グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜龍と指輪の魔法使い 作:ゆーふぉにあ
※グリモア、仮面ライダーどちらかしか知らない人も楽しめるよう序盤は説明が多くなりがちですがのんびりと見守っていただければ幸いです
第8次侵攻
人類が、霧の魔物に敗北した戦い。
風飛の街は破壊され、人は死に、魔物の源、霧が充満した。
もちろん、俺も死んだ。
「親父!もう限界だ!逃げるぞ!研究なんか後でいくらでも手伝う!だから早く!」
「クソッ!もう少しだっていうのに!」
「これ以上は危険です!すぐに退避してください!」
親父の研究所の玄関前でそう言うのは魔法学園の魔法使いだ。
年は俺と大して変わらない少女。
そんな少女に戦わせて自分たちは逃げることしかできない、そんな状況を歯がゆく思う。
けどそんな余計なことを考えている暇はない。
「先輩!危ない!」
俺たちに呼びかけていたのと別の魔法使いの声が聞こえた。
次の瞬間
俺は、強い衝撃とともに大きく吹き飛ばされた。
「う、うぅ……親父……?」
身体中の骨がバラバラになっているんじゃないだろうか。
そう錯覚するほどに身体が痛い。
身体のあちこちから出血がしている。
口の中も血の味でいっぱいだ。
腕や脚は動かない。
かろうじて回る首で辺りを見回す。
「……ッ!親父!魔法使いさん!」
声を振り絞ってそう叫ぶ。
2人は俺より後方に吹き飛ばされ、倒れていた。
魔法使いの腹には研究所が倒壊した時に吹き飛ばされたのか腹部に柱の破片が突き刺さっている。
「…かはっ!に、逃げ、て…!」
息も絶え絶えになりながら魔法使いはそう呟く。
彼女はもう長くは持たないだろう。
そんな中でも彼女は俺たちのことを心配していた。
しかし俺も、親父も動けない。
先ほど危険を知らせた魔法使いの姿も見えない。
巻き込まれたか、それとも離脱したか。
『グルォォオオオ!』
そんなことを考えていると巨大な咆哮が聞こえた。恐らく俺たちを襲った魔物だろう。
「……お前は」
俺はその声がした方へゆっくりと顔を向ける。
そこにいたのは巨大な
巨大な……
……………
『…は、終点、グリモワール魔法学園前、グリモワール魔法学園前です』
「…ん……ついたか」
少年は先ほど見ていた夢を思い出しながらゆっくりと目を開き、汗を拭う。
こんな真夏にエアコンの壊れたバスに乗ったのはアンラッキーだったが仕方ない。
カタカタと揺れながら山道を進むバスの中からもその建物はハッキリ見えていた。
「……みんなを守れる魔法使い、ならなくちゃな」
誰かに語りかけるような、それでいて独り言にも聞こえる呟きと共に少年は身体を起こす。
魔法の指輪、ウィザードリング
今を生きる彼はその輝きを両手に宿し、
絶望を、希望に変える。
グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜
龍と指輪の魔法使い
次回ようやくストーリーが始まります
固定ヒロインは今の所決まっておりません