グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜龍と指輪の魔法使い 作:ゆーふぉにあ
今回なんというかクオリティが低い気がします…早くバトルしたいネ
今回は新登場のキャラが3人います
このペースでいつになったら全生徒登場させられるんだろう…
初クエストから2日後
「こんなとこにもあったか」
晴夜は落ちているプリントを拾い上げる。
「こっちにはもうないぞー!」
晴夜がそう声をかけた先には小さな少女が1人、同じようにプリントを集めて回っている。
「じゃあ次は向こうを……ってだから手伝わなくていいってば!」
その言葉に晴夜は苦笑いをしながらも彼女が指差した方へと向かう。
なぜこんなことになったかというと……
〜〜〜
「んで、町へクエストへ行ったわけか」
「そういうこと。あたしも行きたかったけど締め切り近いから」
晴夜は夏海と一緒に登校していた。
転校生は朝一でクエストへ向かったらしく、怜は先日のクエストで傷ついた場所や残っている魔物がいないかを調べに神凪神社へ、智花は教員に頼まれた仕事があるらしく一足先に学園へと向かっていた。
「んで、どうなのよ?学園生活は。何か困ったらこの夏海ちゃんが助けてあげるわよ?」
「ありがたいが、大丈夫だ。それにお前に手の内を明かすとろくなことならないって言ってたしな」
「なっ!?誰がそんなこと言ったのよ!」
「氷川」
「あ、納得したわ」
風紀委員なら仕方ないと既に諦めている様子の夏海を見て晴夜はニヤリと笑う。
「何よ?」
「楽しそうだなって思って」
「報道部、入る?」
「いや、入るなら風紀委員の方だな」
「えー……」
「それは困るな、これ以上厄介な敵を増やすのは」
晴夜と夏海の間に割って入るように人影が現れた。
どことなく中性的な顔立ちの女性だ。
「あ、部長!おはようございます」
「部長……ってことはあなたが遊佐鳴子って人か」
部長、遊佐鳴子を見つめ晴夜は警戒態勢に入る。
遊佐鳴子と出会ったら自分の秘密を知られると思え、昨日風子からそう言われた。
そして晴夜には隠しておきたい秘密がある。
「おや、僕のことを知っているとは、光栄だね。初めまして、神北晴夜くん」
「あんたも俺のこと知ってるじゃないか」
「ふふ、転校生の情報は集めておかないとね。そこで君に一つ質問がある」
「質問?」
「一昨日、クエストから帰ってきたあと、それと昨日の朝一番に宍戸くんの研究室へ行っていたみたいだけど何をしていたんだい?」
「……教えられないな」
「そうかい、それは残念だ」
鳴子はそう言いながらも不敵な笑みを絶やさない。
まるで教えられない、という答えを求めていたかのように。
「ふふ、それじゃあまた会おう」
そう言うと鳴子はスタスタと2人を置いて歩いていく。
「ふぃー……」
「なに?あんた訳ありな人?部長が興味持つってことはそれなりに重要なことでしょ」
なんとかやり過ごせたと安堵する晴夜に次弾が発射される。
部長の興味を持つ、夏海が興味を持つのに理由はそれだけで十分だった。
「秘密、知られたら結構マズイ」
「へー……じゃあ決めた!」
夏海はそう言うとペンとメモ帳を取り出す。
「次の記事は転校生神北!宍戸博士とのヒミツの関係!?でいくわ!」
「色々と誤解を生むようなタイトルだな!というか宍戸博士も口は割らないと思うけどな」
「そこをどう暴くかがジャーナリストの力量じゃない。そうと決まったらこうしちゃいられないわ!また後でね!」
「お、おい夏海?」
晴夜が呼び止めるのも聞かず夏海は走り去っていく。
「まぁ、いいか」
これで暴かれるようなら遅かれ早かれバレることだろう。と晴夜は気楽に構えていた。
そもそもバレると困るのは晴夜の能力や、そのリスクではない。
「けど、油断はできない、か」
そう言ってふと顔を上げた晴夜の頭上を何かが通り過ぎる。
魔法学のプリントだった。
「よっ、と」
晴夜がそれをキャッチするとそこには今日の日付が刻まれている。
今日の魔法学で配るプリントなのだろう。
「誰かがプリントぶちまけたか」
よく見ると辺りにプリントがふわふわと舞落ちていく。
上の階で落としたのか風に流されて遠くまで流れていくものもある。
「晴夜さーん!」
声のした方へ晴夜が向くとそこにいたのは智花、すぐ近くの窓にプリントが引っかかっている。
「そのプリント、集めてもらっていいですかー?一緒に運んでた友達が落としちゃって」
「りょーかい」
晴夜はその言葉とともに智花に向けてサムズアップをしてみせる。
智花は智花でプリントを持っているので手伝いに来れるとしてもそれを教室に置いた後だろう。
そして数枚のプリントを集めた時、彼女は現れた。
