夏も終わり、冬も近付いている11月の秋。午前10時。
俺は暖炉がある板張りの広い執務室で、パチパチと薪の爆ぜる音が聞こえる静かな空間で仕事をしている。
執務机に積んでいるのはビスマルクに関する書類。
それらを前にし、椅子に深く腰掛けた提督の俺は悩んでいた。
3週間前からビスマルクの行動が急激に変わったからだ。
今まではビスマルクが秘書をやっていたが、自分から秘書の交代を願い出た。
それは内勤だけでなく戦闘もやりたいからだと思っていた。
だが目の前にある書類を見ていると違うことがわかる。
報告書には出撃のたびにビスマルクが出撃先で物をたくさん拾うということが書かれている。
規則では禁止だが規律を大事にするビスマルクがそれを知らないはずはない。
ビスマルクとよく出撃する艦娘に調べてもらったが、物を売ったり自分が食べたりはしてないらしい。
何を目的としているかはわからなかった。
出撃希望、物資現地調達にくわえてもうひとつ。部屋の希望だ。
今まで1人で部屋を使ってきたが、今は3週間ほど前にやってきたグラーフ・ツェッペリンと一緒に相部屋になっている。
プライドが高いビスマルクは1人のほうがよかったと思うが、申請している部屋の大きさが2LDKというのが理解できない。
単に俺が提督としてダメだから色々とやって反応を見ているということもある。そもそも提督にしては25歳という若すぎる俺が不満かもしれない。
普段から規律をしっかりしてと言うビスマルクだ。艦娘たちに厳しく接せず、友達関係のようなのが気に食わないのかも。
いや、それよりも問題なのがあった。
ぐうたらな俺をみかねて、毎日のように俺の家に来ては料理や掃除洗濯をしてもらっている。
だが、もう俺の世話に嫌気が差した可能性が高い。
今日は来てくれたが、ビスマルクがやってくれるという好意に甘えたままで成長しないことが最大の原因と判断する。
これからはビスマルクがいない生活が続き、嫌われたかもしれないと思うととても気持ちが沈んでしまう。
あの美しい金髪を間近で見ることが減るのは大変に悲しく、キッチンで料理をしていたあのうしろ姿がもうなくなってしまうのは生きる楽しみが消えてしまう。
ひたすら落ち込んでいると、執務室の扉をコンコンとリズムよく叩く音が聞こえる。
扉を開けて入ってきたのはまさに考えていたビスマルクだ。
手の平ほどのに小さい紙袋を手に持ったビスマルクが俺に向かって歩いてくると、絹糸のようにキメ細かく色鮮やかで腰まである金髪がさらさらと揺れる。
俺と同じ170cmほどある身長に豊満な胸と丸みを帯びた可愛らしいお尻。
それに白く美しい肌。
目は吸いこまれそうなほどの深い青の色をしている。
20歳ほどの大人の魅力を感じる外見で、軍支給の帽子にノースリーブの制服を着ている。
「Guten Tag、Admiral!」
目を離せなくなるほどの素敵な笑顔を見て、ちょっと低めで透き通る綺麗な声を聞くと意識がビスマルクに集中しすぎてしまう。
ドイツ出身ならではの流暢なドイツ語に一瞬意味がわからなるも簡単なドイツ語ならわかる程度には勉強している。
「元気そうだね、ビスマルク」
「提督も元気―――には見えないわね。何か問題でもあったのかしら?」
静かに扉を閉めてから執務机までゆっくりと歩いてきては、不思議そうに首をかしげるビスマルク。
俺に対する行動や言葉を聞いていると俺に不満があるようには見えず、さっきまで落ち込んでいた気持ちが少し軽くなる。
「問題があるなら私に言いなさい。素早く解決してあげるわ!」
