極端なチートや原作崩壊はなるべく避けていく方針で書いていこうと思います。
原作は読んだけど現状にわかな状態、原作とにらめっこしながら進めていく次第です。
イラストもぼちぼち描く方針、今は必要なさそうなのでありませんがね。
文章量は5000字程度で進めようと思います、まぁ暇つぶし程度にご覧下さい。
(1)始まりの時間
おはよう、今日も起きたての朝は気だるげ、勉眠漬けもあって眠気が残った。
山の天気は恐ろしく素直で、こんなに雲も無く太陽が出て明るいのに寒い。
本当は行きたく無いのだが行くしかない、険しい山道をひたすら登る。
体力の無い身体にはかなりの負担だったが、涼しげな風が後押ししてくれた。
『椚ヶ丘中学校』……本校舎から1kmは離れた特別校舎、そこが私の通う場所。
いや
この学校は特進クラスのA、2番目に頭が良いB、さらにその下のC、Dと分かれている。
そして、1番下が私が今年から飛ばされたEだ。
名称は3年E組、略称は3-E、通称はエンドのE組……ようはろくでもないクラス。
表向きは特別プログラムで能力向上とか言っているけど、
蓋を開ければ木造校舎への隔離とEに対する偏見や差別が待っている。
他愛もない、私もここに落とされたとなればもう終わりなんだ。
……私がE組に落ちたきっかけ? 悪いけど思い出したくもない。
さて、教室に入ったら雑音から守るためにヘッドホンで耳を塞いでしまおう。
本校舎にいた時は校則がああだこうだとうるさくてたまらなかったけど、
こんな落ちこぼれクラスならこれぐらいの事は許されるでしょう……多分。
だって、あっちの席の人も机に足を上げて威張るように座っている。
そうね……流す曲はジャズが良い、ウッドベースの低音が一番のお気に入りだ。
最近はJ-POPのアレンジなんかも出回ってて、聞きやすいのが多いのがありがたい。
今日も1人の世界で製作活動に励むのだ、今日は絵の下書きでも描いてやろうかな。
……そのはずだったんだけど、今日は何だかいつもと違う、明らかに違う。
気のせいだったら良かった、まさかこの先長い事その違いと付き合う事になるなんて……
思わない、思 い た く も な い !
ここにいるだけで普通じゃないのに、ますます普通の状況から離れるなんて嫌。
あぁ、遠くなってゆく私の
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「起立!」
最初の掛け声で席を立つ、100%木製な机と椅子は地味に重くて移動が大変。
「礼!」
角度30°の敬礼、適当に下げる人は生徒としての礼儀がなってないと思う。
まぁ、私もなっていない行動が度々あるけど。 例えば、この曲を流すヘッドホンとか。
「みなさん、おはようございます!」
「「「おはようございます!」」」
「……おはよう、ございます」
そのあいさつの後に何故かみんなで銃を構えた、標的は目の前の奇妙な教師。
一斉乱射! 引き慣れていない固い引き金を私も引く。
周囲には緑の弾がめり込むことなく、あちこちにぶつかっては落下した。
にこやかなあいさつと共に、教師は銃弾をマッハでかわしながら出席を取る。
「磯貝佑磨君!」「はいっ!」
番号1番から始まる出席取り、そこから順々に新たなクラスメイトは呼ばれていく。
……うん、私自身もわかっているよ!? 現時点で既におかしい状況だって!
頑張って支給された銃をばんばん打ってるけど、未だ状況飲み込めてないよ!?
興味が無くて聞く気が無かったからざっとしか聞いていないけど、
ようは『新しく担任となる先生を年内に殺せ』って話だったはず。
永遠の三日月を作った犯人、3月に地球を滅ぼす悪人、殺せば賞金100億円のターゲット……
どれも嘘くさい話だけど、わざわざ日本の防衛省から来た人が言うなら間違いない。
第一信じるしかない、目の前にこんな……黄色いタコ? がいれば尚更。
「……わっ!?」
うわ、銃弾を無心で乱射してたらヘッドホンを外されてしまった……誰!?
「名前を呼ばれたら返事をして下さい! 欠席にしちゃいますよ?」
……あぁこのクラスの先生になったよくわからない黄色の生命体か。
面倒だな、いるんだし返事無しでも席順決まってるからわかるだろうに。
「返事無くてもいるんだから出席でしょう! いるのに欠席ってあなた鬼ですか!?」
「にゅやっ!?」
「……冗談ですよ、呼ぶなら早く呼んで下さい」
なんか変な声出して驚いたぞ、どんな鳴き方しているんだこの……人? は。
いや、本当は冗談じゃなかったのだが……周りの目線がしつこい! こっち見るな!
