世界の破壊者の聖杯探索   作:ガンダムラザーニャ

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プロローグ

少年はある男の夢を見ていた。

 

男は記憶を失っていた。

 

そして男は世界をめぐる力を手にした。

 

その力は同時に、世界を滅ぼす力でもあった。

 

男は様々な世界をめぐり、世界の破壊者、または悪魔と罵られた。

 

男はそれが自分の宿命だと自覚があった。

 

それでも男は自身の記憶を取り戻すため、世界を救うために戦った。

 

そしていつしか、男の周りには仲間ができた。

 

ともに世界を救おうとする仲間が。

 

そんな男の夢である。

 

 

 

 

(・・・なんだ、今の夢は・・・。)

 

門矢 悠馬(かどや ゆうま)は燃え盛る街の中で眼を覚ました。

 

「・・・!なっ、なんだよ・・・これっ!?」

 

辺りを見渡すと街が火の海だった。なんで街がこんなことになっているのか、そもそもなぜ自分がこんなところにいるのかが全く分からなかった。

 

「・・・一体どうなってんだよ!?」

 

困惑している悠馬に後ろから声を掛けるものがいた。

 

「先輩!?気が付いたのですね・・・!」

 

後ろから声を掛けてきたのは桃色の髪をした少女だった。悠馬はこの少女の名前を知っていた。

 

「マシュ・・・なのか!?なんでそんな恰好を?この街は一体何なんだ!?一体何が起こってるんだよ!?」

 

「先輩、困惑する気持ちはわかりますが落ち着いてください。」

 

「・・・ああ、すまない。でもありがとう、マシュがいてくれたからやっと落ち着いてきたよ。・・・それでその恰好は何なんだ?お前、そんな恰好してなかったはずだけどさ。」

 

声を掛けてきた少女マシュ・キリエライトの恰好を見て悠馬は疑問を抱いていた。悠馬の知る限りではカルデアの制服を着ていたのだが、今のマシュは西洋風の鎧を身にまとい十字架で彩られた大きな盾を持っていた。

 

「これですか?実は私にもよくわかりません。ただこの姿に変身しないと、あの時に先輩を守り切れなかったので

。」

 

「変身?それにあの時って・・・?」

 

「覚えていませんか?カルデアで起こった事故を。重症を負った私を助けようと先輩が駆けつけてくれた時のことですよ。」

 

「事故・・・?・・・っまさか!?」

 

悠馬は思い出した。この街に来る前にカルデアでレイシフトの事故が起こったことを。あの時、マシュを助けようとして、事故が起こった中央管制室に向かった。重傷を負ったマシュと一緒に脱出をしようとしたときに出口が塞がれてしまい出られなくなってしまった。瓦礫と炎がマシュと悠馬を覆いつくそうとして、お互いに覚悟して手をつないだ。その時に光が二人を包み込み、悠馬の意識はそこで途切れてしまった。

 

「マシュ、ケガは大丈夫なのか!?」

 

「はい、あの時光に包まれたときにある英霊が私に力を授けてくれたのです。・・・ですが、その英霊は真名は分からないまま消滅してしまいました。」

 

「そうか・・・、だからその恰好をしていたのか。でも、これから俺たちはどうしよう・・・。」

 

ようやく状況を理解したがこの先どうしようか考えていた時にマシュの懐から電子音が流れてきてマシュが電子音が聞こえた通信機を取り出して応答しようとする。

 

「こちらマシュです。悠馬先輩とともに無事です。応答をお願いします。」

 

『その声はマシュなのかい!?良かった、悠馬君も無事だったんだね!』

 

「はい、ですがここは一体どこなのかがわかりません。ドクターロマンからは何かわかりませんか?」

 

通信機から聞こえてきた声の主はロマニ・アーキマン、通称ドクターロマンである。カルデアの医師で、マスターの健康管理をしている職員だ。そんな彼が通信してきたということは無事だということだろう。

 

『ああ、今君たちがいるところはレイシフトした先だということはわかるけど、どうやら焼却された時代みたいだね。』

 

「焼却・・・!?それって本当ですか、ドクター!」

 

『僕も信じられないけど、先ほどシバを使って君たちのいる時代を観測してみたんだ。もうその時代はもはや何もかもが焼き尽くされてしまっている。それも、生存者がいるのかどうかも怪しいほどにね。』

 

「そう・・・ですか・・・。わかりました。しかしこれから私たちはどうすればいいでしょうか?」

 

『そうだね・・・。その時代は奇妙なことに聖杯の反応が観測されているから、まずその聖杯を探してみてくれ。それとマシュ、なんで君の生体反応から強力な魔力が観測されているんだ?これじゃまるで・・・。』

 

「サーヴァントみたいだ・・・ということですね。」

 

『うん。カルデアでもまだ実験中だった(デミ・サーヴァント)が目指していたそれを今のマシュが体現しているとしか思えないよ。それに、悠馬君から令呪を確認できているから悠馬君がマシュのマスターなんだ。』

 

「令呪?それに、俺が・・・マシュのマスター・・・?」

 

「はい、先輩の右手にある紋章が令呪です。」

 

マシュに言われて悠馬は自分の右手を見てみる。するとそこには三画で描かれた紋章が浮かび上がっていた。

 

「これが・・・令呪。」

 

『ああ、そうだよ。あれ、通信が切れそうだ。悠馬君とマシュ、今からその場所から2キロ先にある場所に向かってくれ。そこには強い霊力が観測されているからこちらから通信もしやすくなるからね。でも二人とも無茶したらだめだよ?サーヴァントが倒されるのもそうだけどマスターである君まで倒れてしまったらーーーーーーー。』

 

「・・・通信、切れちゃいましたね・・・。」

 

「・・・とにかく指定した場所に向かおうか、マシュ。」

 

「ええ、行きましょう先輩。」

 

ドクターロマンの言葉が途中で途切れる形で通信が切れてしまったことを確認し、二人は指定された場所に向かうこにした。

 

 

 

 

 

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