ご無沙汰してます、ついに小説再開でございます。
中々やめられないのが趣味ですね、徐々にですが復帰していきますのでみなさん温かい目で見守って下さい(^^;)
[とある片田舎・山奥の窪み]
ニーナ「…うん?あれは…」
ここはある山の片田舎、そのさらに山奥に存在する大きな窪みのある場所。そこには語り部・ルーミアの種族の村が存在した。
ルーミアの姉・ニーナはその村のしきたりである[死体回収]を終わらせ、共に回収を始めて未だ帰ってこないルーミアを待つべく、村の上空で待つ事にしていた。
時間は既に深夜、時間は2時を超えていた。さらにはまだ満月に成り切っていない、輝ききれていない月が浮かんでいた。
そんななか、ニーナは遥か彼方になにか
ニーナ「……ッッッ!!!あれは…
…〜〜ルーミアッ!!!」
ルーミア「うぇ!?ニーナおねぇちゃん!?」
ニーナが見つけたのは、丁度死体回収を終えたルーミアであった。
ルーミアの片手には、回収したであろう死体の棺桶を鷲掴みにしていた。
そこにニーナが思いっきり抱擁しにかかったのだ。彼女の顔には笑みが浮かんでいた。
一方ルーミアは、姉に抱きつかれ棺桶を落とさんとして焦りの表情を見せたが、その後すぐ彼女も嬉しさの笑顔が飛び出た。
ニーナの滞空していたところからルーミアのいる所まではおよそ2〜3kmほど離れていた。
それを今の一瞬でニーナは飛行したのだ、それほど愛しの妹を迎えたかったのだろう。ニーナの飛行した軌跡下にある木々がざわめいていた。
ルーミア「ニーナおねぇちゃん、なんでここがわかったのだー!?というか、もう回収終わったのかー!?」
ニーナ「うん!ルーミアよりちょっと前に村の広場に置いてきたのー!だから、このおねーちゃんが可愛い妹のためにお迎えしにきたのー!!」
そう言うと、ニーナは思いっきりの笑顔でこれまた思いっきりルーミアの頭を撫でた。ニーナ自身、妹が立派にこのしきたりをこなした事をとても誇らしか思ったのだ。だから姉として、できる限り褒めてあげたのだった。
ルーミアも、大好きな家族に褒められることが嬉しくてたまらなかった。
なにせ、このしきたりを行うことは彼女は初めてだったのだ。そのため緊張することもあったのだろう。
こうやって無事に終え、家族に迎えられて嬉しく安堵したのだった。
ニーナ「そうだ!その首飾りちゃんとつけてくれてるんだねー!」
ルーミア「えへへ、うん!だって嬉しかったし!今はお守り代わりなのだー!」
そんなルーミアの首元から、首飾りがさがっていた。
それこそ売り物のような豪華絢爛なものではなかったが、その山にあった赤々とした木ノ実や綺麗な鉱石が、ニーナ独自のセンスで絶妙なバランスを編み出していた。
正直、売り物として出しても違和感のないほどの完成度であった。
この首飾りは、ニーナがルーミアに対してプレゼントしたものだった。このしきたりを無事に終えられるように、そして初めてこの回収を行う記念に手作りしたのだった。
姉としての妹への愛情が結晶化したような品物ということだ。
ルーミアは心底嬉しかった。まるで姉が本当に見守ってくれているように感じたからだ。
そのため真っ先にこれをつけてこのしきたりに参加したのだった。
ニーナ「うんうん、おねーちゃんとして誇らしいの!それのおかげでルーミアを見つけられたの!ほんとーにお守りになってるのかもねー!」
……そう、ニーナが見つけたのは、ルーミアの首飾りの鉱石が
しかし、改めて考えると、おかしい。
ニーナのいた場所からルーミアいる場所までは2〜3km。その距離で一点の光を視認するには相当の光源が必要であるはずである。
しかし、その夜の光源といえば月のみ。だがその月も煌々と光っているとは到底言えるものではなかった。故に、鉱石に反射する光量は持ち合わせていなかった。
ニーナは気づいていなかった。なにせルーミアのいる方角、その逆・後方にその光源は
[とある片田舎・山奥の窪みの
…それは、語り部・ルーミアでさえ知られなかった真実。これを目にしている貴方達のみが知る事ができる、彼らの価値観である。
その男からは、まるで
体躯は大きく、その輝きのせいで何者よりも大きく感じさせている。純白のマントを
黒髪であり、かなり険しい顔をしていた。
眼はとても鋭く、ルーミア達の村を睨んでいた。そして、吐き捨てるように独り言を言う。
黄金の男「…そうか、ここが妖怪どもの住処…ということか…」
鎧に纏われた拳をぎゅうと握りしめる。
どうやら、彼は妖怪に何らかの因縁があるよう感じられた。
