世界の始まるその日まで   作:スノウレッツ

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今回は、少し趣向を変えまして。

死って、なんでしょう?
死んだあとって、どうなるんでしょう?

インドからやってきて、日本で主流の仏教、またその本家ヒンドゥー教では、私たち一般人は、六道というところへ飛ばされ、そこからまた現世へと転生するらしいです。

世界中で一番メインなのは、キリスト教。
キリスト教では死んだ人間は、神の御元に送られるそうです。そこで審判され、復活を待つ、という経過をたどります。

古代から信仰の強いユダヤ教では、人は死んだあと、大地、型月風に言えばガイアに呑まれるようです。転生を認めていない、とも。

ユダヤの分岐の一つ、ゾロアスター教では、皆さんご存知の天国と地獄という観念が存在し、ていうか起源なんですが。ようは天使と悪魔がいて、昇天する、堕落する、というような、そんな感じです。

また、中東ではメイン宗教、イスラム教では、死んだ人間は、唯一神による審判を待つ、ようです。審判を過ぎれば、再び転生する、と。

ああ、私は無宗教ですので、死んだらそこで終わり、と思っています。厨二っぽく表現すれば、無へと還る、とかですかね。

これを読んでいるあなたは、どうですかね?

人は神という概念すら創造してのけた種族です。ならば、強く願えば死後の世界で好き放題やれる、のではないでしょうか?

所詮、神秘というものは、人が創ったものがほとんどです。別に宗教を批判している訳ではないです、実際にそれらは存在するのですから。

人が願い、世界がそれを受け入れれば、それは実体を持ち現界する、のではないですかね。

うむ、我ながら良くわからん思想ですけど。

けれども、しかし、どうやら彼女は、上記のどれとも当てはまらない運命を辿ったようです。

さて、彼女とサーヴァント達は、一体どうなったのか?

それでは、暫しの時を、私に戴ければと。



第13話 [始まりは全てを終える・前]

 ここは、虚無が集まる矛盾の地平。

 

 

────或いは、精神の深淵。

 

 

────言い換えれば、この世の果て。

 

 

────又は、黄泉路の端。

 

 

────言うなれば、ヴァルハラの門前。

 

 

────それとも、輪廻の終着点か。

 

 

 言い様は幾らでもある。

 

 だが、落ちたことには変わりなどない。

 

 

────そう、死はすぐそばにある。

 

 

 生と死は表裏一体。一度裏返れば、元になど戻れない。

 

 

────しかし、ねじれてしまえば、あるいは。

 

 

 

//

 

 

 

 …………………………………………。

 

 

 ……んん。

 

 

 ……ここは……私は、死んだ、のか?

 

 

 ………()()は、認識できる。

 

 

 ここは地獄でも天国でもないらしい。

 

 

 なにせ天使も悪魔もいやしない。

 

 

 なにも見えない。聞こえない。

 

 

 ここは何処だろう?

 

 

 ……あ、段々思い出してきた。

 

 

 私は──────

 

 

//

 

 

 自己確認をしよう。

 

 私の名前は赤須九波。歳は19、出身は日本。

 今はカルデアに所属している。

 

 肩書きは人類最後のマスター。

 

 目的は、人類史に発生した異常、特異点の修正。

 

 経過は、七つあるうちの五つの修正を完了させた点で止まっている。

 

 手段は、特異点の発生源である聖杯及びそれに該当する物の回収。またサーヴァントを用いた敵性の排除。

 

 その大元の名は、魔術王ソロモン。

 

 現在は、六番目の特異点の解析を待機しつつ、英霊たちと交流を深めていた。

 

 そして、いま。

 襲撃者によって此処まで落とされた。

 

 

 ああ、これっぽっちで確認が終わってしまった。それもそうか。まだここに来てから一年も経っていない。けれど今までの人生で一番濃い内容だった。いや、これからも………

 

 

───これからか。あるのかな? 私に。

 

 

 清姫とエリザには悪いことをした。私が誘わなければアレと戦うこともなかったのに。

 でも、あれで少しは仲良くなってくれたかな?

