ご注文はうさぎです!   作:兎丸

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永らくお待たせしました

いやー、もしかしたら新キャラが出るかもしれませんよこれは

というか、出すしかなくなってきました(白目)


1大きくなりたい?チノはそのままで大丈夫

「う......ん、ど、何処だここ?」

 

 ふと目が覚めると、光のない暗闇が広がっていた。目を開けているという感覚はあるが、それ以外は何も分からない。

 動こうにも縄か何かで、体が椅子にくくりつけられている。

 

 落ち着いて昨日の記憶を辿る。確かシャロが家に泊まっていって、俺は自分の部屋ですぐに寝たはず。なんでこんなところに......

 

 「あ、ジンくん!起きてたんだね、おはよ~」

 

 暗闇に光が射し込む。目が刺激され、薄目で開いてその人物を確認すると、それは予想を裏切る人物だった。

 

 「こ、ココア......?おま......な、何してるんだ?」

 

 いつもの健気な笑顔のココアだった。俺はココアを見て背中に背筋に悪寒が走った。彼女はいつものココアだ。

 

 だが..................どうして血が付着した包丁なんか持っているんだ?

 

 「な、何してんだよお前......」

 

 「ああ!これ?これはね、ジンくんに近寄る悪い虫を駆除してきたんだよ~。偉いでしょ?偉いよね?」

 

 恍惚とした表情を浮かべながら包丁の側面に頬擦りする。そのままゆっくりと近付き、俺の膝に座ると頭を胸に預けてきた。

 

 おかしい――おかしいおかしいおかしい!コイツはココアだけどココアじゃない!

 

 「ほ、ほどいてくれ!ここから出せ!」

 

 暴れながら縄をほどこうとした途端、彼女の持つ包丁が膝に突き刺さる。

 

 「――――ッ!!」

 

 「大丈夫だよ~、私がずっとジンくんのお世話をしてあげる。ご飯もおトイレもお風呂もぜーんっぶ、私が面倒見てあげるから」

 

 彼女の言ってることに対して意見できない。

 膝に刺された包丁をグリグリと抉られているせいで激痛が走る。何か言おうにも痛みでそれどころじゃなかった。

 

 「ずっと、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずぅ~と.......私だけ見てれば良いんだよ?」

 

 打って変わって、彼女の笑顔は狂気に染まっていた。もうコイツは......ココアなんかじゃない。

 

 

 

 

 

 

 「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 「ひゃあ!?」

 

 布団から飛び上がるように起きる。いや、実際に布団から飛び上がった。汗で服はグショグショになっていた。

 

 ベットの隣にはココアが立っていた。

 思わず身構えてしまう。

 

 「び、ビックリしたよ~。ごはんできたから起こそうと思ったんだ」

 

 膝に急いで目を落とすと、傷はどこにも見当たらない。どうやら夢だったらしい。

 

 よりによって何であんな夢を?

 

 妙にリアルだった上に、ココアがヤンデレというオチとは......最悪すぎる。

 

 ともかく流れる汗をシャワーで洗い流したい。

 

 「夢でよかった......」

 

 心の底から安堵したのはいつぶりだろうか?

 

 ココアは俺の表情を見ながら疑問符を浮かべていた。

 

 

 

 

 今日を除いて、最近朝は心地よく起きることが出来る。よく分からないが、することがなくて早めに寝るからであろう。その反面、俺の高校生活きは全くもって華がない。

 

 制服に着替え、朝食を摂りに下へと降りていく。今日の朝食はタカヒロさんが作ってくれたみたいだ。クロワッサンとベーコンエッグに、セロリとトマトジュース。健康的な朝食だ。

 ココアが旨そうにクロワッサンを頬張る姿を見ていたらこちらまで腹が減ってきた。

 

 俺もクロワッサンを一口頬張る。焼き加減が上手く非常に美味しい。

 

