始まりのサイヤ人が幻想入り   作:白藍ハートネット

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第04話〜山彦のバーゲンセール〜

とりあえず、錯乱する美鈴は腹パンで収めた。切れた神経は、ルナルナを始め、妖精メイド達の簡易医療魔法の量で応急処置をする。後でパチュリーに頼めば、あっという間に全快らしい。

 

 

 

「急にどうしたんだよ、美鈴・・・・・・」

 

「お嬢様達の貞操って・・・・・・」

 

「何か持ってるな・・・」

 

「新聞ですね・・・多分何か問題でも書かれてるんでしょう・・・」

 

 

 

新聞を取って・・・・・・読めるはずもなく、ルナルナに読んでもらう。

 

 

 

 

 

赤い館、外来人に襲われる

 

宇宙を支配し続けた侵略者、サイヤ人が幻想郷に自力で結界を破って入ってきた!

 

今度の標的を紅魔館に決めた侵略者は、次々と住民を襲い、土足でズカズカと生活を乱した。

 

主人のレミリア=スカーレットは、突然の出来事に錯乱したと思われる。

 

幻想郷の環境が気に入ったサイヤ人は、紅魔館を乗っ取り、住まうことを決めた。

 

最後の抵抗に、悪魔の姉妹が力の高まる満月の夜に果し状を申し込んだ。

 

姉妹が勝てば、館は解放。侵略者が勝てば、跡取りを孕まされる事に。

 

哀れな紅魔館に、救済の手は差し伸べられるのだろうか・・・・・・

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・まぁ、あのブン屋は信用ないので、大丈夫・・・だと、思いますよ・・・・・・」

 

 

 

ルナルナは、呆れた笑顔をバーダックに見せる。・・・が。

 

 

 

「あ・・・あのクズ野郎・・・・・・どこをどう聞いたら、こんな内容に・・・・・・」

 

 

 

やっぱり怒ってる。あまりにもひどい。これでは、サイヤ人の沽券に関わる。美鈴の胸ぐらを掴みガクガクぶん回す。

 

 

 

「美鈴!!おいこら、起きろ!!!!!!」

 

「あくあぐずびぐがぎなはがあああ!!!???」

 

「ば、バーダック様!!強くやりすぎです!!!!」

 

 

 

ギャーテーギャーテー!!!!

一息ついて、またまたパニック状態。

 

 

 

「って、こんな事をしてる場合じゃありません!!美鈴様、お嬢様にこの事をお伝え下さい!!!!紅魔館の沽券に関わります!!バーダック様、興奮してたら、余計に誤解を招きます!!とりあえず落ち着いて下さい!!!!」

 

 

 

唯一落ち着きを取り戻したルナルナ料理長が、まずはこの場を落ち着かせる。一番下の身分で上の者を一言で黙らせた。

 

 

 

「う・・・分かりました。その話の場にいましたからね・・・内容に度肝を抜かれてました・・・・・・」

 

「・・・・・・そうだな。冷静にならんと的確な対応が出来ん・・・」

 

 

 

 

 

「んで、どうすりゃ良いんだよ・・・この新聞がどれだけ広がっているかで深刻度が増すんだが・・・」

 

「一応さっきも言いましたが、この記者は幻想郷の住人のほとんどから、デタラメブン屋だの、マスゴミだの、信用度が薄いので、安全度の方が高いと思われます」

 

「・・・よくそれで、記者を続けられるな・・・・・・」

 

 

 

馬鹿馬鹿しい真実を知り、バーダックはひとまず安心した。館内伝令で、紅魔館主要メンバーと各支部長メイドの収集が伝わり、バーダックとルナルナは並んで食堂に歩いている。

 

 

 

「信用が無いなら、ほっときゃ良いだろ。なんでわざわざ会議する?」

 

「多分・・・・・・今後の厄介ごとについて・・・だと思います・・・」

 

 

 

そう。清く正しい文々。新聞の記者は、スクープをデタラメに書いてパニックを引き起こす、幻想郷のトラブルメーカーコンビの一人である。因みに、もう一人は、洩矢の巫女さん、東風谷早苗である。

 

 

 

「はい、ここですね。入りましょう」

 

 

 

ルナルナが扉を開けると、そこには既にメンバーが揃っていた。朝のバーダックと同じく徹夜で作業をしていた咲夜とパチュリー。夜行性なのに、いきなり起こされご立腹のフランと各メイド隊長達(夜組)。紅魔館のトラブルに眠気がぶっ飛んだレミリア。後は、普通に作業を抜けてきた小悪魔と各メイド隊長達(昼組・ルナルナを除く)。

