平凡目指して暗殺教室(更新停止)   作:ハピナ

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今回は赤髪の彼が来ます、序盤の彼は嫌は予感しかしない……

愛美ちゃんと菅谷の小ネタは積極的に拾う方針です、他キャラも拾いますが。

まぁ2人はこの小説の主軸ですからね、目立たせない訳がない。

そんな感じで、今回の前書きは手抜きで終わるonz

それでは、本編をお楽しみ下さい。



(3)悪魔の時間

おはよう、今はこの前と同じく国語を受けている。

 

 

今回は前のような触手をお題にしたような無茶ぶりはない、教科書の分を分析だ。

 

昨晩の予習が役に立つ、今日は楽して授業を凌げそうだ。 やったね!

 

今日はジャズドラムが印象的なのを聞いている、たまには変わった曲も良い。

 

 

「ごめんなさい、わからないところがのですが……わかりますか?」

 

「ん、もしかしてさっきのページのとこ? 会話はあれだからヒント書き込んであげる」

 

「えっ!? そんな、新木田さんに手間をかけるような事を」

 

「いいよいいよ、私だって理科の時お世話になっているもの」

 

「毎回大したこと無いのですが……」

 

「いやいやあの化学式はわかんないって、ほら先生が気がつく前に」

 

「……はい! ありがとうございます」

 

 

奥田さんとはだいぶ距離が縮まった、こんな感じで前後助け合っている。

 

実は私、計算がダメなんだ……特に数学になったらもうボロボロ。

あ、図形なら大丈夫だよ。 計算大変だけど、解きやすいんだ。

 

理科も生物学は強いけど科学は弱いというなんとも微妙な感じ。 化学式がダメ。

 

私は文系、理数系は得意と不得意が混じってゴタゴタ。

その辺はまぁ、毎回予習で補っている。

 

ある意味奥田さんと逆とも言えるかな、理数系の彼女と組んだのは正解。

 

相変わらず彼女の声はよく聞こえる、最近では会話も楽しめるようになったのが良い成長。

 

 

え、菅谷? 自己中って呼ぶのはさすがにやめたよ、ムカついたらたまに言うけど。

 

……って!? あいつノートに落書きどころか 絵 描いてるよ!

 

殺せんせーの絵? うわ、地味に似てるのがなんか腹立つな。

 

授業中に絵を描くって、さすがに私でもやらないよ?

 

適当なページ破って丸めて投げつけるか、ほら! さっさと勉強に集中して

 

 

……投げた瞬間、また一瞬の風。 殺せんせーのマッハ20だ。

 

気がつけば、菅谷のノートと私の投げた紙くずが無い。

 

してやられたァ……! 教壇に戻った先生は私の捨てたノートのページを広げている!

 

 

「菅谷君!!」

 

「っ!?」

 

「……惜しい!」

 

 

ほら! やっぱり叱られ……え、惜しいって? 何で!?

 

 

「先生はもっと、シュっと塩顔ですよ」

 

「 何 処 が ! ? 」

 

「それと新木田さん、前文の解釈はこのようにした方がわかりやすいですよ」

 

「……ゴミだったのにわざわざありがとうございます」

 

「新木田でも叱られる事ってあるんだな」

 

「うっ、うるさい美術ノッポ!! 自分の事を棚に上げるな!!」

 

 

返されたノートの切れ端は何故かくしゃくしゃにしたしわがほとんど無かった。

 

殺せんせー曰くせっかく書いたのに持ったいないから、

マッハで紙のシワを伸ばしたのだとか……チートですかちょっと。

 

ちなみに、ツッコミを入れたのは前原陽斗。 前の席の人、ツッコミ多量できっと苦労人。

 

そんな時にチャイムが鳴った、キリが良いところで授業も終わる。

 

 

「今日の授業はここまで、次回までに配布したプリントを予習しておくように!」

 

 

殺せんせーは教室を後にする、休み時間は一端の脱力だ。

 

いつもなら次の授業の内容分の予習ノートを見直すけど、今日は違う。

 

何故って? あの 地 獄 の 教 科 が待ち受けているからだ!

