ご注文はうさぎです!   作:兎丸

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ごちうさのメンバーの中だと、ティッピーが一番可愛いと思います。

よっしゃ!張り切って見ていってください!


3 学校生活をエンジョイするのも楽じゃないが、パン作りも楽じゃない

石畳の上を、ココア、千夜、俺の三人で歩く。今は高校へと向かっている最中だ。

 ココアと千夜は同じクラスみたいだが、俺は二人と別のクラスになってしまった。女だらけのクラスの中に、男一人だけで知り合いがいないのはキツい。

 

 前にも言ったが、俺が通う高校は去年まで女子高だったせいか女子が多い。そしてもう一つ衝撃な事実を知らされた。

 

 この高校に受かった男子生徒は俺だけ。

 

 いや、なんのラノベだ。というか、この高校受けた男どもはそんなに馬鹿だったのか?

 さほど偏差値の高くない俺でも入れたんだぞ?下心で入ろうとしたのだろうか?

 

 いやぶっちゃけ、俺の入学動機は全て下心だ。

 

 しかし、いざ受かって通ってみると、すごく気まずい。周りが女子しかいないと、話の話題にまったくついていけない。

 

 「良い匂いがするね~」

 

 「パン屋さんの匂いかしら」

 

 途中、鼻をスンスンと動かすココア。確かに良い匂いがする。

 香りの正体は、近くにあるパン屋の匂いだ。

 

 ガラス越しのケースに、動物を模したパンなどが置かれている。俺たち三人は、その店に誘われるよう近づいていく。

 

 「最近作ってないな~」

 

 「へ?お前パンとか作れるのか?」

 

 「うん。実家がパン屋さんでね~。お手伝いしてたから、ちょっとね」

 

 知らなかった。

 ココアがパンを作る姿とか想像できないんだけど。材料の分量間違えて爆発とかしそうだな。

 

 「そういえば、千夜は駄菓子屋なんだよな?やっぱり駄菓子は千夜が作るのか?」

 

 「ええ、だけど一番駄菓子に名前を付けることが好きなの。このパンも見てると、どんどんアイディアが浮かんでくるわ」

 

 ニコニコしながらパンを見つめる二人。

 二人には似た趣味があるもんだな。こういう趣味の話とか見てると、二人とも女の子って感じがする。

 

 考えてみると、この町に来て友達が出来たのって、若干ココアのおかげかもしれない。

 

 少しパン屋で足を止めた後、俺たちは再び歩みを進めた。

 

 

 

 

 

 

 「と言うわけで、パンを作りたいんだけど大きめのオーブンとかないかな?」

 

 高校から帰宅し、店で仕事をしているとココアが朝の話をチノに持ち出す。

 

 「大きいオーブンならありますよ。昔おじいちゃんが調子のって買ったやつが」

 

 そこで何故ティっピーが頬を染めるんだ?

 

 というか、ティッピーって人間よりも人間らしく感じる。

 大きめのオーブンということは、結構な人数で出来るな。

 

 「ほんとー!?なら今度の休みの日、みんなで看板メニュー開発しない?焼きたてパン美味しいよ~」

 

 「喋ってないで仕事しろよ」

 

 リゼが食器を運びながら、仕事を専念するよう口をはさむ。と、リゼから腹の虫が聞こえてきた。

 食べ物の話をしていたから腹が減ってきたのだろう。なんだか俺も減ってきた......。

 

 リゼが顔を真っ赤にしてるところへ、追い討ちをかけるかの如く、ココアがパンの魅力を語る。

 すると、またリゼの腹の虫が鳴った。

 

 もう勘弁してやれよ......リゼの顔から火が吹き出そうだぞ。

 

 「んじゃ、今度の休みは皆でパン作りか?」

 

 「そうだね~。あ、ジンくん!ジンくん!頼みたいことがあるんだけど......いいかな?」

 

 「ん?別に......いいけど............?」

 

 俺はこのあと、パンの材料を買うために、おつかいへと駆り出されたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「同じクラスの千夜ちゃんだよ~」

 

 「千夜です。今日はよろしく」

 

 「誠にどうでもいい話だが、入学式当日、ココアは千夜が卒業した中学校に行っていました」

 

 「本当にどうでもいい話だよ!?あれは二人が騙したのが悪いよ!」

 

 いつ言おうか迷っていたので、とりあえず知り合いが集結したこの場を借りて言ってみた。

 

 「よろしくです......」

 

 「よろしく~」

 

 そう言ってチノが頭を下げると、ティっピーが落ちそうになる。慌ててそれを押さえるチノ。

 

 「あら?そのワンちゃんは?」

 

 「ワンちゃんじゃないです......」

 

 「この子はただの毛玉じゃないんだよー」

 

 「確かに。ティっピーってなんか美味しそうだよな。焼けば食えるんじゃないか?パンと一緒に」

 

