もし、何でも願いが叶う魔法の力を手にしたら。
とある、正義の味方は
「なぜだ、どうして何だ!」
自分の曖昧な理想が叶わないと知り絶望の中で死んだ。
魔術師たちは、
根源を願い若い者は発狂、優秀なものでも魔法の理に触れ少し変質してしまう者が。
ごく限られた一握りの者たちはより高い次元に到達し。暇を持て余していった。
恨みをもつものは相手の死を、愛するものを無くしたものはソレの再臨を願い。
ある異常者は全ての死を願い、ある聖者はあらゆる物の幸福を願い、
ある者は永遠を、ある者は普通を求め。またある者はあらゆる者の生を願い。
世界は矛盾し始めた。
理は破綻し流れは淀み、星は戸惑い抑止力ですら困惑した。
生と死は入り乱れ永遠に死ねず永遠に生きられず。社会は混乱し消滅し、戦争は始まりもしないが終わりもしない。
全てが無意味になった。
魔法遣いたちは一人残らず別の世界へと向かい、優雅に暮らそうとしたが。最後は退屈に殺された。
他の者もそのうち世界に退屈し、死に絶えた。
進化もなく、する意味もなく。進歩もなく、その進歩を喜ぶ者もなく。
全てが終わって、始まりはいつまでもなく。
残ったのは初めての「平和」と全てが欠けてしまった。「ナニカ」だけ。
「つまらないな、本当につまらない。もっと派手に散るかとも思ったけどね。
願いが相殺されるっていう事が無いのが駄目だったか?永遠と死と生が出たところで詰んでいた気もするなあ。」
実際、全てが思い通りになる世界で全てが叶ったら退屈だろう。なんせ、努力も、成長も、ありとあらゆる行動に全く意味がなくなったら。人はなにをすればいいのだろう。
絶望する?
止めておけ、絶望するのにも何かじぶんの思い通りにならない事が無いと。
嫉妬する?
なにに?全てがある、全てが無い。無いこともあることも思いのままさ。
憧れる?
願いは叶った。意味はわかる?
希望を抱く?
なににだよ?絶望しない、できないのなら、希望もまた無い。
恐怖する?
なにに、どうして?すでに、全てが解っているのに、何に怖い要素があるのか?
ただ出来るのは、この後に起こる総てを受け入れ観戦し続けるだけ。
過去も未来も存在してない。
ただそこに佇み居座り続けるだけ。
ある時、死に切れなかったセイギノミカタは悟った悟らされた悟ってしまった。
「人が人らしくなって平和がなくなった。人がいるだけで平和は成立しない。
そうだね、わかっていた。最初から。ヒトガヒトリノコラズキエテシマエバダレもキズツカズダレもカナシマナイ。アア、何て素晴らしい平和なんだろうか・・・・ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
「壊れたか」
じゃあ次に行こうか。
まだまだ、終わらない。
シリ・・・・アス・・・・ただの鬱かな?