何があったのか、何の目的でかはわからない。ただ、この男がこの後何を起こすか。それは安易に予想ができた。
男はマントを思い切り片腕で握りしめ、腕を振り切りマントを外し捨てた。
そして、ゆっくり振り切った腕を握りしめ後方へ持っていく。残りの片腕を前へ、まるで村を狙い定めるようにその方向に伸ばし出す。
片足をズルように、後方に持って行った腕とともに退がる。前足先は、前にある腕と同じように、村の方向へ向いている。
力は抜いている。力が入っているのは後方にさがった握り拳のみである。
その構えはさながら、
黄金の男「この世に残る妖怪は、必ず
以前も、生き残っていた妖怪の一族の一匹が人を喰らい尽くさんとし、暴走をしていたからな、前例が存在する…
ならば…
ここで滅するのみだッッッ!!」
刹那、男の人は目に止まることなく拳を突き出した。その瞬間はまるで構えから突き出しまでをスキップされたような、そんな感覚。
男は光速に拳を突き出したのだった。そう、それはまさに
その男、
ニーナの後をつけ、ここまで来たということであった。
この男は教皇に、誠実に従う、まさに忠義を人にしたような男であった。もちろん、そんな男が聖闘士としての存在意義を理解していないわけがなかった。
この世の悪とするもの、平和を乱すものを排斥する。それが聖闘士としての意味。これを彼は忠実に従って動いていたのだった。
この村にも、「妖怪がいる」と報告を受けた上でここへ来ていた。決して
ビキュンッ…
男が拳を放った瞬間、窪み内で
すると、次々と閃光が
ドドドドドドドドドドッッッ!!!!
その一つ一つの閃光の先は砕けていた。黄金の男が拳を放つと同時に起こったのだ、それはまるで
岩は弾け、木々は裁断され、そして村にも影響を及ぼした。
家は粉々に砕け散っている。そして、そこにいた妖怪達にも、もちろん被害が及んでいた。
閃光に当たったものは、腕は折れ、足は明後日の方向へ弾け、胴体を貫いた。
家の中にいたものも例外ではなかった。悲鳴が聞こえる。
その無限にも感じられる数々の閃光は、例外なく、無慈悲に、無尽蔵に、その村の妖怪達を襲う。
やがて、一億の閃光は止み始める…
そしてそこに見えた光景は……
黄金の男「……はぁ、はぁ。
……己がこのような種族に生まれたこと…その事を恨むがよい…
悲しいが…これが
男はその村…
[とある片田舎・山奥の窪み付近] ニーナ・ルーミア SIDE
ルーミア「さ、さっきの音は、一体なんだったのだ!?村の方から聞こえたし…お、お迎えの花火とかじゃないよね?!」
ニーナ「わ、私もわかんないよぉ!とにかく、早く確認しにいくの!」
ニーナ達のいた場所の後方、ちょうど窪みがあるところから連続した爆発音を聞きつけ、急いで向かうニーナ達。
しかし何があったのか見るのを躊躇っているのか、いまいちスピードが上がらない。
もちろん、ニーナやルーミアはお迎えの花火なんて存在しないのを知っていた。例年そんなことが起きないからである。
不安を煽られる彼女達。まさか人間達に居場所がバレて争いに…?
一瞬でもその考えがよぎったニーナはゾッとした。
人間達とは、[回収]の件がばれていない限りはずっと協力関係でやってこれた。人間の子供のフリをして一緒に遊んだこともあったニーナ。
万が一、人間と争いになったとしても敗戦はしないだろう。しかし、お互い死者を出す結果は免れないだろう。
どうかそんな最悪な結果だけはなっていないでほしい。
そう、切実に願うニーナ達。もうすぐ、窪みの淵にたどり着こうとしていた。
彼女達は飛行を手前でやめ、そこからは森から慎重に近付くことにした。不安からか、二人は自然と震える手を繋ぎ歩いていった。
そして、そこにあった光景は、ニーナ達の想像をはるかに、超えていた。
おびただしく広がる悲惨な光景。転がる妖怪の仲間達。飛び散る鮮血。家は破壊され、木々はことごとくへし折られていた。しかし悲惨な光景とは裏腹に、音は無く不気味な程に静かであった。
広場で"あっただろう"場所には…
ルーミア「お…父…さん?みん…な??」
凍りついていた静寂は溶けだし、2人の思考は許容量を大きく超えた。
ニーナ「ィ……イヤァァァアアアアアアアアアアアアッ!!!!」
ニーナは受け入れたくない事実を己の悲鳴で掻き消そうとする。ルーミアはただただその悲鳴とともに虚空を見つめ、この現実から目を背けるしかなかった。
その悲鳴に紛れ、重い鎧が地を歩く音に気付くことはなく2人は途方に暮れていた……
いかがだったでしょうか。
まだ過去編終わらないヨ!!!
次回からはもう少し短編的な文字数で話数を重ねて行くつもりです。それではまた…