後、『インデペンデンスデイ リサージェンス』の公開おめでとうございます。
面白かったですが、なんで中国が目立っているのが気に食わなかった。日本でいいじゃん。と思いました。それにしても、この作品の評価が今一つなのはなぜだろう。まあ、あまり気にしないけど。これからも頑張ろう。あと、この作品が終わるまでほかの投稿作品には手につけないようにします。理由として、これから一つの事に集中した方がいいのではと思ったからです。
前書きが長くなりましたがこれからもよろしくお願いします。後、やっと主役の殆んどが出揃いました。
アラビア沖 50キロ海上 日本国防海軍所属 潜水艦『こうてん級水中作戦支援潜水艦 20番艦 けいてん』
一時的な水上航行から速やかに潜行した一隻の潜水艦の艦内では乗員が慌しく狭い通路を駆け抜けながら、指令所に並列して設けられた情報統括室内に設置された外部赤外線モニター映像が速いスピード超高熱体を感知した。それを見た艦長と副長及び参謀が速やかに暗号文を国防省国防海軍本部情報室に送った。情報室に上げられた暗号文と画像ファイル等は速やかに首相官邸内に送られた。
首相官邸内中央情報室
「国防海軍潜水艦艦隊所属『けいてん』から報告。『現在アラビア海沖50キロ海域。上空凡そ15000キロ上空から超高熱反応体補足。毎時約3000キロの速度で東方面に進行中』だそうです」
「これで45ヶ所目か」
「はい。最初の報告はロシア連邦内の諜報員からの情報ですね」
「ああ。次に欧州方面にも同盟国側の情報が入り、次に旧アメリカ合衆国内における諜報員の報告等でそして現在アフリカ及び中東、南アジア等から情報が続々と入ってきているが、現在の所多分正体は、あの地球‐月間に停滞している巨大物体からの降下物だと言う事以外は分からないが、その物体だろうという認識で良いと思うが…」
「そういえば、総理は何処に?」
「ああ、総理なら現在国会内で議論中だが、そろそろ、『例の法案とその実行に移るそうだ』ただ、家の馬鹿ども議員共が騒ぎそうだが、まあ大丈夫だろう」
「長官!新たな落下物が大気圏に突入しました。落下場所は東京湾直上です」
「何だと、すぐに総理に連絡を」
「了解!」
「いよいよ。我々の国土まで来るのか」
「長官。現在浜松と千葉の航空基地所属の早期警戒機2機が未確認物体の調査に向かいました」
「長官。総理が到着しました」
「総理!」
「ああ、其のままの態勢で良い。それで状況は、国防長官?」
「長官。此処は私が」
と言うと国防長官より少し低い身長の白髪の男性が士道総理の前に立つと、見事な空軍式の敬礼をすると、総理も答礼を返した。
「総理。現在我が国防空軍が保有するニムロット2機が目標空域に向かっています。そろそろ機体搭載レーダー圏内に入りますので少々お待ちください」
「判りました。では後程、統合幕僚長官」
「ええ。良いですよ」
東京湾沖上空12,000m
分厚い雲海が広がり、視界がほぼゼロの中、一匹の白鯨が空を悠々と泳いでいた。クジラの名は『BAE ニムロッドJ』という名の白鯨である。
『クジラ01よりサクラへ現在高度10,000メートル。視界明度1又は2。分厚い雲海の為ほぼ視界不明瞭また此方の機器の機能が何らかの障害が発生した為に機能せず』
『サクラよりクジラ01へ了解。其のまま索敵を続けたまえ』
『了解』
と総理官邸内に設けられた特別室内からリアルタイムで通信されていた。
「総理。現在 [クジラ01]が東京湾内上空で待機中です。また[クジラ02]がまもなく東京湾沖上空に到達します」
「分かった。では[クジラ02]を呼び出してくれ。現在の状況を少しでも知りたい」
「判りました。速やかに連絡を取ります」
『此方サクラ、クジラ02現在地を報告せよ』
『・・・・・・・・・・』
『どうした返信せよ。クジラ02」
『・・・・・・・・・・』
「どうしたんだ?」
「通信が出来ません」
「何だと?」
「クジラ02の最終シグナル発生地点は母島から北方向のこの辺りです」
と言うと中央情報室に設けられていた巨大モニターに現在位置を投影させた。それとほぼ同時に中央情報室に咳を切って駈け込んで来た若い職員が手に握りしめた暗号電文を持ちながら駈け込んで来た。
