彼女はケリをつける為、それぞれの場所に行くのであった。
ダルタニャンは昼前に、カルム=デショーの修道院へ出かけた。
アトスは先に来ていて、修道院の前の空き地で待っていた。まだ肩の傷が痛むらしく、座り込んでいた。しかし彼はダルタニャンの姿を見ると立ち上がり、礼儀正しく二、三歩前まで出迎えた。
ダルタニャンも、帽子の羽根飾りが地面すれすれになるほど、丁寧に挨拶した。
まずアトスが口を開いた。
「今日は正式の決闘だから立会人を二人頼んだんだが、まだ来ていないんだ。それまで待ってくれ。」
「そうなのにゃ?にゃーの方には立会人なんて洒落た者は無いにゃ。トレビル隊長殿の他にパリには知り合いがいないからにゃぁ。」
トレビル隊長の名を聞いて、アトスは驚いた。
「なに、トレビル殿だって?君は俺たちの隊長を知っているのか!」
「うん、お父さんの親友なんだにゃ。」
「そうか…だが、君の様な女を相手に決闘するのは、アラミス以来だな。」
「にゃぁ。でも、あなたも負傷してるにゃ。五分五分の決闘にゃ。」
アトスの立会人がこない。アトスは少し心配になった。
「それにしても、立会人が遅いな…どうしたのだろうか。」
「にゃ、急ぎの用事があるにゃら、にゃーを片付けるにゃ!遠慮なく!」
「…ほう、中々面白いな、君は。僕は君の様な何者にも恐れず立ち向かう所が好きだ。お互いに生きていれば、楽しく話が出来るのだが、な。残念だ。」
ちょうどその時、向こうの方からアトスの立会人、アラミスとポルトスがやってきた。
「おっ、来た。この二人が僕の立会人だ。」
「にゃぁ?!」
ダルタニャンはビックリした。見れば、次に戦う銃士たちではないか。
ポルトスもアラミスも不思議な顔をしてアトスに尋ねた。
「ん、君の相手はこの娘なのかい?」
「ああ、そうだがポルトス、それがどうしたんだ?」
「ああ…実は、俺様もこの娘とやりあうんだ。」
ダルタニャンはビックリした。
「にゃっ、こっ、この変態犬!」
「うるせぇ!誰が変態犬だ!」
アラミスが止める様に言った。
「私も…この女の子と戦うんです。」
ダルタニャンは、その三人に向かって言った。
「ちょっとお詫びしておくにゃ。にゃーは後の二人とは戦えないかもしれないにゃ。というのは、最初の人に殺されるかもしれないにゃからね。そうなると後の二人とは相手がいなくなるかもしれないにゃから、その事は許してほしいにゃ。では…行くにゃ!」
ダルタニャンは勇ましく剣を抜いて、ぴたりと構えた。
アトスも剣を抜いた。正午を十五分過ぎていた。空の真ん中にかかった太陽が、このカルム=デショーの修道院の前の草原を照りつけていた。
「さぁ、いつでも良いぞ。僕は、全てを受け入れる!」
と、アトスも構えた。
ダルタニャンの剣がさっと伸び、二つの長剣がカチリ、カチリと触れ合っていた。
最初に一撃を加えたのはダルタニャンだった。ダルタニャンのその剣はアトスの右腿に突き刺さった。アトスは少し苦しい顔をしたが、すぐさま体制を立て直しダルタニャンの左腿を突き刺した。
「にゃぁぁっ、は、早いにゃ…痛てて…」
「くっ…中々、出来るな。」
そして、二人が第二の攻撃をしようとしたその時だ。ポルトスとアラミスが叫んだ。
「二人とも!剣を引きなさい!リシュリュー枢機卿の護衛士よ!」
塔登ってたら遅れました…次回は早くします。
あ、ウリエル当たりました。やった〜