タイトルが盛大なネタバレになってますがねw
「……おはよう、ルーミア、ミスティア」
「ぬ〜…おはようなのだ、ふぁぁぁ……
ヽ( ´ 0 ` )ノ」
「…ん、ん〜……おはよう…ござい、ま
しゅ……」
恭介の目覚めは最高だった。
両隣に美少女を挟んで、三人仲良く川の字になり昨晩は寝たのである。
顔面を強打されたのはその代金だと思っているので気にはしていない。
欠伸が我慢できずに大きく口を開けているルーミア。
キャラが崩壊しているミスティア…寝起きで服も若干着崩れている姿は、とても魅力的であった。
(でも、何故かこの二人には直接的なセクハラが出来ないんだよな……)
本人はそう思っているが、わかったものではない…と言いたいところだが、実際どんな年齢でも可愛くて性格のいい子ならセクハラをしてきた恭介が、本当に手を出せないでいたのである。
「ほら、ルーミアもミスティアもヨダレの跡がついてるぞ。
さっさと顔洗って目ぇ覚ましてこい」
「…わかったのだー」
「…うん、そうしゅる……」
そう言い残し、フラフラとした危なっかしい足取りのまま外に出て行った。
恭介も、その間に出掛ける準備やら何やらをし始めた。
まぁ、準備と言っても適当に服を着直しているだけなのだが。
一人全裸パーティに興じていると、ルーミアとミスティアの二人もまだ若干眠そうだが、さっきよりはマシになって戻ってきた。
パーティが見つかると後が怖いので、神速で服を着る姿は、何処かカッコよく見えた。
「さて…もうこっちは行けるけど、二人ともまだ出たくないとかあるか?」
「ルーミアはもう大丈夫なのだ。
……どうせ歩かないし (ぼそ)」
「私も大丈夫よ。
……今日こそは肩車してもらうし (ぼそ)」
「よっし、じゃあボチボチ行きますか」
「「おー!ヽ(^o^)/」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そういえば、お前らって普段何食べてるんだ?」
「ルーミアは魚とか人間なのだー。
お兄さんのことも最初は自律型自走式食糧だと思っていたのだ」
「何そのアグレッシブな食糧…
ま、まぁいいわ…私は基本的に、川や山で採れる食材を適当に調理して食べてるわ」
「ほうほう…てか、ルーミアは人間食うのやめなさい」
「えー…」
「えー…じゃない、そんな現場に遭遇したくないし、人間食ったら飯作ってやんないぞ?」
「それは困るのだ」
まだ食べた事のない恭介の料理に多大な期待を持っているのか、ルーミアはあっさりと承諾してしまった。
「で、それを聞いて何かあるの?」
「ミスティアは鈍いのだ、お兄さんは餌付けしてルーミア達を落とそうとしているのだ」
「………あれ、まだ落ちてなかったの?」
「どこまで自分に自信があったらそんなセリフを吐けるの!?」
「まぁ冗談は置いといて…
別に、落とそうとかそういうわけじゃないんだけどな」
「じゃあ何なのよ?」
「ルーミアに飯作るって約束しちまったし…」
「し?」
「ん〜、なんて言うのかな…まぁ、お前らといると娘や妹がいるとこんな感じなのかな〜…とか考えてたらつい、な」
「そ、そう…まぁお兄さんっぽいってのは認めてあげるわよ」
「じゃあルーミアは娘なのかー?」
「娘はちょっと言い過ぎだけどな」
ハハハと笑いながらそう言った恭介は一瞬だが、少し寂しそうな目をしていた。
ルーミアは恭介が外の世界の人間だと分かっているので、その理由は何となく察する事が出来た。
反面、ミスティアはその事を知らないので、不思議そうな顔をしていた。
「お兄さんは外来人なのだ」
「あ、道理で珍しい格好してたわけね」
恭介の姿は、黒地のプリントTシャツにジーパンという何ともラフな格好をしていた。
ちなみにプリントされているのは『降臨』
と書かれた非常に痛い物だった。
「…まぁなんだ、どうやら俺にもホームシックって物があったらしい……って事かな」
「まぁいいわ、早く行きましょ…お兄ちゃん、でいいのかしら?」
「早く行くのだー、パパー」
「……せめて統一しようぜ?」
二人から受ける辱めに、少し頬が赤くなり
ポリポリと鼻の頭を書いている恭介。
ミスティアとルーミアは『まぁいいじゃない』『細かい男はモテないのだー』と言いながら俊の背中によじよじと登っていた。
「お二人とも…一体何を?」
「運んでけーなのだー」
「実は昨日から乗りたかった (キリッ」
ルーミアはいつも通りに見えるが、ミスティアが少し素直になったのは恭介に気を使ったからなのだろうか?