 

 

 

「来たわね。バーダックはそこに座りなさい。メイドはいつもの立ち位置に」

 

「ああ」

 

「かしこまりました」

 

 

 

第1回バーダック騒動解決会議の幕が切って落とされた。

 

 

 

「さて・・・貴方、ブン屋になんて答えたのかしら?」

 

「悪い・・・くだらない内容ばかりで、ほとんどから聞いてない・・・・・・」

 

「・・・・・・はあ、貴方が悪く無いだけに、余計に厄介ね・・・」

 

 

 

レミリアは頭を抱えた。この先どうしたものか。侵略者の単語に霊夢が。やばい展開を知って魔理沙が。他には野次馬が沢山。そして、その騒動を面白がってまた文がやってくるに違い無い。今この瞬間にも来るかもしれないのだ。

 

 

 

「内容が全部嘘じゃ無いのも厄介だな・・・・・・宇宙を荒らしてたとか、環境が気に入ったとか・・・・・・」

 

「貴方、ナマズを横取りした妖精妖怪を怯えさせたわよね。その娘達が言いふらしたら、弁解も難しいわよ・・・」

 

「それも事実・・・・・・お先真っ暗・・・」

 

 

 

本当にどうしよう。大体の新聞なら、どうでも良いとスルーされている。だが、度の過ぎた記事だと有力者が慌てて確かめに行く。紅魔館もそうだった。霊夢が遂に強盗と口封じに妖怪化させて退治した、なんて新聞が来た時はレミリアが。魔理沙が魔法の事故による後遺症で植物人間に、なんて時はパチュリーが行った。美鈴が咲夜に拷問を受けた、なんて時はチルノ達が来た。どれも、デタラメでみんな安心した。

なんて、各々がどうしようか考えていると・・・

 

 

 

 

 

「レミリア!!大丈夫!?侵略者はどこ!!??」パリィィィン

 

 

 

 

 

霊夢が異変解決に、窓を蹴破って入ってきた。

 

 

 

「ドアから入りなさい!!」

 

「レミリ・・・・・・誰だ、あんた!!!!」

 

「・・・・・・俺はなにもやっ「侵略者!!!!!!」

 

 

 

霊夢は札をバーダックに向けて投げつける。

 

 

 

「ちょ、待て・・・話を聞け!!」

 

 

 

左手はまだ安静状態なので、右手だけで薙ぎはらう。正当防衛なのだが、霊夢には全く違って見えた。

 

 

 

「素手で弾いた・・・只者じゃ無いわね!!じゃあ、侵略者も本当な訳だ!!くたばりなさい!!!!【霊符】夢想封印!!!!」ドンッドンッ!!

 

「でええ!!??」

 

 

 

いきなり攻撃してきた。話を一切聞いてくれない。気とか霊力とか感じることは出来ないけど、分かる。あれは、ヤバイ!!

バーダックは、とっさに右手に力を入れ、気の壁を作る。

 

 

 

「だあああああああ!!!!!!」ガキイィィィィン!!!!

 

 

 

気の壁にぶつかった夢想封印は、弾けて爆発を起こした。

 

 

 

「霊夢!!ストップ!!嘘だから止めて!!!!」

 

「・・・・・・え?」

 

 

 

気の壁では防ぎきれず、右手のひらが焼け付いた。衝撃から、手首から肩まで痺れた。

 

 

 

「う・・・いてぇ・・・・・・」

 

 

 

レミリアが間に入り(物理的に)、霊夢は攻撃を止める。

 

 

 

「嘘・・・?じゃあ、そいつは誰よ?」

 

「話を聞かずに問答無用で攻撃すんなよな・・・バーダックだよ・・・外来人でサイヤ人で元侵略者なのは本当だが、別に襲ってはねえ。そういうのは、もう昔に辞めたんだよ・・・・・・イテテ・・・」

 

「紅魔館の客人だから、手荒な真似は控えてちょうだい・・・・・・」

 

 

 

 

 

〜紅魔館住民説明中〜

 

 

 

 

 

ようやく状況を理解した霊夢。バーダックに攻撃したことを謝っていると・・・・・・

 

 

 

 

 

「フラン!!無事か!!??」パリィィィン

 

 

 

 

 

今度は魔理沙が異変解決に、窓を蹴破って入ってきた。

 

 

 

「せめて、最初の窓から入りなさい!!!!」

 

「なんだ、お前!!??お前が例のレ◯プ魔か!!!???」

 

「んな!!??」カァァァ

 

「するか!!??」ガーーーー

 

「この変態め!!!!くたばれ!!!!【恋符】マスタースパーク!!!!!!」パゥゥゥゥゥゥ!!!!!!

