最後に、この作品の登場人物は各種作品の主役級が多数出てきますが、その殆どは軽く死にますので宜しくお願いします。(本当に塵や芥の様に)
まあ、この話数と暫くは大丈夫ですよ。
あと、各種作品の空想兵器やトンデモ兵器は全く出ません。現実感を出したいので、ただ、本当に一部のモノは出ますよ。(まあ、破壊されたり、沈められたりしますが)
ではよろしくお願いします。
1996年6月23日 日本国国防省中央情報司令部
「巨大物体、以前速度進路共に変わらず。現在。月軌道上まで接近第二次地球防衛陣地まであと50宇宙キロ。宇宙機雷ライトンR30マイン機雷原接触まで残り2.5時間程です。また同時刻に地球軌道上の降下予想ポイント内に日欧合計100基のVシリーズ要撃衛星からの高出力レーザー照射を開始し、この物体を破砕後、破砕した物体の内、地球に降下する破片の内、我が国に落ちる可能性と被害を齎す物のみ限定で、日本周辺海域に待機した潜水艦及び地上発射器から隕石迎撃ミサイルAZ1996を使用します。まあ、最悪我が国のみでも十分に自給自足体制を取っていますので大丈夫でしょう。欧州方面にも我が国と共同で開発配備した。AZ1996が十分に行き渡っていますのでそちらは、欧州方面軍司令部が対策する手筈になっています」
「そうかなら我々は、まず今の現状の打破に全力を注ごう。それで[例]の物の搬入状況は?」
「は、情報省及び国防省の一部の上層部のみが知らされていますが、現在[例]の物は、超大型ステルス特務艦『妖光』に搬入済みです。また、一時的に其方の方で研究を続けるそうです」
「そうか。なら安心だな」
と言うと中央指令部内の中央大画面に映った衛星カメラの映像を見た。それには画面一杯に巨大な物体が写っていたが、全体像が判らないほど巨大であった。そして遂に目標は、大量に散布敷設されたライトンR30マイン機雷原に接触した。このライトンR30マイン機雷は元々欧州の科学者達が開発した新型爆薬であった。その爆薬は実験場は元より当初の予定よりも強大且つ甚大な被害を周辺にまき散らした。結果、地上での運用はすぐさま淘汰されこの研究も廃棄される予定であったが、その場に招待された日本側の提案により地球の衛星軌道上よりも少し外側に配置し、地球に接近する隕石等にぶつけ消滅させる方法を提案。それが実を結び。第一次地球防衛兵器として日の目を見た。その後、この地球防衛兵器は様々な形で進化発展改良が繰り返されて配備装備されていった。
「目標、機雷原に接触します。接触まで3,2,今」
すると、偵察衛星から映像から宇宙空間の漆黒の闇の中無数の連続した小爆発が続いた。そして、それとほぼ同時刻に最終地球防衛陣である地球の静止軌道上に多数展開配備された原子力要撃高出力重レーザー砲衛星Vシリーズから連装もしくは3連装砲塔から内部で生成圧縮された超高密度フッ化三重水素レーザーを最大出力で、ライトンR30マイン機雷原の爆発地点に同時投射した。
この攻撃により目標は破壊され、小さな破片に散らばった。
はずだった。
「目標健在。目標に目立った外傷なし。速度進路変わらず。地球降下コースに誤差無し」
「馬鹿な。有り得ないあれだけの攻撃と威力を集中投射したのだぞ。50㎞級の隕石すら破片すら残さず消し飛ぶ計算だったはずだ。それがなぜ?」
と室内に居た全員が自分の足場が崩れる絶望を味わっていると、その中に僅かだが其の絶望に耐え切り、この物体の大きさ等を再計算し始めた。すると、
「長官。この物体の大きさと質量等を再計算した所。全長凡そ1,980㎞程あります。また質量は凡そ地球の5分の4程ある事が判りました」
「な、何だと!そんな巨大な物体だと言うのか」
「はい。我々が再計算した所その様な結果になりました。更にこの物体は僅かながら内部で高エネルギー反応が多数確認されました」
「ばかな」
と言うと室内はしんと静まり返った。
「すぐさま、宮内庁に避難を要請。天皇皇后両陛下には、至急避難を上奏せよ」
「お言葉ですが、この物体が地球にぶつかった場合。地球は壊滅的被害を受け。最悪、地球自身が消滅する可能性の方が高いです」
「分かっているが、しかし...」
「国民にはまだ知らせない方が良いですね」
「なぜかね」
「もし、知らせた場合。地球が終わる前に日本の根元が消えますよ」
「・・・・解った。このことはまだ、国民には知らせない方が良いな」
「はい。ですから。陛下、総理以下我々のみ極秘情報として共有しましょう」
「仕方が無いな」
「そういえば、このことは世界各国には分かっているか?」
「勿論もう知っているでしょうが、各国とも我々と同じ結論に達しているでしょう」
と言うと、室内は又もしんと静まり返り一人又一人と無言で室内から外に出て行った。出て行く都度、僅かに空気が小さな対流を作り、後は室内に設置した無数のパソコン等からの電子音と信号光のみだった。
そして、中央モニターの横に設置したカウント時計が残り70時間20分41秒を切った。
そして、60時間を切った時にその情報が新たに国内外の天文学研究所及び各種地球防衛衛星等から新たに情報が上がった。その情報はすぐさま、情報省と国防省のそれぞれの長官に知らされ、国防省の中央情報室に懐疑と相談等が協議された。
「何だと、あの巨大物体が速度を落としているのだと?」
「は、我が国のみならず、各国政府とその情報局、天文台等からかき集められた情報を分析した結果同じような結果になりました」
「それでその巨大物体は今どこに居るんだ?」
「は、最新の情報を統合再計算した所、現在 地球‐月 間のほぼ中央に位置しています」
「どういう事だ?普通にはあり得ない現象だが」
「ええ、我々はもとより世界各国でも密かに混乱状態が続いていると現地諜報員からの連絡があります」
「そうか...」
と国防省長官は目線を宙に浮かせ、少しの間意見を述べようとした所。突如入室してきた職員が息を切らせ、目を血走らせる形相で入室してきた。
「長官!。我が国の観測衛星からの緊急信号を受信。それによると、この物体から多数の小型物体が分裂したとの報告です。ただ、分離した物体の直径は凡そ75キロ程だそうです」
「な、何だと。それで分裂した物体の数は、現在確認できただけで凡そ1,000から2,000個だそうです」
「そんなに分裂したのか」
「はい、現在国防省の所有する全要撃衛星の次弾まで凡そ30分を要するとの事です。その為、この分裂体に対して現在宇宙空間での迎撃は難しいとの判断です。また、目標に向けての対隕石迎撃ミサイル等も何らかの電子通信能力が一時的にマヒしている為に此方も使用不能です。現在復旧作業中ですが、もう無理でしょう。分離した分裂体はおよそ10時間以内に地球の大気圏に突入するとの情報です。最初の着弾地は中東アラビア半島沖との報告です」
「そうか、もう我々には残された手はないのか」
「残念ながら…」
「それなら至急総理大臣宅に連絡を『最早時期は逸した』と」
「了解しました。また皇室によると、両陛下とも避難を拒否したとの報告です」
「それはならん。絶対にだ!例えどんな事があっても避難させよ。無理にでもだ。責任は私がすべて負う」
「了解しました」
と言うと部下は足早に部屋から出て行った。そして、残された皆の中からどこか懐かしい口笛とすすり泣く声だけが木霊した。
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