それは置いといて…この小説人気ねぇw
「さて、お嬢様のカリスマチャージも終わったことですし、恭介様達を迎えに行ってきますね」
「さっきは情けないところを見せたしね、リベンジを果たすためにも早く連れてきてちょうだい、咲夜」
レミリアはKOされた後ズルズルと引き摺られながら私室へと連れていかれていた。
咲夜は『かしこまりました』と言うとまるで消えたかのようにその場からいなくなっていた。
「相変わらず便利な能力よね…あ〜ぁ、交換して欲しいくらいだわ」
・・・・・・・・・・・・・・・
咲夜は能力を使い客間までの道を歩いていた。
紅魔館には咲夜とアトラス以外にも多数のメイドがいる、相当数のメイドがいるのだがその殆どは妖精で構成されている。
普通なら、メイド長である咲夜とすれ違えば挨拶をしなければならないが全てのメイドが、まるで時間が止まったかのように動いていなかった。
すると箒をバットに見立て、紙屑を丸めてボールを作り野球をしている5人のメイドを見つけた。
「あ、この子達…仕事サボってるわね」
妖精は元来、能天気で悪戯が好きな人間の子供並みの知能と身長しかない存在だ。
真面目に仕事をしないのは分かっているのであまりキツく言うつもりはないが、掃除道具とゴミで野球をするのはメイド的にいただけない。
咲夜はその妖精メイド達のパンツを足首までズラし放置する事にした。
さらにしばらく進むと客間の前に到着した。
アトラスは慣れているので驚いてはくれないのだろうが、恭介や三人娘はきっと驚いてくれるだろう…というちょっとアレな考えが見え隠れしている。
少しばかりワクワクしながら能力を発動して客間に入ってみると…
アトラスは微笑んでいるだけなのだが、それ以外の全員が恭介を指差して大笑いしている、対して恭介は上半身裸で腕立て伏せをしていた。
なんだろう、この状況は…と、頭を悩ませる。
とりあえず能力を解除して、事情を聞いてみることにした。
「アトラス…これは一体どうゆう状況なの?」
「「「「ぬぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」
「あら、咲夜さん」
「あら、じゃないわよ…」
心底ビックリした恭介達だが、アトラスは咲夜の現れ方に慣れているのか平然と会話をしていた。
「さ、咲夜さん…心臓に悪いんで急に出てくるの止めてもらえます?」
「ふふふ、また心臓を落としてますよ」
「落としてませんって!」
「まぁまぁ、冗談ですよ神城様…それで咲夜さん、レミリア様の準備はもう大丈夫なので?」
「もうチャージも終わったから恭介様達をご案内してちょうだい。
それでは私はお嬢様に報告をして来るので、これにて失礼させていただきます」
咲夜は恭介達に向けてそう言ったあと、またもや姿を消していた。
咲夜がいなくなったのを確認したアトラスは『さて』と言いながら立ち上がった。
「では神城様、これから紅魔館に従事して頂くことになると思うのでレミリア様からもう一度お話があります。
ルーミア様、ミスティア様、犬走様も同様…紅魔館に従事して頂くおつもりなら、お願いいたします」
全員がその言葉にうなづいたのに満足したのかアトラスは嬉しそうに微笑むと笑顔を浮かべて、ついて来てください、と踵を返した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さて、神城…答えは出たかしら?」
またあの玉座がある部屋に来た俊恭介達を迎えたのは、先ほどまでとはまるで様子の違うレミリアだった。
「はい、先程の提案、喜んで引き受けさせてもらいます」
「そう、良かったわ」
レミリアもその答えに満足そうな笑みを浮かべたのだが、ルーミア達を一瞥した後、恭介にもう一度尋ねた。
「で、神城?そこの妖怪達は何故ここにいるのかしら?」
「レミリア様、それは私から…」
アトラスがその事について説明しようと一歩前に出たが…
「アトラス、私はこの子達の口から聞きたいの」
「差し出がましい真似をしました」
「貴女は優しすぎるのよ」
そう言われたアトラスは『ありがとうございます、失礼致しました』と言うと恭介達の後ろに下がっていった。
「ルーミア達もお兄さんと一緒に働きたいのだー」
「って事を伝えに来たのよ」
「拙者は道連れみたいなものであります」
「ナルホドね…」
レミリアはそれだけを言うと目を閉じて動かなくなってしまった。
「あの、咲夜さん?またレミリアさんのカリスマ切れですか?」
恭介が心配そうに咲夜に尋ねてみるも、咲夜は口元に指を持っていきシ〜っとジェスチャーするだけで、レミリアに対しては何もせずに
そのままレミリアの斜め後ろに待機しているだけであった。
