「タケノコの里!!」
「キノコの山!!」
ある時は、3時のおやつ時に。
「要る!!」
「要らない!!」
ある時は、昼食の酢豚を前に。
「海!!」
「山!!」
ある時は、夏休み前に。
「パール!!」
「ダイヤモンド!!」
ある時は、テレビの前で。
「ご飯!!」
「パン!!」
ある時は、寝起き一発で。
もう、争いを楽しんでいるのでは無いかと疑わざるを得なくなっていた私は、神々の戦いを見守ってきました。適当にあしらってたらいつの間にか収まり、一晩目を離してたら取り返しのつかない大惨事に成ったのもしばしば。それでも、お二方が見せる怒りの表情の裏に隠れた笑顔に、いつしか私も楽しく観戦するようになっていました。それが、いつまでも続くものだとも・・・・・・・・・
天魔の肩で目を覚ました早苗の瞳に入った光景は、彼女の幸せを根本から覆すものだった。
「どうして・・・・・・諏訪子様が神奈子様を!!!!」
「早苗ちゃん、目が覚めたかい?」
「天魔さん・・・・・・これって、もしかしなくとも・・・」
「諏訪子ちゃんの中に居た祟り神が、諏訪子ちゃんの精神を喰ってしまった・・・・・・」
「・・・・・・・・・っっっ!!!!」
いつもの喧嘩は、同席していた椛さんやにとりさんは恐怖であわてふためき、文さんは楽しそうにカメラを構え、霊夢さんは本気で止めに入ろうとしていました。私だけが余裕を持っていたのです。お二方の内心を、理解していたから。
でも、今やっているコレは、違う。どうして、神奈子様はそんなに悲しい顔をしてるんです?どうして、諏訪子様はそんなに笑っていられるのです?これでは、まるで、本当の殺し合いです!!!!
「早苗ちゃん、落ち着くんだ!!」
「う・・・天魔さん・・・・・・」
「残酷なことを言うかもしれない。でも、聞いて欲しい」
「・・・・・・・・・・・・」
「君では、あそこまで暴れる祟り神を止めることは出来ない。君の声が諏訪子ちゃんに届く前に、君が殺されてしまう。そうなれば、諏訪子ちゃんは、2度と元に戻れなくなってしまう・・・・・・」
「でも・・・・・・」
「悔しいのは解るが、ここは耐えてくれ。私が何とかしてみるから、山に結界を張るんだ!!」
「・・・・・・・・・っっ!!」
早苗は、溢れ出てくる涙を拭うこと無く、その場を離れていく。口から僅かにだが、血が垂れている。自分で口の中を噛んだのだろう。自分が動かなければ、自分を許せない。同時に、自分が行ったところで、何も出来ない。神の端くれとして、こんなに情けないことはない。本心を押し殺し、自傷することで、冷静さを欠く事無く選択したのだ。
十数年しか生きていない健気な少女には辛いなんてモノじゃない決断を無理強いさせたのだ。コレで、何も出来なければ、山のトップとして・・・・・・いや、自分の意思が許さない。
深呼吸を一回済ませ、祟り神に向けて殺気を放つ。
「・・・・・・くかか・・・邪魔するのかえ?」
「・・・大人のケジメだ。諏訪子ちゃんを返しな」
黒い雨と碧の風が重なる。大妖怪と神のにらみ合いは、電磁波となって、辺りを緊張させる。
「ぐ・・・・・・よせ・・・諏訪子・・・天魔・・・・・・お前たちが、本、気でやると・・・対消滅・・・・・・」
神と妖怪。完全な別物として囚われがちだが、実際にはそうではないのだ。神も妖怪も、大して変わらないのだ。2つを分ける境界線が、【人間から信仰されているか】というだけなのだ。妖怪出身の神もいれば、妖怪に成り下がった神もいる。お互いに最強クラスの神と妖怪が本気でやり合えば、余りにも危険すぎる!!乱暴に投げられた神奈子は、薄れる意識の中で叫び続けた。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
