありますが、設定説明及び注意書きでした。

では、本編をどうぞ。


その2 ガハマさん誕生日記念SS 『Love Rainbow』

~夜・比企谷家~

 

陽乃「それじゃ、みんな準備はいい?いくよ!」

 

『ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデーディア由比ヶ浜さん(ガハマちゃん)(結衣さん)(結衣先輩)(由比ヶ浜)(由比ヶ浜先輩)(由比ヶ浜嬢)(ゆーちゃん)♪ハッピーバースデートゥーユー♪』

 

結衣「せーの……フー!」

 

パチパチパチ……

 

陽乃「誕生日おめでとう、ガハマちゃん!」

 

いろは「お誕生日おめでとうございます、結衣先輩!」

 

沙希「おめでとう、由比ヶ浜。」

 

留美「おめでとう、結衣さん。」

 

めぐり「おめでとう~。由比ヶ浜さん。」

 

小町「おめでとうございます!結衣さん!」

 

雪乃「お誕生日おめでとう、由比ヶ浜さん。」

 

結衣「うん、みんなありがとー!!」

 

今日はあたしの誕生日。あたしの誕生日パーティーを、あたしが世界で1番大好きな人の家でやっていた。

 

戸塚「おめでとう、由比ヶ浜さん!」

 

材木座「うむ!今日は誠にめでたい!無礼講でいこうぞ!」

 

大志「おめでとうございます!由比ヶ浜先輩!」

 

京華「おめでとー!ゆーちゃん!」

 

川崎弟「おめでとー!」

 

結衣「みんなも来てくれてありがとー!!中二以外!」

 

材木座「ちょっ!何故、我だけ!?」

 

あたしの冗談に、みんな、楽しそうに笑っている。そんなみんなにお祝いされて、あたしは凄く嬉しい。

 

なんで、あたしの家じゃなくて、『彼』と小町ちゃんの家でやっているかというのは、『彼』と小町ちゃんの提案だった。

 

小町『その日、お父さんもお母さんも出張でいないんですよ。だから、小町達の家でパーッとやりましょう!』

 

『彼』も『その日だったら、近所に迷惑にならなければ、好きなだけ騒げるぞ。結衣の家だと、お父さんやお母さんの迷惑になるかもしれないからな。』と小町ちゃんからの伝言で、主催してくれたのだ。

 

そして、『彼』と小町ちゃんが誕生日を祝ってくれる人達を誘って召集してくれたのが、今日来ているメンバーだった。

 

一緒に春の北海道旅行に行った、ゆきのん、いろはちゃん、陽乃さん、沙希、めぐり先輩、留美ちゃん。

 

みんなには、『彼』の事で本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。みんなもあたしに負けないぐらい、もしかしたら、あたし以上に『彼』の事を愛していたのかもしれなかったのに。

 

だけど、みんなはあたしと『彼』の事を心から祝福してくれた。その事でみんなには心から感謝している。祝福された時、思わず『みんな、ありがとう……』って言いながら泣いちゃったぐらいだし。(みんなも泣いてたけどね。)

 

それに加えて、『彼』と仲の良い彩ちゃんと中二、沙希の弟や妹達の大志君達も来てくれたのだ。

 

今日の誕生日パーティーで、隼人君達の事が気になっていたんだけど、その話をしたら隼人君達は快く応じてくれた。(最も優美子は反対していたけど、隼人君と姫菜と戸部っちが説得してくれて、渋々同意してくれたみたい。優美子の事では、隼人君達に凄く感謝している。)

 

雪乃「それにしても、主催者の1人はどうしたのかしら?まさか、『用事があって少し遅れる』なんて言語道断だわ。」

 

小町「いやー、本当にすいません。小町も理由を聞いたんですけど、『それは小町でも言えない』の一点ばりなんですよ。」

 

留美「もしかして、浮気してんじゃないの?私だったら、いつでもOKなのに。」

 