 

 

「うへぇ……次は体育だァ……」

 

「そういや次は『体育』だな、大丈夫か新木田?」

 

「私は大丈夫だと思います、新木田さんは運動神経がありますから」

 

「圧倒的体力不足だけどね……その辺が致命的」

 

「とにかく行こうぜ、次の授業の為にジャージに着替えなきゃいけねぇ」

 

 

菅谷が親指で指差す先、生徒たちが着替えの為に移動を開始していた。

 

とりあえず机の上の荷物を片付けて、奥田さんを連れ出した。

 

あぁ、ヘッドホンをキツめにしておくのを忘れないようにしなきゃ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「「「「「いち! にっ! さんっ! しっ!」」」」」

 

「ナイフを八方向から正確に振れるように!」

 

「「「「「ごー! ろく! しち! はち!」」」」」

 

 

ここは屋外、ジャージ姿の私たちを涼しげな朝が出迎えた。

 

……で、なんだこのナイフを振るだけの単純作業? マッハ20の球技は何処へやら。

 

まぁついて行けもしない相手に付き合わされて無駄に走り回るよりは、

その場に留まって決まった法則に従ってナイフを降ってる方が多少は楽かな。

 

『なな』の言葉を飲み込んで、周りと一緒に順繰りの数字を叫ぶ。

 

 

全体を指導しながら見守る上着を脱いだスーツの男性、彼が体育を担当している。

 

……え、殺せんせー? 扇子の風を浴びながら、授業の様子を見守っているよ。

 

名前は特殊だったから覚えてる、先生の名前は烏間惟臣(からすまただおみ)

 

殺せんせーを監視するために、防衛省特務部って所から派遣された元軍人の先生だ。

 

 

「晴れ渡る晴天の空、響き渡る生徒たちの声。 良いですねぇ」

 

「今日から体育は俺が受け持たせてもらう、貴様のは無茶苦茶だったからな」

 

「無茶苦茶とは失礼な!? でもまぁ、それで構いませんよ」

 

「……ところで、彼女のヘッドホンは本当に外す事を強要しなくて良いんだな?」

 

「えぇ、そうして下さい。 新木田さんもその方が落ち着くようですし」

 

 

……うん、そうなんだよ! 何故か私のヘッドホン許してくれたんだ!

 

体育だから危ないし外せって言われるかと思ったけど、これはかなり嬉しい。

 

まぁさすがにこの状況でジャズは聞かないけどね、今聞いてるのは川のせせらぎ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「では、今日の授業はここまで!」

 

「「「「「ありがとうございましたぁ」」」」」

 

 

しばらくして体育終了の合図、私は息を大きく吐いて背伸びをした。

つ、か、れ、たァ……! やっぱり私には体力が無いや!

 

暇つぶしとばかりに、持っていたナイフを軽く引いてびよんと弾く。

ナイフと言っても特別製、攻撃出来るのは殺せんせーだけ。

 

よし、実験ついでに投げてやろう! 殺せんせー狙って振りかぶり

 

 

「カルマ君! 帰ってきたんだ」

 

 

……ん? かるま? カルマって確か、暴力沙汰で停学したって言う子かな。

あれ、漢字どう書くんだっけ?

 

ってしまった、殺せんせーこっちに感づいた……今投げても無駄か。

 

彼を呼んだのは渚だった、渚が見る先でカルマと呼ばれる生徒がいる。

 

紙パックのジュースを片手に、片手をポケットに突っ込んで授業風景を眺めていた。

 

 

「よー、渚君……久しぶり」

 

 

どうやら渚の知り合いらしい、というか雰囲気からして友達?

よくわからないけど、仲が良いのには変わりないかな。

 

カルマを知らない生徒もいたらしく、茅野カエデが渚に尋ねた。

 

 

「ねぇ渚、彼って誰なの?」

 

赤羽(あかばね)(カルマ)君、僕の昔からの友達だよ。でもカルマ君、君は確か停学になっていたんじゃ……」

 

「最近になってようやく停学から解放されたんでね、面白そうな子もいるじゃん」

 

 

……まぁ、目線からして私だろうな。 体育にヘッドホン着けてるなんて普通はあり得ない。

 

不自然な事に制服だけど上着が制服じゃない、体育なのに授業を受ける気あるのだろうか?

面白そうな子って見た目的に人の事言えるかこの!

