これが通常の投稿ペースでないことをご理解ください、高速は最初だけ。
相変わらず手探りな感じで話は進んでいますが、まぁ頑張りたいと思います。
おはよう、今日も平凡目指して頑張ろうか。
……って言ってるそばから
マッハ20でかわしながら出席を取る目の前の教師、その顔は余裕の表情。
いやなんとも思ってないというのが正解か? 本人の様子は日常そのもの。
この教師がいる限り、平凡は訪れないだろうなぁ……そう思いながら銃に弾を充填する。
このわけのわからない教師が来てから数日が立った、立ってしまった。
あれから様々なタイミングを狙って銃を撃ったが、当たる気配すらない。
そういえばナイフで狙う子も何人かいたなぁ……まぁ私は体力が無いから無理だけど。
「新木田蕾姫さん!」「はい!」
「おぉ! 新木田さん今日は良い返事ですね、先生嬉しいですよ!」
「誰のせいでこうなったと思ってるのさ! 毎度ヘッドホン取り上げるせいだ!!」
「ヌルフフフ、元気なのは良い事ですよ? 狭間綺羅々さん!」
そう、私が返事しないでスルーさせようと企む度にヘッドホンを外してきたのだこのタコは!
最初はプライドもあって無視していた、絶対返事なんかしてやるもんかって。
でも流石に曲を教師の歌う演歌に入れ替えられたら……これには私も折れた。
元に戻してくれはしたが、もうあんな音痴な歌を聞きたくはない。
ホント腹立つ! こうなったら維持でも1発は当ててやる!! 球切れになるまでくらえ!!
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「にっ、新木田さん……大丈夫ですか?」
「結局一発も当たらなかったァ……早すぎるよ、反則だあんなの!」
「恐ろしい位にぶっ放してたな、追加分の弾も使い切ったのお前だけだぜ?」
結局、昼休みが終わっても当たることは無かった。 今は5時間目前だ。
斜め前の席にいる長い髪の男子が、ぐったりした私を見て笑っている。
バカにしている様子は無さそうで嫌な気分になるような印象は無い。
ほほえましいって思われている? どっちにしろ、笑わせておけばいいか。
アワアワと焦りながら眼鏡の子は私の事を気遣ってくれている。
それなりに周囲の話を聞いたところによると……多分、彼女の名前は
やたら特殊な私の名前を覚えてくれているんだ、私も覚えなきゃ。
「そういやいつもスケッチブックになんか描いてるな、下書き?」
「え? あ、うん。 美術が好きだから、暇つぶしに描いてる」
「新木田さんは絵を描くのが好きみたいなんですよ、しかも上手なんです!」
「宿題のプリントに落書きする始末だけどね、特にイカ」
「へぇ、奇遇だな! 俺もそういうの得意な方なんだぜ」
……え、意外だな。 5教科以外を得意分野にしてる人、私意外にこの学校にいたんだ。
『話を聞かなきゃ』、そう思ってヘッドホンのスイッチを切った。
実は周りの声が雑音になってうるさかったから、軽く耳に曲を流していたんだ。
曲を聴くのをやめると雑音が耳に入ってきて嫌な気分になったけど、
それと同時に彼の声も聞こえやすくなる……雑音がうるさいけど多少はマシか。
相変わらず奥田さんの声はよく聞こえる、ハキハキとした大きな声。
区切りがハッキリしているから理解しやすいのかな? 明確な理由はわからないな。
まぁ、どっちにしろ話せる状態になったのには変わりない。
「倉橋も美術の成績が高いみたいなんだが、あいつは昆虫しか眼中に無いからな」
「くらはし?」
「
「まぁ、どっちにしろ話せるやつが見つかって良かったぜ。
俺は
「あ、私は初めましてだっけ……私は新木田蕾姫、よろしく」
ちょっとごり押しな気もするけど、雰囲気からして悪い人ではなさそうだ。
さしずめ個人主義かなぁ……まぁ、奥田さんも私も積極的じゃないから攻めはありがたいかも?
