艦隊これくしょん~艦これ~ ドイツ艦隊と提督のお話 作:ヴィリバルト
鎮守府から車を走らせて1時間
レオハルトとビスマルクは鎮守府から大分離れた海岸線の道を走っていた。まだ時間が早いせいか対向車線から走って来る車の数は数えるぐらいしかいない。
助手席に座っているビスマルクは窓を開け、外に見える海を眺めていた。
その顔は平然としているが艦娘という兵器とは言え、心と体はれっきとした乙女である。
好意を抱いている異性が隣にいれば落ち着かないものだ。
(今日こそ伝えなきゃね・・・)
心ではそう思うが実際に行動に移すとなれば話は違ってくる。自分の正直の想いを伝えるのは中々恥ずかしい故に難しい。
レオハルトに気付かれないように深呼吸をする。今度こそは、と自分の心に言い聞かせながら口を開いた。
「ねぇ、アドミラル」
「ん? 何だ」
「そ、その・・・何て言うのかしら、えっと・・・」
「?」
不思議そうにこちらを横目で見るレオハルト。普段は真面目な彼女がこれほど言葉をつまらせているのだから不思議に見えてもおかしくない。
(そんなに期待されてるような目で見られたら、恥ずかしくて言えないじゃない・・・///)
・・
だがここで言わなければまたチャンスを逃してしまう。鎮守府には自分以外にもオイゲン達がいるからだ。
「わ、わたし・・・あなたのこt「ヒエッ、ガソリン少ねぇや。入れてこよ」・・・。」
今度こそ言おうとしたら今回はさえぎられる感じで最後まで言えなかった。
このような事は前々回から更にもっと前からずっと続いている。
例えば、一昨日に至っては運転中にあくびをして聞いていなかったり昨日に至っては信号で止まっていたので言おうとしたら大音量で曲を流し始めて聞こえていなかったり。
他にも色々あったが多すぎて覚えきれないほどだ。
「で、何だビスマ、痛っ・・・!」
「・・・何でもないわ」
腹立たしいのでわき腹に一発肘鉄をお見舞いしてやり超不機嫌ですよとアピールせんばかりにフンッと言って外を向いた。
「な、何でそんなに怒ってるんだ・・・」
「さぁね、自分に聞いてみたら?」
肘鉄を受けた所を左手で抑えながらレオハルトが苦しそうにそう聞くが、ビスマルクは外に顔を向けたまま冷たく言い放つ。
レオハルトはんー、と少し考えた後に提案してきた。
「ビスマルク」
「何よ」
「腹減ったか? 良かったら近くの店でヴァイスヴルストでも食べないか?」
そう言うとビスマルクはぴくっ、と反応する。そしてそのままレオハルトは続けて言った。
「あー、俺腹減ったなー。でも1人で食べるのは寂しいなー、誰か一緒に食べてくれないかなー(チラッチラッ)」
「・・・も、もう! 仕方ないわね! 私も一緒に行ってあげるわよ!」
こっちに振り向き隠しきれてない笑みを浮かべながら嬉しそうにしてビスマルクは言った。
そうと決まればレオハルトは最初に近くのガソリンスタンドへと向かいガソリンを満タンまで入れた後ヴァイスヴルストを出してくれている店を探し、そこで朝食を摂った。
なおビスマルク本人は満足気にたらふく食べた後はとても幸せそうな顔をしていたとか。