ちょいスランプかもしれないけど、週一は厳守!
なんとなく外にでて、ふらふらと歩きまわっていたときだった。
視界の端に、ツンツン頭が映る。
「……当麻?」
彼は二千円札を自動販売機に入れた。……あれ、当麻はあそこの自動販売機が金を飲み込むという有名な話を知らないのだろうか。
「久しぶりね」
予想通り、金を飲み込まれたらしい。
やっぱりコイツは、運がない。
「あれ?咲夜じゃん」
コツリ、とローファーの音が響く。
良く聞く、美琴の足音だ。私は振り返って、美琴に軽く挨拶をする。
「なんでこんなとこいんの?それに、ソイツと知り合いなわけ?」
「まあ、ね」
美琴がふっと複雑そうな顔をした。私はクスリと思わず笑ってから、再び当麻の方をみる。
『おい咲夜、誰だコイツ?』といっているようだった。
上条当麻は記憶喪失なのだ。
私は美琴と当麻が知り合いであることは夏休み前から知っていたのだが、夏休みに入って一度も会っていないと言うのならば当麻のこの反応も頷ける。
しかし、誰にも記憶喪失であることを知られたくなく、とりあえず場に任せるか的顔をしている当麻に説明の必要は感じなかった。
「そうそう、美琴。お金のみ込まれたらしいわよ」
「ウソっ!」
ぷっと美琴が盛大に吹き出す。
「え、いくらのみ込まれたのよ?」
「二千円よ、さっきみたわ」
「ちょ、さく……」
「二千円!?なにその半端な額!」
「千円二枚じゃなくて、二千円札よ」
「二千円札!?なにそれ見てみたい!」
私はテンションの高い美琴に思わず苦笑してしまう。
……二千円札ってそんなにレアだっけか。そういえば、
「そうよね、幻想になっているお札をいれたら、いくら学園都市の自動販売機でもパニック起こすわよね」
「ぐっ……」
妙に納得したところで、美琴が自動販売機に触れる。そして、ビリビリィッ!と電撃を撃ち込んだ。
「あれー?出てこないなぁ、二千円札。あ、なんかすごいいっぱいジュース出てきたんだけど。もうこれでいいよね?どう考えても二千円以上出てるし__」
と、当麻はダッシュで逃げた。私はため息を吐いて、時を止めるとジュースを回収、また時を動かす。
「美琴、警備ロボが来るわよ」
あ、そっか。と頷いた美琴と私は警備ロボが近づいてくる自動販売機から逃げた。
「もう、なんで逃げんのよ」
「いやいや、なんで持ってきたのサクヤサン!?君の良心を信じた俺がいけなかったの!?」
「あら、落ちているものは貰う、これ鉄則よ」
「落ちてない!それ、落ちてなかったから!」
私はポーンと適当なジュースを投げる。投げながら銘柄を見たら、『いちごおでん』と書いてあった。ホカホカのいちご入りのおでんである。
ちょっと考えて、もう一個投げた。今度は『ガラナ青汁』だった。
「明らかな悪意を感じる……」
「わざとじゃないわよ?美琴は『ヤシの実サイダー』よね。私はこの、『西瓜紅茶』もらうわ」
サイダーを投げると、美琴はすぐにパカリと開ける。
私も紅茶を口に含んだ。
……ううん、不味くはない。けどなんだこの形容し難い味。いやこれが学園都市なのだ、きっと。うん。
「なんでこんな飲み物ばかり……いくら実験都市だからと言っても、生徒たちはお金を払っているという事実をなぜわかってくれないのでしょーか」
「いいじゃないの。それが学園都市なんだから」
私はジュースを飲み干してそこらへんに捨てる。するとすぐにロボットがやってきて回収してくれるのだ。
「だいったいさー。アンタは逃げ腰過ぎんのよ。この超電撃砲、御坂美琴様を破ったからにはもっと胸張って貰わないと困るのよねん。咲夜もそう思うでしょ?」
「そうね、己に勝ったからには威張って貰わないとプライドがズタズタになるわ」
こいつに負けたのか、ってね。
一応、私も最初はレミリア・スカーレットを殺すために紅魔館に侵入したのだから、私を倒したからには堂々と威張ってほしい。ま、お嬢様にその言葉は必要ないだろうけど。
「うぅうううぅぅうぅうううぅぅう!?」
「なに知恵熱出してるのよ……」
「ほら、折角渡したんだからジュース飲みなさいよ。美琴が直々に出したジュースよ?こんなの渡したら、あの子なら卒倒するんだから」
「あの子?」
無論、黒子のことだ。
「あはは……」
「当麻、美琴が常盤台でなんて呼ばれてるか知ってる?」
「?」
「ちょ、」
「お姉様っ!」
「黒子っ」
いい意味でも悪い意味でもなんてタイミングなんだろう、と私は思ってしまう。
「あら?咲夜もですの?」
「ええ、偶然ね」
「それよりもお姉様!この方は一体……」
シュンっ。と黒子は当麻の目の前に瞬間移動し、
「そこの殿方と密会するためですの?」
なーんて言い始めた。きっと彼女は当麻がどんな人なのか探っているのだろう。
「……私がいる時点で密会ではないでしょうが」
「初めまして。私は白井黒子と申しますの」
「無視しないでよ」
「あー、んー、たーはー!こんなんが私の彼氏に見えるわけ!?」
なんだ、私は空気なのか。少々虚しくなってくるが、そんなことを考えているうちに黒子はテレポートで逃げたらしい。
「__そういえば、美琴。昨日渡した資料、見せてくれる?」
美琴は露骨に顔を顰めた。私は無言で手を差し出す。当麻は何事かと私と美琴を交互に見た。
「お姉様」
私は手を差し出すのをやめ、声のした方を振り返った。
「!?」
そこにいたのは、御坂美琴。暗視ゴーグルのようなものをつけた、少女だった。
「誰?美琴、知り合い?」
「__なんでこんなとこにいんのよ!」
突如、美琴が大声をあらげる。
なんで怒っているのだろう、彼女は。まあ、確かにクローンのように似過ぎな気もしなくも__クローン?
「ねえ、名前聞いてもいい?」
「ミサカはミサカですとミサカは答えます」
「美琴、この子ってまさか」
「っ!勝手に読みなさい!」
彼女が差し出したのは、私が昨日貸した資料だった。
そこには、超電撃砲のクローンについてのレポートが書かれていた。
「なんだなんだ?」
「アンタは見るなっ!」
私は時を止め、読みふける。
そして私は、ミサカに触れた。
「……これ、本当なの?」
「なぜあなたがそんなものをお持ちなのかはわかりませんが、概ね正解ですとミサカは答えます。ただ、使用用途がその資料とは異なっていますとミサカは親切に相違点をのべます」
彼女は時を止めた世界をキョロキョロと見渡しながら彼女は言った。
表情はなに一つ変わっていなかった。
「それより、これはどういうことなのでしょうか?ミサカネットワークにも接続出来ていないようですがとミサカはあなたに疑問を投げかけます」
ああ、と私は頷いた。
ミサカネットワークについてはよくわからないが、この能力についてなら説明できる。
「これは私の能力でね。
フッ、と世界は色と音を取り戻した。
「そうなのですねとミサカは疑問点を飲み込んで納得してみせます」
補習?なんですかそれ((
時々ミサカがミカサになってて死ぬ。笑い死ぬ。
なんだよもう。ミカサとかアッカーマンですか?もう。
進撃はにわかと言われても反撃できないです。いやぁ、コミックは借りてすべて読んだんですけどね(どうでもいい)