何をしているのか分からない恭介達4人は頭に?を浮かべる事しか出来ないでいた。
「……面白いわね、貴方達…」
やがて、目を開いたレミリアがそうポツリと漏らした。
当然なんのことかわからないので聞いてみることにする。
「芸人的な意味で?」
「この空気でどうすればそう思えるのよ…貴方達4人の『運命』の事よ」
「……運命?」
「運命って…赤い糸とかの事?」
ミスティアの可愛らしい答えに『ふふ…』と笑らいレミリアは恭介達4人を見渡した。
「いいわ、貴方達4人をこの紅魔館の従者として迎え入れましょう」
やった!と喜び、ハイタッチをしている俊達に対してレミリアは『ただし!』と叫び、非常に非情な発言をした。
「力の無いものはこの紅魔館には不要よ。だから、そうねぇ…神城」
「は、はい」
「貴方はこのアトラスと戦いなさい」
「ーーっレミリア様!?無茶です、お考え直し下さい!」
「そうですよ!俺にアトラス先輩と戦うなんて無理です!」
「黙りなさい」
レミリアの出した条件に反発しようとしたアトラスと恭介だったが、レミリアの発した一言があまりにも『重く』のしかかり、本当に上から押さえつけられているかのような錯覚を覚えた。
「貴方達三人は…そうね…」
「お嬢様、アトラスが出るのならこの子達の相手は私が…」
咲夜が一歩前に出ようとするのを、片手を挙げて止めたレミリアは『チッチッチッ』と言いながら、人差し指を左右に揺らした。
「咲夜…私は最近運動不足でね、こんな体質だから日光の当たる昼間は日傘をささないと出かける事すら出来ないじゃない?
侵入者で遊ぼうにも、門番ズと咲夜とアトラスの三人で終わっちゃうし…」
「まさか…よね?」
「これはさすがのルーミアも冗談じゃ済まなそうなのだ…」
「拙者の命日には墓前に骨を供えてくだされ…」
冷や汗が滝の様に流れ出るが、そんなものに構っている余裕はないし、拒否権も無さそうだ…三人娘はお互いの顔を見て覚悟を決めた。
「上等じゃない、3対1で勝てると思ってるの?前言撤回するなら今のうちよ!」
「ルーミアはお兄さんについて行くって決めたから、やれるだけやってみるのだ」
「白狼天狗、犬走 椛を、否…拙者達3人を甘く見てもらっては困りますな。
」
三人の挑発にすらなっていない唯の強がりをレミリアは大層気に入り、パンパンと拍手を送った。
「いいわね、本当にいいわ…貴方達のような小さき者たちの力など、いくら束になっても私には敵わない…だからこそ、その勇気に賞賛を送りましょう」
「良いわね、ルーミア、椛」
「もちろん…ルーミア殿、ミスティア殿……腹は?」
「減ったのだ…」
「決まった、でしょ…おバカ。
でもま、腹が減ってるなら早く終わらせないとね」
軽口を叩いたつもりのルーミア達だが、恭介はその様子を見ても安心出来る訳がなかった。
人間としてはかなりの実力をもつ恭介だが、アトラス、咲夜の両名は明らかに自分よりも強い。
その二人が主と仰ぐレミリアは更に強いのだろう…プレッシャーだけで冷や汗が出たのは久し振りだった。
「お前達は俺の所為でこんな事に巻き込まれたのに…いいのか?」
「何が『いいのか?』よ。
私も連れて行かなきゃ許さないって言ったでしょ。
ペットの世話は最後まで見ないと気が済まないのよ」
「ペット扱いはどうかと思うけどな」
「まぁとりあえず……私は恭介を信じた、だから恭介も私を信じなさい。
私も連れて行かなきゃ許さない、だから私は恭介について行かなきゃ私自身を許せない
……恥ずかしいんだから言わせないでよ」
顔を赤くしながらも自分の気持ちを語ってくれたミスティア…ルーミアと椛も同意するようにその言葉に頷いた。
力強い言葉に恭介の不安も薄れていく。
実力差もあるので、完全には安心出来ないが
それでも少しだけ救われた気がした。
「わかった…信じるよ」
それだけ言うと恭介は拳を握り前に差し出した。
「行ってこい」
ミスティアもそれに答えて拳を突き出す。
「行ってくるわ」
そういいながら二人は拳をぶつけ合う。
「ルーミアには何も無いのか?」
「お前には美味い飯作ってやんないといけないし、拾ってもらった恩返しも出来てないからな。
気合い入れてけ」
「可愛さの面では既に圧勝してるつもりなのだ」
「拙者はまだあまり馴染んではいませんが…仲間に入れてもらってもよろしいでありますか?」
「あらら、俺はもう仲間だと思ってたんだけどな?」
「ーーーっ!ありがとうございます!」
それぞれに激励した恭介は全員を手招きして円陣を組んだ。
「うっしゃー!皆の者!出陣じゃーー!」
「「「おーー!!」」」
4人は拳を振り上げて叫ぶ。
身長はデコボコだが、その心はきっと一つに揃っていた。
「盛り上がってるのを邪魔して悪いけどさ。