結衣「ちょっ!留美ちゃん、なんて事言ってるんだし!?」

 

沙希「そう言えば、ここ1~2ヶ月ぐらい、なんかおかしいよね。奉仕部もアタシと大志と小町に入部してほしいって、頼んでたし。」

 

いろは「本当ですよ。私も頼んだら、『力仕事だったら大志、それ以外だったら他のメンツに頼んでくれ』とか言ってましたから。」

 

陽乃「そうなんだ。道理で最近、奉仕部に行っても見かけないんだね。」

 

みんなの言う通り、最近の『彼』はおかしい。付き合い始めた当初は毎日のようにしていたデートも、ここ1~2ヶ月ぐらいは週1ぐらいだし、ずっと奉仕部にも来てなくてすぐ帰っちゃうし……。何をしているのと尋ねたら、『今は言えないけど、やらなくちゃいけない事があるから』と言って、いつもはぐらかせている。

 

平塚先生からも、奉仕部にしばらく来ない条件で、沙希と大志君と小町ちゃんを入部させたって聞いた。なんでだろう?あたしの事、好きじゃなくなって避けてるのかな……?

 

そんな不安を毎日抱えながら過ごしているのが、今のあたしの現状だ。あたしのグループでは、隼人君や姫菜や優美子辺りは、その不安に気付いているみたいだけど、敢えて何もアドバイスはされていない。

 

陽乃「まだ主催者が来てないけど、とりあえず、みんなで始めちゃおうか!?」

 

結衣「はっ、はい!そうですね!」

 

いろは「それじゃ、結衣先輩!乾杯をお願いします!」

 

結衣「みんな、本当にありがとー!かんぱーい!」

 

そんな事を考えていると、陽乃さんといろはちゃんに促されて、あたしは声高々に乾杯の音頭をとって、あたしの誕生日パーティーがスタートしたのであった。

 

~1時間後~

 

大志「も、もう食べられないッスよ……。材木座先輩……。」バタン

 

材木座「フハハハハ……!どうやら、我の勝ちのようだな……!我の胃袋は…………キュ~」バタン

 

川崎弟「あー!たーちゃんもちゅうにもたおれたー!」

 

京華「ねー、はるちゃん。どっちのかちなの?」

 

陽乃「んー?どっちかな、けーちゃん?せっかくだし、主役のゆーちゃんに聞いてみようか?」

 

結衣「えっ!?あたし!?う~ん……引き分けかな?」

 

沙希「まあ、そうだね。ダブルノックアウトだし。」

 

大志君と中二がフードファイトっていうゲームをやっていて、2人とも同時に倒れたので、陽乃さんに結果をふられたあたしは、引き分けという判断をした。

 

見ていて凄く面白かったし、大志君寄りだった女の子達の応援も、途中から中二への応援の声もあったし、とにかく興奮したしなんか感動もしちゃった。

 

小町「いやー、面白かったですねー!大志君も中二先輩もよく頑張りましたよ!」

 

戸塚「本当だね。僕だけだったのに、途中から材木座君の応援もしていた人もいたよね。」

 

めぐり「材木座君も凄かったよね~。私も応援したくなっちゃったもん。」

 

未だに大志君と中二のフードファイトの興奮が未だ冷めない時だった。

 

ガチャ バタン

 

「…………いやー、凄くずぶ濡れになっちゃったねー。ウケるし。」

 

「…………いや、ウケねーよ。すぐシャワーか風呂に入りたいぜ、全く……。」

 

玄関からドアの開け閉めをする音、そして、誰か話をしている『彼』の声が聞こえてきた。

 

結衣「えっ……!?」

 

あたしはその声を聞いた瞬間、すぐにリビングを出る。みんなもそれに続くように出てきた。そして、そこには

 

雪乃・いろは・陽乃・めぐり・沙希・小町・留美『えっ!?』

 

