目指せ、世界一!   作:ちょこ

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002 ニビジムでの相棒は

 んなわけで、旅に出ることになり。私はアカネを連れて1番道路を歩いていた。

 

「なんで旅に出てまで妹と一緒にされるかな……」

「あたしまだポケモン持ってないし。か弱いし。仕方ないよ」

「タフな妹が何か言っている」

「じゃーポケモンちょうだいよー」

「あげない」

「ちぇ」

 

 とりあえずコイツはピカチュウが欲しいらしい。というか、かわいいポケモンが欲しいらしい。

 ならピッピはどう? と問いかけ、うんと頷いたから、私はアカネとお月見山まで行くことになった。

 まずトキワシティでフレンドリィショップに寄り、必要なものを買い込む。そしてトキワの森でアカネを怯えさせ、ニビシティでジムに挑戦し、お月見山でピッピかピィを捕まえる。よし、計画は出来たぞ!

 

 というわけで、トキワの森なう。

 途中出会ったトレーナーはレーヌがなぎ倒し、賞金を稼いでいく。一応ピカチュウがいないか探してみるが、低確率なのでそうそう会えないだろう。

 

「ア、アオイ……。早く出ようよ……」

「いや、そんなに狭くないからトキワの森。少なくとも抜けるには、2泊くらいしなきゃいけないんじゃないかな」

「ひぇっ……!」

 

 そろそろ暗くなってきているし、レーヌがたくさん木の実を集めてきてくれたので、携帯食料は消費しなくて済む。

 適当な大きさの開けた場所を探し、スイッチひとつで組み立て完了する、超ハイテクでコンパクトなテントをレーヌに渡す。

 レーヌはスイッチを押してテントを組み立て、中に電気式のランプを置き、アカネを中に案内した。

 レーヌの電流でついた火に折りたたみ式の鍋をかけ、水を沸騰させる。その中に干し肉やら塩やら木の実やらを入れて煮込み、スープを作る。

 

「アオイ手馴れてるね……」

「こんくらいならレーヌひとりでも出来るよ」

 

 テントから頭だけを出したアカネに答え、スープを味見させる。

 

「どう?」

「ムカつくけどおいしい」

 

 旅に自炊はつきもの。どこにでもポケモンセンターがあるわけじゃないんだから。

 焚き火を囲んで夕食。オーキド博士から餞別としてもらったポケモン図鑑でピィとピッピの検索をかけ、アカネはそれを見ている。

 

「うぅ、かわいい……!」

 

 私の図鑑も起動して、見比べているアカネ。そういや、私達同い年なのに、アカネはポケギア持ってないな。

 

「そりゃ、私は勝手にマサラタウンを出たりはしないからね」

 

 そうだった。私がポケギアを持っている理由は、すぐにふらっとどこかへ行くから。何かあったら大変だから、ポケギアもらったんだっけ。

 

「うん、じゃあさっさと寝なさい。片付けはやっておくから。それに、明日は朝イチで出発するからね」

「わかった。おやすみ」

 

 眠たかったのか、アカネはすんなりとテントに戻った。手早く調理具を片付け、クロエを出して見張りを頼む。

 とりあえず、アイツを探しに行きますか……。

 

 *

 

 2日後。無事にトキワの森を抜け、ポケモンセンターに寄ってから昼食をとり、ニビジムへ向かう。

 フィールドのトレーナーゾーンに立ちながら、自然体でリラックス。レーヌは、観客席にいるアカネの膝の上で待っている。

 

「それでは、これよりマサラタウンのアオイとニビジムジムリーダーのタケシの公式ジムバッジをかけた戦いを行います。ルールは前述通り、ポケモンの交代は両者ありとなります。準備はよろしいですか?」

 

 審判の言葉に頷き、ポケモンを出すように促される。

 タケシはイシツブテを出し、対する私は———

 

「バタフリー、お願い!」

 

 モンスターボールからポケモンは出さず、ジムの外へ呼びかけた。

 ジムに入ってきたのは、バタフリー。そう、野生の。

 タケシや審判も、困惑を隠せていない。

 

「ど、どういうことだ……!」

 

 説明を求められたので、簡単に答える。

 

「私、小さい頃からトキワの森によく遊びに行っていたんですけど、途中でいじめられて傷ついているキャタピーを見つけたんですよね。仲間に勝てないと言うもんだから、とりあえず育成して、トランセル、バタフリーと進化させて、それからもちょくちょく調整や育成しているんです。バタフリーも、何か私が困ったことになったら助けてくれるし、今回はジム戦にチャレンジしたいと言うので出してみました。ダメでしたか?」

「い、いえ、ダメではないですが、その、ちょっと驚きました……」

 

 ダメじゃないということはOKということ。よっしゃ、バタフリー、頑張ろう!

 

「そ、それでは、試合、開始———!」

 

「自信を持って、ねんりき!」

「イシツブテ、ロックカッt」

 

 開始1発目、ねんりきでイシツブテ退場。

 次に出てきたイワークは、ちょうのまいからのねんりきで1発KOだった。

 

「じ、ジムリーダーのポケモンが全て戦闘不能と判断されたため、勝者は挑戦者アオイ!」

 

「ま、まさか野生のポケモンに負けるとは思わなかったよ……」

 

 タケシさんが苦笑いと共に言う。

 

「だが、ちゃんと絆は見れたしね。はい、バッジだ」

「ありがとうございます」

 

 バッジを受け取り、ケースにおさめる。

 さあ、次こそお月見山、ピッピやピィを探しに行こう!




・解説
「バタフリー」
元いじめられっ子の弱虫キャタピー。ある日、バトルでボコボコにされ、ひとり泣いていたところにアオイが通りかかり、治療・育成をしてもらった。レベルはトキワの森最高である。
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