ハイスクールD×D~原初の龍神と赤龍帝~   作:火の鳥

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早くも第二弾、始まります。


神話のドラゴンとフェニックス
プロローグ


 

紅―――。まるでこの世界が紅一色に染まったかの用な景色。

 

この場所のいたるところに人が倒れていた。

人間が、悪魔が、天使が、禍々しい存在が、数え切れない程、倒れていた。

 

 

その中でまだ、動いている存在もいた。それは───。

 

 

「母さん! 母さん!! しっかりして。もう、敵はいないよ」

 

 

彼は不死鳥一族の当主の子供、名を不死鳥 悠莉。

そして今、悠莉の前に横たわって人物は───。

悠莉の母親で名は不死鳥 希望。

 

 

「悠莉……? 貴方は無事……?」

「俺は大丈夫。だから、母さん死んじゃダメだ!!」

 

 

そう言い、俺は母さんを治療しようとするが……。

 

 

「もう……無理よ……流石に血を流しすぎたわ……」

「母さん! 諦めちゃ駄目だ! 助かる……いや、助けるんだ!」

 

 

手に魔力を溜めたところで……。

 

後ろから誰かが此方に来る足跡が聴こえた。

 

 

「どうやら……間に合わなかったみたいだな………」

 

 

「誰だ!!!」

 

 

そう言い、俺は振り返った。

 

そこにいたのは───。

 

 

「しかし、我が手を下すまでもなく敵が全滅しているとは……やったのは、やはりお前か? 不死鳥の継承者よ………?」

 

 

紅く長い髪が綺麗な女性がいた。

 

 

「あ……貴方は一体……?」

「我は『神龍』『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』と呼ばれている。名はグレートレッド。夢幻龍とも呼ばれている存在よ」

 

 

「ふ……少し、遅いわよ……? グレートレッド」

「すまないな。希望。途中で洸夜(こうや)を回収していたら遅くなった」

 

 

そう言って自分の肩に乗せているものを示した。

 

 

「洸夜も残念だが、間に合わなかった………。だが…最後は奴らしい幕引きだった

「洸夜の最後はどうだった?」

「ふふ。まるで後悔していないかの様に笑顔で逝ったわ」

 

 

父さんも倒された………?

 

「そんな…………父さんが死んだ?」

「ああ。残念だが我が着いた時にはもう……………」

 

 

そうか・・・・。やっぱり俺の力を狙っていたんだな。

 

 

「それよりも悠莉と言ったか? この惨状はお前がやったのか?」

 

グレートレッドが目付きを鋭くさせて聞いてきた。

 

 

「………母さんがアイツ等に斬られた時、眼の前が真っ白になって・・・気が付いたら周りが今の様になっていた」

 

俺はあの時、完全に怒りと憎しみに支配されていた。

敵を斬った感触は朧ろげながらも覚えている。それ以上は分からないけど。

 

 

「うむ……恐らく、怒りで力が暴走したのだろう。こいつ等の状態や周りの惨状を見ると剣による斬撃と広範囲の大魔法を放ったのだろう。ここに来る前に大量の雷が落たからな」

 

そう言って冷静に語った。

 

 

「まったく………我が息子ながら恐ろしいわ。歴代の当主たちよりも力が強いのだから…………」

 

母さんも血をこぼしながら苦言を呈していた。

 

 

「悠莉………これから先は彼方には辛い道が待っているわ………だけど大丈夫よ。貴方は

私たちの自慢の息子なのだから」

「母さん…………」

それを聞いて、俺は母さんはもう助からないのだと悟った。

 

 

「悠莉。最後に貴方に『託』が降りたから教えとくわね」

 

 

汝がこれから歩む道は険しく困難な救済の道である

 

この先、大きな戦が起こる

 

そこで神と四人の魔王を救え

 

大戦が終わりし後も汝に救いを求める魂がある

 

自ら罪を被った黒猫を救え

 

心を閉ざした白猫を救え

 

孤独な龍を救え

 

悲しみの巫女を救え

 

だが覚えておけ、汝が選択を誤ればその者が待つのは破滅のみであることを

 

そして闇は復活の時を常に伺っている心して掛かれ

 

最後に……汝が仕える主を教えよう

 

その者、紅い髪を持ち情の深い女性なり

 

 

 

 

「これが悠莉の『託』…………これから貴方に待っている運命よ」

 

これが俺の『託』……救済の道か。少なくとも九人は救わないといけなのか。

しかも『託』に言われていない者もまだいるかもしれないな。これは確かに心して掛からないと。

最後に言っていた。俺が仕える主……100年以上も仕える主が不在のまま世界を守護して来たが……もしかするとやっと仕えるべき主が見つかるのかもしれない。

 

 

「ありがとう、母さん。俺、頑張るよ。困難な道かもしれないけど、やってみる」

「ええ………頑張りなさい。悠莉………貴方ならきっと出来るわ………グレートレッド、息子を頼むわ………」

 

 

そう言って、母さんは肩の荷が降りたかの様に薄く微笑んだ。

 

「任せておけ。我が友よ。我が名に誓って悠莉を守り通そう」

 

「そっか…………それなら………安心……だね………」

 

母さんは眠たそうに言った。

 

 

「母さん………お休みなさい………」

「う………ん………お……や……す………み………」

 

そう言って、母さんは目を閉じた。

 

最後に────。

 

 

――――頑張れ! 悠莉!――――

 

 

母さんの声が聴こえた気がした…………。

 

 

 