あぁ面倒だ、ただでさえ目立つ事は嫌いなのに注目を集める事になるなんて最悪。
……そういや私の名前をまだ言ってなかったな、私の名前は平凡とは程遠い本名。
「新木田蕾姫さん!」「……はい」
新しい木の田んぼと書いて
でも、名前に付いた 姫 って文字ほど自分がかわいい気はしない。
絶対文字合わせで付けたなうちの親、咲姫の方が大事だもんなぁ……
一応確認しておくが、ここまで銃が乱射される中で一連の出来事は起こっている。
マッハで銃弾をかわしながら出席を取っているんだ、この教師は。
もう頭がどうにかなりそうなくらいわけのわからない状況だけど……
今1番重要なのは『私のヘッドホンを返してもらう』ことだ!
必死にヘッドホンを持つ触手に標準を合わせて打ちまくるが、
マッハでかわされるどころかそもそも当たっていないような気もしてきた。
あぁもう! 腹立つこのタコ! それ単体で曲が聞けるタイプなんだから返してよ!!
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結局、みんなで打った銃弾は1発も当たる事無く朝の会が終わってしまった。
ヘッドホンも没収だろう、いつになったら返ってくるんだろうな……
「はい、新木田さん」
「……え?」
「お返ししますよ、先程は勝手に外してもらって申し訳ありませんでした」
「ぁ、ありがとうございます」
……意外だ、何故かあっさり返してもらえた。
まぁ理由がどうであれ、返してもらえたのは予想外の幸運だ。
頭に装備して曲目を選択、さっきの曲の続きを耳に流す。
てっきりそのまま没収されてしまうと思ったけど……返してもらえたなら別に良いか。
周りがある程度のグループになったりして色々と話しているみたいだけど、そんなの知らない。
一時間目は英語、異国の文字が羅列して日本語とは一味違う文章を作り出す暗記と製作の教科。
流石に授業で曲を聞くなんて馬鹿げたことはしない、授業中はスイッチオフだ。
予習は完璧……何故って? 先生の話を聞くのが面倒だからだ。
進学校というだけあって、無駄な知識も溜め込もうとする傾向にある。
そんなのいらない、私は必要な分だけ切り取ってノートに書き込むだけだ。
どうして、無駄な事まで話したがるのか……つくづく方針がわからない。
どうせこの教師も同じだろう。 そう思ってノートを開いた……んだけど、え?
「『触手』という単語を使って英文を作りましょう!
教科書9ページから10ページまでを参考にすると良いですよ」
「「「「「出来るかああぁぁーー!?」」」」」
……あぁ、周りもやっぱり動揺している。 漫画チックな驚き方でツッコミが入る。
計算外だ、そんな問題が教科書に出るわけがない! 作れないわけではないけど……
予習が大幅に無駄になってしまった、今日は教科書の文章を訳すと思っていたのに!
えっと、教科書何ページって言ってたっけ? 電子辞書なら校則でも許可されてたはず。
うへぇ……みんな相談しながらやってるよ、私が入る隙見当たらないね全く。
面倒事は嫌いなんだけどなぁ!? 銃の弾余ってるし一発打ってやろうか?
そう考えつつ、電子辞書を操作する右手とシャーペンで書く左手は止まらない。
いや、止められない! 何せ進学校だ、例え無理難題でも解かなきゃいけない。
えっと触手は英語で何だっけ? ……これかfeeler、これを使って適当に英文を
「ぁ……あっ、あの! そっちを使うのはまずいかと思うのですが!」
「a feeler……ん? え、こっちがまずいって?」
というか君は誰なんだ!? 突然、私の席の前にいた子が話しかけてきた。
大人しそうな眼鏡の女の子、机の上には紙製の英和兼和英辞典がある。
「えっと……feelerは動物学的な単語なので、今回には適さないと思います」
「動物学? あ、ホントだありがとう。 ならこっちかな……tentacle」
「無脊椎動物……はい! これなら正しい英文を作りやすいです!」
「なんか、周り見ると同じような凡ミスが多いみたいだね……
どうせならもっとこだわってみる? 疑問文とか」
あれ、私意外と話せてる? ……そういえば、ここまで大人しい子は見た事ないな。
声がハッキリしてて聞きやすい、何より言う事の1つ1つが真っ直ぐだ。
話しやすいのかなぁ……?
