自分でも書いてて何回も修正入れてましたw
で、久しぶりにルーミアの出番です!待たせてごめんねルーミア!門番なんて館と一番離れた所にいる時点で出番少ないのは分かってたんだけどね!
だがアトラス回である
椛から薬を受け取った恭介は、ズキズキと痛む腹を抑えながらレミリアの部屋まで来ていたが、いくら外から話しかけても反応が帰ってこない。
相当ショックだったのだろうか、仕方がないので咲夜かアトラスに手伝ってもらおうと
部屋を後にした。
「ふむ…とりあえずは咲夜さんだな」
ほぼ同年代だと思うのだが、咲夜は上司であり先輩でもあるので、敬語で呼ぶのは間違ってないだろう。
「この時間だと……厨房か」
テコテコ歩いて厨房まで向かう恭介に、道行く妖精メイド達が声をかけてくる。
服の所々が焦げている子がいるのは何故だろう…
「恭介さん!こんばんわ!」
「いい挨拶だな〜、えらいぞ〜」
元気の良い子だなぁ。
こういう子は頭を撫でてやりたくなるな、いい髪触りだ。
「恭介さん、また遊んでよー」
「すまん、また今度でもいいか?
そして何故服が焦げている」
眠そうな目を輝かせながら聞いてくるが、今は本当に忙しいんだ。
「神城さんはお仕事終わりですか?」
「おう、俺もさっき終わったとこだ。
お前らももう上がりか?」
この子はしっかり者だな、きっとこの二人の纏め役なんだろう。
「はい、私達もさっき終わったところです」
「そうか、お疲れ様だな」
「お疲れ様です」
「お疲れ様です!」
「お疲れ様ー」
三者三様の答え方。
彼女達には名前が存在しない、小悪魔のように種族が名前になっているタイプなんだろう。
「あ、そうだ…誰かさ、咲夜さんかアトラス先輩がどこにいるか知らないか?」
「アトラス様なら恐らく、門番の方々に夕飯を届けているのでは?
咲夜さんは…すいません、ちょっとわからないですね」
しっかり者の妖精がしっかりした口調で答えてくれる。
名前がなくてもやっていけるのはきっと、各々に個性があるからだろう。
「いや、居場所を聞けただけで充分だよ、んじゃまた明日な」
「はい、では失礼しますね」
「明日も頑張りましょう!」
「おやすみ〜」
3人に別れを告げると、所在の分かったアトラスを目指す事にした恭介は、正門に向かって歩き始めた。
今は美鈴とルーミアが門番の時間帯になっているはずなので、リプトに悪戯される心配は無い。
「入れ違いになる前に行ってみるか」
そう言うと恭介は、近くの窓を開け、外に飛び出して正門に走っていった。
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「ありがとうございます、アトラスさん」
「いえいえ、これもメイドの役割ですから。
気にしないでいいんですよ、美鈴ちゃん」
夕飯を届けに来ていたアトラスは美鈴に弁当を渡すと、ルーミアに近づいて行く。
「どうしたのだ?」
「いえ」
と言うと、アトラスはスカートが汚れるのを気にして、シートを広げた。
結構な大きさがあるので、3人が乗っても大丈夫な大きさになっている。
アトラスはシートの上に腰を下ろすと、自分の太腿をパンパンっと叩いた。
「ルーミアちゃんの席はここです」
「……相変わらず小さい子が好きなんですね」
「あら、誤解を招く言い方はやめてください。
ほら、小さい子供って面倒見てあげたくなるじゃないですか」
「流石は紅魔館のお母さんですね」
美鈴の言う通り、アトラスは面倒見がいいのに加えて、悪い事をしなければ大抵のことは許してくれるくらい優しい。
もちろん怒ることもあれば説教する事もあるが、レミリアに危害を加えない限りはお仕置きされる事もない。
「アトラスに抱っこされると落ち着くから、美鈴には譲れないのだ」
「別に狙ってないわよ!……恥ずかしいし…」
「こんな事を言ってるけど、美鈴ちゃんも小さい頃は膝の上に乗せてくれって言ってたのよ?」
「ちょっ!いつの話してるんですか!?」
「ざっと200年くらい前?」
このアトラスという妖怪、実はかなり長い間生きている大妖怪の一人でもある。
年齢を聞くと怒るので、何歳かを知っている者は少ない。
「アトラスは何歳なのだ?」