戸塚「えっ?誰?」

 

京華・川崎弟『ん?』

 

結衣「えっ……!?ヒッキー……!?」

 

八幡「おう、ただいま。悪いな、こんなに遅くなって。突然のどしゃ降りになって、だいぶ濡れちまってな。」

 

ずぶ濡れになって帰ってきた『彼』――――ヒッキーの姿があった。『もう1人』と一緒に。

 

かおり「おいーっす!みんな、久しぶり!知らない人ははじめまして!折本かおり、サプライズゲストで来ちゃいました♪」

 

結衣「か、かおりん……?どうして……?」

 

ヒッキーと同じくずぶ濡れになった『もう1人』――――偶然同じ時に北海道旅行に来ていた、かおりんこと折本かおりさんもいた。

 

かおり「比企谷から聞いたよ?今日、結衣ちゃん誕生日なんだってね。おめでとー♪」

 

結衣「う、うん。ありがとう……。」

 

八幡「結衣、みんな。事情は後で説明する。まずはシャワー浴びろ、折本。着替え買ってきたんだろ?俺も体拭いて、着替えてくるから。」

 

かおり「あっ、そうだね。それじゃ、みんな。また後でね。」タッタッタッ……

 

八幡「そういう訳だ。すぐに着替えてくるから、待ってろ。」タッタッタッ……

 

結衣「あっ、ちょっと……!」

 

ヒッキーとかおりんは、そうあたし達に言うと、浴室に行ってしまう。

 

どういう事……?どうして、ヒッキーがかおりんと一緒に帰ってきたの……?

 

いろは「ど、どうして、折本先輩が先輩と一緒に……!?」

 

留美「まさか、八幡……?本当に浮気してたの、あの人と……?」

 

めぐり「そ、そんな訳ないよ~。それだったら、あの時私達が泣きながら祝福したのが、馬鹿みたいになっちゃうじゃない~。」

 

沙希「そうだね。これは納得出来る説明をしてくれないと、許す訳にはいかないね。」

 

陽乃「沙希ちゃんの言う通りだね。返答次第じゃ、只じゃ済ませないから。」

 

雪乃「あの男と折本さんには、全部白状させてもらうわ。ところで小町さん、折本さんが来る事は知っていた?」

 

小町「と、とんでもないです!小町も知らなかったですよ!本当に浮気してたら、小町も許しませんよ!あのゴミぃちゃん!!」

 

京華「さいちゃん……。」

 

川崎弟「さーちゃんたち、こわい……。」

 

戸塚「だ、大丈夫だよ。うん、八幡達を信じようよ。ねっ、由比ヶ浜さん。」

 

結衣「…………。」

 

彩ちゃんはそう言ってたけど、あたしは正直、ヒッキーとかおりんの事を疑ってしまっている。せっかくの誕生日なのに、こんなに気分が沈んじゃうなんて思わなかった。

 

2人が来るまでの間、さっきまで楽しく騒いでいたのが嘘みたいに、誰も何も言わないまま静かな時を過ごしていた。ゆきのんやいろはちゃん達はイライラしてるし、さいちゃんやけーちゃん達はおろおろしてるし……。

 

大志・材木座『う~ん……もう食べられない……。』

 

大志君と中二は、さっきので気を失っていたけどね。

 

そんな沈黙の中、2人はやってきた。

 

八幡「よう、待たせたな……って、どうした?そんな険しい顔して?」

 

かおり「あれ?どうしたの?私達が帰ってきた時、玄関まで騒いでいたの聞こえたのに。」

 

そんな悪びれた様子のない2人に、ゆきのん達が睨み付けながら問いただす。

 

雪乃「まず、私達や由比ヶ浜さんに納得の出来る説明をしてもらえるかしら?比企谷君。」

 

陽乃「返答次第じゃ、私達、何するか分からないよ。」

 

八幡「…………えっ?何の事だよ?」

 