ペン回しをしながら話しかけられたけど、内容は次の時間に関すること。
勉強の話ならいいか、奥田さん国語が苦手だから情報を集めるのもいいかな。
「次の時間は国語だっけ?」
「うぅ……国語は、苦手です……」
「えっと予習ノートは……短歌の訳だね、これ位なら大丈夫じゃないの?」
「ってめっちゃビッシリ書いてるなそのノート!?」
「教師の話を聞き流す為ならこの位軽いさ、面倒なのは嫌いなんでね」
「ごめんなさい、わからない所があったら聞いて良いですか?」
「うん! 奥田さん私と席近いし、教えれそうだから大丈夫だよ」
「お? じゃあ俺の時も頼もうかな!」
「あ、ハイ。 菅谷さんもどうぞ」
「反応薄っ!? ……まぁ、引き受けてくれてありがとよ」
教えると言っても、予習した内容が書いてあるノートを2人に見せるだけ。
このよくわからない自己中な人はともかく、奥田さんが助かるなら万々歳。
一応確認って事で教科書を開く、今日やると思う範囲を確認しておこう。
「今日やる短歌は教科書ペーg「よっしゃ!! 頼んだぜ渚!!」ってうるさっ!?」
でかい声が聞こえたかと思えば、びりっと頭が痛くなった。
声がした方を見れば、そこでは男子が何人かがたむろっている。
「……あれ、新木田さんどうしました?」
「き、急に誰かが大声を……頭痛いからちょっと待って」
「もしかして、寺坂か? あいつには気をつけた方が良いぜ、何するかわからねぇ」
「てら、さか?」
「渚のやつ絡まれてんな……暴力はねぇみたいだが、ありゃ災難だ。
席が近いからビックリしたんだな? あいつはなぁ……」
奥田さんが渚と呼ばれる男子生徒を掴む、寺坂という人について説明してくれているけど……
頭が痛いせいか、私には周りの音が全部ぐちゃぐちゃに混ざって聞こえてしまう。
私は『ごめん』と呟いて、ヘッドホンのスイッチを入れた。
小さく鳴る慣れたジャズの音楽、雑音を相殺環境は楽になる。
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結局、予習ノートを見せるだけでちょっとした予習は終わってしまった。
奥田さんはまだわからないところがあったようだけど、
まぁその時になったら教えてあげれば大丈夫でしょう。
おのれ渚と寺坂! 姿わかってないけど、勉強を邪魔したのは許すまじ!!
まぁそんなちょっとした怒りも、またこの教師のせいで吹き飛ぶことになる。
時間になると例の教師が来た、相変わらずの黄色いタコ。
「では、『触手なりけり』という言葉を入れて短歌を作ってみましょう!」
「「「「「また触手かよ!?」」」」」
この教師の無茶ぶりにもそろそろ慣れなきゃいけない、これには思わずため息。
やっぱり、過剰に驚いては勉強にならないから。
始まるのは国語、学ぶ古文は羅列する文字と古き形式が独特の文章を作り出す。
それで今日は短歌の勉強をする順序だったんだけど……また予習が無駄になった。
形式の所は辛うじて役に立つけど、結局の所は自力でやるしかないらしい。
私の前の席にいる奥田さん 、国語が苦手な彼女には致命傷だろう。
とりあえず最初は自分の力で考えよう……おっと、スイッチ切るの忘れてた。
「先生、出来ました」
って早っ!? 始まって何分だ!? もう短歌出来たの!?
国語が得意なのって神崎って女子だったはずだけど……
……いや、あの自己中が渚って言っていた子の持つ短冊は白紙。
変わりに、短冊に隠して特殊素材のナイフを持っていた。
あぁ、暗殺を測っているのか。 そういや私達は依頼をされていたんだった。
どうせかわされて終わりだろう、そう思っていた……
渚は先生とある程度の近さになった後に、持つナイフで飛びかかる。
当然の事のように目の前の教師は受け止める、その顔にはバツのマークが浮かんでいた。
のんきにナイフをハンカチで包んで回収しようとする、生徒の手をつかむ触手は優しい。
「ダメですよ渚君、もっと工夫を」
……問題は、その先。 本当にスイッチを切るタイミングが遅れて良かった。
渚はふわりと教師に抱きつく、その首にかかっていたのは手榴弾。
最後爆破の瞬間まで、渚はただにこやかに微笑んでいた。
……自爆だ。
私がヘッドホンのスイッチ切る前に、別のスイッチが押ささる音がした。
右の方? 見た先にいた寺坂は『しめた!』という感じでニヤリと笑う。
そのスイッチが何のスイッチかを理解する前に、
教室を一瞬照らす眩しい閃光と、鼻をやや刺す火薬の匂い。
周囲からは音、音、音……大量の銃弾がぶつかり、跳ね返る音がする。
沸いた煙に咳き込む、状況は…………どうなった?
「っしゃああぁぁ!!」
「やったぜ! 賞金いただきぃ!!」
「あっはああぁぁ!!」
私から遠めの右隣にいる3人は大喜びしだした、渚の爆発は3人の仕業!?
