覚醒紅魔郷   作:ジャックハルトル

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バトル入ります。

まずは、ルーミア&ミスティア&椛VSレミリア、です。
どの作品見てもこの3人の共闘ってないんじゃなかろうか?
そしてどう考えても勝ち目がないw
しかし!ウチのミスティアには精神コマンドにイケメン化という機能が備わっていますので!
……勝てるかどうかは別だけど。

初めて書くので微妙かもしれませんのでご容赦を…




第6話・緋色と黄昏・中編

 

 

「にしてもこの館って広いわね」

 

「豪邸なのだ」

 

「咲夜が広げてくれてるのよ、面白い能力でしょ?」

 

「ふ〜ん……」

 

レミリアの言うように、この紅魔館の中は外観と比べるとかなり広くなっている。

奥行きもそうだが、高さも相当広くなっている。

 

「これだけ広ければ拙者達が全力で戦っても大丈夫でしょうね」

 

「いや、私が全力出したら流石にヤバイから」

 

レミリアの発言に椛はマジ?とでも言いたげな表情をしている。

 

恭介は巻き込まれて怪我をするかもしれないという理由から、アトラスと共に移動していった。

『心配だから残りたい』と訴えていたのだが、ミスティア達に『心配しなくても勝てばいいんでしょう?』と諭されてしまった。

本人達がそう言うのなら…と思い、渋々ながらもアトラスの後についていくことにし、その場から立ち去って行った。

 

「ていうか貴女達、あんな事言っちゃって大丈夫なの?

勝てる運命なんて見えてこないわよ?」

 

「恭介は私達の事を心配し過ぎなのよ、勝つって言ったからには私達は勝つのよ」

 

「勝負は下駄を履くまで分からないって言葉くらい知らないのかー?」

 

「………拙者…初耳であります(小声)」

 

「下駄なんぞ履かなくても結果ははっきりしているぞ?

さて…始めようか、おチビさん達?」

 

「あんただって似たような身長じゃない!」

 

紅魔館のエントランスに響き渡るミスティアの声が反響する。

そしてそれが開戦の合図にもなった。

 

ミスティア、ルーミア、椛の3人は、様子見として、取り敢えず真正面から弾幕を放つ。

しかし、レミリアは弾幕を避けようともせず右手を軽く振るうだけで、弾幕が全て掻き消されてしまった。

 

「マジで!?」

 

「もうちょっと威力のある弾幕なら避けるくらいしてあげるわよ」

 

そこでレミリアは、ふむ…と頷くと一つ提案をしてきた。

 

「よし、更に難易度を下げてやろう。

弾幕なし、飛行なしの格闘のみで相手をしてやる。

別に弾幕ごっこじゃないんだから、文句は無いだろ?」

 

レミリアの発言をそんじょそこらの妖怪の妖怪が言ったのなら、完全な油断と慢心だが

圧倒的な力を持つレミリアが言ったのなら話は違う。

 

「舐めんじゃないわよ!」

 

レミリアの発言を、挑発と取ったミスティアは力の限り弾幕を展開した。

時には地上から、時には空中からと、バリエーションを変えつつレミリアを攻め立てる。

 

「余所見は厳禁なのだ!」

 

ミスティアとL時になるよう側面に回り込んだルーミアが、闇色の弾幕を放つも、やはり軽く掻き消されてしまった。

 

「いいコンビネーションじゃないか。

たがいかんせん、攻撃が軽すぎて話にならなーーーっ!?」

 

レミリアは背中から迫る悪寒にバッと振り向くと、そこには既に剣を大上段から振り下ろしている椛がいた。

 

「今更気付いたところで!」

 

勝利を確信した椛が剣を振り下ろす。

ミスティアとルーミアも、確実に殺ったと思い安心したのだが…

 

「気付かれた時点で奇襲は失敗だ。

相手が私じゃなければ上手くいったかもしれんがな」

 

「あっ……ぅぐっ」

 

振り下ろされた剣を、技術も何もない力任せの手刀で叩き折り、残った方の手で椛の首を掴んだ。

 

しかし、圧倒的有利な筈のレミリアだが、少しでも焦りを覚えた。

少々焦らされたことに若干イラッとしたのか、首を絞める力を徐々に強くしていく。

 