月の頭脳をフル稼働させながらの、不眠不休治療三日目。まだ普通に疲れている様にしか見えない永琳。予想外すぎる薬剤師の本気を目の当たりにした霊夢は、やや引いている。
作業の邪魔にならないように、汗をぬぐったり、必要な薬草や薬瓶を的確に準備する鈴仙も相当だ。こちらは流石に二徹が限界のようで、仮眠してる間は他の兎が交代でしている。優秀だなぁ。
「紫陽花の花を寄越しなさい」
「はい、ただいま」
「こちら、目薬です」
「3番隊、交代です」
「メディスンさんの鈴蘭毒、やや遅れます」
「今日の夕食は鳥兜だよ~」
「スッポンの血は、5mlでしたね」
「・・・・・・・・・・・・」
さっきから聞こえる内容に、毒物の名称が沢山聞こえる。いや、確かに、毒は使い方で薬になると聞くが、塵も積もればどうなるかは知っている。時々精力をつかせるのは何なんだろう。天才の頭脳は理解できないゆえに怖い。
と、兎舘が布団ごと私を運び出す。
「ねぇ・・・まさかだけどさ・・・・・・」
「次は、手術よ。半刻で終わるわ」
果たして、14日目の朝、私は生きていられるだろうか・・・・・・・・・。
この異変が終わったら宣伝しておこう。
『永遠亭の入院は、確実に治る保証はするが、精神的にやつれる』
「ぅぐ・・・ひっく・・・・・・」
涙を必死に堪えようとする早苗。しかし、どんなに強く意識しても、涙腺はことごとく裏切ってくる。無理矢理にでも押さえようと、自傷行為に走り出す少女。頭を木に何度も打ち付ける。
「止まれ・・・!!止まれ・・・!!」
それでも、涙は止まらなかった。視界が少し赤くなってくるがお構い無しに自らを傷つけ、冷静さを取り戻そうとする。
しかし、そんな努力も虚しく、血を流す程に熱を持ち、アドレナリンが溢れてしまう。遂には、木の方が先に音を上げて倒れてしまう。
「うぅぅ・・・・・・!!!!」
周囲を見渡し、巨石が目に留まる。がむしゃらに殴り付け、早苗自らの血が無慈悲に身体を汚していく。
「私に・・・力さえあれば・・・!!私なんか!!」
何度振り上げたか分からない腕を更に高く掲げる。綺麗な爪も割れてしまい、無惨な手を強く握りしめ、一思いに降り下ろす。
しかし、その腕は石を叩かなかった。
「・・・・・・・・・・・・」
「あ・・・・・・バー、ダック・・・さん・・・?」
突然現れた見知った顔に、更に熱くなる早苗。
「何しに来たんですか!!私を止めて、同情でもするのですか!?」
「・・・・・・・・・」
「それとも、弱くて何も出来ない私を笑いに来たのですか!?でしたら、存分に笑いなさい!!」
「・・・・・・・・・」
「奇跡の風祝が、何も出来ないんですよ!!笑い者でしょう!!」
「・・・・・・・・・」
「うぅ・・・ぅぐううぅぅぅうう・・・・・・!!!!!!」
目から大粒の涙、額と小さな手から大量の血を流し、バーダックを睨む早苗。そして・・・・・・
「神奈子様を・・・・・・諏訪子様を・・・助けてください!!!!!!!!」
気付くと、早苗の視界からバーダックの姿が消えていた。脳裏に焼き付いた、一瞬視認した金色の輝き。余韻にも届かない僅かな光を思いだし、早苗は泣いた。ひたすらに泣いた。その瞳は、希望の輝きが、消えること無く煌めいていた。
八雲藍は博霊神社にて、とある人物を待っている。霊夢が最低14日間も完全に不在となってしまい、結界を守る代役として、構えていた。しかし、正式な賢者でない以上、限界が訪れる。更に言うならば、彼女は天才的な策略を駆使し、戦いの後方支援をするのがベストなのだ。
そのため、人間から緊急時の代役を選出を橙に探させ、選び抜いた人材を待っていたのだ。