 

細かい事は気にせずに殺せんせーは彼を出迎えに行った、カルマも階段を降りてやってくる。

 

 

「へぇ~~! あれが噂の殺せんせー? すっげ、ホントにタコみたいだ」

 

「赤羽カルマ君、ですね? 今日から停学明けと聞いてましたが、初日から遅刻はいけませんねぇ?」

 

 

それを聞いてカルマはにへらと笑った、対する殺せんせーの表情は×。

 

 

「生活のリズム戻らなくてさ、下の名前で気安く呼んでよ」

 

 

表情は変わらないが明る気な雰囲気に言葉、握手とばかりに手を差し出す。

 

 

「とりあえず、よろしく! 先生」

 

「こちらこそ、楽しい1年にしていきましょう」

 

 

そんな感じで2人は握手をした……が、先生の手が 握 り つ ぶ さ れ て 弾ける。

 

イチゴオレを投げ捨て仕込みナイフを出してそのまま、

流れるような動作で殺せんせーに襲いかかった!

 

それでもマッハ20にスピードは追いつかない、殺せんせーはかわせたけどかなり距離を離す。

 

 

「……ぁ、握力強っ!?」

 

「いやさすがにそれはねぇだろ」

 

「じゃあ、一体何が……!?」

 

 

……やっぱりそれは無いか、不覚にも菅谷にツッコまれてしまった。

 

奥田さんも今の状況を飲み込むのに必死なようだ、他のみんなもほぼ同様。

 

完全に彼のペース、口調が変われど言葉は続く。

 

 

「へぇ~~……ホントに早いし、ホントに効くんだ、このナイフ。

細かく切って、手のひらに張っ付けてみたんだけど。

 

けどさぁ先生、こんな単純な『手』に引っかかるとか……しかも、

そんなところまでとびのくなんて、ビビりすぎじゃね?」

 

 

殺せんせーは何も言わない……いや言えない、それは初めて負ったダメージ。

 

……そう、()()()だ。 殺せんせーに傷を負わせた人は。

 

みんなが驚愕の表情で事態を見つめる中、静かにカルマは歩み寄る。

 

 

「殺せないから殺せんせーって聞いてたけど……あッれエ?

先生もしかして チ ョ ロ い ひ と ?」

 

 

言い返せない殺せんせーは下を向いたまま、烈火のごとく顔を赤くした。

 

比喩表現とかじゃない、血管(?)を浮き上がらせ本当にトマトみたいに赤い。

 

結局殺せんせーを一方的にかつ散々おちょくって、カルマはE組の教室に行ってしまった。

 

 

「……って、ああぁぁ!? 次の時間小テストだ! 化学式暗記!!

ごめん、奥田さんわからないとこ

教えて!」

 

「え? きゃっ!? わ、わかりましたからそんなに引っ張らないで下さい!」

 

「あの状況見ておいてまだ何か考える余裕があんのか……

まぁ、俺も理科は苦手だし恩恵にあやかりますか。

お〜〜い! そんな焦らなくてもまだ時間あるだろ!」

 

 

奥田さんの手を引いて古校舎へと急ぐ、赤髪の彼を追い抜いて。

 

何か菅谷もついて来てるけど、まぁそこまで深く気にする必要は無いか。

 

カルマが見てる? 知らない! 今は早く着替えて小テストに備えるのが優先事項だ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

5時間目は奥田さんが得意な時間だ、様々な分野の化学が詰まった理科の時間。

 

何とか予習は間に合った、所々抜け落ちてはいるけど良い点は採れる。

 

なんだかんだ言って充実した時間だ……()()()を除いてはだけど。

 

 

「殺せんせー何やってるんだ?」

 

「さぁ……『壁パン』じゃない?」

 

 

前の席の生徒たちがひそひそ話している、確かに殺せんせーは壁と突いていた。

 

ぷよん、ぷよんと間抜けな音を立てながらだ。 触手が柔らかいから成立していない。

 

テスト中くらいは外していようと思ったけど……全く、気が散る。

 

机の横にかけていたヘッドホンを手にして頭に装着、付けてるだけでもだいぶ違う。

 

 

「あぁんもう! ブニョンブニョンうるさいよ! 小テスト中でしょ!?」

 

「こっ、これは失礼!」

 

 

しびれを切らした女子が殺せんせーに怒ることで、間抜けな音はやっと止まった。

 

やれやれ、やっと集中してテストに励むことが出来る。

 

そう思ってヘッドホンに1度は手をかけたが……やっぱりやめた。

 

今度は右隣が騒がしい、やる気の無い寺坂組が彼を弄っているのだ。

 

……うん、そうなんだよ。 薄々こうなるだろうなって思ってはいたけど、

カルマの席は私の1つ右、何か既に嫌な予感しかしない。

 

 