胸を張り、自信たっぷりに言うビスマルクを見て俺はビスマルクを疑っていたことを恥じる。
彼女もなにかしらの理由があって行動しているに違いない。誰にだって言いたくないことはいくつかあっても当然だ。
そう考えると急に安心した俺は、安堵の深いため息をつく。
「艦娘たちから報告書があってね、ビスマルクが理由不明な問題行動を起こしているなんて言われたけどそんな心配をする必要はなかったな」
「そう、そうね。私に限って問題なんて起こさないわ。規律は大事だものね」
俺からそっと目をそらしてうわずっているビスマルクの声を聞くと、悩んでいた問題が一気に頭の中を占領する。
すべては俺に問題があるのでは、と。
普段は聞かれたことにはしっかりと答え、わからなければわからないと言ってくれるビスマルクがはっきりしない態度をするのはこれが初めてだ。
ビスマルクと出会って2年。
お互いに相手のことはわかっていたと思っていたけれど、俺の一方的な思いこみだったようだ。
俺はうつむき、深い悲しみのため息が出てくる。
ビスマルクも同じようにため息をつくが、そのことに疑問が浮かぶ。
話の流れでは落ち込む要素がなかったというのに。
不思議に思って顔をあげると、ビスマルクが俺の目の前へと紙袋を突き付けてくる。
どうしようか悩んでいると、さらに顔へ突き付けてくるので理由がわからないまま紙袋を受け取る。
中身は軽く、手に持った感触では小さいものがいくつか入っているようだ。
「あなたと出会ってからの感謝の気持ちよ。……ほら、さっさと開けなさいってば」
頬を赤くしながらもまっすぐに見つめてくるビスマルクの迫力に負けて中身を見る。
袋の中にはは深い青色のシャープペンシルと、それぞれ7種類の濃さの芯が入っていた。
このシャープペンはドイツ製で、深海棲艦のせいで自由に輸入できない日本では手に入れることができないものだ。
そして俺はものすごくこのシャープペンが欲しかった。
1度だけ使った時の、あの素晴らしく書きやすくて心が躍るような気分にしてくれるこのペンを!
ビスマルクには何度か言ったことがあるが、そのことを覚えていてくれてたことにとても嬉しい。悩みが一瞬でなくなるほどに。
言葉もなく、そのシャープペンを持って目を輝かせているとビスマルクが腕を組んで満足そうにしている。
「我がドイツが誇るステッドラー社の製図用シャープペンシル。『925 35』の0.5mmよ。創業者は鉛筆を発明した……って聞いてないわね?」
ビスマルクは俺に呆れているが、でも柔らかい微笑みを向けてくる。
いつもならビスマルクの笑顔を見れば幸せになってしまう俺だが、今はこっちのペンに心を惹かれている。
このペンは手にしっかりとなじむ。普通のシャープペンと比べてずっしりと重く、重心がペン先にあるから書きやすく、握る部分はざらざらとしているすべり止めの加工が扱いやすい。
外見はすっきりとしていて、美しいデザインだ。
今の日本では手に入れることは難しく、あまり流通していないものだ。
あったとしても値段が高めになっている。
ビスマルクがいるのも忘れ、少しのあいだ眺めてしまう。満足して意識が戻った途端、ビスマルクの優しい目にみつめられることに気付くと急にはずかしくなってしまう。
「これ、くれるのか?」
「この私が提督のために手に入れた物よ。遠慮なく受け取って欲しいわ」
「ありがとう。大事に飾っておくよ」
「道具は使ってこその価値だと思うのだけれど?」
日本には数少なく、美しいペンを飾ろうとしたがビスマルクに言われると納得する。
