黒円卓第一位の武者修行   作:刹那

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大変遅くなってすみませんでした!楽しみにしていただけた方々になんと申し訳ない!お詫びを兼ねて、最新わ更新します!本当にすみませんでした。


第七幕

 

「さてカールよ、次の対戦相手はみつけたのか?」

 

数百万の髑髏でできた城の中で、玉座で座りながら隣にいる男に、ラインハルトは聞いた。

 

「ええ、かなり時間がかかりましたが、ようやく見つけることができましたよ。今回の相手は間違いなく獣殿を楽しませてくれると言っておきましょうか。何せ前回とは中々の好戦家ときたものだ。」

「そうか、感謝するぞ。それでその相手は?」

「いずれこの玉座の元に現れますよ。では、私はこれで.....」

 

そう言い残して、メルクリウスは影へと姿をくらました。

 

「.....さて、そろそろ出てきていいのではないか?私にはわかるぞ。」

 

ラインハルトはメルクリウスとは逆の、玉座から右側の影に向かってそう言った。そう、既に敵は自分の近くにいることに気づいていたのだ。

 

『.....クス、流石は黄金の獣と呼ばれたお方。この程度ではすぐに感知してしまいますか。』

 

目を向けた影の方から血が滴り落ちた。するとそこから、黒い服と先の割れた帽子を着けた男が現れた。

 

「始めまして黄金閣下、私は運び屋の赤屍蔵人ともうします。あなたの事は、水銀の蛇から聞いております。」

「ほう、ならば自己紹介は不要だな。」

「ええ、そしてなぜ私がここへ招かれたかもう理解してますよ。」

「ふむ.....」

 

赤屍はそう淡々と話しているうちに、だんだんと空間に赤屍の殺意で埋め尽くされようとした。

 

「ならば始めようか、卿が私に全力を出させてくれると期待しようか。加減はせん。」

「ええ、私も私自身の底を知れると信じてますよ。」

 

 

ラインハルトは玉座から立ち、聖槍を構え、赤屍はポケットから手を出し、メスを数本握った。

今、魔人と悪魔の交戦が今始まる。

 

 

 

 

 

「っ!」

「はぁ!」

 

聖槍の横薙ぎを、赤屍はメス三本で受け止めた。だが致命傷は負わなかったものの、赤屍は数m弾け飛ばされ、メス三本は粉々に砕け、赤屍の口から血が滴り落ちた。

 

「我が愛は破壊の慕情、愛でるためにまずは壊そう。それこそ我が覇道なり。」

「これもまた、愛というわけですか.....興味がつきませんね。」

 

すると赤屍はそのまま距離を広げ、右手を地面へと向けた。すると、右手から大量のメスが流れ出る。

 

「む....」

「赤い暴風(ブラッディ・ハリケーン)」

 

ラインハルトと赤屍の周りの空間全てがメスに埋め尽くされた。そしてそのメス全てがラインハルトへと迫る。

 

「手数で私に勝ったつもりか?甘いな、愛が足りんよ。」

 

しかしラインハルトの余裕は崩れなかった。眼前に迫った全てのメスを、聖槍で破壊する。無論、その他のメスは全て被弾したが、血の一滴すら落ちてない。

 

「やはりこの程度ではあなたの首は取れないみたいですね。では直接切り落とすまで。赤い剣(ブラッディ・ソード)」

「接近戦へ切り替えるか。来い、私を壊すことなど誰にもできんぞ?」

「クス...」

 

赤屍は手を強く握り、少量の血から赤い長剣を作り出した。そして赤屍が軽く微笑むと同時に、信じられない速度でラインハルトとの距離を詰めた。そして横一閃、ラインハルトの首を切ろうとする。

 

「卿はその力を持って何を望む?」

 

ラインハルトは聖槍で赤屍の赤い斬撃を防ぐ。その衝撃で空間に火花が跳び散る。

 

「先ほど言ったではないですか。ただ私の底知りたいだけ。」

「その結果死を迎えたとしてもか?」

「クス、そんなことどうでもいいですよ。私にとって大切なのは結果よりその過程ですから。そもそも.....」

 

 

トスッ.....

 

 

「!?」

 

突然胸から走る痛み。ラインハルトは自分の胸に目をやると、そこから赤い剣の剣先が出ていた。

 

「そもそも想像できないのですよ、私自身の死がね....」

 

そして、死を想像できない。それが赤屍の抱く真実の全てだった。

 

 

 

 

 

「ぐっ!」

「クス....」

 

突如胸から伸びた剣先。その正体を確認するために背後を見ると、そこには信じられないことにもう一人の赤屍がいた。

 

「赤い分身(ブラッディ・アバター)すべて血からできてますからね、100%の力を持ってますよ。」

 

血からできた実態のある分身、最初の一撃で出てきた血から分身を作ったのだろう。だが、その事実よりもラインハルトは別の理由で驚いていた。

 

「死を想像できない....だと?」

「ええ、そうですよ。摂理とは、そういうものなのですよ。」

「ふ.....ふふふ、ははは....」

 

赤屍がそう語ると、ラインハルトは口をひん曲げ、笑い声が溢れ出た。

 

「はははははは.ははははははははぁー!!そうか、死を想像できんか!ゆえに死ねないだと?はは、なんだそれは?卿も既知感持っているのか?それとも死を想っているのか?」

「さぁ、どうでしょうね?」

 

ラインハルトが高笑いをあげそう聞くと、赤屍は笑顔を作りながらとぼけるようにそう言った。

 

「ふふ、面白い実に素晴らしい。ゆえに我が愛を示そう。カールよ?いいか?」

『ご随意に』

「では、いざ参らん。新たなる天地へ.....私は全てを愛している、ゆえに全てを破壊する.....」

 

ラインハルトが聞くと、どこか別の次元からラインハルトにしか聞こえない声が流れてきた。そしてついに、ラインハルトの法が流れ出る。

 

「怒りの日 終末の時 天地万物は灰燼と化し

Dies irae, dies illa, solvet saeclum in favilla.

ダビデとシビラの予言のごとくに砕け散る

Teste David cum Sybilla.

たとえどれほどの戦慄が待ちうけようとも 審判者が来たり

Quantus tremor est futurus, Quando judex est venturus,

厳しく糾され 一つ余さず燃え去り消える

Cuncta stricte discussurus.

我が総軍に響き渡れ 妙なる調べ 開戦の号砲よ

Tube, mirum spargens sonum Per sepulcra regionum,

皆すべからく 玉座の下に集うべし

Coget omnes ante thronum.

彼の日 涙と罪の裁きを 卿ら 灰より 蘇らん

Lacrimosa dies illa, Qua resurget ex favilla

されば天主よ その時彼らを許したまえ

Judicandus homo reus Huic ergo parce, Deus.

慈悲深き者よ 今永遠の死を与える エィメン

Pie Jesu Domine, dona eis requiem. Amen. 」

 

彼の楽土は鉄風雷火の三千世界。ここに新世界ヴァルハラ、修羅道至高天の宇宙が流れ出す。

 

「死者の楽園ヴァルハラ....それが黄金の獣の宇宙ですか.....」

 

「流出

Atziluth――

混沌より溢れよ怒りの日

Du-sollst――Dies irae 」

 

 

彼の日こそ、怒りの日なり。黄金の獣の破壊の愛が再する。

 

 

 

 




また更新がいつになるか自分でもわかりませんが、必ず更新させることを約束します。
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