この少女は勇気で構成されているのだろうか、美鈴が200年近く聞くに聞けなかったことをあっさり聞いた。
「ルーミアちゃん?」
「なんでもないです。
ルーミアは、アトラスお姉さんが18歳くらいの超絶美人にしか見えません」
「口調が崩れるほどに怯えてる!?」
「ルーミアちゃん?そんなに震えてどうしたんですか?」
やはりというかなんというか……
アトラスの体が小さく震えているのは、ルーミアがガタガタ震えているせいなんだろう。
「さて、お弁当が覚めてしまう前に食べましょうか」
「そ、そうですね…」
先程までの雰囲気は完全に消え去り、落ち着いた様子で声をかけてくる。
せっかくの美味しい弁当を冷ましてしまっても勿体無い、ルーミアのバイブ機能も停止したので、美鈴もシートの上に腰をおろした。
「今日は妖精ちゃん達が作ってくれたんですよ、ありがたく頂きましょうか」
3つあった弁当を開けると、いい匂いと焦げた匂いがした。
おにぎりの箱、おかずの詰まった箱、パンドラの箱……
「……この黒一色の箱は?」
「あら、ネムちゃんが作ったものかしら…」
「ネムちゃん?そんな名前聞いたことがないのだ」
「それはそうですよ、私が勝手に呼んでるだけですから。
しっかりした子が、シッカちゃん。
元気な子が、キーちゃん。
眠そうな子が、ネムちゃん。
3人とも私直属の部下なんですよ」
アトラスは面倒見がいいので、きっと皆良い子なのだろう。
ちなみに咲夜の教育方針は真逆で、仕事をこなせば何も言わないが、失敗すれば怒られるらしい。
「良い名前だと思いますよ、それぞれの特徴が出てますし」
「そうでしょう?私も気に入っているんです」
「うまうま…」
二人が話している間にルーミアがドンドン食べていく…美鈴の分は完全に考えていない。
「コラっ、ルーミアちゃん?
ちゃんと美鈴ちゃんの分も取っておかないと可哀想でしょう?」
「うぅ……食べるのに夢中で忘れてたのだ。
ごめん、美鈴」
「 ま、気がついてくれたならいいわよ」
自分の持っていたおにぎりを差し出すと、美鈴はそれをルーミアの手から食べた。
「うん、美味しいわね」
「3人にもお礼を言っといて欲しいのだ」
「もちろんです、皆喜びますよ」
和気藹々と話をする3人はとても楽しそうに話していると3人の耳に、ふと何かが聞こえてきた。
「あら、恭君ですね」
「ここから分かるのかー?」
「種族的に耳がいいんですよ、能力もありますし」
そうこうしていると、恭介が到着した。
が余程急いでいたのか、肩で息をしているので、アトラスは自分の隣をポンポンと叩いた。
「ふぅ……急いだから疲れたわ…」
「お疲れ様です、そんなに急いでどうしたんですか?」
「いや、妖精メイドちゃん達から、アトラス先輩の居場所教えてもらったんですよ。
入れ違いにならないように急いで来たんです…」
「なるほど……で、どうしたんですか?」
「まぁ、ある人物の名誉のためにここでは……ちょっとした相談なんですけど…」
ルーミアと美鈴をチラッと見る素振りを見せると、ルーミアが少しムスッとしている。
アトラスはレミリアの状況を知っているので、それを察知して頷いてくれた。
「ごめんなルーミア、また今度一緒に遊ぼうぜ」
「まぁ忙しそうだし…今度は絶対にルーミアの相手をするのだ!」
「おう!約束だ!」
指切りをしながら約束すると、ニカッと笑ってくれたので助かった、やっぱりルーミアには笑顔が似合う。
「では、行きましょうか?」
「楽しそうにしてるのに、なんかすいません」
「いえいえ、いいんですよ。
またご飯持ってきますね、ルーミアちゃん」
「……アトラスも今度は一緒に遊んでくれるかー?」
「あぁ、可愛いですねぇ…もちろんです、一緒に遊びましょうね」
アトラスはルーミアを降ろすと、恭介に着いて行った。
二人になってしまったルーミアと美鈴は、まだ温かい弁当を食黙って食べている。
「ねぇルーミア?」
「なんなのだ?」
「嫉妬?」
「……別に、そういう訳じゃないのだ…」
「説得力ないわよ?」
恭介の前では明るく振舞っていたが、二人が去った途端、明らかにシュンとしているのを
美鈴は気にしていた。