 

 ああ、でも私が居ないんだとすれば……あ、ロマンがいたか。

 

 ……結局私は捨てられたのか……世界は私を認めてくれなかったってことかな……

 

 もっとみんなと仲良くしとけばなぁ…… アタランテに勝負(求婚)くらいしかければ良かった。

 徒競走には秘策を考えてあったんだけどな…

 

 

 もう、モードがしつこいくらいに父上父上ってわめいてるのは聞こえない。

 

 エミヤのこさえる上等な料理が食べられない。

 

 フランの嘆きの解読に時間を費やせない。

 

 アンデルセンの毒舌も耳に届かない。

 

 カリギュラの暴走を止められない。

 

 ちっこいギルとのチェスも勝負がついてなかったな。

 

 約束したのに、マリーと旅行に行けそうもない。

 

 バベッジの発明に、目を輝かせることも出来ない。

 

 マタハリの胸に顔を埋められないな、それでマシュに怒られるって状況も起こらない。

 

 マシュ…… ああ、もう、あの笑顔は見られない、のかな……

 

 

────そんな、そんなのは……いや、だな……

 

 

 

────まだ、私は……

 

 

 

────私は、やるべきことを………

 

 

 

────あぁぁあああああぁぁぁぁああ!!!!

 

 

 

 いやだ!こんなところで死ぬなんて!

 

 

 こんな……こんなところで終わってたまるか!!

 

 

 こんな日常の一片で潰されてたまるかよ!!

 

 

 私は、私はまだ……

 

 

 自らに課せられた使命すら終わらせていないじゃないか!!

 

 

 それすら終えずに……絶対に死ぬものか!

 

 

 まだまだやることは山のようにあるだろう!

 

 

 ああ、私! 生きているのなら!

 

 

 はやく、その身を起こせ!!

 

 

 死に臥している時間など私には無いはずだ!

 

 

 意識を起こせ!今すぐにだ!!

 

 

 理不尽な……未練がましい死など否定してやる!!

 

 

 そんなことすら出来ずに…………人類最後のマスターなど名乗れるか……!!!

 

 

 

 

//

 

 

 

 

 

_________________

 

 

 

 

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_____________

 

 

 

────光。

 

 光が見える。照明のように照り輝いている。

 意識は浮上した。ここは……カルデアなのか?

 

 身体が動かない。なにかで拘束されている……わけではない。ただ動かない。

 

 ああ……私は……?

 

「───九波ちゃん!? 起きたのかい!?」

 

 ああ……見知った顔が見える……

 起きて最初にみるのがロマンだなんてね……

 

「……うるさいよロマン。頭に響く 」

 

「ああ、ゴメンゴメン…… いや随分と驚いたからね……」

 

 ここはカルデアの医務室……? 見たことない部屋だけど…… 暗めだし、ちょっと寒い。

 

 だんだんと視界がクリアになっていく。

 動かないと思っていた身体も、少しは動くみたい。

 

 身体を起こす……

 うん、だいぶ鈍いけど動ける。あの一撃がなかなか身体に痛手だったみたい。

 

「もう動けるのかい……!? そんな、よく身体を起こせるね?」

「なに言ってるのロマン。私だって人間だよ?自分の身体くらい自分でなんとか出来るね 」

 

 ロマンは、まるで信じられないものをみるかのような顔で私と向き合う。

 

「……そうか……ってことはきっとアレが作用したのか……?」

 

「なにぶつぶついってんの?」

 

 するとロマンは、私に背を向けて、なかなか衝撃の一言を発する。

「……九波ちゃん、病衣……服を脱いでもらってもいいかな」

「なに、セクハラ? どっちにしても直球すぎるよ?」

といいつつ、身に纏う患者服をほどく。

 別に手を出すような性格じゃないし。そもそも医者だし。そっちの方向の何かかもしれない。

 

 ロマンはなにも言わない。

 ただ、何か、重い雰囲気を漂わせる。

 

「脱いだ、けど………… っ!」

 これは…………

 

「気づいたかい? その痕に 」

 

 自分の身体を眺める、すると。

 

 鎖骨の辺りから、谷間を通ってへその少し上くらいまで、斜めに真っ黒いアザのような痕になっている。

 あの一撃で出来た傷か……? うわー、跡残っちゃうなこりゃ。

 っていうかよくこれに落ち着いたな、身体ごと真っ二つにされたような感触だったのに。

 

「これがどうしたの? ただの治り跡みたいに見えるけど」

「それは────」

 ロマンが言いかけた時、ドタンと扉が開いた。

 

「ドクター!どうしましたか! ひょっとしてセンパイが目覚めて…………!?」

 

 切羽詰まったような顔で入ってきたのはマシュだった。……あれ、なんかちょっと成長してるような……?