いろは「とぼけないで下さい、先輩!どうして、折本先輩と仲良さそうに帰ってきたんですか!?」

 

沙希「アンタ、見損なったよ。由比ヶ浜と付き合ってから初めての誕生日でしょ?もし、遅れた理由がアタシらが考えている事だったら、マジで許さないからね。」

 

留美「八幡は結衣さんをこんな不安な顔をさせて、申し訳ないと思わないの?」

 

小町「小町的にポイントマイナスだよ、ゴミぃちゃん。こんな大雨の中、追い出されても文句言えないよね?」

 

めぐり「比企谷君、正直に話して。話してくれなかったら、私達納得出来ないから。」

 

みんながあたしの為に怒っていた。みんなの気持ちが痛いほど分かる。あたしも、もしこの中の誰かと立場が逆だったら、あたしもきっと滅茶苦茶怒っているはずだから。あたしだけじゃなくて、あの時のみんなの想いも踏みにじっているようなものだから。

 

八幡「……まあ、それはだな……。」

 

かおり「いいよ、比企谷。私が説明するから。」

 

ヒッキーが話そうとした時、かおりんがいつもとは違う真剣な表情で、ヒッキーに代わって、あたし達に事情を話そうとしていた。

 

かおり「実はね……私と比企谷…………」

 

やだ……やめて……!聞きたくない…………!

 

あたしは、かおりんが次に何を話すのか勘づいてしまい、思わず耳を塞いでしまう。しかし、

 

かおり「…………なんと、結衣ちゃんへのサプライズプレゼントをたくさん用意していましたーーーー!!!!」

 

結衣「…………………………えっ?」

 

雪乃・いろは・陽乃・めぐり・沙希・小町・留美・戸塚『…………………………へっ?』

 

京華・川崎弟『ふぇっ?』

 

かおりんの次に出た言葉で、ヒッキーとかおりん、気を失っている大志君と中二以外の、あたし達全員が目が点になって茫然となってしまった。

 

結衣「…………あ、あたしへのサプライズプレゼント…………?」

 

かおり「そう!ずっと隠してて悪かったんだけど、2ヶ月前ぐらいに比企谷に相談されたんだ。私が1番適任だって言われてね。」

 

八幡「その、何だ。まずは、これを見てほしい。」

 

ヒッキーはそう言いながら、持っているバッグの中から、2枚のDVDを取り出す。

 

あたし達が茫然としている中、ヒッキーはリビングのDVDデッキに取り出したDVDの1枚を中に入れて再生する。すると、再生されたDVDには、

 

奈呼・璃夢『せーの…………結衣さん(ちゃん)、お誕生日おめでとうございまーす!!』

 

結衣「えっ!?奈呼さんと璃夢さん!?」

 

なんと、あたしとヒッキーが付き合うきっかけになった、北海道旅行でお世話になったバスガイドの姉妹、奈呼さんと璃夢さんが映っていた。

 

璃夢『やっはろー!皆様ー!お久しぶりでーす!!お元気ですかー!?』

 

奈呼『や、やっはろーです……。ご無沙汰しています、皆様。実は私達、結衣さんの誕生日プレゼントとして、このDVDレターを送ってほしいって、八幡さんとかおりさんに頼まれたんです。』

 

璃夢『そうなんです!八幡君が『あの旅行のお陰で結衣と結ばれたから、是非お願いします。』って事で、私達も結衣ちゃんの誕生日パーティーにこういう形で参加することになりました!あっ、あとこのDVDはかおりちゃんの家に送ればいいんだよね、姉様?』

 

奈呼『そうよ、璃夢。このDVDと一緒に、かおりさん宛に結衣さんの誕生日プレゼントもお送り致しましたから、是非八幡さんから頂いてください。私達も結衣さんの誕生日を、心からお祝い申し上げます。』

 

