「つー訳で、今幻想郷は危険なんだ。お分かり?」
「私が閻羅の体液まみれになったこと以外は納得できた」
「いつまで根に持つつもりだよ」
「忘れられるわけないでしょあんなの!!トラウマ確定よ!!」
うら若き乙女の柔肌とお洒落の核に当たる衣服に深刻すぎるダメージを受けた菫子の怒りは現在進行でインフレしている。
「つまり何!?今後私はお昼寝含めて、レム睡眠に入ると危険地帯に投げ込まれるというの!?」
「そうなるな」
「私の安息がああああああああああ!!!!」
人間の三大欲求という言葉がある。食欲はまあ良い。多少腹が減っても、少しなら何とかなる。座右の銘【わーい】を掲げるネット小説作家なんか、1日の食費130円で2週間生活出来た位人間はたくましい。尚、節約が理由でなく、自身に与えた罰ゲームをいつまで続けられるかといったアホな理由だったりするらしい。
性欲も多少我慢できる。思春期真っ只中の華の女子高生と言えども、恋愛=性欲な男子共よりかは万倍マシなはず。
しかし、睡眠欲を我慢出来る生命体は存在しない。寝たいのに寝たら悪夢率100%とか、寝付くまで地獄だし寝付いても地獄だ。いつか発狂してしまうのでは。
「うぅ・・・いくら私でもこれ系の光景で良いね貰えないのは明白だよぉ・・・・・・」
「良いねを貰うの状況が理解出来ないが、余裕無さそうで若干あるっぽいのは分かった」
「私も少しずつ幻想郷の住人になって行ってるのかな・・・自分が怖いよ・・・・・・」
「菫子さんも苦労してそうですね」
「私のサードアイ?私の隣でおねんねしてるよ」
「妖夢っち。綺麗に出来た?」
「真水でも落ちにくかったです。溶血しないとなると、ただの体液じゃ無いですよ。乾かしてから様子を見ないとまだ断言出来ません」
「・・・・・・臭い?」
「それも乾いてから・・・」
「夢に虐められるよぉ・・・・・・」
「ドレミー呼ぼうか?」
「あの人哀れむだけだから嫌い」
「そうか・・・・・・」
菫子の機嫌は一向にマイナスのままだ。
「大ちゃん無茶しすぎだぞー」
「自覚はしてたよ・・・今も怖いよ・・・」
「チルノを助けたいのは分かるけど、妖精一人で正面突破は無謀にも程があるわ。キチンと計画立てるのよ?助っ人もね」
「はい・・・面目ないです・・・・・・」
二人の口調はとても優しいが、真面目な大妖精にはそれがかえって傷付く。それさえも察した二人はこれ以上の詮索や追及を辞め、大妖精の両隣に寄り添う。
「反省は充分出来てるようだし、次の話題はチルノを救い出す手立てね。何か思い付く?」
「また黄色い人みたいに戦うことになったら、私が囮になります。妖精ですから、妖怪の二人より命は軽いです」
「言葉選び下手くそか」
「大ちゃんも変なところでポンコツよね。可愛いから良いけど」
「はぇ?」
螺旋階段をスルーしてホールの中央をゆっくりと上昇率しているが、やっぱりデカイ。高さだけなら、紅魔館を余裕で超えてるだろう。地盤沈下とか起こったら大変だ。
「一番上まで来たけど、通路多いわねぇ」
「どれに入りましょうか?」
「ルーレットで決めよう」
「え?」
「ほら。私を回しなよ」
伝家の十字架ポーズで固まるルーミア。可愛らしい奇行に別の意味で固まるレティと、いつもの事でなれてる大妖精とで反応が綺麗に分かれた。
「せーの、えい!!」
「ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる・・・・・・そーなのかっ!!!!」
回転が止まったルーミアなのだが。
「どうしよう。右手と左手が向いてる方向が真逆だわ」
「えっと、指の形は・・・違いが分かりません・・・・・・」
「趣向を凝らして、ルーミアちゃんの目線が正解なんじゃないかな?」
「候補を増やさないで下さいよ!?」
「候補が3つ出来るという意趣返しで、どれでもない真後ろとか?」
「聞いてます!?」
天然なレティをこれ以上喋らすと進まないので、諦めてルーミア本人に聞くことにする。
「こっち」
ルーミアは目線と左腕の方向よりやや右の扉へと歩いていく。
「えぇ・・・・・・」
「ルーミアちゃん。その心は?」
「ナイトバードの初弾配置角度」
「解るわけないじゃん!?」
やっぱり読めないルーミアを追いかける2人。
「・・・・・・・・・」
巷で噂の閻羅の雰囲気が感じられないのどかな優しい霧が薄く舞っているここは、妖怪の山の一角に創られた1種の仙界。守られた領土に建てられたやや大きめの平屋の主は、大きな丸窓の部屋で座禅を組んでいる。
その丸窓に大きな影が。
「ヒュララララ・・・」
「竿打、里・山・神社の様子はどうなってる?」