先にルール説明だけは済ませておかない?」
「あ、はい」
レミリアの言葉に一気に冷静になった恭介達…レミリアもなんだか申し訳なさそうな表情になっている。
「じゃあ咲夜、ルールの説明をお願い」
「かしこまりました」
咲夜は事前に戦う事を聞いていたのか、ずいっと一歩前に出て説明をし始めた…
レミリアが出るのは予想外だったようだが。
何処から出したのかメガネと指揮棒を装備して。
「では、説明させていただきます。
先ずは対戦カードとしては一回戦目に、お嬢様とルーミア様、ミスティア様、椛様で戦っていただきます。
そして二回戦目にアトラスと恭介様に戦っていただきます。
戦う場所は別なので、お互いの戦いは見れないと思って下さい。
そちら側の勝利条件としてはこちら側に
『どれだけ弱くても一撃当てることが出来たらそちらの勝利とみなします』
そして、敗北条件については『そちら側が戦闘不能になる、または敗北を認めたとき』この2つがそれに当たります。
そして特別ルール…まぁ、ハンデですね…ハンデをつけて欲しくない、等の拒否は一切認めませんので悪しからず。
『こちらの使用するスペルカードは1枚』
『そちらの使用制限はありません』
以上が此度のルールとハンデになります」
ルール説明を受けていた恭介だが、一つだけ気になる言葉があった。
「すいません…スペルカードってなんですか?」
「あら、恭介様はスペルカードルールをご存知ないので?」
「えぇ、なにぶん『ここ』に来たのもつい先日の事なんで」
『ここ』というのは恐らく幻想郷のことなのだろう、その事を察した咲夜は得心がいった様子で『あぁ』と言った。
「なるほど、恭介様は外来人だったのですね」
「らしいですね」
「あ、そういえば恭介って外来人だったわね」
『スペルカード』という言葉に関しても反応を示さなかった事から、この二つのワードは幻想郷では常識の範疇なのだろうか。
「そうですか…
それにしても困りましたね…スペルカードルールを知らないということはスペルカード自体を持っていないと言うことですか…」
「持ってないですね…メイド喫茶のポイントカードならありますけど、これじゃダメですか?」
「メイド喫茶が如何なるものは存じ上げませんが、使えません」
「で、スペルカードってどういうものなんです?」
「スペルカードというのは一言でいうと、必殺技のようなものです。
カードに己の力を写し、技名を唱えることでその力を解放できるというものです。」
「エネミーコントローラー!!的な?」
「そんな感じで叫ぶと発動しますね」
ふむ…と一つ考える咲夜。
アトラスの実力を考えると、確実にただの人間では勝てない。
恭介の様子を見てみると『ついに俺にもかめはめ波が…』とか呟いていた。
「仕方がありませんね…アトラス、貴女は『第1段階』のみ、そしてスペルカード無しで戦いなさい」
「わかりました」
「お嬢様もそれでよろしいですか?」
「仕方ないわね。
向こうが使えなくて、こっちが使っていいなんてハンデにならないじゃない、神城…貴方もそれで良いわね?」
「いえ、嫌です」
「ちょっ、恭介!?」
せっかくのハンデを不意にしようとする恭介の発言にミスティアは驚きを隠せなかった。
「神城様、貴方は私には絶対に勝てません
…それでもよろしいのですか?」
アトラスは恭介に最後通告とも言える宣言をした。
「ミスティア達がスペルカードありで戦うのなら俺もそうして下さい。
じゃないとフェアじゃない…それに、まだ絶対に負けるとは決まってませんよ?」
「神城、貴方…いい男じゃない…」
レミリアにいい男判定をされた俊は何気に嬉しかったのか、頬をポリポリと掻いている。
ルーミアとミスティアはそれが面白くないのか、ひたすら俊をジト………っと睨んでいた。
「神城様がそれでいいのならこちらは構いません」
「じゃあ、早速始めましょうか」
レミリアの紅い瞳が真紅に染まる。
「えぇ、こっちの準備はとっくに出来てるわよ?」
ミスティアが翼を大きく羽ばたかせる。
「ルーミア達のコンビネーションは強い…と思うのだ」
ルーミアの体が段々と闇に覆われていく。
「犬走 椛……推して参る!」
椛は剣を取り出し、正眼に構える
「さぁ、こんなにも興奮するシチュエーションは久しぶりだから、存分に…」
楽しみましょう?
絶望的ですね〜。
ルーミア、ミスティア、椛VSレミリア
恭介VSアトラス
どちらも絶望的ですねw
特に恭介の場合は、人間としては強すぎるだけで、所詮は人間の枠組みです。
しかも、霊夢達の様に空も飛べない、弾幕もだせない、使えるのは体術のみです。
対するアトラスは………です。
次回もお楽しみにして……貰えるほど見てる人いねぇやw