「はぁ…仕方ないわね、今度神城君が休みの日でも聞いといてあげるわよ」
「……もしかして?」
「その休みに合わせて、ルーミアも休みにしなさい」
「いいのか?」
「いいも何も、そんな顔してる同僚は見たくないしね」
その言葉に感動したルーミアはボロボロと涙を流して美鈴に抱き付いた。
おにぎりを握ったままなので、ご飯粒が服についてしまったが、ここで言うのは憚られる。
「はいはい、良い子だから泣き止みなさい」
「美鈴が実は良い奴だったのだーーー!」
「私の感動返してくれない!?」
最後までこの調子なのが昼の門番スタイル。
身長も性格もバラバラだが、お互いを大事に思う気持ちは一緒なのだろう。
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アトラスの自室に来た恭介は、キチガイのように歓喜していた。
超絶美人なメイドさんの部屋に入れてもらえたのだ、健全な男子なら血反吐を吐いても喜ばなければ失礼にあたる。
「い、いい部屋ですね」
「ありがとうございます、すごい汗ですけど…どうかしましたか?」
「いえ、なんでも…アトラス先輩の部屋だから緊張感してるのかな?あは、あははは!」
だが、もしもエロい衝動に身を任せてセクハラなんぞをしたら…次は足首まで頭から埋められてしまう。
「そうですか?私は平気ですけど……あ、そこの椅子に座って下さいね、今紅茶でも入れてきますから。
あ、コーヒーの方が良かったりします?」
「いえ、アトラス先輩と同じものでいいですよ。どうせどっちも美味しいんだろうし」
「あら、嬉しいですね。
なら……うん、今日はコーヒーにしますね」
そう言って、アトラスはコーヒーの準備を始めた。
アトラスとしては、恭介が何を飲みたいかなど能力を使えば簡単に分かるのだが、元々会話が好きなアトラスはわざと能力を解除している事が多い。
アトラス曰く、会話とは人と人とを繋ぐ大事なコミュニケーションだという事で、必要なとき以外は使わないようにしているらしい。
「そう言えばアトラス先輩って妖怪なんですよね?」
「そうですよ、狼の妖怪の一種ですね」
「狼ですか……あれ?でも試験のときに『わん!』って叫んでませんでした?あれは狼というよりは犬な気が……」
「えぇー、狼の鳴き声ってあんまり可愛くないんですよ?『ウゥー』とか唸ってる感じのが多いので『わん!』を採用したんです」
いや、充分可愛いんだが…という言葉は飲み込んでおいた。
ちなみに、アトラスが『わん!』と言ったとき、恭介の体がビクゥッ!としたのは仕方のないことである。
部屋に響くコーヒーをドリップする音、いい香りもしてきたので、そろそろ出来るのだろう。
「前々から思ってたんですけど、アトラス先輩っていつからここで働いていたんですか?」
「ん〜……年齢を聞いてる訳じゃないから、答えてもいいんですけどね…どうしても聞きたいです?」
「まぁ、気になってるのは間違いないです」
アトラスはう〜んと悩んでいるが、答えが出たのだろうか、コーヒーを持って向かいの席に座ってから答える事にした。
「恭君には特別に教えちゃいましょう、試験のときにやり過ぎちゃったお詫びも兼ねてですけど。
この事はレミリア様とフラン様しか知らないんですよ?」
「フラン様って、レミリア嬢の妹さんですよね?」
「はい、そうですよ」
既に2週間以上は紅魔館で働いているのだが、未だに会った事がないレミリア嬢の妹…パチュリーは、いつか会わせると言っていたが……何か訳ありなのだろうか?
とは言っても本当に訳ありだったら聞きづらいのもあるので、今は置いておく。
「じゃあ私のことを特別に教えちゃいましょう」
「お願いします」
「そうですねぇ…先ず、私はこの館で一番長く過ごしているのと同時に、一番長く生きています。
正確な年齢は忘れたので答えられませんし、恥ずかしいので控えさせて下さいね」
「ん?レミリア嬢よりも長いんですか?」
「えぇ、レミリア様が幼少の頃からお世話をさせてもらってきましたねー。
100歳くらいまでは、アトラスお姉ちゃーんって抱きついて来たりしてたんですよ?」
「へぇ…あのレミリア嬢がねぇ……
てか、あれ?咲夜さんがメイド長ですよね?