悪戯っぽく笑う二人に、恭介は少しだけど
救われた気がした。
「よし!前進〜なのだー!」
「全速力よ〜!」
「……よぉし、そんならお前ら覚悟しろよ?俺の全力はちょっと堪えるぞ?」
そういいながら恭介は陸上競技などで使われるクラウチングスタートの構えをとった。
「そんじゃ行くぞーー!」
「「おー!」」
発進した恭介の姿はその場から砂埃を巻き上げ、爆走していった。
・・・・・・青年全力疾走中・・・・・・
「後どれくらいなんだ?ルーミア」
「も、もうすぐ、大きな、湖が、うっ…見えるのだ」
「一旦、そこで、休憩、うぷっ…しましょ」
「あいあいさー」
恭介は出発してから30分程の間、ずっと全力疾走を続けている。
その速度は尋常ではなく、昨日言っていた
『逃げ足に自信がある』というのを如実に語っていた。
少なくともミスティアの飛行速度よりは遥かに早いのは確かである。
「よっしゃー!湖の位置も確認したいし、大ジャンプ行くぞーー!!」
「や、やめるのだ!」
「そうよ!これ以上されると私!」
「だが断る!!ーーーとう!」
「「ぎゃぁぁ………(チーン)」」
恭介は速度を殺さず、大がつく程の跳躍をした。
そのままドンドン高度を上げていき……
「あやややや、やはり最近はネタが少なくて困りま…って何ですかアレ!?弾幕!?人間!?とにかくなんですか!?いやぁぁぁぁ!」
ゴンッ!
「クリティカル!!」
「いぎゃぁぁぁぁぁ!!」
上空にいた誰かと激突した恭介はそのまま落下していった。
ルーミアとミスティアは飛んだ瞬間から意識がなかったようで事故?の瞬間は見ていなかったらしい。
ドッボーーンッッ
慣性で斜めに落ちていなかったら確実に地面に落ちていただろう。
・・・・・・・・・・・・・・・
所変わり、俊達が落ちた場所から少し離れたところでは2人の少女がいた。
方や釣竿を手に、暇そうな顔をしているピンク色のワンピースを着た、悪魔の様な翼をバサバサしている少女。
そして、その少女の少し後ろに佇み、少女を見守っているメイド服の女性。
強い日差しがダメなのか、翼の少女を覆い隠すように大きなパラソルが設置されていた。
「釣れないわね、咲夜」
「お嬢様、釣りとは我慢です、我慢とは忍耐です、忍耐とは…カリスマです」
「そう、なら私に我慢できないものはないわね」
謎理論を納得出来た少女はきっと……
「その通りでございます、お嬢様」
「そうよ、私はカリスマの塊よ?
耐えれないものなんてこの世に存在しないわ」
「その通りでございます、お嬢様」
「ん?この引きは…」
「おめでとうございますお嬢様……当たりでございます」
「ふふっ、そうか…ついに来たか魚類よ!」
「見えた!
今ですお嬢様!全力でお引き下さい!」
「魚類よ!貴様は私の晩御飯になる運命だ!
うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ザッパーーン!