「キュルリュルルル・・・」
「閻羅の・・・燃費の悪さ、か」
閻羅が現れてから十日程度。観察し続けて分かってきたこと。
まず、彼等は数時間活動した後、十時間以上停止する。個体差があるものの、人間の活動時間と睡眠時間を逆にした程度と見て問題ないだろう。
更に、停止と共に抵抗力も著しく低下する事が確認された。休眠状態であれば、里の子供でも容易に近づき、札で完全無力化する事も容易い。
この事実から、防衛に勤めている者達の戦い方が変わってきた。完全に滅するよりかは、時間をかけて勝手に自滅していくのを待つ方がいい。効率は落ちるものの、閻羅一体辺りにかけるエネルギー消費量が僅かに減少、一人辺りで対応できる閻羅の数が三割未満の上昇と来ている。この戦い方での戦い方の効率をあげるために、二人から四人のチームで動くことを義務付けられた。
「閻羅の発生する卵は、霊夢が1つを破壊。射命丸文・藤原妹紅・萃香が1つを無力化し、その際に閻羅とは違う3人の戦士が現れたか・・・」
実力者にのみ公開された情報によれば、バーダックさんと第七宇宙とやらが関連しており、今後も新たに現れる可能性が極大とある。そして。
「霧の湖の凍結」
華扇と閻羅との相性は凄まじいほどに悪いが、第七宇宙の戦士となれば、存分に力を発揮出来る。場所的に、あの人物もそろそろ動き出す頃だろう。
「行くわよ、竿打・ライチュウ・・・ライチュウ?」
「チチチ・・・」
「トウモロコシいっぱい持っていくから」
「チュイィィイイ!!」
相変わらず食費がかさむペットだ。ただでさえ自身のエンゲル係数も高いのに。
「うわぁ・・・」
「あんなに堂々といるもんなの?」
「待ち伏せなのかー?」
通路から再び大部屋に出たと思えば、3人の人物が待ち構えていた。ざっくりと説明すると、マッチョ・緑・老人だ。
「よくミソカッツンに勝てたなお前達よ。評価してやろう」
「爺さん。無駄だとは思うけど、一応提案するわね。チルノを返してくんない?」
「あの青い娘の事かな?そうはいかないぞ」
「だろうねぇ」
「チルノちゃんをどうする気ですか!?」
「チルノというのか。あのガキは我々の手札として存分に貢献して貰うことになっておるのだ」
「そんな事!!絶対に!!させない!!!!」
刹那、大妖精の姿が消え、マッチョの顔面に膝蹴りを喰らわした瞬間で視認する。いつもおしとやかな大ちゃんがあんなに攻撃的になるなんて。相当御立腹な様子。
「ちぃっ!!始末しろ!!」
老人の号令と共に、マッチョと緑が二手に別れた。
「大ちゃん!!!!気を付けてよ!!!!」
「狩るのだ!!!!」
「チルノちゃんを返せ!!!!」
「だああぁっっ!!!!!!!!」
爆発的な衝撃波と共に、渾身のパンチをお見舞いされた閻羅が消し飛んだ。血飛沫が至る所に飛び散り、その中心で返り血を浴びる星熊勇儀が構える。
「次の奴はどこだ!?」
周囲を軽く見渡すが、先程ので一段落ついたようだ。数秒前まで動いていた4体の閻羅が、突然停止した。
これが、休眠か。前触れもなく急に来たな。
「・・・・・・・・・」
休眠する閻羅達の中で、ある個体に目が行った。
閻羅の姿は壊された人格の元持ち主に依存する。蝋人形を熱風で溶かした様に爛れた顔では、特定は出来ない。だが、左腕の肘に取り付けた特殊なギプスを見間違えるはずもない。
「ヤマメの弟子の一人か・・・・・・」
名前は覚えてない。建築現場でチラッと数回見た程度だ。飲み屋で相席した時、少し事故ったと笑いながらギプスを見せびらかしてた事しか思い出せない。
地底の妖怪共の何人かが壊され、閻羅になったとは聞かされたが、改めてこうやって対面すると、事の重大さを嫌でも思い知らされる。
「悪いな・・・・・・」
動かない閻羅に、渾身の拳を打ちつけた。肉と血が飛び散り、痙攣が起きること無く絶命していった。
(好きなだけ恨みな・・・・・・)
他の3体も一撃で仕留めた勇義は、離れた場所に置いてきた杯を一口飲む。
「はぁ・・・・・・」
喧嘩の後の酒は極上とかほざいた馬鹿はどこにいるんだか。こんなに不味くなるなら、※で例外ありとか言っとけやもう。胸糞悪い。
肉片にポツンと残されたヤマメの糸の成れの果てを剥がし、その場を離れていく勇義。どうやって伝えようか凄い考えてる、気難しい背中だった。
「うりゃああああ!!!!」
「ぬごぁっ!?」
瞬時に距離を詰めた大妖精の膝蹴りが、エビフリャーの顎を打ち抜き、額と喉に更なる蹴りの追撃を喰らった。
「うぬぅ・・・・・・」
(巧い。顎を支点に脳を揺さぶれば、どの生き物も怯む。直後の2つの打点で、衝撃の方向を無理矢理ねじ曲げれば、脳は対応仕切れない・・・!)