 

「今度こそは、跳ね返す!!!!だああああ!!!!!!」ギュウウウウウウン!!!!!!

 

「人ん家で暴れるなあああああ!!!???」

 

 

 

ズドオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!

魔理沙のマスタースパークと、バーダックの気功波が交差する。各自がとっさに防御&避難を試みる。

二人の打ち合いはほぼ互角。だが、魔力で放出を固定している魔理沙と比べ、気を放出し続けるバーダックが徐々に押し負けていく。さらには、負担が左腕に流れないように気を使っているため、上手く力を出し切れていない。まして、バーダックは冷静に被害を抑えようと威力を抑えてるが、魔理沙は怒りに震え全力で来る。

 

 

 

「ぐ・・・くそぉ・・・・・・最近負けっぱなしじゃねえか・・・・・・うあああああああああ!!!!!!」

 

 

 

マスタースパークはバーダックを飲み込み、壁を3枚ぶっ壊して消えた。

 

 

 

「悪は去った・・・・・・安心しな、フラン。もう大丈夫だ」ニコッ

 

「・・・・・・・・・魔理沙のバカアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」ズドオオオオオオン!!

 

 

 

ギャーテーギャーテー!!!!!!

 

 

 

「止めろおおおおおおおお(怒)」

 

 

 

遂にレミリアが切れた。吸血鬼の怒りの形相に、魔理沙も一瞬ひるむ。

 

 

 

「いいから、話を聞きなさい・・・クズ共・・・・・・」

 

 

 

立派な紅魔館が半壊し、怒りに震えるレミリアとフラン。魔理沙は、ようやく壁を破壊したことに気づく。霊夢は魔理沙がしっぽり怒られるところを想像して少しニヤけた。パチュリーは逃げ遅れた妖精メイド隊長達をバリアーで守り、魔力が尽きて倒れた。咲夜はバーダックのもとへ走り、介抱する。

吸血鬼姉妹の怒りは霊夢と魔理沙に向けられ、正座をさせられた。

 

 

 

「魔理沙だけで良いでしょ!?私はさっき怒られたわよ!!!!」

 

 

 

 

 

〜巫女&魔法使い説教中〜

 

 

 

 

 

「こえー・・・フランのヤツ、あんな顔するんだな・・・・・・脚が・・・・・・」

 

「あんたのせいで、こっちはとばっちりよ・・・・・・」

 

 

 

魔理沙は脚がサイダー状態になり、解放されてもまだ動けない。霊夢は慣れてるから立った。

 

 

 

「バーダックさん、まだ痛むところはありますか?」

 

「昼に切った左手が・・・開いた・・・・・・パチュリー・・・頼む・・・」

 

「・・・魔理沙、貴女の魔力を使わせて貰うわよ。ミニ八卦炉をこっちによこしなさい・・・」

 

「ほいっと。ほら」

 

「あっ!?勝手に取るな!!泥棒は罪なんだぞ!!」

 

 

 

これ程の「お前が言うな」を超えるものがあれば、是非とも聞きたい。ブーメランとも言う。フラン(窃盗行為を知らない)とバーダック(そもそも魔理沙を知らない上に、それどころじゃ無い)以外のその場の全員が思った。

 

 

 

「それにしても、コイツ私のマスタースパークにあっさり負けただろ?本当に強いのか?姉妹でかからないといけないのか?」

 

「あれは・・・リラックスモードからいきなり攻撃された・・・一切の準備と溜めが無い状態じゃ・・・たかが知れてる・・・・・・イテェ・・・」

 

「へぇ・・・あれで全く全力じゃ無かったんだ・・・だそうよ、魔理沙」

 

「嘘だろ・・・アレが・・・確かに化け物だな・・・・・・」

 

 

 

霊夢と魔理沙が少し離れて、話をする。すると・・・・・・

 

 

 

 

 

「宇宙からの侵略者と聞いて!!!!(笑顔)」パリイィィィィィン

 

 

 

 

 

「「どっせええええええい!!!!!!」」どごぉおっ!!