「手伝ってくれるんですか!?」
「いや手伝うとかそんな固い話じゃないよ、ただ一緒に作ってるってだけさ。
もし集団で作ったからって文句言われても、言っていないんだから教師に反撃可能」
「そこまで意地悪じゃないと思うのですが……」
「わかんないよぉ〜〜? 教師なんて、どうせそんなものよ。
さぁ、とっとと課題に出された英文を作ってしまおうか」
「はっ、はいっ! 頑張ります!」
珍しい子もいたもんだな、順位争いの激しい学校で後ろの席の生徒に気が回るなんて……
でも周りの状況を見る限り、他に一緒にいる人がいなかったから私に話したって可能性もある。
まぁどっちでも良いんだけどね、今は早く英文を完成させてしまおう。
そんな私が予想だにしなかった交流を、担任教師が微笑ましく見ているなんて……
私と一緒にやる彼女は気がつきもしなかった、それほど夢中でやっていたんだ。
しばらくして、2人で協力して作った英文が配布されたプリント上に出来上がった。
英文『Does a squid have the same number of tentacles as an octopus?』、
訳は『イカにはタコと同じ数だけ触手がありますか?』という感じ。
題材は理科が得意という彼女が提案した、なかなか良い文章になったと思う。
「何とか出来たぁ……! 最初はどうなるかと思ったけど、結構上手く書けたね」
「新木田さんのイラストも素敵ですよ、可愛いイカが2匹も!」
「一応美術には自信があるんでね、こっちの制限も無かったしついでに描いた」
イラストを明確に言うと、眼鏡をかけたイカとヘッドホンを付けたイカだ。
ごめんね先生、こう見えて私イカの方が好きなんだよね。 刺身的にもさ。
やっと出来たと満足して背伸びをしたら……ん? 一瞬風が吹いたような気がした。
「奥田さんと新木田さん、2人とも協力して作業するとは素晴らしい。
タコも描いてくれれば良かったですね、先生ちょっと淋しいです。
でも上手なイラストでしたよ、その画才を美術の授業でも生かして下さい」
「……ぇ、は!?」
「新木田さん、これ!」
眼鏡の彼女が指差す先は2人で書いたプリント……は!? 何で先生が持ってるんだ!?
プリントを見れば既に赤い水性ペンで採点してある、
ご丁寧にでかでかとタコのイラストをコメントを添えて描いてあった。
「ちょ、ちょっと待って!? いつのまに採点したの!?」
「新木田さんちゃんと話を聞いて無かったようですねぇ、
出来上がりが早かったので先に
「ま、マッハ20!!? ……え、まさかさっきのは」
一瞬の風……そうか! あれ先生が通り過ぎた後だったのか、って早過ぎぃ!?
「へぇ、新木田さんイラスト描くのが得意だったのか」
「そういえば、朝も何か描いていたもんね」
「えっ、え? ちょっと、そんな見るものじゃないって」
へ、変な汗が出て来た、見た事も無い目線でみんなが私とプリントを交互に見てる。
ちょ、恥ずかしいから! ダメだって! ダメ!!
興味本位で見て後からバカにするんでしょ!? ……あれ、そうでもない?
うぅ、でもやっぱり注目を集めるのは苦手だ!
「ちょ!? 無理、無理無理無理! 助けて眼鏡の子!!」
「ぇ、えぇ!? わっ私ですか!?」
「そっ、そう! 英文の大元を担当したのは彼女なの!」
「ええぇぇ!!?」
「ヌルフフフ、2人ともどちらも劣ること無く素晴らしかったですよ」
「「先生勘弁して下さいよおおおおぉぉぉぉ!!!!」」
顔が真っ赤になって沸騰しそうだ、湯でも湧かせるくらいに赤く火照る。
もうダメだ、別の意味で見られ過ぎて死にそう……収まるまで待つしか無い。
とっさに眼鏡の子も巻き込んじゃったのは悪かったな、お互い顔が真っ赤だよ!
これが褒められるって事かな? は、恥ずかしくて教室から飛び出したい……
ちなみに今回の最高点は中村莉桜って人だった、頑張ったのに何だか残念。
そりゃあプリント2枚分も英文を書かれたら勝てない、それに比べて私の方は簡潔だ。
見せてもらったけど、すごいことになんか中学以上の単語も使われている気がする。
そんな彼女からも褒められたけど、なんだか不思議な気分。
こうしてまた一歩、私の目指す平凡から離れてしまった。
大人しくいるつもりだったのに、クラスメイトに印象がついた。
これも担任教師の意図だったのなら、私の銃は乱射によって球切れになるだろう。
それが、科学の才能に長けた『
後に親友となる彼女、これから先は非力同士で協力しながら頑張る事になる。
その結果どうなるか? そんなの、この時の私にわかる訳がない。
さて、始めようか。 『平凡』を目指す私と、落ちこぼれクラスのE組での物語。
後に彼女が気に入られる事になる彼も、この時は停学期間でまだいない。
初回としてはこんな感じでしょうか……はい、転入じゃなくて元からいる設定です。
正直この原作にはあまり強くないので、まだ大きな接触はしていません。
え、愛美ちゃん? あぁ、彼女は私が気に入っていたキャラクターなのでそれなりに。
『敬語』『基本大人しい』『非力』を中心に彼女の行動を書きました。
いかがだったでしょうか? 頑張って書いたけどまともな文章になってるかな?(不安
まぁぼちぼち書いていく方針です、不定期更新ですがよろしくお願い申し上げます。