そうして喜びで頭がいっぱいになっていたがペンを紙袋に入れ、机の引き出しにしまうと少しずつ頭は落ち着いてきた。
「プレゼントは感謝の気持ちよ。あなたと出会ってから私は救われたと思ったわ。そして今も」
髪の先を指でくるくるといじりながら、赤くなった顔ではにかみながらビスマルクが言ってくる。
「日本語も教えてくれたし、生活の仕方も日本式の戦いかたも。だから艦娘としても1人の女としてもあなたを尊敬しているわ。どれほどの言葉を持ってしてもこの気持ちは伝えきれない。あなたの世話をしてもこの贈り物をしても全然足りないわ」
先ほどまでとは変わり、大人びた落ち着いた雰囲気と優しげな声。その姿に俺の心臓の鼓動が早くなる。
心惹かれる大人の魅力を持ったビスマルクを見ていると、とても幸せな気持ちになる。
このまま空気に流されてもいいと思うほど。
だが俺は提督で、ビスマルクの上司でもある。言うべきことは言わなければいけない。
「ありがとう。それで話は変わるが、出撃のたびに物をたくさん拾ってくると聞いたが?」
そう言うとビスマルクはすぐに背中を向けて無言になった。さっきまでのいい雰囲気とは変わり、無言の緊張が生まれてくる。
俺は執務机の書類の束から1枚、報告書を手にとって読み直している。
それから20秒ほどだろうか。それほどの時間がたってからビスマルクは勢いよく振り向いては俺から報告書を取り上げて、机へに叩きつける。
机越しに俺へと迫り、顔がすぐ目の前まで近づいてくる。
「提督、あんないい雰囲気だったのにどうかと思うわ。まったく、どうかしていると思うわ!」
キスができそうなほど近づいてきたため、慌ててビスマルクのおでこに手を当てて押し戻す。でもビスマルクは力を入れ、押し戻そうとする俺と押してくるビスマルクの無言の押しあいが始まる。
片手で全力で抑える俺と違って、向こうは体ごと使ってくる。おまけに机に両手を置いては踏ん張れる姿勢だ。
どうしたものかと考えているとノックもなしに扉が静かに開かれた。
冷たい空気が入ってきたことに気付いて俺もビスマルクも動きは止まり、同時に扉を開けた人物を見る。
そこにいたのは、3週間前に来たばかりのグラーフ・ツェッペリンがいつもの無表情で立っていた。
月明かりのような淡い金色の金髪は、首筋までの短いツインテール。雪を思わせるほどの白い肌。軍支給の帽子を深くかぶり、白を基調とした軍服を着ている。
すらりとした体は閉めた扉にもたれかかり、俺とビスマルクをじっと見ている。
「いつからいたんだ、グラーフ?」
「ビスマルクと一緒に来ていたぞ。部屋の前で待てと言われたが、もう待てなくてな。ああ、それとGuten Tagだ」
ここに来る前から日本語を勉強していたため、その口からは流暢な日本語が流れ出てくる。
その言葉を聞き、扉越しからではハッキリと声は聞こえないと思うが全部聞かれていたかと恥ずかしく思う。
俺の子供っぽい声や行動も全部知られてしまったということだ。これからグラーフとの付き合いが難しくなりそうだ。
鎮守府ではクールな男という設定なのに。
「Admiral、そう責めないでやってくれ。ビスマルクは提督に喜んでもらえるか不安だからと私に付き添いを頼むほどだぞ? それに物を拾ってくる件は―――」
「グラーフ!!」
ビスマルクの怒号にも構わず、グラーフはうろたえることなく言葉を続ける。
「私のために持ってきたんだ。大好きな提督のためにな」
……ビスマルクはグラーフのために持ってきて、でもそれは提督である俺のために?
