東方自探録   作:おにぎり(鮭)

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思ったよりも早く更新できました。今回はちょっといつもより長いです
 ……いいサブタイトルが全く思いつかないorz


第6話 警告と命令

 尹が目を覚ました時、彼の視界には再び見慣れない天井が映っていた。痛む頭を押さえながら、体を起こし辺りを見回す。

 

(いつつ……ここは……寺子屋?)

 

 自分がどこにいるのかを確認した尹は、そこで自分の身に何が起こったかを思い出した。

 

(そういや、博麗と睨み合ってるところにあの女が頭突きをしてきたんだったな……)

 

 剣の師でもある祖母に竹刀ではたかれた時の痛みと同じくらい……いや、明らかにそれ以上のものだったと考え直しながら尹は昔を思い出す。

 まだ祖母が健在だったころは毎日のように剣術の指南をされていたのだが、少々過激すぎるのではと見ているものが思ってしまうほど彼の祖母の指導はスパルタそのものだった。

 足の踏み込みや一瞬の判断ミスでさえ許さず、間違えようものなら容赦なく竹刀が振り下ろされる。勿論、それを防御するのも練習の一環だったのだが、防御をすればさらに追撃を入れて来たので結局はたかれるのがいつものことだった。

 

 一歩間違えれば虐待と言われても仕方のない指導に、しかし尹は逃げ出さなかった。無論、逃げ出すことを考えたことは何度もある。実際に家を飛び出したことだって少なくない。けれど、その度に祖母に連れ戻されては剣を振るうことの何たるかを聞かされて、最後には優しく抱きしめられていた。

 まさに飴と鞭による教育であることは尹自身分かっていたつもりだ。人によっては祖母は批判されるのかもしれない。それでも彼は剣術を続けた。それは、説教の後の抱擁や、時折祖母の見せる優しさから愛を感じていたからだ。

 たったそれだけで、と言う人も多いだろう。だが、早くに両親を亡くし、友達を作ることが苦手だった尹にとってはそれだけで十分な理由だった。

 

 そこまで考えて、尹は首を振る。

 

(俺はもうあの頃の俺じゃない。ここにいるのは『木野 尹』だ)

 

 昔のことを考えてセンチメンタルになった自分を、そして過去を捨て去るように心の中で呟く尹。確かに普通の子供に比べれば不幸な日々を過ごしていたかもしれない。

 しかし、今はもうそんなことなどどうでもいい。ここ、幻想郷では外の世界の頃の過去等あってないようなものだ。今更昔のことに想いを馳せたところで何の得にもならないし、誰かの賛同を得られるわけでもない。だから尹は過去を捨てた。自らの名前さえも。

 

 だが彼は気づいていなかった。自分が命よりも大切にしている刀やお守りが、自身を過去に縛り付けているということ、そしてそれを心の拠り所にしている以上は過去を捨てたことにはならず、ただ過去から逃げているに過ぎないということに。

 

 一通り思考をした尹は、外がいつの間にか暗くなっていることにようやく気付いた。どうやら、かなりの時間気絶していたようだ。

 どうやら慧音は別の部屋にいるらしく、尹のいる部屋にはいなかった。

 とにかく、彼女に仕事を紹介してもらわなければならない。本来ならもっと早くにその目標が達成できていたはずなのだが、と心の中で毒づきながら尹は立ち上がり……そして違和感を感じた。

 

(……刀が無い。あのアマ取り上げやがったな……)

 

 そこで尹はあることを思い出した。それは霊夢を睨みつけている時無意識に鯉口を切っていたような気がしていたということだ。それは言わずもがな彼女を斬ってやろうかと考えていたからに他ならない。

 が、そこに慧音が戻ってきたのだ。となれば頭突きされた理由も、刀が手元にない理由も納得がいく。

 どの道彼女に会わなければならないようだ。慧音とはほとんど会話をしていないが、これまでの彼女の行動から面倒なことになる予感しかしなかった。

 しかし、そんなことで一々足踏みをしている場合ではない。早く慧音と話をつけなければ、そう考えた尹は襖を開けて慧音を探し始めた。

 