璃夢『それじゃ、結衣ちゃんに八幡君!それに、雪乃ちゃん、いろはちゃん、陽乃ちゃん、めぐりちゃん、沙希ちゃん、小町ちゃん、留美ちゃん、そして、かおりちゃん!また北海道に遊びに来て下さいねー!今度も私達がご案内致しますから!絶対ですよー!最後に結衣ちゃん、お誕生日、本当におめでとうございまーす!』

 

奈呼『是非、また皆様でいらしてください。皆様と再びお会いできる日を、心からお待ちしています。結衣さん、今日は本当におめでとうございます。』ピッ

 

八幡「まあ、そんな訳で、奈呼さんと璃夢さんから誕生日プレゼントを預かっているから……って、結衣!?」

 

結衣「う、ううん……。ゴメンね、ヒッキー……。」ウルウル

 

ヤッバイ……。めっちゃ、泣きそう……。

 

本当にサプライズだよ…………。まさか、奈呼さんと璃夢さんが未だにあたし達の事を覚えていてくれて、あたしの誕生日をお祝いしてくれるなんて…………。

 

かおり「ちょっと、ちょっと!まだ泣くのは早いよ、結衣ちゃん!『もう1枚』あるからね!」

 

結衣「へっ……?『もう1枚』……?」

 

ヒッキーは『もう1枚』のDVDを再生する。そしたら、今度はあたしとヒッキーが結ばれたきっかけを作ってくれた『あの人』が、あたしの誕生日をお祝いしてくれた。『あの人』もまた、奈呼さんと璃夢さん同様、DVDレターと一緒に誕生日プレゼントをかおりん宛に送ってくれた。

 

結衣「ズ、ズルいよ……。ヒッキー、かおりん…………。こんなサプライズ、本当にズルすぎるよ…………。」グスグス

 

かおり「まだまだ泣くのは我慢してね、結衣ちゃん。こっからがサプライズの本命だから。」

 

結衣「ふぇっ…………?」

 

どういう事……?ここまででもう涙腺が崩壊してるのに、これ以上何が…………?

 

八幡「……こ、これを結衣にあげようと思って……。」

 

ヒッキーは顔を赤くしながら、片手で持てる小さなケースを取り出して、中身を開ける。

 

結衣「えっ……えええ…………!?」

 

すると、その中には指輪が入っていた。しかも、この指輪、見覚えが……!

 

結衣「こ、これって、まさか……!」

 

八幡「……そうだ。結衣と付き合いはじめた時のデートで、結衣が欲しいって言ってた指輪だよ……。ちょっと、刻印が変かもしれないけど……。」

 

そう……。この指輪は、ヒッキーとデートしている時に、あたしが欲しいって言ってた指輪だ……!しかも、よく見ると文字が書かれている……。

 

『MY DEAREST YUI』って……!

 

結衣「う、ううう…………!」ポロポロ

 

もう、溢れる涙が止まらない。少しでも、ヒッキーを疑ってしまった、自分が恥ずかしいし情けない。こんなにヒッキーは、あたしの事を心から想ってくれていたのに…………!!

 

空を仰ぐふりをして、あたしは涙を隠そうとした。

 

ギュッ

 

八幡「明日もずっとその先もお前といたいんだ、結衣。結衣が俺を強くさせてくれるから。」

 

そう言いながら、ヒッキーはあたしを抱きしめてくれて、自分の手であたしの涙を拭ってくれた。

 

八幡「だから、泣かないでくれ、結衣。お前には笑顔が1番似合うんだから。」

 

結衣「…………うん!ありがとう、ヒッキー…………!!」

 

あたしはヒッキーに精一杯の笑顔を見せた。泣き顔だったから、精一杯の泣き笑いの顔になっちゃったけどね。

 

かおり「いいね~!それアリだよ、比企谷と結衣ちゃん!作戦大成功!!」

 

いろは「あの、折本先輩?」

 

かおり「ん?どうしたの?一色ちゃんにみんな。」

 