言葉の意味を考え、すぐに気付く。
ビスマルクが秘書をやめ、物をたくさん拾い始めた時期とグラーフがやってきた時期は同じだ。どちらも3週間前。
プレゼントとして持ってきてくれた物も日本では手に入らないもの。
だから、グラーフの私物であるペンのために色々なものを持っては交換をしたと判断する。
秘書をやめて出撃回数を多くしたのはその交換するものを手に入れるためだった。
そう気付くと顔がにやけだすのを止めることができない。軍人として考えるなら規則で許されていない行動を取るのは問題だ。
1人の男として考えるなら、自分のために動いてくれる女を見るのは嬉しいものだ。不思議な満足感もある。
ビスマルクを見ると一瞬、目があって赤くなっている顔をすぐにそむけたと思ったらグラーフへ早足で近づいては何か小言で言い合いを始めた。
今日の朝から悩んでいたことが解決した。
俺は嫌われてはいなかったとわかってとても嬉しい。昇進が決まったときよりもだ。
好きな女に嫌われたと思ったときは世界の終りとでも思うほどだ。
……まぁ、俺はビスマルクを好きなだけで向こうはどう思っているかがわからないが。
俺の部屋で家事や掃除をするのもこうしてプレゼントをくれるのも日ごろの感謝の気持ちを表現したものだろう。そこを間違えてはいけない。
いつかはビスマルクと恋人関係になりたいものだ。
「そんな恥ずかしいことできるわけないじゃない!?」
安心して緩んだ頭で2人のやりとりを眺めていると、グラーフに何か言われたビスマルクが大声をあげている。
会話に水を差す真似はできないので終わるまで待っていよう。
2人をぼーっと眺めていると、ふと悩み事のすべては解決していないことに思い当たる。
秘書をやめ、物をたくさん拾ってくるのは答えがわかった。
ただ、なぜ新しい部屋を欲しがるのかがわからない。
グラーフとも仲悪そうに見えないし、ビスマルクが拾ってきたものの多くは海産物だから同室にいるグラーフの邪魔にはならないはずだ。
見落としがあったか?
今日のプレゼントは今までありがとうという気持ちなのはわかる。
だが、それとは別に1人で自由に過ごしたいと思っているかもしれない。もう提督の世話はしたくない、という意思表示かもしれない。
そう思うと胸がストレスで痛くなり、その不安が間違っているのを願いつつ慌ててビスマルクとグラーフの書類を出して見比べる。
「ねぇ、提督?」
「なんだ」
ビスマルクに声をかけられ顔をあげると怒り気味なビスマルクとあきれ顔なグラーフが俺を見ていた。
「私たち恋人同士よね?」
「……なんだって?」
気の抜けた返事をするとビスマルクは走ってきて机を思い切り叩きつけて、その時の表情はものすごい怒りの表情だ。
何もおかしいことを言ってないはずなのになんでここまで怒るんだ。
「まさか秘書をやめただけで別れたとでも思ったの? 私はあなたのために人生を捧げる覚悟だってあるのよ? 今回のだって、そりゃ理由を言わなかったのは悪かったと思うけど仕方ないじゃない。驚いてもらうには―――」
「待て待て! 何がどうなってどうしたいんだ!?」
すると怒りから一転、この世の終わりを見たかのような絶望の表情をして力なく床に膝をついた。
一体どうなってこうなったんだ。
そりゃ俺はビスマルクが好きだが恋人関係にはなっていないはず。
愛の告白も結婚指輪も恋人を思わせるものはなにもしていない。
キスだってまだだ。
『他の女とは何があろうとも2人きりで過ごさないで。女が恋しかったら私がすぐに来るわ』と言われてそれに対して『わかった』と返事したことはあるけど。
ビスマルクの考えていることがまったくわからない。
「なるほど。2人ともお互いの理解が足りなかったのか」
1人遠くから納得してうなずくグラーフ。
彼女に助けを求める視線を向けるとビスマルクのすぐ隣にやってきて、ビスマルクの頭を帽子の上から慰めるように軽く叩いてから説明を始めた。