 結論からすると、慧音はすぐに見つかり仕事場もあっという間に決まった。だというのに、尹は不満なことこの上ないと言った表情をしている。

 

「そんな顔をしたって無駄だ。今のお前を一人で里に出すわけにはいかない」

「チッ……!」

 

 そう、仕事場とは他ならぬ寺子屋であったからだ。どうしてそうなったかと言うと、昼間からの尹の態度や行動から下手に彼を里の人間たちの元で働かせたらひょんなことでトラブルを起こしかねないと慧音が危惧したからである。

 だが、寺子屋で働かせれば直ぐに慧音が対処可能なのだ。いざとなれば妹紅にお目付け役を頼めば簡単に黙らせることができるだろう。最も、彼女はそうならないことを祈っていたが。

 一方の尹は、思いもしない職場を与えられたことに不満が隠せなかった。ただでさえ人と関わるのが嫌いなのに、よりにもよって幼子達に学を教えなければならないからだ。

 当然、相手が相手だけにそれほど難しいことを教えるわけではない。精々簡単な読み書きや計算だけである。唯一幻想郷の歴史に関しては慧音一人でやることになるが、そこは致し方ない。幻想入りして数日の人間に歴史を語れと言われても土台無理な話なのだから。

 

 だとしても、尹にとっては拷問にも等しい仕事であることに違いはない。小さな子供はある意味彼にとって最も苦手な相手ともいえるからである。悪気のかけらもなくただただ純粋に彼に絡んでくるのがその理由だ。それ故に、こちらにとって不快な事であろうと堪えなくてはならない。

 外の馬鹿どものように悪気があり、かつ同年齢または年上であれば喧嘩両成敗に持っていけるので痛み分けも可能だが、相手に悪気が無ければそれは不可能だ。万が一こちらが何かしら攻撃的なことをしてしまえば、非難の目はこちらにだけ向けられてしまう。

 また、鬱憤が溜まっていきそうだと尹は大きなため息をついた。しかし、外にいた頃よりは深刻には考えていなかった。いざとなれば里の外にいる妖怪の一匹ぐらい切り刻んでしまえばいいと思っていたからである。 

 無論、今度は一対一で、だが。

 

「それじゃあ、早速明日から授業に参加してもらうからな」

「…………」

「分かったか?」

「……へいへい」

 

 本当に分かっているのか、と言いたげな表情でこめかみを抑える慧音などこれっぽちも気にする様子も見せず、尹は部屋を後にした。

 そんな彼の後姿を見て慧音はどこか憐れむような表情をする。当たり前だが、背を向けている尹にそれは分からない。むしろ、分からなくてよいものであっただろう。気づいてしまえば、彼が気を悪くするのは火を見るよりも明らかだからだ。

 

「……誰かに似ている、とでも考えたのか?」

「……妹紅、いつも言っているだろう。人の家にお邪魔するならちゃんと挨拶をしろと」

「それなら今部屋を出ていったアイツにも言ってやれよ。どこの誰だか知らないけど、こっちを睨むだけ睨んでさっさとどこかへ行ったぞ?」

 

 尹が出ていくのとすれ違うように入ってきたのは慧音の親友である藤原妹紅(ふじわらのもこう)だ。慧音のため息交じりの言葉を受け流すかのように軽く笑う彼女の表情もまた、どこか憐れみを帯びたものだったが。

 

「私に似てると思ったんだろ?」

「ん……まぁ、そうだな」

「慧音も失礼な奴だなぁ。流石に私だってあそこまで人を睨んだり殺気漏らしたりはしないぞ?」

「ははは……済まない。でも、可哀想な奴だとは思ったよ」

「そうだな……見る者全てが敵って目だった。……確かに、昔の私と似てるかもな」

 

