今回の話はキアランが自分の住んでいた大陸を話す物語です。
だから今回はルイズたちが驚く番です。なんせキアランの大陸は瘴気に満ちていたからなあ
学長室にてオスマンとコルベールはキアランとギーシュの戦いを覗き見していた。理由はキアランの左手に刻まれた使い魔のルーンについて調べるためだ。
そのルーンは伝説の使い魔と言われるガンダールヴにソックリだからだ。だから調べるために覗き見していた。
ガンダールヴはどんな武器も使いこなす能力と伝えられており、確認しようとしたがキアランは剣を使わずにギーシュに勝利したので確認できなかった。寧ろキアランが魔法を使ったのに違う意味で驚く。
「彼は何者なのじゃ?」
「分かりません。ですがあのルーンは間違いなくガンダールヴです」
「このことは誰にも話してはならぬぞ」
「分かりました」
・・・・・・・・・
決闘が終わった後、キアランはルイズたちが質問攻めにあっていた。理由は簡単だ。魔法を使用したからである。
平民は魔法を使えない。それがハルケギニアでの常識だ。その常識を崩したキアランは注目の的である。
「アンタってメイジだったの!?」
「えーっと・・・」
魔法が使えるのならばメイジだろう。しかし貴族と言うものでは無いのは確かだ。
正直どう説明するか迷ったが本当のことを言うしかない。キアランが住んでいた大陸についてだ。
「取りあえず落ち着こうか」
一旦、場所を変更する。場所はルイズの部屋だ。キアランの前に集まったのはルイズ、キュルケ、タバサであった。
「って何でアンタらがいるのよ!!」
「良いじゃない。私もキアランのことが気になるのよ」
キュルケが普通にキアランの腕に絡みつく。それを見てルイズはキャイキャイと抗議する。
何でもキュルケはキアランに惚れたらしい。ギーシュとの戦いで惚れたと言うのだ。これにはキアランも頬ポリポりと掻くしかないない。
「そんなのいいから話が聞きたい」
タバサがピシャリと言い放つ。惚気話よりもキアランの魔法について聞きたいのだ。
「そうだね。じゃあまずはボクの魔法について話そうか」
カチャリと3つのリングを見せる。ファイアリング、ブリザドリング、サンダーリングだ。
「これは?」
「魔法の指輪。ボクはこれを媒介に魔法を放ったんだ」
ファイアリングは炎の魔法。ブリザドリングは氷の魔法。サンダーリングは雷の魔法。それらを放てるマジックアイテムだ。
それを聞いてルイズたちは本当に驚く。そのマジックアイテムを売れば大きな屋敷を立てるくらいの価値はあるのだ。
彼女たちは3つのリングをマジマジと見る。こんなレアなマジックアイテムを見る機会なんて中々無いだろう。
特にルイズとタバサは食い入るように見ている。ルイズは魔法を放てるマジックアイテムに興味津々であり、タバサはある目的のために興味が湧き出る。
「だからキアランでも魔法が放てたのね・・・ねえキアラン」
「なにルイズ?」
「ちょうだい」
「ダメ」
頬を膨らませるルイズ。さすがにあげるわけにはいかない。このマジックリングはキアランの大事な力の1つ。剣と盾が無い今は渡せない。
それにこのマジックリングは最初、シーベーグたちと仲良く取り合った思い出もある。補足だが一番に手にしたのはやはりシーベーグであったが。
「他にもあるの?」
「あるよ。マジックリングじゃなくても魔石も媒介して魔法を使えるんだ」
今度は魔石を見せる。これもまた魔法を使うのに必要な物である。
「それに他にもマジックアイテムはあるんだ」
キアランとしてはマジックアイテムと言うよりアクセサリと言うのだが。
「例えば・・・ほのおのバッジやブルーミサンガ、ひすいのうでわとかあるよ」
アクセサリの効果を聞けばさらに驚くルイズたちだ。最近はキアランばかり驚いていたが今度はルイズたちが驚く番である。
「キアランが住んでた場所ってマジックアイテムの技術がとても進んでいるのね。とっても驚きだわ」
「本当よ。こんな技術トリスティンにもあるかどうか分からないわ」
「ボクはこっちの魔法に驚いたけどね」
魔法の種類に関してはハルケギニアが上だろう。キアランも認めるし、ユークたちも認めるかもしれない。
そして魔法に関して少なからず関係性はあるような気がするのだ。それが魔法を乗ける方法とマジックパイルに関して。
ルイズたちの大陸では魔法を何重にも合わせて強力にする。キアランたちも魔法を合わせて強力な魔法を放つ。マジックパイルそのもののようなものである。
もしかしたらハルケギニア大陸とキアランの住む大陸は何か関係性があるのかもしれない。
「ねえねえキアランの大陸ってどんな所なの?」
「ボクの住んでいる大陸かあ」
「それにクリスタル・キャラバンって何?」
どこから話そうかと考えて、クリスタル・キャラバンのことから話すことにした。
「クリスタル・キャラバンはミルラの雫を集めることを目的とした冒険者だよ」
「ミルラの雫?」
「ミルラの雫も説明しないといけないかあ」
やはりキアランの住んでいた大陸から説明をすることにした。
「ボクの住んでいた大陸には最近まで瘴気があったんだ」
「瘴気?」
瘴気は毒の空気と簡単に説明した。吸えば死にいたるほど危険。その毒の空気がキアランの住む大陸に充満していたのだ。
その事実を聞いてルイズたちは戦慄する。まさかキアランがそんな死の大陸に住んでいたとは信じられなかったのだ。
「瘴気から身を守るにはクリスタルの力が必要なんだ」
クリスタルは瘴気を浄化する唯一の奇跡の結晶。しかしクリスタルの力は無限大では無く、最低でも1年しか保てないのだ。
「それじゃあ死んじゃうじゃない」
「そこでミルラの雫なんだ」
ミルラの木からミルラの雫が取れ、ミルラの雫はクリスタルの力を甦らす源なのだ。だから毎年手に入れなければならない。
その採取に結成させられたのがクリスタル・キャラバンなのだ。命がけの冒険をしてミルラの雫を手に入れる冒険団だ。
「そんな・・・経緯があったのね」
まさかの事実に驚きを隠せないといった顔をしている。目の前にいる穏やかな青年が地獄のような大陸にいたなんて信じられないのだ。
キアランからしてみれば、それが普通であったのだが口にしないことにした。
「でも瘴気は完全に晴れたんだ。今は大丈夫だよ」
今の大陸には瘴気は完全に消え去ったのだ。その偉業を達したのはキアランとル・ジェたち仲間のおかげ。
「・・・なるほど。だから」
タバサはキアランの強さを理解した。死の大陸で命がけの冒険をしていれば嫌でも強くなるのは当たり前だ。
貴族として安全に過ごしてきたメイジが戦闘経験で勝てるはずもない。あのキレのある動きも理解できる。
(戦ったら間違いなく苦戦する)
タバサは静かにキアランとの戦闘を想像する。戦うことなんて無いだろうが学園内ならきっと上位に入る。
「メイジ殺し」では無いが、同じような強さを持つかもしれないと密かに思うのであった。
「こんなところかな」
キアランの説明終わり。
それでもルイズたちからの質問は止まらない。
読んでくれてありがとうございます。
今回の話は魔法のリングやアクセサリも登場しました。
シンプルですけどハルケギニア大陸ではキアランたちのアイテムは凄いと思ってます。
やはり独自の文化はお互いに驚きを与えますね。
そろそろル・ジェたちの登場も考えないとなあ・・・