「文化の差だ。日本では恋人同士となるには『愛の告白』という儀式をしないとダメだが、ドイツではそこまで重要ではない。例えば、ずっと一緒にいたい、あなた以外とはデートしないという言葉も告白と同じ扱いだ」
その言葉を聞き、頭で過去にビスマルクの言ったことを思い出すと、まさに同じような言葉を言っていた。さっき思い出していた言葉だ。
「それかー!!」
「あなた、わかってなかったの!?」
大声をあげると、ビスマルクも大声をあげながら立ち上がる。
グラーフは自分の役目が終わったとばかりに執務室から出ていく。
まだ聞きたいことがある俺は追いかけようと椅子から立ち上がるが、すぐ横にやってきたビスマルクによって肩を抑えつけられた。
強制的に椅子に座ったままの俺と、目の前で向かい合っているビスマルク。
もう追いかけられる状況でなくなったので怒られるのを覚悟し、疑問に思ってたことを聞く。
「2LDKの部屋申請があった理由を聞きたいのだけど」
「もちろんあなたと一緒に暮らすためよ。そのために今まで準備してきたのよ。あなたの家で家事も掃除も、どっちも満足してくれたじゃない。日本人は慎み深いって聞いたからキスも求めないし、抱きつくことだって我慢したのよ。それなのにこの仕打ち。……私、もうドイツに帰っていいかしら」
「悪かった、俺が全部悪かった! ただ今のような生活が続けばいいなと思ってしまったんだ。これからはきちんと考えるから」
俺に背を向け、立ち去ろうとするビスマルクに慌てて今の気持ちを伝える。
「……本当?」
必死さが伝わったのか、振り向いてくれた。その目には涙が浮かんでいた。
「ああ」
「私と付き合ってくれる?」
「もちろん」
「一緒に暮らしてくれる?」
「喜んで」
泣き顔から一転、ひまわりを連想するような明るい笑顔を浮かべて俺へと抱きついてくる。
椅子に座っている俺に対し、立っているビスマルクが抱きついていると大きく柔らかい胸の感触を全力で感じてしまって思考能力が鈍ってしまいそうだ。
10秒ほど抱きつかれたあと、ビスマルクは俺の手を取って立ちあがらせてくる。
「さぁ、今から引っ越し準備よ! 今日の仕事は休みなさい。大丈夫、そのための秘書でしょ? いざとなったらグラーフに手伝わせるから」
そうして俺はビスマルクに引っ張られるまま、執務室を後にしようとする。
今日1日ぐらいは提督である俺がいなくても大丈夫だろう。大きな出撃もないし。
「引っ越しが終わったら次は家族計画ね。私、男の子を産んだらハンブルガーSVのチームに入れるわ」
……同棲ではなく結婚? それもすぐに子供を作ろうとしてらっしゃる?
扉を開けて出ていくビスマルクに俺は立ち止まり、今の状況を整理しようとする。
「大丈夫よ。私とあなたの子供ならベッケンバウアーを越えることもできるに決まっているわ」
俺の取った行動をビスマルクから見ると、将来の不安と見えたんだろう。確かにそれも将来のことだが俺が考えているのはそんな遠い未来ではなく、すぐ近くの未来。結婚ということだ。まだそこまで心構えができていないんだ。
手を引かれても動かない俺を見ると、ビスマルクは『仕方ないわね』とつぶやき、俺の体を持ち上げる。
その姿勢はお姫様抱っこだ。普通は男の俺がするものだが逆にされているという恥ずかしい状況。
「今日は最高に幸せな日だわ」
ビスマルクの腕に抱えられた俺は、そんな嬉しそうな顔と声で何も言えなくなりされるがままとなる。
もうどうなってもいいという気持ちもちょっとはあるが、とても頼れる艦娘であり1人の女であるビスマルクについていくたの楽しそうだと思う。
振り回されるのもついていくのもどっちも大変な道かと思うけれど、それでもいいと信じる。
幸せというのは1人では作れない。誰かがいて、考えて行動してくれてこそだと思っている。
今回のビスマルクの行動は、俺とビスマルクの関係の答えだ。
なるべくしてなったこと。
これからは2人で幸福も不幸も分かち合って生きていきたい。
そう俺は強く思った。