 妹紅もまた、蓬莱の薬を服用して不老不死になってから一時は荒んだことがある。己の愚行を死ぬほど後悔しながらも、不老不死という身のために人々と交わることもできずにいた彼女を理解者するものが現れなかったからだ。流石にそんな状態が何百年と続けば、荒れてしまうのも当然だろう。

 だが、今はこうして慧音と言う親友を得、幻想郷と言う特殊な空間のおかげで普通の人間にも恐れられることも、もうない。彼女にとっては、まさに楽園のような場所であることは明白だった。

 そんな妹紅から見た尹は昔の自分を思い出させるには十分だったのかもしれない。

 

「なんだか湿っぽくなっちゃったな。酒でも飲もうか、慧音?」

「程ほどにさせてくれよ? 明日も授業なんだから」

「分かってるって」

 

 そして二人は静かに盃を交わして、夜空を眺めながら飲み始めた。

 

 

     ☆

     

 

「……だりぃ」

 

 慧音と妹紅が盃を交わしている頃、尹は夜空を見上げながらため息をついていた。その理由が言わずもがな、だが。

 無事に第一目標を達成した尹であったが、こんな方向に話が転がるとは夢にも思っていなかった。ただ、慧音の言い分に納得している自分がいたのも事実である。

 確かに、全く知らない人達と共に仕事をして何のトラブルも起こさずにいられる自信はなかった。

 とは言え、やはり対人系の仕事をすることには抵抗を覚えざるを得ない。これまでロクに他人と話そうともしなかったのに、いきなり勉学を教えろ等と言われても困るというものだ。

 

 明日からのことを考えて再びため息をついた尹の目の前の空間が突然裂ける。反射的に飛び退き、いつものように左手を腰の辺りに持っていて気づいた。

 今、彼の手元に刀はないのだ。理由は勿論、尹がカッとなって人を傷つけないようにと慧音が没収したからに他ならない。

 

(くそっ! これじゃあ不測の事態が起きたらどうすんだよ!)

 

 決して素手で戦えないわけではないが、やはり馴染みの得物がないと落ち着かないしどことなく不安を感じるのは抑えられなかった。

 そんな警戒心をあらわにした彼をなだめるような声が、裂けた空間から響く。

 

「あらあら、そんなに警戒しなくてもいいわよ? 私、怪しいものじゃないから」

「顔も見せない奴が怪しくないと自称しても説得力に欠けんだよ」

「あら、それもそうね。うふふ」

 

 どことなく胡散臭さを漂わせる声で笑ったその声の主は、裂けた空間から上半身だけを出して尹に挨拶をした。

 

「こんばんは、木野尹さん?」

「…………」

「あら、そんな露骨に敵意を見せなくてもいいじゃない」

「……初対面の奴に自分の名前を知られていて警戒しない馬鹿がいんのかよ」

「ふふふ、どうかしらね?」

 

 色っぽく微笑する目の前の女性に、しかし尹はどこか嫌悪感を抱く。何故なら、とても彼女が真面目に会話をしようとしているようには見えないからだ。どこか、演技めいたものを感じる。

 しかし、そんな彼女の表情は一変して真面目なものへと豹変した。どうやら、こちらは演技ではなく本気のようだ。

 

「さて、今日貴方に会いに来たのは他でもない警告をするためよ」

「あ?」

「貴方、さっき霊夢に……博麗の巫女に斬りかかろうとしたでしょう?」

「…………」

「いい? この世界は私と彼女で保っているようなものなの。だから彼女に危害を加えるようなことは絶対にしないで頂戴」

 

 実際は里の人間たちに形式的にとは言え危害を加える妖怪と、それを退治する人間、自らへの信仰を力の源にしている神などと言った全ての要素があって幻想郷は成り立っている。

 しかし、そんな彼らが存在していられるのも一重に博麗の巫女と妖怪の賢者たる彼女が管理する博麗大結界が外の世界とここを隔てているからなのだ。

 つまり、結界の維持の要たる巫女を殺すことは誰であろうと許されない。それは、幻想郷を滅ぼそうとするのと同意義だからだ。故に、それはすべての妖怪の間で暗黙の了解ともなっていた。