美鈴さんとの朝の体操はただの健康術じゃない。中国拳法?と言う最高クラスの格闘術を基盤にしているらしく、達人の美鈴によって考え抜かれたその体運びは、護身術のそれに近い。危険から逃げる為に、敵の動きを一定時間封じ込めることに特化した技は、最小限の1撃で効果を発揮することを前提としている。2撃以上を重ねがけするような事は想定しておらず、対象がどうなるかは言葉にせずとも解る。
それでも大妖精は躊躇なく3撃をエビフリャーに浴びせた。
(やっぱり、綺麗に決まった筈なのに、手応えが微妙に無い・・・・・・)
妖精の脚力では、幾度となく強化改造された巨体を仕留めるには力不足だ。首に手を当て、ゆっくりと立ち上がるエビフリャー。
「今のは、洗練された実に良い動きだ。どこの誰に教わったのだ?少なくとも素人では無いだろう?」
「うるさいですよ老いぼれが」
「大ちゃん!?」
「うわー。スッゴい怒ってるのだー」
大親友のチルノちゃんを物扱いするかのような発言に、憤怒する大妖精。口調の悪さは、もはや天変地異でも起こるんじゃないかって程あり得ない現象だ。
「ぐっ!!【冬符】フラワーウィザラウェイ!!!!」
弾幕と冷たい霧で軽く目眩ましの直後に大量の氷柱を放出する。出来る範囲で最大の鋭さを出した氷柱は、キシーメの体の数ヵ所に突き刺さる。
「がぁっ!?」
「氷の補充は無限に出来そうね。ルーミア。大ちゃんを手助けしなさい。こっちは一人で何とかしてみるから」
「ん。気を付けろなのだ」
霧の死角からタイミングを計らい、大妖精のもとへと飛ぶルーミア。改めて大ちゃんの表情を視認すると・・・うわぁ何あれ。寺子屋でお説教する大ちゃんの顔があれだったら、チルノ泣くぞ。
「【月符】ムーンライトレイ!!!!」
空間を多い尽くす量の弾幕とレーザーで大妖精の援護を始める。大妖精に降りかかりそうな腕や足を弾幕で弾き、大妖精の打撃がクリーンヒットしそうになる直前でレーザーを浴びせて動きを僅かに鈍らせる。即席とは思えないような連携で、劣勢でありながらエビフリャーを少しずつ押している。
「これは・・・・・・」
Dr.コーチンの目に映る光景は、とてつもないものだった。まさか、ここまで闘える者がいるとは思ってもみなかった。更に、洗脳する前のチルノとやらの発言によれば、こやつ等はまだ最高クラスに届いてはいない様子。我々の気づかない内に、世界はどの様に変化していったのか。想定外ではあるが、大規模な調査をする必要がありそうだ。すぐ目の前にも丁度良い研究材料が3体もある。
「キシーメ!!今だ、やれ!!!!」
「っ!!!!ずぁああっ!!!!」
緑が両腕を大きく降った刹那。
バチィッッ!!!!!!!!