 

 いや、それ以前に。

 ちょっと状況は不味かった。私は上半身裸だし、ロマンはすぐ側で立ってたから。

 

 しかし──

 

 

「──センパイっ!」

「わっ!」

 抱きつかれた。ありゃ、そんなに心配させたかな……

「良かった…… センパイが居なくなったら私……」

 ぎゅーっと抱き締められる。マシュの感触をダイレクトに感じられるのは非常に心地よいっちゃいいんだが。

 

 ああ、泣かないで!ほらほら。

 

 頭を撫でつつ、落ち着いてもらおうと、言葉をかける。

 

「マシュ、痛い痛い。傷が開くよ 」

「ぐすっ…… すいません……ってセンパイ、服がはだけてます!

……もしかしてドクターに無理やり……!?」

 違う違う!

 

「いやいや僕は何もしてないよ! 医者という立場を悪用したりなんかしてないよ!?」

 

 とりあえず服を羽織りなおす。……胸は隠れたかな。

 

「ナイスジョーク、ロマン。

……ああ、大丈夫だよマシュ、心配させたかな。だったら謝らないとだね、今朝無理をするなってマシュに言ったのは私だったのに、言い出しっぺの私はこのザマだ。ゴメン、マシュ 」

 

「そんな…… センパイが無事で何よりです 」

「ところで、ちょっと髪伸びた? 私の見間違いかな?」

 

 今朝会ったばかりだからそんな筈はない……あ、私が寝てただけか? どんくらい寝たきりだったんだろ。

 

「ロマン、私がここに運ばれてからどんくらい経った? 三日か四日くらい?」

 

「センパイ、それは………」

 マシュはだいぶ狼狽えた様子だ。

 

 ロマンは、私の問いに答える。

「………言いかい、落ち着いて聞いて欲しい。

……君が死体としてここに運び込まれて、いま目覚めるまで、時間にして437時間と52分。つまり約三週間、それだけの時間が経過している 」

 

「なっ」

…………は? ………え?

 

「カルデアに到着して、ICU直送、死亡確認がされ、以降防腐処置(エンバーミング)を繰り返して、そして生体反応が復活したのがつい先日、………つまり、それまで君は死んでいたんだ。ここはモルグ、ああ、日本でいうところの死体安置所だよ 」

 

 淡々と、事実を告げられる。

 

「そんな………何を言ってるのロマン? 私は死んでたなんて、そんな冗談は面白くないよ、ねえマシュ?」

 

「………………」

 

 なんで黙ってる、の?

 

「だって、私は生きてるじゃない? ……ねぇ?」

 

「……カルデアに戻ってきた君は、誰がどう見ても手遅れだった。頭から真っ二つだったからね。

 けれど僕はこんなんでも医者の端くれだ、出来る限りのことはやったよ!やったさ!! でも、どうあがいても死人は死人のままなんだ! それこそ魔法でもなくちゃ人が生き還るなんてあり得ない!僕じゃあどうしようもなかったんだ!

………だから、僕には君が分からない!! 君はどうして───」

「ドクター!落ち着いて下さい!」

 捲し立てるロマンを、マシュが制する。

 

 そんな、私は、わたしは……

 

「……ゴメン、九波ちゃん。僕も君を信じなくちゃいけないのに。でも……僕は現実に押し潰されそうなんだ……」

 ロマンはうつむいてしまう。拳は固く、弱く震えていた。

 

 ロマニ・アーキマンは魔術師でもあった。

 だからこそ目の前の、神秘を否定する死を超越した現象を、認めることが出来なかった。

 

 私は……

 わたしは、なんだ?