 だが、ここに来て日が浅い尹はそんなことを知らない。故に、目の前の彼女を知る者が見たなら自殺行為とも言える発言をしてしまった。

 

「……万が一俺が断ると言ったなら?」

「殺すわ。今ここで」

「即答か」

「幻想郷はすべてを受け入れるわ。でも、この世界に仇なす輩は誰であろうと私が許さない」

「神であっても?」

「勿論。たとえ強大な力を持った神だろうと、幻想郷を滅ぼすつもりなら私はそれ相応の対処をさせてもらうわ。場合によっては道ずれにしてでも消すわよ」

 

 事実、以前博麗神社に無断で要石を埋め込み神社の支配を企てた天人の少女を亡き者にしようと本気で戦ったことがある。それ程にまで彼女の幻想郷に対する愛情は深いのだ。

 尹は、一応その警告に耳を傾けることにした。何故なら、警告に従わなければ殺すと明言した目の前の女性(少女のような外見ではあるが間違っても少女とは呼べない雰囲気を醸し出していた)の眼光がハッタリでないことを表すに十分な鋭さを秘めていたからだ。

 

「……一応、承知したと言っておくさ」

「一応? 絶対よ。これは警告であると同時に命令でもあるのだから」

「命令? アンタに命令される筋合いはないだろうが」

「言ったでしょう? 幻想郷(ここ)は私と霊夢が維持する結界でその存在を保っているの。家主の言うことは聞くのが道理でなくて?」

「家主に従わない奴らも世の中には大勢いるだろ」

「そう……どうやら、一度痛い目に遭わないと分からないようね」

 

 言うが早いか、目の前の女性――幻想郷の管理者、八雲紫(やくもゆかり)――は無造作に手を横に払った。その途端に彼女の手の軌跡をなぞるように空間が裂けそこにスキマが現れる。これには尹も硬直した。空間を自在に弄れるとなれば厄介であるからである。

 そんな彼を余所にスキマに手を突っ込んだ紫はある物を彼に向かって放り投げる。それは彼の刀だった。

 

「……なんのつもりだ?」

「その刀が無いと貴方まともに戦えないんでしょう? 貴方の出しうる力をもって私に挑むといいわ。サービスよ」

「……後悔するなよ?」

「あら、そんな玩具で私に勝てると思ったら大間違いよ?」

「玩具だと……!!?」

 

 この刀を侮辱されるということは、尹にとって自分を、祖母を、そして家族を侮辱されるのと同じだった。何よりも愛した自分の家族を馬鹿にされて黙っていられるほど彼はまだ大人ではない。たとえその言葉が挑発するためのものであったとしても、だ。

 一方の紫はつまらなそうな表情をしていた。何故なら、既に勝敗は決したからである。

 

「ほえ面かかせてや……っ!?」

「……つまらないわ。それがあなたの全力?」

 

 体を動かすということには総じて全身の動きを一致させる必要がある。歩くこと一つであっても、足だけ動かしていたのでは動きにくくなってしまう。腕を足の動きに合わせて振って初めて無理のない力加減、および最小限の負担で歩くことができるのだ。

 つまり、抜刀一つにしても腕の動きだけでは最大威力を出すどころか、何一つ切れない。となれば当然足の踏み込みが重要になる。それは、尹には当たり前のことであって完全に体に染みついた動作だったが、彼の戦闘行為の全てを監視していた紫はすぐにそれを理解していた。

 故に、彼が足を踏み込む場所にピンポイントでスキマを開いたのだ。そして、床と彼の足の境界を同じにする。これで、尹の右足と床は同じモノとなってしまった。無理に動かせば彼の足は二度と使えなくなるだろう。

 

「てめっ…! 何をした!?」

「あら、私にほえ面をかかせてくれるんじゃなかったの?」

「この……!!」

 