「よおカルマぁ! 大丈夫か? あのバケモン怒らせちまってよぉ!」

 

「どうなってもしらねーぞ!」

 

「またおうちにこもってたほうがいいんじゃなぁ~~いん?」

 

 

相変わらず寺坂の取り巻きの言う事は悪質だ、寺坂の言葉が優しく聞こえる。

それでもカルマはその程度じゃ何とも思わないらしく、逆に煽って来た。

 

 

「殺されかけたら怒るの当たり前じゃん寺坂、

しくじってちびっちゃった時の 誰 か と違ってさ?」

 

「なっ……!? ちびってねぇよ! テメェーケンカ売ってんのかぁ!?」

 

「こらそこ! テスト中に大きな音立てない!」

 

 

『いやあんたの触手もうるさいよ』……カルマはそう言い足そうな顔。

カンニングと見なされると言われても、彼は余裕綽々なままだ。

 

むしろよりビビっていたのは寺坂の取り巻きっぽいけど、今は関係無いか。

 

 

「ごめんごめん殺せんせー! 俺もう終わったからさ、()()()()()食って静かにしてるわ」

 

 

やっと本当に静かになるのか……バニラじゃないのが気に入らないが、まぁ良しとしよう。

 

なんだかんだ言って甘党なのか、彼とは食の面で気が合いそう。

 

さて、小テストの問題も半分切った。 残すは合成と分解の式、覚えた通りに内容を書k

 

 

「そっ、それは!? 昨日先生がイタリア行って買ったやつ!!」

 

 

……だからさぁ? 今小テスト中だってば! しかもそれ殺せんせーのなの!?

 

そう思ったのは私だけじゃないと思う、勤務中に何を買ってるんだこの先生……

 

 

「あぁごめん。 職員室で冷やしてあったからさぁ」

 

「ごっ、ごめんじゃ済みません! 溶けないようにわざわざ寒い成層圏を飛んで来たのに!」

 

「へぇ〜〜……で、どうすんの? 殴る?」

 

 

そう言ってジェラートを一舐め、殺せんせーも完全に舐め切る。

 

 

「殴りません、残りを先生が舐めるだけです! ペロペロと」

 

 

食べかけでも食べたいのね……そう思った時、今度は先生の足が弾けた。

 

黄色い汁が周囲に散らばる、既に小テストを終えた奥田さんも真っ青になる。

 

……うん、私も近いし後で雑巾とかで近辺を拭いてあげよう。

床が溶けた殺せんせーの足でぐちゃぐちゃだ。

 

殺せんせーの足元を見ると、ピンクの弾が大量に転がっている。

 

 

「……っ!? 対せんせーBB弾!」

 

 

出来た隙を狙ってカルマは何発かBB弾を打ったが、これも当たる事はない。

 

意地悪そうに笑ったのなら、また殺せんせーに言葉を投げかける。

 

……カルマが喋る度、その言葉は段々と狂気を帯びていく。

 

 

「っははは! まぁ〜〜た引っかかった!

 

何度でもこういう手使うよ、授業の邪魔とか関係ないし?

 

それが嫌なら、俺でも他の誰でも殺せば良い。

 

でもその瞬間から……」

 

 

殺せんせーが一瞬驚いたかと思えば、ぐちゃりとジェラートが押し付けられた。

痛めつけるかのように、ぐりぐりと押し付けている。

 

 

「もう誰もあんたを先生とは見てくれない……ただの人殺しの化物(モンスター)さ」

 

 

ぼとりとカルマの手から落ちる菓子……それを見届け見上げたなら、カルマの目は狂気的。

 

 

「あんたという『先生』は、俺に殺された事になる……!」

 

 

今までに無く湧き出る狂気、狂気、狂気。 小テストなんて空気じゃない!

 

一部の化学式が、私の頭から抜け落ちた。

 

 

「はいテスト、多分全問正解」

 

 

勝手に席を立って先生に小テストを投げるカルマ、確かに内容は全部書いてある。

 

……え、カンニング? し な い よ ! ?

 

 

「じゃね、先生。 明日も遊ぼうね」

 

 

……凍りついたままの空気、先生は無言で服についたジェラートを拭き取った。

 

これから私の近辺は毎日あの調子なのか? 先が思いやられて不安感しかない。

 

とにかく小テストを終わらせよう、若干忘れちゃったけど多少は大丈b

 

 

「ったくよぉ、何なんだあいつ!? 自分勝手にも程あるぜ!?」

 

 

……寺坂、 だ か ら さ ?