 

 

…………いや、考えるまでもないか。

 

「…………マシュ 」

「……なんですか、センパイ?」

 

 我ながら狂った質問だな、と思いつつ、尋ねる。

「カルデアで私が死んでたってこと知ってるのはどれくらいの人数いる?」

 

「……あの時、レイシフトルームにいたのは、清姫さんとエリザベートさん、あとはラーマさんとカルナさんです。 それ以外の方には、瀕死の重体で治療に専念している、とお伝えしています 」

 

 そうか……

 随分と後が怖いな、泣いてくれるかな?

 ああ、泣いてくれるほど心配してくれているなら、私も泣いて喜べる。

 

「私が起きるまでになにか大事はあった?」

「今現在、ニホンの京都にて、羅生門の鬼が襲来しています。……ヘクトールさんが陣頭指揮をとってくれているので、状況はだいぶ良好かと 」

 

 はは、やっぱり優秀じゃないか、ヘクトールは。

 

「そうか。それじゃあ行かなくちゃな 」

 死床から起き上がろうとする。

 

 慌てて止められたが。

「だ、ダメですよ!一体どれだけの異常が身体に起こっているか──」

 私はそれを遮る。ああ、マシュにはわがまま言ってばっかりだ。

 

「マシュ、私は誰だい?」

 そう、問いた。

 

「え…… センパイはセンパイです。赤須九波は私のセンパイで、私たちのマスターで……」

「ああ、それでいいよ」

 それでいい、それだけ言ってくれれば。

 

「そう、私はマスターなんだから、サーヴァントの側に居なくちゃあいけない。今まで、私はマスターとして最低だった、だってアイツら残して死んじゃったんだから。だから、償いをしなくちゃね 」

 ああ、私のどれだけの時間が無駄に過ぎ去ったことだろう。

 

「そんな!……私たちサーヴァントはセンパイを……マスターを信頼しています!今だって皆さんはセンパイが戻るのを一番に願って……」

ありがたいお言葉ね。ならば一層応えなくては。

 

「嬉しいね、だったら尚更。───私は生きてる、だからこの命、私と彼らのために使わなくちゃ。ああ、有象無象の名も知れない世界なんかにくれてやるものか 」

 

 ああ、私は、世界のためよりも、私の為に世界を救おう。

 

 それは、死に触れた挙げ句に到達した、狂喜の思想。狂ったのか、と問われれば、いや、私より世界が狂っている、と返すほど。

 それは、彼女が人として破綻した瞬間であり、三撃の楔が導いた世界の、終わりかたを決定させた瞬間でもあった。

 

「センパイ………」

「ああ、大丈夫だよ、私は。根拠なんか無いけど、私は私なんだから 」

 

 この感情に意味をつけることの無意味さは、これから示していけばいい。私は全てを終えるまで死にはしない。そう、決めたから。

 

「………ロマンも。いい?死んだ人が甦って何が悪いか。あのキリストさんも甦ったじゃない。 先達がいるんだから、いつでもそれが起こって不思議じゃないでしょ?」

「そんな………そんな暴論初めて聞いたよ……」

 

 ああ、私でもそう思うね。けど事実はそう、固定された様子。

 別に神になんて成る気は無いけど。

 

…………ああ、そうそう。

 

「それで、ロマン。これが何だって?」

 スルッと、もっかい肩から服をずらす。

 

「わぁっ! あ、ロマンは見ちゃダメです!」

「へっ? ………ぐはぁっ!!?」

 ばったり、と後ろに倒れた。

 

 あああ、グーパンがもろに顔面に………

 

「……マシュ、普通の人にグーパンは危険だから止めような?」

「でも! センパイが急に脱ぐから!」

「ロマン、医者だから、ドクターだから。身体の異常見せようと思っただけだから 」

 別に身体が人肌恋しいってわけじゃない、よ?

 

「はっ、そうでした…… っ! センパイ、その傷……」

 あ、気づいた……ってことはロマンは一人だけで死人の相手してたのか…… スタッフの人材不足もちょっと問題かも。

 

 うーん、そうだな……

 

「ちょっと御手を拝借 」

「え? ……ひゃっ」

 

 マシュの右手を掴んで、手のひらを私の傷跡の上……首のちょっと下に押し当てる。

 

……あ、これもセクハラかも知れん、とも頭をよぎったが、気にせず。

「セ、センパイ………これは……どういう……」

 マシュは顔を赤らめてても可愛いな。

 

 でも目をつぶる。

 

 自分の身体を、隅から隅まで読み込む。理解、はこの世の全てに於いてもっとも重要な行程だ。自分のことを知らねば、この異常は一体なにか?