奥田さんはすっかり腰を抜かしている、この状況はもう短歌どころじゃない。
自己中……自己中じゃわかりずらいか、菅谷創介も驚愕の表情で驚いていた。
「爆発!? こりゃあ、どう考えても芸術どころじゃねぇな」
『芸術は爆発だ』ってか……よし、この 自 己 中 は後ではっ倒そう。
渚とお揃いの髪型の女の子が、怒りを露わにして寺坂を問い詰めた。
他にも彼を責める生徒は多数いるけど、彼女が圧倒的に一番怒っている。
髪型? 二つ結びにしているけど、私と違ってもう少し上の方でとめてある感じかな。
「おい寺坂!!」
「何やったんだお前!!」
「へへっ、こいつも自爆テロは予想してなかったろ!」
「ちょっと! 渚に何持たせたのよ!!」
「なに、死にゃあしねぇよ! 手榴弾つってもただのオモチャだぜ?
まぁ、火薬で威力を何倍にも底上げしてあるけどよ!
爆破した瞬間に3000発の銃弾がすんげぇ早さで飛び散るって寸法よ、
あのわけわからねぇタコも一溜まりもねぇだろうな!」
確かに成功には変わりない、あの近さなら確実に当たっているだろう。
だけど、もっと別の方法があったでしょう!? こんな方法じゃ渚が……!
それもわかっていたのか、寺坂はそのままドヤ顔で話すのを続けた。
「なぁに、人間が死ぬ威力じゃねぇよ! 俺の100億で治療費ぐらい……あ?」
……ん、『あ』? この場面での寺坂の反応が少しおかしい、何かに驚いている?
人が多くて見えないな……前の席の方は結構な残状、焦げたり散らかったりしている。
席を立って人の間を通り抜けた、後には奥田さんと菅谷創介がついて来る。
「あっ、新木田さん! 待って下さい!」
「俺背が高いから前行かなくても見えるんだけど……まぁいいや。
おう寺坂、どした? なんか計算違いでもあったか?」
「……渚のやつ、何でか
「むっ、無傷ですか!?」
「全体にになんかかかってるね、これ……膜?」
黄色がかった半透明の膜、触ってみるとその薄さの割りにはかなり丈夫な物体。
まるで毛布みたいに体全体にかかっていて、めくると無傷の渚が出てきた。
渚は小さなうめき声を上げたかと思うと、ゆっくりと起き上がる。
衝撃による影響は多少はあるけど無事だ、一体何があったんだろう……
「てぇ〜〜らぁ〜〜さぁ〜〜かぁ〜〜……!!」
……ん? これは教師の声? かなり怒っている声だけど、教師はどこにいるんだ?
「えっ、今の声どこから……うわっ!?」
膜を畳んで脇に抱えた後、ふと上を見たけど……まさか
私が驚いて見る先、その目線でクラスメイトのみんなも気がついた。
全身真っ黒で、顔に尋常じゃない量のシワがよった表情……教師は本気で怒ったらしい。
後にこの表情は教師に守られた渚によって、こう呼ばれることになる。
……『ド怒り』と。
「実は先生、月一で脱皮をするんです、脱いだ皮を渚君に被せて守りました。
月一で使える……先生の『奥の手』です。
寺坂! 村松! 吉田! 首謀者は、 君 ら 3 人 だ な ? 」
「っ!? い、いやぁ……」
「なっ、渚が勝手に!」
そう言って、寺坂の友達らしき2人は言い逃れをしようとした。
寺坂は無反応? ……いや、彼も彼で多分怯えている。
首謀者3人が言い訳を終える前に、先生は暴風と共に消え去った。
またマッハ20でどこかに行った? でも、今の状況でどこに?
その答えを見つける前に教師は帰ってきた、腕いっぱいに何かを抱えて。
量が多かったのか1つ溢れる、書いてあった文字は……『寺坂』。
「おっ、俺んちの表札……!?」
それだけじゃない、『潮田』『茅野』『原寿』『前原』……『菅谷』『奥田』『新木田』。
私のに至ってはネジでしっかり止めてあったはずだが、それをわざわざ外した?
全員が全員簡単な建てかけ式というわけにはいかない、
外すのだって絶対時間がかかる物がでてくるはずだ。
それら全部をまとめて、約5秒で……!?
「政府との契約ですから、先生は決して君たちに危害は加えない。
が、しかし……君たちの
次また今のような暗殺を仕掛けて来たら、 君 た ち 以 外 はどうなりますかねぇ?
いや、いっそ君たち以外の全て地球上から消し去ってしまいましょうか?」
奥田さんと自己中含めてみんな怖がったり、怯えたような表情をしている。
確かに怖い、今の先生はとても怖い……でも、ただそれだけ。
しびれを切らした寺坂が叫ぶように声を出した、指さす先はド怒り教師。
「何なんだよてめぇ…… 迷 惑 なんだよ! 勝手に月を爆破したり暗殺を任されたり!
迷惑な奴を迷惑な方法で殺そうとしてなにが悪ぃんだ!!」
「迷惑? とんでもない! 君たちのアイディア自体はすごく良かった!