「いぎゃっ!!??」
「だぐぁっ!!??」
「うごぉっ!!??」
破裂音と眩い一瞬の発光と共に3人の体に大きな衝撃が走った。打撃とは明らかに違う、内側に直接ダメージが入った様な感覚。
「お前か・・・何した・・・?」
「こっちだ。来れるものなら来てみろ!!!!」
「くたばれなのだっっ!!!!」
キシーメの喉元目掛けて飛び掛かるルーミア。先程の攻撃を見極めようと、少し離れた場所でレティも観察するが。
「ルーミアちゃん!!ダメぇっ!!!!」
ルーミアの動きが急に止まったかと思えば、細いワイヤーの様な物が絡み付いている。
「あの衝撃の走り方・・・鞭だな!!」
「くく・・・・・・くたばるのは嬢ちゃんだ!!」
「あぐぁああああああああああああああ!!!!!!!!????????」
耳を突き刺すような不快な音が継続し、見続ければ失明してしまいそうな独特な激しい光が放射された。
「まさか、電流!?いけない!!ルーミア、何とかして逃げなさい!!!!」
「あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
全身の筋肉が痙攣し、衣服や髪・肌から焦げる異臭が立ち上る。薄れる意識の中でルーミアは力を振り絞って弾幕をばらまくが、漏れ出す電磁波を少し曲げる程度だ。そして。
雷撃がルーミアのリボンを焼き切った。
キシーメは雷撃を止め、ルーミアを落とした。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「ふむ。持続性に難ありか。改善すべき箇所だな。キシーメ。他の2人も仕留められるか?」
「へへ・・・行けますぜ・・・・・・」
次に狙いは大妖精だ。大きな可能性を存分に秘めた小さな体目掛けて、電磁鞭を振りかざした。
「くたばれえええええええ!!!!」
「ひぃっっ!!!!」
「大ちゃん!!!!」
白い発光を伴う鞭は、大妖精の胴体に向かって真っ直ぐ延びて行き。
キシーメの腕から引きちぎられた。
「な・・・・・・は・・・?」
「へ・・・?」
一切予報してない突然の激痛に、叫びや呻きも忘れて呆然とするキシーメ。
その背後で、小さな黒い少女が大妖精を仕留める筈の鞭を握りしめていた。
「大妖精を痛め付ける悪い鞭は、こいつか?」
よう、魔理沙だぜ。待て待ておい!!ルーミアの口調、明らかに変だぞ!?いつものおバカ丸出しなわはーはどうしたんだ!?頭のリボンは封印の札とかなんとかうろ覚えだったが、まさかそれなのか!?はぁ!?あいつ強え!?
次回、始まりのサイヤ人が幻想入り
【EXルーミアVS洗脳チルノ!? 涙の激突!!】
次回も、皆見てくれよな!!
東方新作来たああああああああ!!!!!!!!
【東方鬼形獣】
ですって?全キャラ縛りを設けておりまするこちらの作品ですが、案の定出します!!出してやります!!プロットに無理矢理ねじ込みます!!
また投稿が遅れるって?知らねえよそんなもん。楽しんだもん勝ちだおらぁ!!(クズ)
と、まあ、今から楽しみで仕方ありません。新しいアニマルキャラの予感なんで、幻想楽園演舞の追加ヒロインが居ることをひたすら祈ってますwあと、AVも欲しいなぁ。
ん?何?いかがわしい話するなって?アニマルビデオのどこがいかがわしいんだ?それにこんな反論するのも変な話だが。
『もう遅い!!!!』
友人の薦めでMMDを弄ってみることに。ジト目・笑み・まばたき・瞳小などをたくさん組み合わせ、間接から一個一個調整して創った大ちゃんを載せますね♪
【挿絵表示】
13話の小動物の様に縮こまった大ちゃんです♡あー♡抱き締めたい♡驚きと恥じらいで硬直してしまった大ちゃんを優しく撫でて、可愛らしい妖精の翼の付け根を優(文章はここで止まっている様だ)
全く眠くならないので、徹夜気味で執筆進めて投稿しましたが、今日仕事なんだよね・・・・・・。何やってんだろ俺。絶対に何かやらかしそうで怖いですよ。寝不足を理由にサボるわけにもいきませんし、頑張るしかありませんね。皆応援してね☆その応援が届く頃にはもう色々終わってるけど応援してね☆もしかしたらまた同じ様に出勤前夜に徹夜になるかもだし。東方ハードとか(ぉぃ)
それじゃ、今回はここまで。体内時計が完全に狂う前になんとかしましょうね。では、皆さん、おはようございます!!!!!!・・・・・・・・・・・・ん?