「総理!全欧州及びオセアニア地域から巨大な燃え盛る雲が多数発見したとの報告が上がって来ています。更に報告によれば、一部が日本の太平洋沿岸島嶼地方及び漁場場で操業中の漁船上でも多数確認できたとの報告もあります」
「なんだと!」
と突然の驚愕する報告に右往左往する職員を尻目に士道と一部職員関係者はとても冷静だった。
「皆、落ち着きたまえ」
と静かだが力強い声で騒然とする室内を一括した士道は速やかに次の一手を打ち込んだ。
「国防長官。日本国総理大臣として命じます。全国防軍職員の緊急招集と待機及び全装備品の再検査と準起動態勢を。統合幕僚長はその補佐をお願いします。それから、現在連絡の出来る[クジラ01]の呼び出しを」
「「はっ。了解しました」」
「官房長。今から30分以内に国民向けの緊急総理会見を開く。至急準備の程をよろしく頼む」
「判りました。至急準備します」
「簪さん。至急娘を迎えに行ってくれないか」
「すぐ準備して娘さんを迎えに行きますね」
「総理、他の大臣や議員達に対しての閣議は?」
「今はそんな悠長な時ではないので後回しで良いでしょう。今は目の前の事に集中してください。皆さんも宜しいですねでは、皆さん速やかに作業に掛かって下さい」
「総理。[クジラ01]からの連絡が取れました」
「すぐ繋いでくれ」
『此‥1‥現…高‥で‥』
「良く解らないな。もっと感度を上げろ。もう一度だ」
「此方サクラ。もう一度お願いします」
『此方[クジラ01]現在東京湾内高度12,000メートル。現在も雲量8又は9.視界明度及び機内機器の精査不良により観測密度不良。以上』
「サクラ了解。引き続き目視による監視を強化せよ」
『[クジラ01]了解』
通信を終了した[クジラ01]の機内では乗組員による会話が始まった。
「それにしても何ですかね。ここ最近の上の連中は?」
「どういう意味だ」
「いえね。俺の動機に情報室の奴が居てね。それが時々愚痴を零すんですよ。最近いろいろあり過ぎるって」
「そういえばそうだな。月が突然大部分が消滅したりして大変な時に今度は、地球規模での通信電波障害が来るからな」
「そうですね。それで今度は地球侵略ですかね」
「馬鹿!誰がそんな事を企むんだ?」
「えっと、中国とか朝鮮半島の連中とか」
「あんな弱小国家がか。無理だろ。そんな事させる前にウチラの持っている。N2弾頭を雨霰降らしてこの地表から跡形もなく消せば良いだろ」
「そういえばそうですね。なら地球外からじゃないですかね」
「まさか、そんな事。ウチラの地球防衛衛星群が機能しているだろ」
「そうですね。すみません」
「レーダ―及び監視員総員より機長へ やはり駄目ですね。管制レーダー監視レーダー等全部駄目になっています。其方はどうですか」
「機長よりレーダー員総員へ此方も前方捜索レーダー等が完全に沈黙、又前方目視による監視も現在の所雲量過多の為ほぼ不可能。よってこれ以上捜索及び監視は不可能な為高度を13,000に上昇の後に基地に帰還する。副長、『[クジラ01]よりサクラへ 我高度上昇の後任務実行不可能な為帰投する』と報告してくれ」
「了解しました」
その通信は何とか総理官邸内の中央情報室に送ることが出来た。然し其れが[クジラ01]の最後の本格的な通信であった。後に情報公開された通信が以下の通りであった。
「な‥何だ。あれは!…」
「そんな空が…、雲が‥燃えて…」
「うわああああああああああああああああああああああああああ」
此れが、旧総理官邸内の情報室跡地で発見された音声録音であった。
[クジラ01]ことニムロットは、巨大な雲海から上昇しながら突き抜けたが、目の前に巨大な炎の壁又は炎の津波が突如出現した為に回避しようとしたが間に合わず、全乗員ごと瞬時にローストされ粉砕された。
「[クジラ01]応答せよ。此方サクラ。繰り返す、[クジラ01]応答せよ。誰でも良い返事しろ!」
「駄目です。完全に沈黙しました」
「一体何があったのでしょうか。総理?」
と職員が士道に尋ねようとしたが、士道はジッと正面巨大モニターを視ていた。それは東京湾沿岸地域に多数ある展望カメラと東京タワー及び新名所に成りつつある新東京スカイツリー周辺に設けられた定点カメラからのライブ映像だった。