先生、不覚にも隙をつかれてしまいました…… た だ し !
寺坂君たちは渚君を、渚君は自分を大事にしなかった。 そんな生徒に暗殺をする資格はありません!
人に胸を張って、笑顔でいられる暗殺をしましょう。 君たちは有能なアサシンです!
ですので新木田さん、どうかあなたもナイフを降ろしてください」
「……え?」
教師に触手で手首を捕まれて気がついた……私、ナイフを構えていたんだ。
体力も無いのにナイフだなんて無謀、まぁ銃は弾切れだけど。
……あれ、でも何で構えたんだっけ? 無意識だったのか覚えていない。
何かを聞いて怒ったのかな……あぁ、そうだ
お父さん、咲姫。 私は多分、2人の事が思い浮かんだんだ。
渚と同様にナイフを放される傍ら、奥田さんと自己中が驚いた様子でこっちを見ている。
「あっ、ごめんね! 驚かせちゃった? 知ってる人が傷ついたら嫌だなって、こうなって……」
「だ……大丈夫ですよ、ちょっとビックリしただけです」
「しっかし新木田も無駄に元気なとこがあるんだな! 大人しいかと思ったがイデデデデ!?」
「 う る さ い 自 己 中 ! ! 」
「悪かった、悪かったって! 頼むから髪を引っ張るのをやめてくれ!」
「ふぇっ!? にっ、新木田さん落ち着いてください!」
無駄には余計だ 無 駄 に は ! その引っ張りやすそうな長髪引っ張ってやる!!
……と思っていたけど、ただでさえ力が無いのに男子には敵いっこない。
簡単に長髪を引く手を放されてしまった、まだ私の怒りは収まらない。
髪の毛がダメなら爪を立ててやる! 皮膚をつねってやる!!
あ ぁ も う ! 見るな見るな見るな! そんな微笑ましそうに見るな!!
さっきの雰囲気とは一転して明るい空気になる、渚は先生を見ていた。
どんな事を思っているんだろう? まぁ、今はそんなの関係ない。
ごめん、奥田さん! 自 己 中 覚 悟 ! !
「って俺の呼び方自己中かよ!? もうちょっとマシな呼び方してくれよ!」
「個人主義! 自分勝手! 美術ノッポ!!」
「それじゃ自己中とかわらねぇよ!! イダダダダダ!?」
マッハ20で怒られて、うねる触手で褒められた。
この異常な教育が……僕は、普通に嬉しかった。
この異常な先生は、僕らを正面から見てくれたから。
「新木田さん、その辺にしてあげてください」
「……わかりました、続きはまた今度にします」
「続きあるのかよ!?」
何か考え込むように教師は渚を見ていたが、しばらくして私を止めた。
続けて教師は問う、渚に。
渚を見る目は真剣だ、さっきのド怒りはどこへやら。
「さて、問題です渚君。 先生は殺される気など微塵もありません。
皆さんと来年三月までエンジョイしてから地球を爆破です。
それが嫌なら、君たちはどうしますか?」
問いを投げかけられた渚は拳を握りこんで考えて、そして答えを出した。
「地球を爆破されるその前に、先生を殺します」
「ふむ、それならば今殺してみせなさい。 殺せた者から帰ってよし!
短歌の方も忘れてはいけませんよ、しっかり採点しますからね!」
「「「「「殺せるかああぁぁ!!」」」」」
うへぇ、ちゃっかり短歌の事も覚えてたか! 忘れたと思ったのに。
暗殺はともかく、短歌ァ……今日の帰りは遅くなってしまいそうだ。
みんなで手分けして教室をキレイにしたのなら、それぞれの行動に出た。
ある者は短歌に取り組み、ある者は教師に暗殺を仕向けた。
なんとも自由な放課後、結局全員短歌を書いて帰ったのは教師の力量だろう。
後に渚の為に最も怒った女子、茅野カエデによって名前が決まった。
そういえばこの教師は名乗っていなかった、君たちが決めて良いってそれで良いのか……
『殺せない先生』だから『
あぁ、早く殺してしまいたい。 私の平凡を、日常として成立させるために。
『遠き日の 平凡目指し 先を行く はばむその腕 触手なりけり』
う~~む……書いていて思ったのですが、次回予告って必要ですかね?
いや、私の本筋としている方の小説は次回予告を入れているので
こっちの方も入れようか迷っているのですが……要検討。
主人公は美術に長けているということで、席の近くにいた美術ノッポを巻き込みましたw
まだ確定では無いのですが、この小説の主軸は『新木田蕾姫』『奥田愛美』『菅谷創介』にしようと考えています。
それでは皆様、また次回。
次の時間は……そうだな、E組に『彼』を復帰させようっと。