 

「………………………」

 

 …………。

 

 ………………………。

 

 ………………………………………………むぅ。

 

 

「センパイ?」

 

 ……参ったな、本体には異常が見られない。ってことはこの傷か………

 

 名状しがたいもの(アンノウン)に内から接触するのは危険なんだよ……

 

 

 不安そうな顔をしていただろうか、私を、彼女は。

 

「──えいっ」

 ……!マシュ?

 

 抱きしめられた、それに───

 

「んっ」

 

 ……………

 

 ………………ああ、何か、胸が熱く、なってきたような………

 

 こちらからも手を回し、しばらく、そのまま。

 あたたかい、彼女の身体を感じられる。

 

 ………やっぱ人肌恋しかったのかな、私。

 

 

__________

 

 

 

「──っはぁ…… 大丈夫ですよ、センパイは生きてます。だってこんなにもあったかいです。身体の何処にも全く異常はありません!」

 

 そう、笑顔で言われた、目の鼻の先。

 

「………うん、ありがとう、マシュ 」

 あたたかいから生きている、か。確かにそうだ。

 至極単純なことだった。

 

 この胸のあたたかさは、私に生を教えてくれる。

 

 

 服を着直す、っても病人服……いや、左前か?

 明日からなに着ようかなぁ。

 

「それじゃあ、一緒に行こうか? みんなに謝らないと 」

「そうですね……あ、待ってください!ロマンをどうしましょう……?」

あー

「しゃーない、私が運ぼう 」

「え、でも……」

「身体の何処にも全く異常はありません!、でしょ?」

「あ……… あぅ……!」

 今頃顔赤くしてやがる、ぜってー忘れてやらないからな、あはは。

 

 さてと。床でぶっ倒れてるのを引っ張っておぶる。

「よーいしょっと、あー?妙に軽いなぁ?」

「そんなことは無いですよ、ロマンだって大人ですよ?」

 いや、でも軽いんだよ……

 飯ちゃんと食ってたのかな……ちょっと心配になってきた。

 

 今は……よく分からないけど……もうだいぶ遅くな気がする。

「とりあえず、普段の医務室に行こうか。 そのあと、食堂に行って、そこに居たのから事情を話そう。もう遅いだろうから飲兵衛くらいしか居なさそうだけど 」

 ちょっと笑えるな、久しぶりのマスターを酒フィルター通して見るってのは。

 

「そうですね、もうとっくに夕食の時間は過ぎています。ああ、此処までセンパイは来たことないと思いますから、私が道案内しますよ」

 

 なんだ、そんな魔境だったか、ここは。

 

 カルデアの広さは探検を断念するレベルよ。

 

 

 マシュとロマンと一緒に、死床を離れる。

 

 

───ああ、思えば長い一日だった。

 

 

 私はこれからだ。これからがある。

 

 

 過去の私が築いた信用を、現在の私に渡す。

 

 

 さあ、みんなに会いに行こう。

 

 

 私のこころが言っている。

 

 

 未来(まえ)に、足を進めろと。

 

 

 

 




っくかー、シリアスはこのレベルが限界でございます。
あがががが。

いやー、今まで、数多くの二次創作で、多くのキャラが転生したり、死から蘇生されたりしましたが、まさか意識が戻った場所が死体安置所ってのは、自分で書いててちょっと怖くなってきました。
ああ、エンバーミングについてググるのは自己責任でお願いします。人によってはちょっとキツイ内容かもしれないですから。
後編はなるはやで投稿したいな、只でさえ時間軸が羅生門の最中ですから……

そんなんもこんなんも、プロローグから此処まで、主人公赤須にとっては一日に過ぎない、という書き方をしてしまったからですけど。

とりあえず次でシリアスは一旦区切り、第二章はゆったり進んで行きます。
うん、たぶん。
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