「・・・・・・・・・ん」
神社の鳥居を何者かがくぐった。一人は、橙。一人は萃香殿。そして、心当りの無い気配がもう1つ。ようやく来たか。
襖がスパーンッ!!と、乱暴に開ける音が聞こえた。間違いなく萃香殿だろう。ゆっくりと立ち上がり、振り替える。
「ど・・・どうも・・・・・・」
人里出身にしては珍しい金髪。霊夢とは違う巫女装束をきれいに着こなし、これまた珍しい古楽器を手にしている。
「二胡、か。得意なのか?」
「はい、たまたま手に入ったのですが、これが中々面白くて・・・・・・」
「君は、巫女が不在中の神社で普通に暮らせばいい。護衛には、私の式の橙と鬼の萃香殿をつけよう。そして、もう1人。床下に隠れている、貧乏神も使いなさい」
「え・・・・・・?バレてる・・・?」
隠れていたのは、依神紫苑。貧乏神であるため、貧乏神社が過ごしやすかったのか、天人と暮らしているようだが、稀に帰ってくるようだ。ピンポイントなタイミングで藍に気づかれ、逃げ道が無くなった。
「諦めるんだな、依神紫苑」
「ぐぬぬ・・・妖怪の分際で・・・・・・」
「では、博麗の巫女代役。よろしく頼むぞ」
「はい、不肖冴月麟、頑張ります!!」
「【祟り神】赤口さま」
左の袖から手が消え、代わりに白い大蛇が現れた。自らの手足のように自在に操るミシャグジ。高速で暴れ回る大蛇を躱しながら、天魔も負けじと応戦する。
「【大天狗】悠久幻想郷!!!!」
6つの大型台風が、ミシャグジと天魔を神社の敷地ごと包囲する。高速の弾幕が、ミシャグジを標的に乱舞する。
激しい攻撃は実に20秒、隙なく一点に降り続けた。
「・・・・・・手応えはあったが、この感触は・・・」
風が収まり、見えてきたのは、とぐろを巻く大蛇。やはりというか、自らに巻きつけ、盾としていた。全ての攻撃をその身に受けた大蛇は、全身に切り傷を負った。
「全く、この程度かえ?」
「その程度の攻撃で、蛇ちゃんは満身創痍のようだが?」
「?だからなんだ?死んでなければ、まだ扱えるだろう?」
「仮にも、配下だろう。命くらい、面倒見ないのか?」
「神がわざわざ使ってやっているのだ。感謝して、命の10個や20個差し出すモノだろう?」
「完全なる暴君だな。恐怖による信仰に、搾取するタイプの神様か・・・・・・諏訪子ちゃん達とは完全に真逆だな」
「恐怖は、新たな感情を生む。畏怖に暴力に命乞い。我こそがトップに君臨するのだとな」
未だに停滞する竜巻に、満身創痍の大蛇を振り回す。逆回転で相殺された風は搔き消え、更に傷つく大蛇。感情を読み取れない筈の冷たい眼が、必死に助けを乞っていた。
(蛇ちゃん・・・・・・・・・)
あの蛇は、ミシャグジの配下であり、同時に依り代の筈。諏訪子ちゃんも何度か扱っていたのを見た記憶がある。あの体から引き剥がせば、何とかなると思うが・・・・・・・・・。
「【雨雲】雷のち槍!!!!」
山を覆う黒い雲の一部が不自然な渦を巻き、落雷が発生した。雨が降る要領のままに、槍や刀に苦無、刃物が無数に猛スピードで落ちてくる。広範囲に降る刃雨が、軌道を次々と変えながら移動範囲を狭める。ミシャグジが大蛇で防御しようとするが、直前で軌道を変えられ、ガラ空きの後ろから狙いを定める。
「ちぃっ!!!!」
直撃する寸前でミシャグジを中心に、衝撃波が発生した。刃物達は全て弾かれ、空を舞っていく。
「・・・・・・・・・」
「くく・・・行ったと思ったか?」
「割と、自信あったんだがな・・・・・・」
「蛇をこれ以上傷つけたくないみたいだな。なら、助けたい蛇に殺されてみるか!!??」
大蛇が更に大きくなり、大口を開けていく。眼からは、もはや光を失い、牙の先から毒液が垂れ流しになってしまっている。