「アンタ!」
緑色のツインテールをした小さな少女が顔を上げた晴夜の正面の前に立っていた。
「ん?なんだ?」
「それは、ツクが落としたから、ツクが拾うわ。手伝わなくていいから」
ツク、と名乗った少女は智花がいたところから走ってここまできたのか既に息を切らしている。
「手伝うよ。2人でやった方が早いだろ?」
「だーかーらー!…うぇ」
息を切らした状態で叫んだからか少女は思わず嗚咽を漏らし口元を押さえる。
「じゃ、そういうことで。俺は神北晴夜、あんたは?」
「……守谷月詠。ってだから手伝わなくていいって!」
「んじゃ守谷、後でなー」
月詠の言葉を聞かず晴夜は少し離れた位置のプリントを回収する。
「あ!ちょっと待ちなさいよー!」
〜〜〜
そうして現在に至る。
「今度は、向こうかな」
晴夜が向いた方向にあるのは色とりどりのバラが咲くバラ園。
晴夜は紗妃の案内でその存在は知っていたが、中に入ったことはなかった。
「なぁ守谷」
「何よ?」
不機嫌そうながらも月詠はしっかりと返事を返す。
「あそこのバラ園って勝手に入ったら怒られたりしないか?」
「大丈夫じゃない?結構いろんな人が出入りしてるの見るわよ」
「そっか、んじゃ俺は向こうの方見てくるから」
月詠の返事を待つこともなる晴夜はスタスタとバラ園へと向かっていく。
「さて、プリントはっと」
バラ園に人影はなかった。
もうまもなく授業が始まるので当然といえば当然だが騒がしい学園と正反対の雰囲気を醸し出すそこはまるで別世界のようだった。
「早くしないという遅刻だな」
そう言って早足で歩き出した晴夜はバラでできたアーチの上にプリントが引っかかっているのを見つけ、手を伸ばそうとしたその時だった。
「何奴!」
「うぉっ!?」
晴夜の鼻先を薙刀の刃が掠めた。
一瞬反応が遅れれば鼻がなくなっていたかもしれない。
「な、なんだ!?」
晴夜は思わず鼻先を押さえながら振り返る。
そこには長い黒髪をポニーテールにした少女が薙刀を構え立っていた。
その目は敵意が剥き出しになっている。
「なんだとはこちらの台詞だ!怪しいやつめ、名を名乗れ!」
「お、俺は転校生の神北晴夜だ!お前こそ何者だ!?」
「ふむ、転校生か。怪しい者ではないようだな。拙者の名は支倉刀子。野薔薇の家に使える武士だ」
刀子は晴夜の答えに納得し、薙刀を下ろす。
「野薔薇って……あの野薔薇!?」
晴夜が驚くのも無理はない。
野薔薇といえば軍閥の名家、軍人を目指していた晴夜はもちろんその名を幾度となく聞いたことがあった。
「そうだ、そしてこのバラ園は姫殿が丹精込めて育てられている。無闇に入って荒らすことは許さん」
「なるほど、そうとは知らずに勝手に入ってすまなかった。ただそこに引っかかってるプリントだけ取らせてくれないか?」
晴夜は薔薇のアーチに引っかかったプリントを指差す。
「ふむ、よいだろう。だがあそこに届くか?普段は脚立を使って手入れをしている場所だ」
刀子の言葉通り、プリントはアーチの頂点近くに引っかかっており、晴夜が手を伸ばしても届きそうにない。
「一応言っておくが脚立を取りに行ってる時間はないぞ。そろそろここを出なければ遅刻する」
始業時刻まではあとわずか、プリントを取り、月詠と合流し、教室に戻るとなるとかなりギリギリの時間になる。
「……肩車、とか?」
〜〜〜
「よいな、絶対に余計な動きをするでないぞ!?」
「わかってるって」
結局それ以外の案も思い浮かばず肩車は実施された。
「肩車なんて小学校の時以来だ。懐かしいな」
「そんな思い出に浸ってる場合か!ほら、取れたぞ」
「あぁ、ありがとう、助かったよ」
刀子からプリントを受け取り汚れていないかを調べ、プリントの束に戻す。
「さて、それじゃあ守谷のとこに一度戻って……」
その時だった。
-キーンコーンカーンコーン-
「「あ」」
チャイムが鳴る。
と、同時にデバイスがバイブレーションする。
来ていたのはもあっと
内容は月詠からで
『アンタどこまで行ったわけ!?ツクも遅刻じゃない!早く戻って来なさい!』
と書かれている。
「……ゴメン、支倉」
「謝罪は後だ、とにかく走るぞ!」
「あ、あぁ!」
その後3人まとめて(月詠は特に)教師に叱られたのは言うまでもない。
次回に続きます!
まぁ次回はどちらかといえば野薔薇さん出すためですけど
月詠ももうちょっとちゃんと出番をあげたかったんですけどそれは精鋭部隊回までのお預けで…
関係ないですけど
リバレコ最終弾、公開されましたね
アイラが最後なのは予想がついていましたが曲のクオリティはやはり予想を超えてきましたね
そしてNextキャラソンプロジェクトも進行中ということで、とても楽しみです