「中々どうして、素早いじゃないか……久しぶりにヒヤッとさせられたぞ?」

 

「は、はな……せ……」

 

「ふふっ…面白い事を言うものだ。

タイミングを見て有効活用させてもらうとするよ」

 

「椛を離すのだ!」

 

苦しんでいる椛を助けようと、レミリアに向かっていくルーミア。

ミスティアもルーミアを援護する為に弾幕を展開するが、その全てが迎撃されてしまう。

それでも、少しでも足止めになればと思い弾幕を打ち続けていた。

 

「ルーミア!」

 

ミスティアの呼びかけに答えて、ルーミアは飛んだ。

抜群のコンビネーションで縦横無尽に放たれる弾幕を軽々と搔き消していくレミリアから離れるように、高度を上げながら飛んでいく。

 

「ちょっとあんた達!少しは手加減しないとこの子に当たるだろ!?」

 

「平気な顔で弾幕消してる奴の側にいるのが

ある意味一番安全かもね!」

 

「それに、当たってもちょっと痛いだけで大事にはならないのだ!」

 

冗談ぽく返すに二人に対してレミリアは、先ほどまでの尊大な口調を崩してこう告げた。

 

「あら、友達なら大事にしなきゃ……ダメでしょ!!」

 

その場から姿が消えたレミリア。

いきなり標的がいなくなった事に驚いたルーミアの側にレミリアが現れと思えば、そのままルーミアを蹴り落とした。

レミリアもそれを追うように地上に降りる。

 

「飛ぶってのは制限をかけたけど、跳ぶのには制限かけてないからルール違反とか卑怯だとか言わないでね?」

 

「ルーミア!」

 

ミスティアが心配そうに叫ぶも、それを無視するようにルーミアは壁に向かって蹴り飛ばされた。

 

「ぅぅ……」

 

ガラガラと壁崩れると瓦礫に半分埋まったルーミアに向かい、握りっぱなしにしていた死にかけの椛を投げつけた。

 

「あんた!ただの試験なのにやり過ぎよ!」

 

「はぁ?殺しちゃいけないなんてルールは無かったはずだが?

助けたきゃ勝手に助ければいいだろう」

 

ギリッと歯嚙みしたミスティアはレミリアから目を離して、二人を助けに向かう。

 

「あぁ、そう言えば……」

 

ミスティアに話しかけているのだろうが、怒りで答える気にはならない。

レミリアを無視しているのだが、それを気にせずに続きの言葉を繋いだ。

 

「ミスティア…貴女はさっき赤い糸って言っていたけど、赤が好きなの?

私はね、ただの赤よりも…紅色が好きなのよ」

 

レミリアは何処からともなくスペルカードを取り出し、宣言した。

「ほら、早く助けないと死んでしまうぞ?『神槍・スピア・ザ・グングニル』」

 

スペルカード発動に伴い夥しい量の魔力が周囲に充満する。

 

「ほら、早く止めないと間に合わなくなるぞ?

……あぁそうか、私が誰を狙っているのかが分からないのか?

そうだな、お前に選択肢を与えてやろう。

ルーミアと犬走、どちらを殺せばいい?」

 

「……え?」

 

「2度は言わない、聞こえていただろう?」

 

「そ、そんなの選べる訳ないじゃない!」

 

もちろんそれは両方とも殺したくはない、ミスティアは地上に降りながらそう答えた。

だが、自分が身を呈したとしてもあの槍は止められない…少しでも狙いが逸れるように突撃でもしようか?と思っていると…

 

「選べない?……あぁなるはど、両方とも殺せばいいのね?」

 

「ちがっ……」

 

違う!……そう言い切る前にグングニルは放たれた。

 

凄まじい速度で飛んでいく槍はミスティアのすぐ横を飛んでいく。

その速度はミスティアでは視認出来ないほどだったが、レミリアの手から槍がなくなっていたのに気が付いて、振り向いてしまった。

 

その目に映った光景は、見ない方が良かったのかもしれない程に絶望的な状態だった。

視線の先に壁や瓦礫、二人の姿は無くなっており、綺麗な円形の穴が空いていた。

 

「嘘……でしょ?」

 

理不尽なまでの威力と貫通力のせいで、二人は肉片どころか血の一滴すら残さずこの世から消え去った。

 

