Fate/Zero ディルムッド(♀)の苦悩   作:虚無龍

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他愛なし!(挨拶)
いまさらですが、この作品は行き当たりばったりの見切り発車ですので、複雑な伏線などはたぶんないです。


ランサー「自害希ボンヌ」ソラウ「あかん、それはあかんで」

 ここはランサー陣営が拠点としている場所。第三次聖杯戦争の折に作られたエーデルフェルトの双子館の片割れである。

 元はといえば、ケイネスはマンションの最上階を貸し切って魔術工房を作り上げ、防衛がしやすい安全な拠点を作り上げ、万全の状態で聖杯戦争に臨むつもりだった。しかし、肝心要の魔術工房をつくるケイネスが今なおディルムッドに魅了された状態であり、ぶっちゃけまるで役に立たないのでその計画が頓挫したのであった。

 そこで第三次聖杯戦争でエーデルフェルトに手によってつくられ、そのまま魔術協会に譲渡されたこの双子館を魔術協会との交渉によって借り受けることができたのだ。無論、もともとの計画のケイネスによる魔術工房よりは防衛力は落ちるが、拠点の隠密性という点においては、こちらのほうが遥かに上だろう。

 そんな拠点の中で、成り行きでマスターになってしまったソラウ・ヌァザレ・ソフィアリとそのサーヴァント、ランサーことディルムッド・オディナが今後の方針についてはなしあっていたのだが......

 

「マスター......もう聖杯あきらめませんか? というか自害していいですか?」

 

「さすがに諦めるの早すぎでしょ! 後、自害もダメ!」

 

 既にランサーのテンションは底辺をぶち抜く勢いで駄々下がりしていた。というか、自害を希望するレベルで落ちていた。

 そこに、召喚され、マスターがソラウに変わったときのあの願いが叶った時の喜びは微塵も見られず、おまけに目のハイライトまでなくなっている始末である。

 何故こうなったかというと、ま、お察しの通り昨夜のことが原因なのだが、

 

「いや、あいつらほんとなんなんですか。なんで真名を隠していかに自分の情報を敵に与えないようにしながら敵の真名に関する情報を集めていくことが定石の聖杯戦争でいきなり真名ばらしまくってんですか。というか、またここでも呪いが顔だしてくるんですか。あいつら英霊なのになんでなんの抵抗もなく魅了かかってるんですか、しかも一番めんどくさい形で。というか、セイバーにいたってはどっからどう見ても明らかに女性なのになんで呪い作用してるんですか。そういう反応するのはどっちかって言うと青じゃなくて赤でしょ。それにセイバーは騎士王、ライダーは征服王、アーチャーにいたっては英雄王とか、一介の騎士にどうにかできる相手じゃないでしょ。どれと戦っても宝具使われた時点で負け確じゃないですか。しかもこのままだと私、セイバーと同性婚してセイバーの妻にされるか、アーチャーの財兼妻にされるか、ライダーに征服されるかしか未来ないんですけど............マスター、やっぱ自害していいですか?」

 

「だからダメだって!」

 

 セイバーやライダー、アーチャーと遭遇し、ついでに求婚されたあの後、案の定その三名が------(本人の意見は頑無視して)ランサーの所有権をかけて------戦闘を始めてしまい、ソラウを連れて脱出しようとはしたものの、セイバーがいつの間にか背後に移動して、後ろから抱きしめられ、

 

 

『夫の下から黙って去ろうとするなど......悪い娘だ』

 

 

 と、耳元で甘い声で囁かれれ、そのセイバーの魔の手から逃れ、再び隙を見て逃げ出そうとすると今度はライダーに、《神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)》を使われて回り込まれ、

 

 

『ははは! ランサーよ、そんなにこの場を離れたいのであれば諦めて余のものになることだ!』

 

 

 と、絶対に逃がさないという意志を感じさせるマジな目で言われ、それでも尚逃げ出そうとすると、いきなり全身をアーチャーの《天の鎖(エルキドゥ)》で雁字搦めにされ、そのまま空中につるし上げられ、

 

 

『おいおい......我は勝手に動いていいとはいってないぞ? 今こいつらを片付けるゆえ、少しそこで待っていろ』

 

 

 と、ジャイアニズム感凄まじいことをいわれ、そのまま吊るされたまま放置されていたのだった。

 ちなみにソラウは取り合えずランサーの近くにいると攻撃が飛んでこないことを悟ったので、ずっとランサーの近くにいた。セイバーもライダーもアーチャーも今のところはソラウに手を出す気は無かったことも幸いしたのだった。

 結局、その後、バーサーカーが乱入してきて、そこら辺に刺さっていたアーチャーの宝具をパクって大暴れし、最初のうちは無視してランサー争奪戦を続けていた三名も流石にうっとおしくなってきたのか、三名によるバーサーカーへの集中砲火が行われ、バーサーカーは逃走、ランサーとソラウもそれに乗じてその場の脱出に成功したのであった。