雪乃「どうやって、比企谷君はあの指輪を買ったのかしら?結構高そうな感じがするのだけれど……。」

 

かおり「あっ、言ってなかったね。比企谷、2ヶ月前から私がバイトしているカフェでバイトしているんだよ。」

 

結衣「………………えっ?」

 

雪乃・いろは・陽乃・めぐり・沙希・小町・留美・戸塚『ええええええええええっ!?』

 

川崎弟「うん、どうしたの?」

 

京華「ばいと?はーちゃんが?」

 

かおり「そうだよ。結衣ちゃんの誕生日プレゼントを買うためにね。それでも少し足りなかったから、自分の貯金も崩したみたい。」

 

小町「そう言えば、おにいちゃん、最近ずっと帰りが遅かったのって、それだったんだ……。小町的にポイント爆上げだけど、どうして、小町達には相談してくれなかったの!?」

 

八幡「結衣にバレる可能性の問題だよ。折本が1番適任だったのは、結衣にバレる可能性が1番低いと思ったからだ。だから、一緒に旅行に行ったメンツは勿論、戸塚にも言えなかったんだ。まあ、あそこは雪ノ下の家も近いから、眼鏡掛けてバレないようにしていたけどな。」

 

かおり「この中で結衣ちゃんと1番遠そうなの私だもん。地元も学校も違うし、奈呼さんと璃夢さん達の事も知っているっていうのも、大きかったみたいだよ。眼鏡姿の比企谷、凄くウケるし♪」

 

八幡「いや、ウケねーから。」

 

そうだったんだ……。なんか、かおりんにちょっと妬けちゃうな……。ヒッキーのそんな知らない姿を知ってるなんて……。

 

かおり「大丈夫だって、結衣ちゃん!結衣ちゃんと比企谷の事、私も応援してるから!」

 

結衣「えっ……?」

 

かおり「バイトの時、いつも比企谷が結衣ちゃんの事で話してくるんだよ。『当たり前の事はないけど、結衣と出逢えてからの全てが奇跡のようだ』とか、『別れを知らない出逢いなんてないかもしれないけど、それでも結衣が笑うなら俺はずっと結衣の近くにいるから』とか、『どんな顔でどんな声で伝わるんだろうな?俺の結衣への想いは』とか、マジウケるノロケ話してくるしね。そんな事言われたら、応援しないわけにはいかないよ~♪」

 

八幡「ちょっ、おまっ!!それは結衣には言うなよって約束だろうが!!」

 

かおり「あれ?そうだったの?『言うなよ!絶対言うなよ!!』って言ってたから、てっきりフリだと思ったし。それアリでしょ?」

 

八幡「ねぇよ!!」

 

かおりんの暴露話にヒッキーが顔を真っ赤にしながら慌ててるのを見て、あたしもみんなも笑っている。

 

こんなにヒッキーに愛されているなんて、あたしは世界一の幸せ者かもしれない。

 

この幸せがいつまでも続いていきたい……。そんな事をあたしは心の中で願っていた。

 

 

 

 

 

 

 

―――後日談――――

 

~カフェ~

 

ある雨の休日、あたし達はヒッキーとかおりんがバイトしているカフェに来ていた。

 

八幡「……なんで、学校の休日のシフトの時に、毎回来るんだよ……。お前ら……。」

 

雪乃「あら、これは立派な奉仕部の課外活動よ。バイト谷君。それとも、眼鏡谷君の方がいいかしら?」

 

沙希「ウチの部員が粗相をしないか監視するためだよ。由比ヶ浜の依頼でもあるからね。」

 

小町「そうそう。結衣さんがいながら、小町達以外のお客様にナンパしたり、逆ナンされたりしないか、見張る必要があるのです!」

 

大志「す、すみません。お兄さん。」

 