 何とか右足を引き上げようとする尹だが、境界を弄られてしまっている以上どうしようもない。動かそうとすれば動かそうとするほど彼の足に痛みが走るだけである。

 必死に足を引っ張り上げようとする尹を見て、紫は見下したような表情で彼を嘲笑した。

 

「あれだけ大見栄きっておいて、無様なものね」

「調子に乗るなよこのくそ野郎……!」

「負け犬が何を言ってもただの戯言ね。面白くもなんともないわ。精々そこで愉快に喚きなさいな」

「てめぇ……!!」

 

 何とか紫に一矢報いろうと必死になる尹だが、それはもはや誰の目から見ても憐れみを誘うほど滑稽なものだった。そして、その自覚がある彼は余計に怒りを覚える。

 目の前で自分を見下しながら嘲笑う紫も彼の怒りを余計に煽り……ついに限界が訪れた。

 

「ふっざけんなぁぁぁぁぁ!!」

 

 その途端、彼を中心に衝撃波……のようなものが発生するが、なにも吹き飛ぶことはなかった。だが、確かに風圧のようなものを感じた紫は、そこで大きく驚く。何故なら自分が展開しようとしたスキマが掻き消されたからだ。

 

(今のは!? 彼には能力を消す力なんて持っていないはず……)

 

 いきなり全力疾走した時のように肩で息をする尹を、ただ見下ろすことしか出来ずにいた紫はすぐに我に返る。今、彼は怒りから叫び声をあげたのだ。流石に慧音たちが何事かとこちらにやってくるであろう。

 別にばれたところでそれ程彼女に不利益があるわけではないが、刀を勝手に彼に返したこともある。慧音と鉢合わせたらそのことについて詰問されるのは明白だ。

 そんなことに付き合うつもりなど紫にはこれっぽちもない。故にお得意のスキマで逃げようとして……できなかった。スキマが開けなかったのである。

 

(嘘!? 私の能力が使えないですって?)

 

 慌ててもう一度手を振るが、スキマが開くことはなくただ空しく空を切る音が辺りに響いたのみだった。

 一方の尹は、いつの間にか紫のすぐ近くにまで歩いてきて先程の紫と同じように嘲笑っていた。どうやら、能力がかき消された時彼の足も自由になったらしい。

 

「さっきまでの余裕はどこに行ったんだ?」

「あら、まだ私の方に分があるって分からない?」

「あ?」

 

 スキマは使えなくなったが、それを差し引いても紫はかなりの実力者である。それも幻想郷の中でも最強の一角を担うほどの。

 流石の彼女でもこの事態は想定外だったが、それでも勝敗はすでに決まっている。

 あたかも、虚勢を張っているかのように見せながら紫は尹の後ろに妖力で作った弾を生成する。いつも彼女が弾幕ごっこに用いる弾だ。紫色に輝くそれは、当然他に明かりの無いこの状況では光源になってしまう。

 つまり、作った瞬間彼女が自身の弾が放つ光に照らされてしまうことになるがその程度彼女にとってはどうでも良かった。

 

「!?」

「遅いわよ」

「がッ!?」

 

 当然、突如現れた光源の方向を向く尹だがその時には既に着弾していた。それなりに威力の込められていたものらしく、その場に膝をつく尹。

 そんな彼を見下ろしながら、紫は再び手を振る。今度は、スキマがしっかりと展開された。

 

(ふぅん……効果は長くないみたいね。まぁ、面白いものが見れたから良しとしましょう)

「それじゃあ、命令はちゃんと守ってもらうわよ。もし逆らうなら次は無いと思いなさい」 

 

 言うだけ言って、紫はスキマとともに姿を消す。後には、膝をついたまま動けずにいる尹と、物音に気付いて走ってきた妹紅と慧音の三人が残されただけだった。

 




次回は未定です。早めにあげたいとは思っていますが、いろいろ立て込んでいるのでまた半月は更新できないかと……
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