東方狂植物   作:大神 龍

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今回も前回に引き続き『生きる死神』様とのコラボです!!めちゃくちゃ時間かかりましたが、よろしくお願いします!(`・ω・´)ゞ


第八話

「さて、ご飯を食べよう」

 

「唐突だねぇ~…」

 

 真也の言葉を聞きながら、しかし準備をしていく。

 

「あ~…このナイフであの鹿を捌けるか…?」

 

 黒いナイフ。昨日土魔法で家の近くに穴を掘りながら見つけた鉄。

 

 それを大量にかき集め、どうするか悩んだ末、火魔法を使って溶かし、土魔法で模りした地面に流し込んでナイフを作る。切れ味は(すこぶ)る悪い。金槌とか金床、火床とかも必要っぽいのだが、集める時点でなかなか難しい。

 

「ッつ~訳で、どうにかならんか?どうあがいてもこのナイフで切れる気がしない」

 

 一応ナイフに風を纏わせて切れ味をかなり上げていたのだが、鹿には通じなかった。つか、傷一つ付かなかった。

 

「ん~…どこ切るの~?」

 

「ここからこう…ここまで?ここまでくれば、後はなんとかなるはず。さすがに本体まで硬くは無いはず…」

 

 香が言うと、真也はその場所をスゥーーッと撫でる。

 

「これで良いはずだよ~」

 

「おぉ、もう!?ありがとう!これで何とかなるはずだ…!!」

 

 香は真也にお礼を言って、すぐさま作業に取り掛かる。

 

 香がナイフを当てると、先ほどの硬さが嘘の様に、スルリと切れる。

 

「お、おぉぉ!!すげぇ!簡単に切れる!これならいけるはず!!」

 

「すごい喜びようだな~…」

 

 香が狂喜乱舞するのを見て、真也は苦笑いをするのだった。

 

 

 * * *

 

 

「という事で、皮を何とか剥ぐ事が出来たこのシカ肉を使って何かを作ろうと思います」

 

「何を作るの~?」

 

「から揚げでも作ってみようか。ちょっと時間かかるが、単純に俺が食いたい」

 

「欲望一直線~」

 

「己のやりたいことを真っ先にやる。余裕があれば他人に気を回す。最近学んだことだぜ」

 

 本能最優先らしい。

 

「もしかしてそのためにあの鹿に見つかったんじゃないよね~?」

 

「何言ってんだ。アレを意図的にやったら死ぬっての」

 

「本当かな~…」

 

「とにかく、調理を始めるぜ」

 

 香は瞬時に氷で肉たたきを作り、シカ肉を叩く。

 

「おぉ~、本格的に見えるね~」

 

「そう見えるなら良いんだぜ。遊んでるように見られたらお前に投げつける所だった」

 

「つまり手伝わさせる気だったんだね~?」

 

「正解だ」

 

「ドヤ顔で言われるとむかつくね~…」

 

 ある程度叩いて柔らかくなったシカ肉をナイフでサクサクと切って、次の作業に移る。

 

 醤油にニンニク、ショウガをすり潰した物を入れて、シカ肉を入れて揉み込む。

 

「おぉ~、なんかたのしそ~」

 

「やるか?」

 

「やってみる~」

 

 香は真也に味を染み込ませる作業を任せ、取り出した肉のうち使わないものを凍らせ、シカの素材を分解していく。

 

「これくらいでいい~?」

 

「ん?あぁ、大丈夫だ。ありがとう」

 

 真也から肉を受け取ると、中からシカ肉を受け取り、数日前に作って置いた片栗粉を満遍なく塗し、熱しておいた油の中に放り込む。

 

「これで、後は揚がるのを待つだけだな」

 

「お~」

 

 ジュワ~っと油の音を聞き、思わずにやけてしまう香。それは真也も同じようだった。

 

「よし、これくらいかな」

 

 一瞬目を光らせた香は、サササッ!とから揚げを皿に移していく。

 

「油を切りたいけど、さすがにそこまで準備は良くないからもう一つの皿に移動させるぜ」

 

 そう言って、数秒後に別の皿に移す香。先ほどまでから揚げがあった皿には、油が若干底に溜まっていた。

 

「おぉ~、なんか衣がキラキラ輝いてる気がするよ~!」

 

「特製のから揚げだぜ。普通のアイテムは使ってないからな」

 

 簡易的に作られた机と椅子。椅子はいくつか作っていたので、それを持ってきて真也に座らせる。

 

「んじゃ、食うか!」

 

「いただきま~す!」

 

 木を削って作られている箸。それを使って彼らはから揚げを掴んで口に運んでいく。

 

 サクッ!一口食べるとそんな音がし、ジュワッ!と口の中に広がるシカ肉の肉汁。

 

 一般的に硬く臭みがあるように言われているが、そんな事はなく、柔らかく、臭みを一切感じない。

 

 また、油がしっかり切られているので、油の口の中に残るような感覚も無い。たれに染み込ませたニンニクやショウガの香りがほのかにし、食欲を更に掻き立てる。

 

「あぁぁぁ!!!米喰いたい!なんで作らなかった俺!」

 

「単品だけじゃもったいないくらいに美味しいよ~!!こいしにも食べさせてあげたい~!」

 

「うがーーー!!後悔してもし足りない!!白米を~!炊けたお米を~!」

 

 言いながらもガツガツと食べ進める二人。ほぼ無意識である。

 

「ムグムグ…おかわり~!」

 

「無いよ!?」

 

 皿の中にあったから揚げはものの数分で無くなり、それでも足りないと言わんばかりの輝いている真也の瞳。

 

「うぐぐ…ダメなものはダメだ!素材は渡すから、向こうで料理が上手い人に作って貰え!」

 

「えぇ~!?」

 

「誰かにも食べさせてやりたいんだろ?じゃあ、我慢しろよ」

 

「うぐぐ~…分かったよ~…」

 

 真也は心底悔しそうに、しかし、待っているであろう彼女の事を考え、自制する。

 

「よし…今日の分はこれにて終了。後は畑の面積とか作物増やすかな」

 

「お~、僕も手伝うよ~?」

 

「良いのか?あの鹿を狩ってもらった上に畑まで手伝って貰って」

 

「美味しいから揚げとお土産のお礼だよ~。遠慮しないで~」

 

「そうか…じゃあ遠慮しないぜ」

 

「普通そこは遠慮するんじゃないの~?」

 

「そこで遠慮したら死ぬような世界で暮らしてるんだ…これくらい許してくれよ」

 

「あ~…それもそうだね~…」

 

「んじゃ、早速手伝って貰おうかな」

 

「お~!」

 

 それから二時間くらい畑仕事を手伝い、新鮮な野菜と共にから揚げの素材を貰って、真也は帰って行ったのだった。




鹿のから揚げ…じゅるり…

生きる死神様。コラボの投稿が遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした!!

次の時は無いようにいたします。本当にすいませんでした!!




次回からは通常運行できると思います。頑張ります。楽しみにしてくださった方々。時間がかかってしまい、申し訳ございませんでした。次回もよろしくお願いします<(_ _)>
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