 三名も始めは追いかけていたが、ランサーの敏捷のステータス値がA++ということもあり、なかなか追いつけずにいたのだった。ライダーだけは宝具の戦車を使って移動しているため、あまり差はつかなかった。

 そして、セイバーが自分のスキルである魔力放出を、アーチャーが《天翔る王の御座(ヴィマーヤ)》を使いはじめたあたりでようやくそれぞれのマスター達がストップをかけ、帰還を命じたのだった。

 アーチャーはもちろんのこと、セイバーも抵抗したものの、セイバーはこのままでは追いつく前に自分と自分のマスターの魔力が尽きることをさとったので、渋々手を引き、アーチャーは『まあ、たまには楽しみを後にとっておくのもよいものか』といい引いていった。ちなみにライダーはマスターの顔色が凄まじいことになっていた為に、二人より早く離脱していた。

 

 

「もうやだ......なんで私ばっかりこんな目に......うぅ、グスッ、ひっく......」

 

「ちょっ、泣かないでよ、きっとまだ希望はあるわよ! ......多分」

 

「うわぁぁぁぁん!! もうやだあいつらこわいよぉぉぉ!!」

 

 ランサーの負った心の傷はかなり深いようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「くそっ、くそっ! 時臣ぃぃぃぃ!」

 

 時は遡り、昨晩。

 バーサーカー陣営、間桐雁夜と、霊体化して傍らにたつバーサーカー。

 バーサーカー陣営の目的は聖杯を手にして遠坂家から間桐家に養子にだされ、いまなお蟲に犯されているであろう旧名遠坂桜。現間桐桜を救うことだった。

 しかし、魔術師としての能力はほとんどない雁夜が先ほどのように敵サーヴァントに真正面から挑んでも魔力量的にも勝ち目が無かった。

 多量の魔力を使用したことによって、己のからだが内側から蟲に食い荒らされていくのを感じ、与えられる激痛とともに桜を養子にだした時臣への憎悪を募らせていたのだった。

 

「はあっ、はあっ,,,,,,ん?」

 

 思うように動いてくれない体に鞭打って、引きずるように歩き、ようやく拠点たる間桐家の屋敷にたどり着いた雁夜だったが、どこか違和感感じたのだった。

 いやな予感がするが、雁夜に屋敷に帰らないという選択肢はない。何故なら屋敷には雁夜が戦う理由である桜がいるのだから......

 そして、屋敷の敷地内に入った直後、雁夜は決定的な違いに気づく。

 

(屋敷に張られている結界が変わってる!?)

 

 没落しているとはいえ、もともと間桐は魔道の家系。神秘の隠蔽のためにも、外敵への対策のためにも結界ははられていた。しかし、今屋敷に張られている結界はがわ(・ ・)こそ変わりないが、効果が多少かわっていたのだった。現在の結界は、内部で異変が起こっても、外部にはなにも漏れないようにすることに適したものだった。

 そして屋敷に足を踏み入れたがゆえに結界の妨害なく五感が伝えてくる異変。何かが焦げるような臭い(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)

 雁夜は桜の身を案じ、屋敷の中へと急いだ。

 

「桜ちゃん! 桜ちゃん! どこだい桜ちゃん!」

 

 焦るあまりひたすらに桜の名前を叫び続け、少ししてようやくこの異臭の元が地下の蟲蔵だということにきづいた。

 --------まさか、臓硯が桜になにか無茶なことをしてるのか?

 その可能性に行き着いた雁夜はぞうけんの機嫌を損ねれば矛先が自分に向くのもいとわず蟲蔵の中へ飛び込んだ。

 

「桜ちゃん! 無事か......い?」

 

「すごいすごいアヴェンジャー! あんなにたくさんいた蟲を一瞬で焼き払うなんて流石私のサーヴァント!」

 

「そうでしょそうでしょ! 私の力っをもってすればあんなモザイク必須物一発よ! この調子であの優等生ぶったやつだってパパっと焼き払ってやるんだから!」

 

 そこに臓硯の姿はなく、いたのは桜と黒く染まった旗を携えた黒い金髪の少女だけだった。

 

「ん? また蟲が一匹入ってきたわね。 人面蟲とか気持ち悪い、今すぐ焼き払ってやるんだから!」

 

「へ? あ、ちょっ、アヴェンジャー! その人は蟲じゃないから! ストォォォップ!」

 

「熱っっっつぅぅぅい!!」

 

 ついでに焼かれかけた(ところどころ焦げた)。

 解せぬ。

 




最近の虚無龍さん
 学校でクラスTシャツの背中に好きな文字を入れられるらしいので、友人の背中に入れる文字を「ゆえつしんぷ」にしておいてあげた(本人の許可なし)
 なお、本人は「チンパン」といれてもらう模様
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