それだけ長いならアトラス先輩がメイド長じゃないんですか?」
アトラスはコーヒーを一口飲み、一息ついてから話を再開した。
「確かに、昔は私がメイド長でした。
けれど咲夜さんが来てから直ぐに、私はメイド長の席を譲ったんです。
一つは教育の一環ですね、妖精ちゃん以外の部下がいなかったので、彼女達を統括出来るかどうかを試していたんです」
「結果は?」
「パーフェクトでした、教えたのも初歩の初歩で、後は勝手に成長していっちゃいました」
「咲夜さんらしいですね」
「そうですね、咲夜さんらしいです」
アトラスは昔を思い出し、恭介はその現場が想像出来たのか…お互いに今よりも小さい咲夜が指示を出している光景が頭に浮かんだので、二人して笑ってしまう。
「もう一つは、彼女に能力があったからです。
恭君も見た事がありませんか?咲夜さんが瞬間移動するの」
「あぁ、何度やられても慣れないですね…」
「あれって、厳密には瞬間移動じゃなくて、時を止めてるんですよ。
時間を止めている間に移動して時間停止を解除すると?」
「俺たちには瞬間移動したように見える……
なるほど、あの人も大概な能力ですね…」
「この紅魔館って広いでしょう?昔はここまで広くはなかったんだけど、咲夜ちゃんが能力を使って大きく広げだんです。
ほら、時間と空間って同時に存在してる双子みたいなものじゃないですか」
「この館に来た時の違和感はそれか……
でも、あれってよくは分かってないんですけど概念的なものだからこそ、理論的に実証するのって不可能なんじゃないですか?」
「まぁ人間には無理でしょうね、時間を操ることなんて出来ないんですから。
でも、時間を操れる咲夜さんなら出来ちゃうんですよ」
「そうか…時間と空間は人が存在しているからこそ存在している『概念』…咲夜さんが、何もない0の部分に時間という概念を与えれば、自然と空間が産まれる。
つまり、館の外観は存在しているから既に変えられないけど、館内の概念的なデッドスペース…つまり0の部分に時間っていう1の概念を与えれば、元々死んでいる……というか何もない、空間とすら呼べない0が1っていう概念に変わるから空間が生まれて、館の中が広がるって事ですか?」
きっと、椛がここにいたら気絶しているであろう難しすぎる話。
パチュリーがいたならば盛り上がりまくること間違いなしの、両極端は話題が展開されている。
「恭君って、前から思ってたんですけど、かなり頭がいいですよね…
まぁ、恭君が言っている通り、概念的な事なので私達にはどうにも理解が及びませんが、実際に中と外観の違いはそういう事らしいです」
「ん〜……俺の頭じゃここまで考えるのが限界…」
「いえいえ、レミリア様に至っては理解すらしていないのですから、立派な頭ですよ」
恭介の頭を撫でてくれるアトラス、彼女ですら時間と空間の本質は理解出来ていないのだろう、それどころか咲夜でも説明できないかもしれない。
時間と空間という概念はそれほど不明確で不明瞭な存在であり、非存在でもある。
「とまぁこんな感じで彼女の方がメイドとして優れていると判断したからメイド長の座を譲ったというわけです」
「……ちなみにレミリア嬢の年齢は?」
「えっと…500歳ですけど、それが……あーーーーっ!!」
恭介の誘導尋問に引っかかったアトラス、能力を切っていた事が裏目にでたのか、遠回しに自分が500歳を越えている事を明かしてしまった。
「た、他意はなかったんです!」
「嘘です!その発汗量と表情筋と眼球の動き、心拍数の変化、その全てが恭君が嘘を吐いている事を物語っています!」
「あっ!能力使いましたね!?卑怯だ!」
「あんな突然レミリア様の年齢を聞いてくる方が卑怯です!
………どうせ私はオバサンですよーだ…くすんっ」
本気で怒っているのか、アトラスは机に突っ伏してちょっと泣いている。
別に、おばさんなんて欠片も思っていないのだが、本人的には聞かれたくなかったのだろう。
「いや、アトラス先輩の事をオバサン…なんて思ってる奴はいないんじゃないですか?
むしろ、優しいお姉ちゃんだと思ってるはずですよ。
まず、俺がそう思ってますし」
「……本当ですか?」
「こんな事で嘘なんか言いませんよ」
「本当の事を言ってるっぽいので信用してあげます……
それで、恭君の相談したい事ってなんですか?」
4話でアトラスについて行くときに恭介が感じた、一つだけ分からなかった違和感の正体がやっとわかりましたね!
こんな下らねぇ伏線ほっとけ?知らんな( ゚д゚)
他の東方小説見ても載ってないし、原作設定にも『咲夜の能力で空間を弄ってるんだー』的な事しか書いてなかったので、独自解釈+分かりにくいかもな文章ですが、紅魔館の外観と内部の大きさの違いを説明してみました!
恐らくニアピンくらいにはなってるはずです!
ダメですね、アトラスさん可愛いわ、流石作者の趣味全開キャラクターwww
作中でも言ってる通り、500歳越えてます、そして狼の妖怪です。
ほら、吸血鬼に狼ってセットっぽいでしょ?
あ、区切り悪くて申し訳ないです
ではまた次回、そろそろ更新速度が落ちていきます。