武昭の家に司達が来て………
「そう言えば、武昭君に差し入れを持ってきたんだったっけ」
「あっ、ありがとうございます………おにぎりですか?」
「あぁ、時間も時間だからあまり重くない物にしたんだ」
「私はスイーツを作ってきた………」
「二人が作るのを見てたから私はスープだけにした」
「で、私はそれを食べるだけ〜」
「おいおい竜胆、武昭君より先に食べるなよ」
「別に俺は構いませんよ、食事は大勢で食べた方が美味しいですから」
竜胆と武昭が料理に手をつけたのを見て他の皆も手をつけた。
「さすが十傑の第一席ですね、美味しいです」
「そうだけどな、司の本職はフランス料理なんだぜー」
「へぇ、だったら今度食べさせてくださいよ」
「あぁ俺は構わないよ。それより………今度俺と食戟をしてくれないかな?」
「えっ?……えぇ良いですよ、俺も知りたいですから」
「ハッハッハッ、司は心配性な所があるけど料理の事となると性格が変わるから初対面の奴は戸惑うんだよ」
「それでも美味しい料理を作れるから不思議………」
「こんな人が今の十傑の第一席なんだから信じられない……」
「はぁ……そうですか……(確かに心配性な所もあるけど……腕前は確かだな)」
武昭は司の料理を味わって腕前を確認していた。
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その後、司達が帰ったので武昭は後片付けをしていた。
「明るくて面白い人達だったな……よしっ洗い物も終わったし
ゴミは明日出せばいいか……ん?誰かな はーい」
「急にゴメン、遅い時間に来たりして」
チャイムが鳴ったので武昭が確認しに行くと紀ノ国寧々がいた。
「別に俺は良いですけど、何か忘れ物でもしたんですか?」
「ううん……武昭君に言いたい事があったから来たの」
「俺に言いたい事ですか?」
「うん……それは、久し振りだね………“あっ君”」
「あっ君て……俺をそう呼ぶのは………まさか“シズ姉”………なの?」
武昭が自分の呼ばれ方に何かを思い出していると寧々が三つ編みを解いてメガネを外した。
「昔の私は髪も縛ってなくてメガネを掛けてなかったけど、これなら分かるよね?」
「本当だ……俺が知ってる時からは大きくなってるけど………シズ姉だ……」
寧々の顔を見て昔の面影を思い出した武昭は抱き着いて泣いていたが寧々は優しく頭を撫でていた。
「ごめんねシズ姉………男が泣いたらダメなのはわかってるけど……けど……」
「ううん構わないよ………男の子だって泣きたい時は泣いていいんだから………
(あっ君も辛かったね……ごめんね、そばに居なきゃいけない時に居る事が出来なくて……)」
武昭が声を殺して泣く中、寧々はずっと頭を撫でていた。
はい、今回はここまでにします。
今回の話はオリジナル設定として主人公と寧々を幼馴染にしてみました。
簡単な設定としては、武昭の両親と寧々の両親が学生時代の同級生。
近所に住んでいて寧々は武昭を弟の様に思っていた。
とりあえずは、こんな所です。
詳しい内容はいずれ番外編として書きたいと思います。
それでは