其処に映っていたのは巨大な何層もの雲の中が眩しく轟々と燃えている映像であった。勿論それは、日本中のみならず世界中で目撃されている映像や写真とほとんど変わらなかった。そして、それを目撃した多くの国で無数の群衆による集団パニックが多数発生した。しかし、次の瞬間それ現象に輪に掛けた事が起きた。その雲の中から突如として巨大すぎる人工物が出現し、それが悠々とゆっくりと空中停止と移動し始めた。
勿論総理官邸内の地下中央情報室内でも混乱が起きていた。
「何だ、あれは!」
「一体どこに向かっている」
「そんな事は如何でも、良いすぐさま非常事態宣言と撃墜を。総理」
「馬鹿な。まだあの正体が判らないのに撃墜だと」
「まずは、対話からした方がよろしいのでは」
「いや最初はまず国民の保護と状況の鎮静化が最優先を」
等々喧々早々とした室内の中静かなだが厳しい視線をモニター越しに見ていた士道総理は室内の全職員と官僚を見渡すように振り返ると厳かな口調で喋り始めた。
「静かに!まず現状の報告と宮内庁及び関係各省庁に至急連絡と情報収集を。またもしもの為に宮内庁に皇室の至急那須野御用邸地下避難上に避難の指示を。急いでくれ。また、あの飛行物体の調査監視体制を」
「「「「「は、はい」」」」」
と総理の鶴の一声で騒然とした場が瞬時に冷静さを取り戻し、すぐさま各部署に連絡と情報収集の為に職員が慌しく部屋から出て行った。少し静かになった室内にフッとため息を漏らした士道総理にコーヒーカップを両手に持った統合幕僚長が柔和な顔つきで近付き片手のコーヒーカップを差し出すと
「総理。コーヒーでもどうぞ」
「ありがとう。今西統合幕僚長長官。では貰うよ」
と言いコーヒーカップを受け取りそのまま二人は無言のままコーヒーカップに口を付けた。芳醇な香りと程よい苦みが絶妙に合わさり後からほんの少しの甘みを感じられるそのコーヒーを堪能しつつ、士道総理は、
「それにしても久しぶりですね。司令官」
「やめてくれないか。今じゃもう私より上の立場の君が。」
「いえ、私の憧れと尊敬は今も昔もあなたの他にありませんよ。それに時々昔の自分に戻りたいと思う方が近頃多くなってきているのですから」
「ふふ。君は変わらないですね。然し今は目の前の事に集中しましょう」
「そうですね」
「君は、此れから如何するつもりかね?」
「そうですね。今西統合幕僚長長官の個人的な意見はどうですか?」
「私かね。そうだね、出来るだけ最悪のシナリオを考え、それをできるだけ防ぐように対策を練るかな」
「そうか!有り難う。国防長官。君の意見はどうかね」
「私も統合幕僚長と同意見ですが、もう少し具体的な対策をやるべきです」
「ほう。例えばどのような?」
「はい。この物体の詳しい情報が今の所は言っていませんので、この物体に対して敵性ありと判断すべきです。その為の準備として全国防軍に対し戦闘準備を指示すべきです。まず国防海軍艦艇全艦を至急出港させ、伊豆諸島、小笠原諸島、五島列島、尖閣諸島、沖縄諸島、北方列島、千島諸島等の沖合に集結展開させます。また潜水艦隊は潜水行動を採る様に連絡します。また国防空軍も出来るだけ島嶼等及び改装終了した元学園艦改装洋上基地艦に一時避難させます。陸軍ですが、地下要塞に避難させます。また全都市を迎撃要塞都市モードに移行させます。更に各方面に配備したAZ1996の一部の目標を変更し、先制攻撃を加えるべきだと思います」
「馬鹿な。そんなことしたら。どんな影響が出るのか判っているのか!最悪戦争になるぞ」
「お言葉だが統合幕僚長。相手は未知の相手ですぞ。どの様な思考でこの地球にやって来ている理由すら現時点で全く解らない為、もし最悪の状態になった場合よりも最初にまず第一撃加えるべきだ。総理、すぐさま攻撃の許可を」
と国防長官の強気な発言を聞いた士道総理は、少し考え込む仕草をした後、2人を見渡すような視線の後、ゆっくりと口を開いた。
「二人の意見は良く解った。どちらも同じような意見だが、国防長官の意見ももっともだ」
「なら、総理。すぐに攻撃を」
「だが、まずは此方から何かしら交信をするべきだと思う。その結果によって幾つかの対策が練られるからね。けど、国防長官の意見ももっともだと思う。だから全都市を迎撃要塞モードに移行させ、全国防軍に防空体制をグリーンからイエロー++にして、万全な戦闘準備を。そして、国防長官の意見の通りに展開を。国防長官、私士道内閣総理大臣として命令します、すぐさま行動開始してくれ。後、少し話せるかね。統合幕僚長」