「さっさと、逝っちまいな!!」
天魔は、回避を試みようとするが、ここを避けると、蛇ちゃんが間違いなく息絶えてしまう。下手に躱して、大地に突きつけられては・・・・・・これまでか・・・・・・・・・
「は・・・・・・?」
「あ・・・・・・」
バーダックは大蛇の根元となる諏訪子の左腕を掴み、一気に距離をとった。大量の血を噴出し、歪んだ表情に変わっていくミシャグジ。
「ぐぎぃぃいい・・・・・・貴様ぁぁあああああああああああ!!!!!!」
「何だ。あっさりだな。さっきまでの余裕はどうした?」
瘴気をまともに浴びながら、常に冷静でいるバーダック。この時点で、ミシャグジも天魔も理解した。神をも恐れない、強力な戦士だと。
「何故、君がここに・・・?確か、文ちゃんの新聞に載ってた外来人の・・・」
「小便臭え青いガキに泣きつかれたよ。助けてくれってな・・・・・・」
「早苗ちゃん・・・・・・?じゃあ、彼女の願いを・・・」
「何時ぞやのやかましい女の涙に同情はするかよ。むしろ、俺はイラついてんだ。力及ばず、何も出来ない自分が許せないだぁ・・・?」
「・・・・・・・・・・・・」
「昔の自分を見ているようで、実に腹立たしいんだよ!!!!
おまけに、あのチビの暴君ぶり。俺の一番嫌いな奴の顔が浮かんできやがる・・・・・・」
ゲームを楽しむかのように他者を傷つけるミシャグジ。配下の大蛇を道具のように弄ぶ残酷さ。かつての上司の姿と声がフラッシュバックしてきた。
「覚悟しな、チビすけ。俺は今、虫の居所が悪すぎてな。痛い思いしたら好きなだけ文句言いな。2秒で忘れてやるから、一字一句残さずに聞いてやるよ!!!!」
金色の輝きが更に強くなる。黒い空に黒い雨。天魔は、絶望のカウントダウンが、僅かにだが止まったような気がした。
よう、バーダックだ。久しぶりにここを使うぜ。あの蛙のチビ、殺気を放ちまくりやがって・・・はっきり言って、迷惑甚だしい!!早苗の葛藤と貴様の態度・・・・・・あの、フリーザの野郎と重なっちまってよう、落とし前つけさせて貰うぞ!!!!
次回、始まりのサイヤ人が幻想入り
【奇跡の完全憑依!? 早苗とバーダック】
絶対に見てくれな!!
一ヶ月以内投稿完了!!一体いつぶりだろうか・・・・・・。少ない自由時間に、おやつ食べたり、動画見たり、録画した番組を見たり、寝てしまいたい衝動を押さえつけ、形に出来たぜ。今回は、新イラストを2枚使うことで、モチベーションがより上がったんだと思います。無理です。割りと無茶したので、後書きを書き終えて投稿したら早急に寝ます。なので、次回も早くなると良いなぁ・・・(切実)
最近の出来事で一番大きいことは、ニコニコ静画にて、イラストを投稿しました。超3孫悟空を、シャーペンで描き、割りと満足のいく出来に仕上がったと思います。よろしければ、検索して探してみてください。
身勝手の極意が、ついに完成してしまいましたね!!作画も限界突破しまくりで、興奮しまくりです!!思い返せば、神になって、ブルーになって、界王拳の封印を解き、トランクスも帰ってきて、神々も会得の難しい奥義まで・・・・・・。悟空の強さは、どこまで昇華していくのでしょうか。
また、ベジータの放ったあの台詞。12月の映画のテーマそのままで、布石のようにも感じ、オラわくわくすっぞ状態ですよ。本当に楽しみでしょうがない。
さあ、三つ巴の乱戦が始まりますよ!!大金星を掲げるのは一体誰なんだ!?予告?ドラゴンボールシリーズのテンプレの1つをパクリスペクトしただけですが、何か問題でも?
それでは、今回はここまで。これからも閲覧、よろしくお願いいたします。おやすみ~。