今まで坊主だった彼女達は初めての魚を目の前に輝くような笑顔を見せる……はずだった。
「とったどー………ぉ?」
「お嬢様これは一体…」
「…人型、ね」
「4人の人型ですね」
「わ、私の魚は?……私の…魚ぁ…ぐすっ」
「ーーーっ!いけませんお嬢様! (パシーン)
カリスマたるもの夕食が無くなった程度で泣いてはいけません!忍耐です!カリスマです!」
「さ、咲夜がぶったーー!父様にも打たれたことないのにーー!うーー!うーー!」
「そのうーーうーー言うのを止めて下さい、お嬢様!!」
「うーー!うーー!」
「さて、何時ものコントはもういいです。
どういたしましょうか、お嬢様?」
「ふむ、そうね…取り敢えず紅魔館に運んで治療してやんなさい」
「よろしいので?自称清く正しいパパラッチもおりますが?」
「構わないわ。
もしも暴れ出したりしたら…真っ赤なオブジェが出来上がるだけですもの」
ニヤリ、と獰猛な笑みを浮かべる少女は先程までの情けなさを微塵も感じさせなかった。
「ふふっ、カリスマ全開ですよ、お嬢様」
「はっ!分かりきったことを今更言うな…行くぞ咲夜、我が紅魔館に凱旋だ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
「……何処だここ…って、いってぇぇ!」
目を覚ました恭介は、起き上がった瞬間に襲ってきた痛みで大声をあげてしまった。
「くっそ、なんだよ…」
再びベッドに突っ伏し、何があったのかをボーーっと思い出していた。
・ルーミアの家を出発し全力疾走。
・調子に乗って大ジャンプ。
・誰かに激突。
・……………
「誰かにぶつかった後の記憶がねぇ…」
コンコン コンコン
一人で回想していると、部屋の扉を叩く音が聞こえてきた。
この家の住人か?
「えーーと、どうぞ?」
ガチャ
「失礼いたします」
俊は産まれて初めて見た。
生のメイドを、ミニスカメイドを。
「結婚して下さい」
「お断りします」
「……………」
「……………」
「何故ですか?」
「もっとお互いを知ってからの方がよろしいかと…」
「俺ですよ?」
「何処からその自信がくるのですか?」
「魂」
「好感度アップです、頑張ってコンプリートして下さい」
「絶対にフルコンプしてやる。
で?貴方は誰で、ルーミアとミスティアは何処ですか?」
「私は『十六夜 咲夜』と申します。
ルーミアとミスティアも、既に目を覚ましております。
今は別室にて待機してもらっております」
「そうですか…
あ、それとすいません、名乗りが遅れました。
俺の名前は神城 恭介といいます」
慌てて名乗った恭介の態度に好感を覚えたのか、咲夜は嫌な顔一つせず、むしろ笑顔でそれに返答した。
「お気になさらないで下さい、神城様。
では、お嬢様がお呼びになられておりますので、動ける様でしたら付いて来てもらいたいのですが…」
「あ〜…今はまだ全身が痛くて…もう暫くすれば動けると思うので、その後でなら大丈夫です」
「畏まりました。
よろしければ、お飲物や軽いお食事をご用意いたしますが、如何致しましょう?」
「あ〜…お願いしてもいいですか?」
「はい、畏まりました」
咲夜は頭を下げると部屋から出て行った。
「いやぁ、それにしても美人だったなぁ…
銀色の髪を二房の三つ編みにしてるのも
あのキリッとした鋭い目つき、キツイ印象かと思いきや、ネタに全力で付き合ってくれるあの姿勢。
何と言ってもあの佇まい、まさに俺の求めていた最高のメイド像に近い…」
「ふふっ、そこまで言われると嬉しいものですね、好感度更にアップです」
いつの間にか恭介の横にいた咲夜が嬉しそうな表情をしながらベッドサイドに食事を置いていた。
「ぬぁぁぁぁぁ!い、十六夜さん!?
