死後の世界…なう   作:人生灰色

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3話

現在俺は入江と関根の二人に普段練習をしているらしい空き教室へ案内してもらっていた。

言うまでもなくガルデモのメンバーに挨拶しておくためだ。

ちなみに日向と大山にはちゃんとさっき謝ってきた。

俺が真面目に謝ったのが意外だったのか二人とも笑顔で許してくれました。二人の優しさに感謝感激飴あられだね。

……俺何言ってんだろ。

「どったの秋くん。浮かない顔して」

「いやぁー、ちょっと自分の頭のおかしさを再認識しただけなんで、

気にしないで下さい。

「本当にどうしたの!?」

どうでもいいけどしおりんって、結構オーバーリアクションだよね。

まぁ、わざとやってんだろうけど。

「しかしガルデモの残るメンバーか…、一体どんな人達なんだろう」

「あっ、やっぱりそこ気になっちゃうー?けど残念。それは会ってからのお楽しみです。」

うーん怖い人達じゃ無ければ良いんだけど。ただまぁ、この2人を見てたらなんか大丈夫っぽい感じするよね。なんと言うか雰囲気的に。

「な、なんですか?」

おっと顔をじっくり見ていたから不審に思われちゃったみたい。

「いやー、この学校の人ってみんな可愛い子ばっかりだと…うん?」

話を途中で止めたのはギターの音が聞こえたからだ。

どうやら目的地に着いたらしい。ギターの音に懐かしさを感じながらも教室のドアをガラリと開けた。

中に入ると燃えるような紅い髪をした美人さん、しかもかっこいい系の女の子が確認するようにギターの音を鳴らしていた。どうやらチューニングをしていたところだったらしい。

彼女はこちらに気づくと

「…アンタ誰?」

と、少し雑な質問をして来た。

「初めまして、今日から戦線に加わることになった神崎秋と言います。ゆりっぺさんからこちらのバンドのマネージャーを担当するように指示されご挨拶に伺いました。」

「ふーんマネージャーね。まぁ音楽により集中出来るようになるならいいけど。取り敢えずその嘘くさい態度は辞めたほうがいいと思うよ。」

あらら、どうやら一発でバレちゃってたみたい。結構勘が鋭いんだね。

「これは失礼。軽いジョークのつもりだったんだけどな。」

「アンタのそれすごい分かりやすいし。取り敢えず宜しく、

あたしは岩沢、ガルデモのボーカルをやってる」

言葉を交わしながらも軽く握手をする。どうやら思ったよりも彼女は気さくな人らしい。

「あとはもう1人ギターのひさ子がいるんだけど今日はまだ来てないな」

「ギターのひさ子さんね、今度会ったら挨拶しとくし、取り敢えず今日のところはこの辺でおいとますることにするよ。」

それじゃあまた、と3人に挨拶しながら教室を出る。

取り敢えずひさ子さんとやらを探しながら戦線のみんなと絡んでみようかな。俺はわくわくする気持ちを抑えながらも少しずつ足を早めて行った。


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