「とりあえず、敵の死体の処理と一族の皆の埋葬と父さんと母さんを英霊の泉に入れないと……すまないが、グレートレッド手伝って…………」

 

そう言って、後ろを振り返ろうとした時、大きくて柔らかい何かに包み込まれた。

 

 

「グレートレッド………?」

 

俺を抱きしめたのはグレートレッドだった…………。

 

 

「まったく……………子供の癖に何を我慢しとる………泣きたいなら泣け。我の胸を貸してやる」

「でも………長の息子がこんなことで泣いたりしたら…………」

 

 

俺はそう言って離れようとするがグレートレッドは更に抱きしめてきた。

 

 

「あやつ等の息子の前にお前は子供……泣きたいなら泣き、怒りたいなら怒り、哀しいなら哀しみ、楽しいなら楽しめ。だから今は泣け」

「でも……でも………」

 

 

「達観した心を持つな! お前の心に悪影響を及ぼす。何も考えずに泣け。それが子供の特権だ」

 

抱きしめる力を強くして頭を撫でてくれながら言ってくれた。

 

言いのかな? 俺、泣いても? 本当は悲しいよ。皆、殺されたんだから。

 

 

「父さんが死んじゃった……………」

「ああ……………」

 

 

「母さんも死んだ……………」

「ああ……………」

 

 

「一族のみんなも全員……殺されちゃった………」

「ああ…………」

もう駄目だ…………我慢なんか出来ない………。

 

 

「うっ…………う…ああ………」

「泣け。存分にな」

 

 

「うぁぁぁぁぁぁぁああああああああああーーーーーーーーーーーーー!!」

 

俺は泣いた。抑えていたもの全てを開放して。

 

 

 

 

 

 

「泣き止んだか?」

「ああ、見苦しいところを見せた…………」

 

涙を拭おうとしたがグレートレッドが拭ってくれた。

 

なんか、恥ずかしいな………///

 

「ありがとう、グレートレッド」

「ふ………我の胸ならいつでも貸してやる」

 

 

その後、一族のみんなを埋葬して、父さんと母さんを英霊の泉に入れて、敵の死体の処理をグレートレッドに手伝ってもらい終わった後……。

 

「悠莉………本当にいいんだな?」

「うん………お願い……」

 

俺はグレートレッドに頷いた。

 

これからすることは里全体を結界で囲み、封印することだ。

 

封印がバレない様にこの土地を媒介に高密度の幻影を展開して念をいれた。

 

「これで……終わりだ。この先、如何なることがあっても封印が破られることは無い」

 

俺は周りを見渡して───。

 

「すごいな………どこを見渡しても森が広がっているとしかみえない」

「悠莉なら力を制御出来る様になればこの程度簡単に出来る様になるぞ」

 

そう言いながらグレートレッドは次元の扉を開いた。

 

これが次元の狭間か……まるで底無し沼のようだ。

 

 

「次元の狭間にこれから住む家は既に作ってある。荷物はさっき転移魔法で送っておいた」

 

いつの間に………侮れないな、グレートレッド。

 

「ねぇ、次元の狭間は危険だと聞いたことがあるけど大丈夫?」

 

一応、念の為に聞いておいた。

 

「そこは大丈夫だ。一部の空間を断絶させて、安全区域を作りその場を固定化させた空間だからな」

「なんだか、出鱈目な位にすごい力だね………」

 

 

 

「では行くか。準備はいいな?」

「うん。あ……そうだ。聞きたことがあるんだけど良い?」

 

行く前にこれは解消しとかないと。

 

そう思いながら俺はグレートレッドに聞いた。

 

「何だ? 我に答えられることなら答えるが」

「じゃあ………グレートレッドって名前は本当の名なの?」

 

俺は会った時から思っていたことを尋ねた。

 

「我は『真龍』『D×D(ドラゴン・オブ・ドラゴン)』『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』などと呼ばれているが、人間がいつの間にか付けた名だから、本当の名前では無いな。今にして思えば、我には生まれた時から名など無かったな」

 

そう言って、少し寂しそう笑った………。

 

俺はそんな顔を見たくなくて───。

 

「じゃあ、俺が新しい名前を考える!」

 

「新しい名前? 我のか?」

 

「うん。駄目かな……」

 

そう言って悠莉は上目遣いで不安そうに聞いた。

 

「いや………駄目ではない……」

 

そう言って少し頬を赤く染めてそっぽを向きながら言った……。

(何だ!こやつのこの可愛さは////)

 

ん……? 何で顔を赤らめているんだ? 風邪か?

注※既にこの時から天然フラグ建築士の称号を得ている。

 

 

何だ……? 今、誰かの声が聴こえたような……。

 

「分かった! 今日から君の名前は『真紅(しんく)』だ!」

 

「『真紅』か……良い名だ。改めて名乗ろう。我の名は『真紅』! これからよろしく頼むぞ。悠莉!」

 

「ああ、俺は不死鳥 悠莉。俺の方こそ、これからよろしく!」

 

俺と真紅はお互いに名乗り、握手を交わした。

 

「よし! では行くぞ。悠莉! これから次元の狭間を泳ぎ、家まで行く。荷物を整理したら早速、悠莉の修行に入るぞ! 最初は頼まれたから力を貸すつもりだったが……気が変わった。悠莉がなんと言おうと我はお前に力を貸す!だから先ずはその自分の力を使いこなしてみせろ!」

 

「おう! 分かった!」

 

 

俺は返事を返して、真紅と一緒に次元の狭間に入って行った………。

 




ふう……ISと同時執筆は大変ですが頑張っていきたいと思います。

次回は一気に話を進めます。

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