 

「グッフェァ!!!???」

 

 

 

レミリアと霊夢から、ダブルラリアットを受けた何かが、壁に向かって一直線。壁に頭から打ち付けられ、気絶する。

 

 

 

「今度は誰だよ・・・ホンットに楽しいところだな・・・幻想郷・・・」

 

「それは、見た通りの事?それとも皮肉?」

 

 

 

 

 

〜気絶した「何か」放置中〜

 

 

 

「異議あり!!」

 

「急に起きた!?」

 

「何か。とは失礼な!!やり直しを要求します!!」

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

 

〜山の風祝放置中〜

 

 

 

「やった!!大成功!!」

 

腕を高々と上げると・・・

 

ガシャン ガラガラガラガラ ドンッ(甲冑の足を引っ張り、下敷きになる風祝)

 

「きゅ〜・・・」

 

「何がやりたいのよ、コイツ・・・」

 

 

 

〜山の風祝気絶&放置中〜

 

 

 

 

 

「全く・・・なんで私が掃除をしなきゃいけないのよ・・・」

 

「貴女たちが散らかしたんだから、当たり前よ、霊夢」

 

「メイドのあんたがやった方が早いでしょうに・・・」

 

「それでは、罰にならないでしょう?」

 

 

 

窓と壁は、後で適当に直すとして、すぐに出来る後始末は、全部霊夢にやってもらってる。魔理沙は、霊夢から戦力外通告を受け、部屋の隅で落ち込んでいる。正座で。山の風祝こと早苗は、邪魔なので、廊下に捨ててきた。

 

 

 

「とにかく、貴女たちのおかげで夕食が遅くなるのだから、しっかり責任とってもらうからね」

 

「咲夜も、そういう所鬼ね・・・」

 

「では、そろそろ試合場の強化の方に行くわ。清掃隊長のリズに見張らせるから」

 

「妖精にこき使われるなんて・・・屈辱ね・・・」

 

 

 

いつだったか、異変を起こした時に霊夢にコテンパンにされた紅魔館。中でも、妖精メイド達は数で挑んであっさり負け、力の差に嘆いていた。その相手が、今なら自分の部下として言うことを聞かせることが出来る。後でコテンパンにされても良い。今は、この優越感をじっくり感じておこうと考えるリズであった。

 

 

 

 

 

「・・・・・・ふぅ。これで全部か。ジャガイモ人参の皮むきと、葉野菜の痛んだ葉の見分け。ソースに必要な食材は分かったし、後は調合だな」

 

「たった1日でここまで上達するとは、流石です。この仕事を選んで正解でしたね。お疲れ様です、バーダック様」

 

「・・・もう良いや。左手、まだ疼くな。本当に明日までに治ってんのかな・・・」

 

 

 

バーダックは、調理の基本4日分を1日でクリアした。やはりある程度の経験があってこその成果なのだろうか。

 

 

 

「これからは複雑な調理になります。今日はもうお休みになって、明日の昼食の下ごしらえから、また始めましょう」

 

「朝食は夜組の担当だったな。ビジネスが本当に上手な屋敷だ。使用人達もきちんとした休みもあれば、続けられるってか」

 

「レミリアお嬢様の為に、沢山のことを学んできましたので、満足感もいっぱいです」

 

 

 

バーダックは調理室を後にした。今日の仕事分5時間は終了したので、残りを将棋の勉強をしに行く。

廊下を歩いていると・・・

 

 

 

「・・・・・・はっ!!騒動の予感!!」

 

 

 

面倒臭いヤツが、バーダックが通りすがる瞬間に目を覚ました。冷めた目で少女を見るバーダック。

 

 

 

「はぁ・・・仕方無え。お前、来い。相手になれ」

 

「うぇ?」

 

 

 

素っ頓狂な声を上げる早苗。首根っこを掴まれ、ズルズルと引っ張られていく。

 

 

 

「はっ!?これはもしや、噂に聞く強姦!?非力な少女を無理矢「黙れ」ガツンッ

 

 

 

早苗は再び気絶され、客間に向かって引きずられていく。またギャーテーギャーテーされたら、面倒だ。




ようやく霊夢が動き出しました。結局怒られてしまいましたけど。
馬鹿馬鹿しい茶番や面白い展開はそろそろ中断です。次回よりキングクリムゾンで満月の日の昼から始まります。いよいよ、バーダックVSスカーレット姉妹の戦いが始まりますので、楽しみにしていて下さいね。
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