「あらら、思ってた以上に脆かったわね、あの二人。

ルーミアはなんか封印されてたっぽいし、犬走もスピードは中々だったけど…死んでちゃ意味ないな」

 

「…………ぃ」

 

「なんか言った?小鳥ちゃん?」

 

「ゅ………ぃ」

 

「あれ、カリスマが切れたか?よく聞こえないんだけど?」

 

ミスティアはどこをどう思い返しても今ほど、怒りを覚えた瞬間は生まれてこのかた感じた事がなかった。

それに加え、レミリアの人を小馬鹿にした態度が更にそれを加速させていた。

 

「許さない!!!」

 

「あぁ、はっきり言って欲しいな、また咲夜に殴られるのかと思ってビビったじゃないか」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ミスティアはレミリアに向かって走りつつスペルカードを解き放った。

 

「スペルカード『木菟咆哮』!!」

 

無数の弾幕がミスティアに集まったあと、レミリアに向かって一気に解放される。

集弾性よりも、広範囲に広がる事を目的としたもので、良く言えば弾幕ごっこに向いた攻撃だが、悪く言うとそれだけでしかなく、攻撃力は低い。

 

仲の良い妖怪と弾幕ごっこをする時は、このスペルカードで終わるときもあるほど、自信がある一枚だが、今目の前にいる相手はそんな低級の妖怪と比べる事自体が失礼なレベルの相手だ。

 

「これがスペルカード?」

 

またもレミリアは避けようとしなかったが、通常の弾幕のときよりかは強く腕を振るう。

 

「ほら、そっちは無制限に使えるんだ。

まだまだチャンスはあるかもしれないぞ?」

 

「行け!!

スペルカード!『ミステリアスソング』!!」

 

両の手から4匹の光る鳥をレミリアに向かって放つ。

不規則に飛び回る鳥の軌跡から、レミリアに向かって弾幕が放たれる。

木兎方向と違い、一方向から飛ばすのではなく、縦横無尽に飛び回る弾幕はいくらレミリアでも避け辛いだろう…そう確信したミスティアは鳥に命令をだした。

 

「そのまま囲い込んでブチのめしてやりなさい!」

 

その言葉に対応して、レミリアの周りを飛び回りながら、徐々に徐々に距離を詰めていく。

 

「お前だけは許さないっ、これで終わりよ!」

 

「へぇ、鳥っていうのは馬鹿ばかりだと思っていたが…中々どうして、素晴らしい弾幕だな」

 

「お前なんかに褒められても嬉しくない!」

 

「そうか、ならば欠点を教えてやろう」

 

そう言ったレミリアは、ルーミアを落としたときのような速度でミスティアの目の前に現れた。

 

「ひっ……」

 

「本気で相手を殺すなら……もっと威力を、もっと殺意を込めないと」

 

そして、レミリアはミスティアの顎を拳で打ち上げた。

ミスティアはギリギリのところでガードしていたのだが、そのまま上に吹っ飛ばされてしまった。

両腕はヘシ折られ、首が千切れたんじゃないかと思う程の衝撃で脳が揺らされ、意識が途切れてしまう。

 

「これが、生物としてのスペックの差だよ」

 

そのまま10m以上も先の天井にぶつかり、地面に落ちてくると、一度は途切れた意識が痛みのせいで戻された。

 

「ゲホッゲホッ」

 

うつ伏せのまま倒れているミスティアは虚ろな瞳でレミリアを睨みつけるが…

 

「ぅぁぁ…」

 

たった一撃、しかもガードの上から受けた一撃で体が破壊し尽くされ、天井と床にぶつかったダメージも重なり、呻き声をだすだけでも激痛が走る。

 

「立て」

 

立てる気力がない。

 

「戦え」

 

戦う力は残っていない。

 

「ならば命乞いをしろ」

 

「………い、やだ…」

 

「殺すぞ?」

 

「やって…みなさいよ…」

 

「……素晴らしい」

 

その言葉にレミリアは嬉しそうな、しかし…複雑そうな顔で微笑んだ。

 

『……………………』

 

レミリアは何かを呟いた後、ミスティアの胸ぐらを掴み目線の高さを合わせた。

 

「おやすみなさい、お前達は本当に素晴らしい存在だったぞ、ミスティア」

 