 「てぃ、ティっピーは食べ物じゃないです!怖いこと言わないでください!」

 

 頬を膨らませて怒るチノと、顔面が蒼白になっているアンゴラうさぎ......この絵は中々に希少なものだと思う。

 一生に一度見れるかどうかだぞ。

 

 (誰かアンゴラうさぎって品種だって説明してやれよ......)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 腕をまくり、自分の指定された台に立つ。

 パン作りは初めてだからワクワクするな。

 

 始める前から、どんなパンを作ろうか想像してしまう。

 

 台の上にパンの材料が並べられる。

 どれも俺が買い出しに頼まれたものばかりだ。この材料を一人で持ち運ぶのは本当に大変だった。

 

 途中、見知らぬ女性の方に少し手伝ってもらいもした。本当に情けなくて、申し訳なかった......。

 

 名乗っていたけど、名前を思い出せない......確か、青山ぶ、ぶるー......まあいいか。

 考えるのを早々に止めることは、自分のなかで得意な事だと認識している。

 

 誰だ、記憶力ないとか言った奴。

 

 「それにしても、ココアがパン作り出来るなんて意外だなー」

 

 「えっへへ~、でしょ~?」

 

 照れながら応答するココアだが、それは褒めてる訳じゃないと思うぞ。

 

 「パン作りを舐めちゃいけないよ、少しのミスが完成度を左右する戦いなんだからねっ!」

 

 調理器具を片手に、珍しく燃えているココア。

 

 それにリゼと千夜も同調して、なんだか暑苦しい雰囲気になってきた。現にチノが暑苦しそうに三人を見ている。

 

 「んなことより、お前らパンの中身とかなに持って来た?」

 

 全員に、パンの中身を聞いてみた。

 

 「私は新規開拓に焼きそばパンならぬ、焼きうどんパンを作ろうと思うよ!」

 

 「私は自家製の小豆と、梅と海苔を持ってきたわ」

 

 「冷蔵庫にイクラとサケと納豆とゴマ昆布がありました」

 

 「これ......パン作りだよな?」

 

 イチゴジャムとマドレーヌを手に持つリゼと、バターとハチミツを手に持つ俺達二人は困惑した。

 

 コイツら、一体何を作るつもりだったんだ?

 

 たとえそれを具材にして作ったとしても、絶対食べないだろ......。

 

 とりあえず、パン作りを始めるココアの真似をして、次々にボウルの中に粉を入れていく。

 いや、すまん。材料の名前が分からんから粉って言っちゃった。

 

 一通りの手順を踏まえ、次はパンをこねる作業に入る。中々に力を使う作業だ。

 

 「パンをこねるのって、すごく体力がいるんですね......」

 

 「腕が......もう動かない......」

 

 苦笑いしながら、肩をくるくると回す千夜。パン作りは長時間こねることが必要であるため、男性でも苦労する作業だ。

 

 と言っても、リゼはまったく疲れを見せていない。コーヒー豆の時から思ってたけど、コイツ一体何者?

 

 「リゼさんは平気ですよね」

 

 「............何故決めつけた......!?」

 

 その様子を見ながら、俺も必死にパンをこねる。結構キツい。腕がつりそうだ。

 

 「大丈夫?千夜ちゃん。手伝おうか?」

 

 「ううん、大丈夫よ」

 

 「頑張るな~」

 

 (ココアちゃんの足を引っ張るわけにはいかないわ。みんなについていけるってところ見せなきゃ!)

 

 「ここで折れたら武士の恥ぜよ!息絶えるわけにはいかんけい!」

 

 「なんでパン作りで命懸けてんだよ」

 

 千夜の世迷い言にツッコミを入れながらこねること数十分。そろそろ固まってきたパンを1時間程度ねかせる。

 

 1時間ねかせた後は、パンを自分達の好きな形に作っていく。みんなよりどりみどりだ。

 

 「チノちゃんはどんな形にしたの?」

 

 チノのパンを見てみると、どこか老人のような顔をしたパンを作っていた。

 

 「おじいちゃんです。コーヒーを容れる姿には尊敬していました......ではこれから、おじいちゃんを焼きます」

 

 よく分からないが、ティっピーが何か嘆いているな。

 

 む......むごい............。

  

 後に、出来上がったパンをみんなで試食してみたが、ココアの作ったティッピーパンが美味しかった。ただ、中にジャムを入れていたせいか、なんかエグいことになっていたのはご愛嬌。

 

 そして、パン作りの後は皆で千夜の店に向かったみたいだけど、俺は行かずに一人で部屋に篭り、新しく購入したテレビゲームを堪能していた。




文章は少し大めにしたと自分は思っております。なにとぞご慈悲を......!

少しはしょってしまいすみません......。じ、次回からはちゃんとやるんでぇ!

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