「判りました。士道総理閣下。直ぐに準備を開始します」
と言うと国防長官は、軽く一礼した後、部下と共に室内から退出した。
「総理これから如何なるのでしょうか?」
「私にも今の状況に不安を覚える」
「総理、もしもの為に至急安全な場所に避難を。富士山麓地下要塞にお移り頂いた方が良いのでは?」
と今西統合幕僚長が進言すると周りのスタッフも同意する様に頷いて見せると、室内に入ってきた秘書官の更識簪が、
「総理。リトルレディ(士織の事)保護が完了しました。現在隣り部屋に待機させています」
「ありがとう簪さん。ところでどう思うかね。この国がロシアや欧州各国の様な混乱が起きると思うかね?」
「恐らく、起こり得ると思います。」
「そうか...なら対策として私は此処に残る」
と士道が口にした瞬間周りのスタッフが一斉に説得に掛かったが、士道の真剣で真摯な眼差しによって沈黙した。
「官房長官と各官僚全員、参謀本部、後国会議員の全員をすぐさま北方司令部要塞に避難指示を。私は暫く総理官邸に残る」
勿論周りのスタッフは再度怒号の様な説得に掛かったが総理の不動の意思は最後までかたくなだったためにスタッフは諦めていった。すると、今西統合幕僚長が、
「よろしければ、総理。私だけでも御傍に居たいのですが宜しいですか?」
「そういうと思いましたよ」
と統合幕僚長の異例な発言をしたが、二人にとって長年の友情を考えればそれは至極当たり前であり、士道は微笑みを浮かべた。そして、簪を呼び止めると、
「すぐに国民に訴えることがある。非常時放送の準備と短いスピーチをしたい。短い文章を用意できるかい。そうだな20分位までにお願いしたい」
「10分以内の準備します。同僚の黛さん、布仏姉妹に声を掛ければすぐに」
「頼むよ。さあ、諸君、すぐに移動を開始してくれ!君たちは一刻も早く北方司令部要塞に避難を開始してくれ」
と言うと周囲のスタッフは不承不承と言った感じだが、それぞれの役目を果たすべく足早に室内から出て行った。すると、今西統合幕僚長が、
「総理、もしあの宇宙船団が敵だと分かった場合は如何なさるおつもりですか?」
「それは、神佑を宛にするしかないな」
と士道は又も正面モニターに視線を戻しその写っている映像を見つめていた。
ほんの少し時間を戻して千葉県木更津国防空軍第223航空団基地近くの国防空軍所属専用家族用の閑静な住宅地区に佇む一軒家
「母さん!起きて!起きて!」
と六歳になる楓が、リビングルームから駆け込みベットに飛び乗ると、
「母さん!外に出て、あれ見て!」
と元気よく言い、速水奏はむき出し胸を上掛けで覆っただけで起き上がろうとしなかった。
「宇宙船だよ。母さんってば」
と楓がまた声をあげると、それに呼応するかのようにペットのレトリーバーのハナがしきりに吠えた。
「ハナさんは、何故こんなに吠えているのでしょうか」
と、奏の隣で眠たげな男の声が聴こえ、するとハナが外出用の靴を咥えてベットルームに戻ってくると、その靴を奏の隣に上掛けに包まる大きな塊の上に落とした。塊は寝返りを打つと上掛けを撥ね退けた。
「ハナさん。私を寝かせない気ですか?」
とまだ20代後半のハンサムで筋肉質の武内俊輔は、渋々といった感じ上半身を起こし、興奮した犬を軽く叱る様な顔つきになった。まだあと1,2時間は寝ていたいと思った。昨夜は今日の朝方まで久しぶりに奏と遊んでいたから、まだまだ寝始めたばかりと言った感じだった。
「誉めて貰いたいのよ」
と枕に顔を埋めた奏が言う。
武内は寝ぼけ顔で室内を見渡し、ベットに潜り込む途中で脱ぎ捨てた服が、点々と散らばり、ふとすぐ横の小物入れの上にはなぜか立体液晶の数字が消えている卓時計と戦闘機に乗っている自分自身の写真立てだった。其処でハッと自分がこんな家庭的な状況に居る事が驚いていた。
[結婚した人は、こんな暮らしをしてるのですかね。けれどなぜか悪い感じはしませんね]
と思うとふと笑みが込み上げてきた武内だった。
しかし彼はあと少しで知る事となる。外の風景が一変している事をそして、それが後に『1996年第一次宇宙戦争』
と呼ばれる前代未聞空前絶後の世界中を巻き込む人類初の宇宙戦争になるとはこの時点では誰も知る良しの無い事だった。