目覚めた武昭は関守に挨拶をすると遠月学園に向かっている途中、一台の車が止まった。
「えっと、関兄から貰った地図だと………うわっ⁉︎」
「ふん、やっぱりまだ学園に着いてなかったか」
「四ノ宮さん……フランスに戻ったんじゃなかったんですか?」
「空港に行く途中にお前を見掛けたから、ついでに送ってやろうと思ったんだよ」
「そんなの良いですよ、四ノ宮さんの料理を食べたいお客さんが待ってるんですから」
「(全く……コイツはどんな時でも自分の事を後回しにするんだから………)
たまには、年上の言う事を聞いとけ」
「ちょ、ちょっと!四ノ宮さん‼︎」
武昭は持っていた荷物を四ノ宮に無理やり載せられたので、そのまま車に乗り込んだ。
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武昭が助手席に座っていると四ノ宮が話しかけて来た。
「武昭、遠月は入学して卒業が出来るのは10%居れば良い方なんだって言うのは知ってるのか?」
「10%……1000人居て100人居れば良い方か………だったら、俺はその10%に入ってみせるよ……
俺には、料理だけしか……それだけしか無いから……」
「武昭……まぁ、お前じゃ卒業は出来ても遠月十傑になる事は無理だろうな」
「十傑か………まっ、四ノ宮さんがなれたなら俺にだってなれますよ」
「まったく、お前は相変わらず口が悪いな。よし、俺はここまでだ」
「ありがとうございます、四ノ宮さん」
「けっ、武昭なんかにお礼を言われちゃ何かむず痒くなるぜ」
「俺だって最低限の礼儀だからしただけですよ」
「へっ………武昭、十傑になるにはそれだけの実力や努力が必要だ、それだけは心に留めておけ」
「四ノ宮さん………いや、“四ノ宮先輩”俺頑張って十傑の第一席になってみせます」
武昭が決意をしたと同時に四ノ宮は車を発進させたが、その顔は笑っていた。
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武昭は試験会場に向かっていたが軽く迷っていた。
「えっと……俺は今、どこにいるんだ?誰か通ってくれれば道を聞けるんだけど、おっと」
「何をよそ見をしているんだ?」
武昭がキョロキョロしてると誰かにぶつかったので見ると眼鏡を掛けたお下げ髪の女生徒がいた。
「あっ、すみません。実は入学試験会場を探してて迷ったんです」
「試験会場なら、この道を真っ直ぐ行くとある。くっ……」
「ありがとうございます……どうかしたんですか?」
「別に何でもない……」
「おっと、どうやら足を挫いたみたいですね、ちょっとすみません」
「なっ⁉︎な、何をするんだ‼︎//////」
女生徒は武昭に抱っこをされて赤い顔で慌てていた。
「足を挫いて無理をしたら長引きますよ。それに貴女がケガをしたのは俺のせいですから」
「そ、そうかもしれないが……君は試験を受けに来た筈じゃないのか?」
「そうですね……けど、父さんから他人が困ってるなら何を押してでも自分が出来る事をしろって
教えられたんですよ………それが最後の言葉になりましたけど……」
「最後の言葉………もしかして、君の父親は………」
「えぇ、俺が7歳の時に………それで母親もその2年後に………」
「そうだったんだ………もう、ここまで来れば医務室までは歩いて行けるよ」
「えっ、だったら俺が最後まで連れて行きますよ」
「君は試験があるんだろ?もしも、受けれなかったら私の名前を出してくれ」
「そう言えば自己紹介がまだでしたね、俺は照杜武昭って言います」
「!………そうか、私は遠月学園2年生紀ノ国寧々だ」
「すみません、先輩でしたか」
「それよりも、早く試験会場に向かった方が良い」
「わかりました!試験会場を教えてくれてありがとうございます‼︎」
「照杜……武昭……もしかして………」
寧々は武昭の背中を見て何かを考えていた。
はい、今回はここまでにします。
今回は武昭と原作キャラの出会いを書きました。
短いですが、次回を楽しみにしてください。