Ciao! 腹黒ツッくん☆未来編   作:cibetkato

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暗殺部隊からの知らせ

 時は少し遡る。

 

「ふーん、骸が倒された、ねぇ?」

 

 突然の草壁からの召集要請に応じたツナ達にもたらされた情報はいまいち納得のできないものだった。

 

 殺しても死ななそうな骸が、そうあっさりとやられるものだろうか?

 

「発信元はミルフィオーレで、倒したのは第8部隊長グロ・キシニアという男です」

 

「だとしてもさー・・・骸が別の器で戦って“負けたフリをした”って言われた方がすんなり納得できるんだけど」

 

 ツナが頬杖をつきながら言えば、草壁も同意するように頷いた。

 

「雲雀もそのように考えているようです。それに我々の調査で、その噂の後に・・・」

 

 す、と草壁が取り出して見せた写真には10年後のクロームと接触している男の姿。

 

「・・・クローム、怪我をしているみたいだね」

 

 すぅ、と目を細めたツナに獄寺や山本が苦笑する。普段はちょっと、いや、かなり腹黒っぽいツナだが、仲間が怪我をするのはとても嫌がる。

 

 特にクロームは守護者の紅一点で、普段から気にかけている。そんな彼女が軽くでも怪我をした。となれば、犯人抹殺の方向に思考が向かってもおかしくない。

 

「ま、まぁ、とりあえずクロームが生きてるってことは、骸は死んでねーってことだな」

 

 そんなツナの意識を話し合いに戻すために獄寺が口を開くと、草壁はこくりと頷く。

 

「ええ。そしてこれとは別に・・・この写真を見てください」

 

 それは以前見せられたヒバードの写真。

 

 これが何なのかと首を傾げると、その奥を見るように促される。

 

「・・・これ、なに?」

 

「それも骸の“何か”であると我々は考えています。雲雀が何度かそれの視線を感じ、確信したそうです」

 

(視線だけで確信とか・・・嫌よ嫌よも好きのうちとか言わないよね?)

 

 なんて恐ろしい想像をしそうになって、ツナはフルフルと首を振る。

 

「沢田さん?」

 

「あー、なんでもないですヨ。ええ。・・・で、これは」

 

「我々は便宜上、骸の名前をもじって、ムクロウというコードネームをつけました」

 

「・・・また、びっみょーな」

 

 なんて呟いてしまったのは不可抗力である。

 

 確かにフクロウの形をしている骸の“何か”だというならば、ムクロウは妥当だけれど。

 

(クフフって鳴いたら、凍らせとこう。うん)

 

 

 ***

 

 

 ヴーーッ

 

 会議が続くなか、突如ジャンニーニのパソコンのブザーが鳴った。

 

「強いリングの反応がありました。場所は・・・黒曜ランド」

 

「骸・・・いや、クロームかな?」

 

「いえ、あの辺りは電波障害が酷いので・・・誤作動の可能性も」

 

「ううん、俺がクロームだって言ったらクロームなんだよ。ジャンニーニ」

 

(((だから!それ、どこの俺様?!)))

 

 10年後組がツナの言い様にギョッとするが、10年前組はああ、と納得した。

 

「超直感か、ツナ?」

 

 リボーンが訊ねるとツナは苦笑いを浮かべ、コトリと可愛らしく首を傾げた。

 

 そのツナの様子に獄寺達の頬がボッと火に照らされたように赤くなるのを目の端で確認して、リボーンは無意識にムッとする。

 

「まぁ、何でも超直感で片付けるつもりはないけど・・・でも、そうだね。仲間がいるって、そう感じるんだ」

 

「ツナがそう感じるならそうなんだろ」

 

「うん・・・でも、クロームがこのまま黒曜に居ついちゃうのもアレだし、迎えに行かないとまずいかな?」

 

 ヴーッ、ヴーッ・・・

 

「チッ、今度は何だよ!!」

 

 ツナの言葉を打ち消すようにけたたましく鳴ったブザーに獄寺が眉間にしわを寄せる。

 

「コードにコンマ。これは・・・暗殺部隊の緊急暗号通信です」

 

「・・・暗殺部隊」

 

 ツナの目に期待がうかぶ。当然脳裏にうかんでいるのはXANXUSの顔だ。

 

 周りの面々がそれはもうかっこよく成長しているのを見て、彼の10年後の姿を見てみたいという思いが強くなっていたところだったのだ。

 

「画像データのようですね。今、解読を・・・ああ、やはりこの暗号コードはボンゴレのものです」

 

「じゃあ、やっぱり。ボンゴレ特殊暗殺部隊の」

 

「再生します」

 

 ジャンニーニが再生ボタンを押すと、銀色の頭がドアップで映った。

 

『う゛ぉ゛おおおい!!!』

 

「って、うるさッ!!」

 

「お、スクアーロじゃん♪」

 

 全員が耳をふさぐなか、鈍感ここに極まれりな山本が1人ニカリと嬉しそうに笑った。

 

『首の皮はつながってるかぁあ!?クソミソカスどもぉ!!』

 

 10年前よりももっと鋭さを増したスクアーロの顔を見て、ツナは目を細めた。

 

「ふーん・・・ヴァリアーの渉外担当はこっちでも変わらずスクアーロなわけね」

 

「それよりもボリュームを下げろ・・・聞くに堪えん」

 

「これでも下げてるんですが・・・」

 

 ラルがこめかみをひくつかせながら言えば、ジャンニーニはボリュームを最小まで引き下げた。

 

『いいかぁ!!クソガキどもぉ!今はそこを動くんじゃねぇ!!外に新しいリングの反応があってもだぁあ!』

 

「!・・・黒曜のことか」

 

 リボーンが反応する。

 

 どうやらヴァリアーは事前に黒曜にリングの反応があるということを知っていたらしい。

 

「ヴァリアーと骸・・・クローム、か?がつながってるのかな?」

 

 ツナがポツリと呟く。

 

『シシシ・・・じっと待ってりゃ、そのうちわかりやすーい指示があるから、おとなしく待ってろってことな!お子様達♪』

 

「あ、10年後のベルだぁ」

 

 すっかり仲良くなってしまったベルフェゴールの10年後の姿にツナが嬉しそうに立ち上がる。

 

「つか、仲違いしてるわりには緊急連絡入れてくるんスね」

 

「一応、ヴァリアーだってボンゴレだしねー。こういう時は協力するんじゃないの?」

 

 獄寺の言葉にそう返しつつ、ツナはジャンニーニに視線を向ける。

 

「これ、直前に録って送ってきた感じ?」

 

 ベルフェゴールの乱入にキレたスクアーロが『ぶっ殺す!!』と叫んだ後、戦闘が始まってしまった動画を指す。

 

「ええ。そのようです」

 

「んー・・・じゃあ、ベルが言ってたわかりやすい指示ってのは、なんだろうねぇ」

 

 頷くジャンニーニに首を傾げるツナ。

 

「それは・・・」

 

 ジャンニーニはそんなツナに笑みを向けて続けた。

 

「どうやら、あの方のことのようですよ。イタリア帰りの・・・」

 

 すい、とジャンニーニの視線が動き、それを追ったツナはそこに現れた人物に目を丸くした。

 

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