八幡「いや、それでも明らかに部外者が何人もいるじゃねぇか……。しかも、何で毎回、俺の奢りになるんだよ……。戸塚やけーちゃん達はいいけど……。」

 

いろは「何言ってるんですか!?2ヶ月間、私達に内緒で折本先輩とサプライズを企画していた罰ですよ!暫くの間、コーヒーやケーキ御馳走してもらいますからね、先輩!」

 

陽乃「酷いな~、比企谷君。そんな事言ってたら、平日のシフトの日も来ちゃうからね♪」

 

めぐり「ゴメンね~比企谷君。でも、このカフェのコーヒーや紅茶が凄く気にいちゃったんだよ~。」

 

留美「私もここのホットミルク、好きになっちゃった。八幡、いつも御馳走様。」

 

川崎弟「このケーキおいしいね!けーちゃん!」

 

京華「うん、おいしいね!はーちゃんとかおちゃん、ありがとー!」

 

戸塚「本当にゴメンね、八幡。僕達もお邪魔しちゃって。」

 

材木座「うむ!ここのコーヒーは本物の味がする!実に美味であるぞ、八幡!折本嬢!」

 

八幡「うるせえぞ、材木座!お前に飲ませるコーヒーはねぇ!!」

 

かおり「今回カオス過ぎるんですけど、ウケる!」

 

あたしの誕生日以降、ヒッキーがバイトをしている休日の日は、あたし達が遊びに行く事が定番になっていた。(かおりんから聞いたんだけど、あたし達が行く時は、以前の休日よりお客さんが増えて売上が上がったって、店長さんが喜んでいるみたい。)

 

いつもは旅行のメンバーだけなんだけど、今回は誕生日パーティーの参加者全員で来ていた。

 

結衣「あっ……!」

 

あたしが店の外を見てみると、いつのまにか雨がやんで晴れていた。そして、

 

京華「わー!きれいなにじだー!」

 

川崎弟「ほんとだー!すごーい!」

 

ハッキリと7色のアーチを描いた虹が、空の彼方に浮かび上がっていた。

 

結衣「凄い……綺麗だね……。」

 

八幡「ああ……ホントだな……。」

 

その虹を見て、思わず呟いてしまった時、休憩に入ったヒッキーがあたしに声を掛ける。誕生日にプレゼントしてくれた指輪を嵌めたあたしの手を握りながら。

 

あたしとヒッキーの指がそっとからむ。その指にあたし達の熱を感じてる。

 

結衣「……あたし達の愛も、ずっとあの虹みたいに輝けるかな……?」

 

八幡「……きっと出来るさ。俺と結衣なら。」

 

あたし達を祝福してくれるかのように、虹は綺麗に輝いていた。

 

あたし達の愛も、あの虹のようにずっと綺麗に輝いていてほしい。

 

そう、ずっと……2人で……ずっと…………。

 

―『Love Rainbow』 おしまい―




……以上、ガハマさんの誕生日SSでした。いかがだったでしょうか?

今回ガハマさんの誕生日SSを書いたのは、個人的な動機がありまして、『私とガハマさんの誕生日が近い』という事だけで書きましたw(その為、他のヒロインの誕生日SSを書くかどうかは未定です。)

お気付きの方がいるかどうか分かりませんが、この拙文のタイトル『Love Rainbow』は、某ジ○ニーズのグループの歌のタイトルが元ネタです。

八幡とかおりの台詞及び結衣のモノローグの中に、その歌の歌詞を一部使わせて頂きました。(不自然なセリフがある所がそうですw)

因みに、作中に出てきた『ある人』というのは、結衣回で登場するゲストさんです。ネタバレになってしまうから、まだ名前は出せませんので悪しからずw

この拙文にお付き合い頂いて、誠にありがとうございました。

本編の『やはり俺の福引旅行はまちがっている。』も、何卒宜しくお願い申し上げます。




では、最後に…………


ガハマさん、ハッピーバースデー!!
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