いつの間にってあれ!?飯もあるし、何で!?ファストフード!?」
「乙女の秘密ですわ」
ウィンクをしながら食事の用意をしている咲夜は人差し指をピッと立てていた。
その仕草は実に可愛らしく、見ていた恭介は不覚にも胸を撃ち抜かれた。
「あぁ、そういえば神城様、私の事は咲夜…と呼び捨てにして頂いて構いません」
「わ、分かりました、咲夜…………さん」
「呼び捨ては恥ずかしいですか?
更に更に好感度アップです、がんばって下さい。
そう言えば神城様…」
「恭介でいいですよ」
「いえ、それは…」
「俺はそっちで呼ばれる方が好きなんですよ」
「…畏まりました。
ふふっ、お優しいのですね、恭介様は」
恭介は思った、咲夜は俺を落としにかかっていると…
「…もう動けるんで、行きましょう」
「畏まりました、では…行きましょう」
咲夜が恭介の手を握りニコッと微笑みかける。
何故か「あっ……」と、乙女の反応を示したのは恭介だった。
「着きました」
「早っ!?えっ!?何で!?俺の特殊能力!?」
「ふふっ、乙女の秘密ですよ」
左手を俊の唇に指を当て、右手を腰に当て、中腰になる。
恭介が求めていた、やって欲しいランキング上位のポーズだった。
「ではお嬢様を呼んで参ります」
ギィィと重い音を立て扉の向こうに消えていく咲夜。
暫く待っていると、ルーミアとミスティア、それに名前は知らないが烏の羽を生やし山伏のような帽子をかぶった少女がやってきた。
「あ、お兄さんだ、もう動いて大丈夫なのかー?」
「そうよ、多分人間のカテゴリーに入るんだから無茶したらダメよ?」
「おー、悪かったな心配させて。
もう大丈夫だから安心してくれ」
「こんにちは!私の名前は射命丸 文
清く正しい文々丸新聞の記者です!」
「俺の名前は神城 恭介と言います。
射命丸さん…でよろしいですか?」
「よろしくお願いします!俊さん。
あ、あと、私の事は文でいいですよ!
敬語も捨てて下さい!」
「ん、わかっ…た?」
お互いが挨拶を交わしていると扉の向こうから、咲夜の声と初めて聞く女の子の声が聞こえてきた。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「さ、咲夜!どうしよう!?この服でいいかなぁ!?カリスマ溢れてるかなぁ!?」
「お嬢様、カリスマとは己の内から溢れ出るものです…服など着なくてもお嬢様のカリスマは最高値です」
遠回しに全裸を推奨しているのだが、パニクってる少女に真意が伝わらなかったため、ツッコミ無しで少しイラッとした。
「で、でも…でも!」
「お嬢様いけません!(バシィン!)」
「いったぁぁぁ!咲夜!?今の割と本気でビンタしてなかった!?」
「はい、割と本気でございます、お嬢様」
八つ当たりというのは咲夜の中だけの秘密である。
「認めやがった!?」
「嘘はメイドの道に反します」
「むきぃぃぃぃ!」
「ではお嬢様、お客様を呼んで参りますのでカリスマの維持を心がけて下さいませ」
「ま、待って咲夜!まだ心とカリスマの準備が!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
中から聞こえてくる会話に、恭介達4人は唖然としていた。
声が止んでから暫くすると、ギィィ…と扉が開き、咲夜が出てきた。
「では準備が終わったのでお嬢様への謁見をお願い致します」
「えっ、でも…」
「大丈夫です、入室して下さい」
心とカリスマの準備が!?と言う声が聞こえていたのだが、きっと気にしてはいけないのだ。
咲夜さんの顔がSっぽく歪んでいるのがいい証拠だろう。
カリスマの準備とは一体……
「では、失礼の無いようお願いします」
ガチャッ
ギィィィ…
「……よく来たな、御客人…我が名はレミリア…レミリア・スカーレットだ」
さて、なんて反応すればいいんだろう?
そういえば俊の設定載せてないや…まだ少しだけオリキャラ出すので、その時に載せます(>人<;)