 少ししてココアとチノの異変に気づく。異変って程ではないが好き嫌いの類いだろう。ココアはトマトジュースが苦手で、チノはセロリが苦手だ。

 一緒に過ごしていると嫌でもその人間の特徴が分かってきてしまう。

 

 確かにセロリもトマトジュースも好きと言うわけではないが、嫌いと言うわけでもない。そもそも俺には好き嫌いと言う概念が存在しない。

 

 セロリも食べ、トマトジュースを一気飲みして朝食を食べ終えるとココアとチノは諦めたのか、それぞれ嫌いなものを残したままだ。ティッピーが二人を交互に見ながら溜め息を吐く。ティッピーの気持ちは分からんでもない。いや、ウサギの気持ちって何だ......?

 

 朝食も食べ終えて支度を終えた後でラビットハウスを出た。

 

 

 

 

 

 

 

 「チノちゃん、好き嫌いしちゃダメだよ?」

 

 「ココアさんだってトマトジュース飲んでないじゃないですか」

 

 登校中、二人が今朝の残飯について言い合っている。あの後、二人とも残すもんだから俺が美味しく頂いておいた。

 

 「でもチノちゃんの方が好き嫌い多いよ?ちゃんと食べないと大きくなれないよ?」

 

 「大丈夫です、ココアさんよりは大きくなりますから」

 

 出来ればチノにはそのままでいてもらいたい。

 成長して大きくなったチノなんて想像できない。

 

 ......待てよ?

 

 チノが大きくなって、姉になるってのもありかもしんない。

 

 「それでは、私はこの辺で」

 

 チノと俺達二人は通学路が違う。そのため、途中で別れることになるのだ。

 

 「それじゃあ、またなチノ」

 

 「バイバイ!チノちゃん!」

 

 チノに別れを告げた俺達は、途中で千夜と合流してから学校に向かった。

 

 校門を抜け玄関で靴を履き替える。

 階段を昇りながら、特にこれといった話題もなく歩いていく。

 

 因みに俺は二人とクラスが違う。根も葉もない噂が流れているのは、千夜が根も葉もない噂を流しているからに違いない。いや、天然ゆえに何か口を滑らせてるだけかもしれないが......。

 

 「それじゃあまたねジンくん!」

 

 「今日も一日頑張りましょ~」

 

 二人とも俺に手を振りながら自分のクラスへと入っていく。こちらも軽く手を振り返して教室に入る。

 

 教室に入ると、真ん中まで行って椅子に下ろす。特に知り合いや友人がいるわけでもなく、HRが始まるまでボーッとしている。

 好きで友達を作っていないわけじゃない。入学して、気付けば周りは女子同士であるためすぐに打ち解けていた。

 

 男子である俺には居場所もなく、ただこうして静かに過ごすしかないのさ。

 

 ずっとボーッとしてるのもアレだな。

 取り合えず読書でもしよう。鞄に手を伸ばそうと腰を屈めると、机の中に一枚の手紙があるのを見つけた。これは一体なんだろう?気になって手に取ってみると、それはあり得ない物だった。

 

 「な、なんだこれ......?」

 

 その手紙はハート型のシールで封がされてある。とある一種の答えが浮かんだが、その可能性は非常に低いだろう。

 

 例えこれがラブレター出会ったとしても、俺はこの学校に友人と言える女子が居ないからだ。

 正確には二人いるが、ココアと千夜が俺にラブレターを出すわけがない。

 

 まずは開けてみよう。

 封を破り、中の紙を取り出しす。それは――

 

 

 『放課後、屋上で待ってます』

 

 

 とだけ書かれた文面の手紙だった。




ココアのヤンデレって地味に想像しやすかったです
もしリクエストがあれば他のキャラのヤンデレもだせますよ?

まあいないと思いますがね!

ここまで読んでいただき有り難うございます!
誤字、脱字がありましたらご報告していただくと幸いです!
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