(あぁ、私はここで終わるのか…あっちでルーミアと椛に会ったらなんて謝ろう…)

 

「神城も後でアトラスがそっちに送るだろうから安心しろ、寂しい思いはさせないさ」

 

(…神城?…あぁ恭介のことか…………)

 

 

『行ってこい』

 

 

(はぁ……気楽に言ってくれちゃって…相手はこの化け物よ?…全く、人の苦労も知らずに軽く言ってくれちゃって。

でも、行ってきますって言っちゃったんだよね……約束は守るわよ。

このままじゃルーミアと椛にも顔向け出来ないしね。

 

ゴホゴホと咳き込むだけで、血が口から溢れ出てくる。

段々と自分が死に向かって行っているのがよく分かる、だけど…俊の言葉を思い出したら力が湧いてきた。

 

「ゲホッ……れた………ゴホッ」

 

「もういい、喋ると余計に苦しむだけだ」

 

「言われた…んだ」

 

「もう意識すらハッキリしていないだろうに……本当に惜しい奴等だ」

 

「勝って来いって…言われ、たんだ…」

 

ポロポロと涙を流しながらミスティアは小さな声で呟いた…

 

「勝って来いって…言われたんだ!」

 

ポスっ

 

それは、ミスティアの意識あっての事なのかは分からないが、小さく動いた足がレミリアの体に触れた。

レミリアの体に伝わる触れたか触れていないか程度のものだったが、今だけはその一撃こそ最強にして最大の効果を持つ一撃だった。

 

「そう、それが貴女の答えね…」

 

優しく微笑むレミリアが、優しく丁寧に、体に余計な衝撃を与えないよう最大限の注意を払ってミスティアを地面に降ろした。

 

「……………え?」

 

息も絶え絶え、目の焦点も定まっていない

し、意識もまた消えそうになりハッキリとしていない…だけど、この言葉だけはしっかりと聞こえた。

 

「いい蹴りじゃないか、死ぬほど痛かったぞ?」

 

「……や……ったぁ……」

 

その言葉を聞いたミスティアは緊張の糸が切れたのか、今度こそ完全に、それこそ死んだように気絶した。

 

「咲夜」

 

「はい、お嬢様」

 

「『3人』を医務室に連れて行け、慎重にな?」

 

「かしこまりました。

相変わらず、お優しいのか厳しいのか……」

 

「そう呆れてくれるな。

この3人……いや、4人はこれからも厳しい戦いに身を投じる事になる。

それは決して避けられない運命だ、その上でこう思ってくれればいいんだよ『私達の主はお前達よりも強い』とな。

どうだ?私が言うと説得力あるだろ?」

 

「ルーミアと椛……もう従者になるのですからこの呼び方でいいですよね?

この二人も、お嬢様が私の方を見なかったら本当に死んでいましたよ?」

 

「お前なら分かってくれるだろ?

信頼してるのよ……一々言わせないでよ、恥ずかしい」

 

少しだけ顔を赤くするレミリアは何時もの調子に戻り、咲夜に再度命令した。

 

「あぁもう!早く医務室に連れて行きなさいよ!」

 

「ふふっ、かしこまりました、お嬢様」

 

咲夜がその場から消えると、気絶している3人も一緒にいなくなった。

レミリアは椅子も何もない床に座り込むと、深い深い溜息を吐いた。

 

「はぁ〜〜…………損な役回りは嫌だねぇ…

ま、これであの子達が少しでも救われる事になるのならいいんかね?

……次はアトラスと神城かぁ…アトラスも意外と熱くなり易いからな、私と違って」

 

レミリアは一人、誰にともなく喋りかける。

 

「アトラスを怒らせると手がつけられんからな……こんな所で死んでくれるなよ、神城 恭介?」




1話で終わりましたね。
まぁ実力差を考えれば、本来なら5行くらいで終わりそうな
くらいだから彼女達は頑張りました!褒めてやって下さい!

レミリアが強すぎる?理不尽?そりゃそうでしょうよ、作者が好きなんだからしょうがない。
まぁマジレスすれば、低級妖怪が何百集まろうとレミリアなら瞬殺出来るんじゃない?という考えから、このくらいの強さはあっても可笑しくないだろうと思ってやりました。後悔も反省もない、普段が普段だから許してやって下さいな。
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