 

 

「 う る さ い ! ! あんたいい加減にしなよ! 小テストくらい静かにして!!」

 

「っ……何だよ新木田、静かにすりゃ良いんだろ」

 

 

……限界、だったのかな? 気がつけば感情が爆発、指を指して立ち上がっていた。

周りが驚いた顔で私の方を見た? ごめん、そこまで気が回らない。

 

また頭がびりびりと痛む、痛い、痛い……ヘッドホンを使いたいけど今はテスト中。

 

うるさいのが嫌になったとはいえ……情けない、私が一番うるさいじゃん。

 

座って向かうはテスト用紙、覚えてない所も全部埋めなきゃ。

 

 

やっとテスト用紙を全部埋め終わったなら、私は机の上に突っ伏した。

 

……あぁ~~あ、色々あり過ぎて頭痛が長引いてる。

こんな悪い意味で騒がしいのは久々だ、気分が悪い。

 

チャイムが終わるまで耐えよう……そう思った時だった。

 

 

()()()()()()()()()、あれ? 私ヘッドホンのスイッチ入れたっけ?

 

 

「小テストを提出した後は自習とします、他の人の邪魔にならないよう注意して下さい」

 

 

そう言って、殺せんせーは私から解き終わった小テストを回収する。

 

触手で私のヘッドホンを操作したかと思えば、流れてくるのは一番好きな曲。

 

突っ伏した顔を上げれば、そこには殺せんせーがいた。

 

 

「ですので、新木田さんの音楽鑑賞は大丈夫ですね」

 

 

奥田さんの小テストも回収して、殺せんせーは教壇に戻って行った。

 

……なんで、この曲が一番好きだってわかったんだろう?

今私の耳に流れている曲は()()()()()()()()だ。

 

効力も圧倒的、さっきまでひどかった頭痛が癒えていく……

 

小テストを回収された奥田さんは、私の事を見て安心したような表情を見せる。

 

え、菅谷? まだやってるよ、結局時間ギリギリまで小テストと戦ったんだ。

なんだかんだ言って菅谷も理科は苦手だからね、私と違って全般だけど。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

さて、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。 だけどすぐには帰らない。

 

近辺の床を掃除しよう、まずは散らばったBB弾を回収する。

 

奥田さんが雑巾を手に取ったなら、殺せんせーはマッハでバケツに水を組んで来た。

 

菅谷も一応は手伝ってくれた。 その顔を見る限り、あまり上手くいかなかったみたい。

 

BB弾は小さな巾着にでも集める。 後で洗って、持ち主のカルマに返そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後の上空、マッハ20で殺せんせーは飛んでいる。

 

飛びながら小テストの採点をしていたらしく、その触手には小テストの束。

 

最初に採点したのは出席番号1番、全問正解の花丸100点。

 

 

「全く、彼のおかげでジェラートの買い直しです。

 

頭が良く……手強い生徒だが、彼の言うとおり、

教師を続ける為には殺すことも傷つけることも許されない。

 

さあて、どう片付けますかねぇ……」

 

 

その顔に負の感情なんて見あたらない、本心はまだ余裕があったのか。

 

相変わらずニヤリとした顔で、元々早いそのスピードを速めていった。

 

明日はどうしようか? 例えるなら、そんな感じで楽しみにしているような様子。

 

 

私の小テストの点数は何点だろうか? それは明日にならないとわからない。

 

先が思いやられるけど、それでも成績と世界の為に登校しなくちゃ。

 

もう、明日からどうしよう……え、何で悩んでいるのかって?

 

そりゃあ、E組に停学明けのいたずら心が豊富な『悪魔』が降臨したんだ。

 

その住処は私の席の隣……これから先、何波乱も起こすに違いない。

彼をどうにかしない限り、私の目指す平凡なんて夢のまた夢だ。




……オッカナイヨゥ赤羽カルマ、原作を見直したけどやっぱり怖い。

彼の場合、まずは精神から殺そうとして来ますからね。
殺せんせーの場合、『先生』という精神を殺しにかかっている。

懲りずにまだ何がしようと企んでますね、この分だと(白目

長くなってしまったのでカルマ編は分割しました、手入れは次回より開始です。

それでは皆様、また次回。 平凡は当分無いでしょう……泣くなよ蕾姫(´・ω・`)
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