始まりのサイヤ人が幻想入り   作:白藍ハートネット

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第07話〜暴発の神槍!?新たなサイヤ伝説!!〜

レミリアの【スピア・ザ・グングニル】とフランの【レーヴァテイン】は、バーダックに向かって一直線に放たれた。バーダックは両手をつき出して、スペルに相対するように特攻する。

誰もが最後のぶつかり合いに目を奪われる。見たこともない魔力のスペル。それを変身して正面から受けようとするバーダック。期待と不安が同時に押し寄せ、ギャラリー陣も瞬きせずに見守った。

 

 

 

「「うあああああああああ!!!!!!」」

 

「だああああああああ!!!!!!」

 

 

 

ずどおおおおおおおおん!!!!!!!!

 

 

 

正面から受けた魔力がぶつかり、轟音と爆発を辺りに撒き散らす。パチュリーと魔理沙の魔法で強化した結界にヒビが入り、徐々に割れていく。

 

 

 

ぱきゃあぁぁあああぁん!!!!

 

 

 

「ウソ・・・だろ・・・?」

 

「これ以上無いほど強化したのに・・・・・・」

 

「く・・・三人はどうなったんだ!?」

 

 

 

「「っ!!!???」」

 

 

 

姉妹は言葉を失った。目の前にいるバーダックは・・・・・・

 

 

 

「ククク・・・どうだ・・・」

 

 

 

二つの槍と剣は、バーダックの素手でガッチリと捕まれていた。

こんなことが・・・全力のスペルを装填させた一撃だ。それも二発分。それを素手で凌いだ・・・。やはり、幻想郷の常識でもありえない力を、この男は所有している。破壊はもうしたくない。と豪語しているが、この力が僅にでも幻想郷に牙を向いたら・・・。

霊夢も、意思はどうあれ、この男の力は幻想郷を滅ぼしかねないものだ、と判断した。やはり、排除しなければならないだろう。ありったけの霊力を込めてバーダックに近寄ろうとする。

すると・・・

 

 

 

 

 

ドクン!!

 

 

 

 

 

バーダックの体に大きな異変が起きる。霊夢やレミリア、パチュリーが気付いた違和感などではない。誰もが分かる大きな変化が起こった。

 

 

 

「う、あぐぅ・・・な、何だよ・・・これ・・・」

 

 

 

バーダックのオーラが急に勢いを増した。

 

 

 

「う・・・あ・・・があああああああああ!!??」

 

 

 

何の前触れもなく急に苦しみだしたバーダックに、誰もが動揺する。姉妹も、唐突の出来事にスペルを終了させた。あのオーラが、身体を蝕んでいるのだろうか?答えは分からない。だが、

 

 

 

「おじちゃん!?どうしたの!?大丈夫!?」

 

「その魔力・・・何がどうなってるのよ・・・」

 

 

 

バーダックに渦巻く魔力がどんどん強くなっていく。それに比例して、バーダックが感じる痛みも強くなり、更に苦しむ。

霊夢が様子を見ようと、一歩足を出す。その瞬間。

 

 

 

「あがぐ・・・うぐぅあぁ・・・」

 

(うぐぅ・・・腕が・・・熱い・・・焼ける・・・・・・)

 

 

 

魔力が腕に一点に集中され、更に禍々しさが増す。そして・・・・・・

 

 

 

「うがああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

 

 

渦巻く魔力が一気に放出された。溢れ出た魔力は、吐き気をもよおす程の悍ましさを高めながら、形を成型していく。

 

 

 

「あ・・・あ・・・・・・」

 

「そ・・・そんな・・・」

 

「アレは・・・あの形は・・・」

 

「あやややや!?カメラが裂けたぁ!!??」

 

 

 

 

 

【スピア・ザ・グングニル】

 

 

 

 

 

バーダックは、体の中で暴れてた魔力が全て放出されたため、苦しみが収まり、電源が切れたかの様に倒れ、意識を失う。そして、新たな問題が発生する。

術者の制御が無くなり、消えるかと思われた槍が、一向に消えない。それどころか、地下牢に溜まりに溜まったスカーレットデビルの魔力を喰らい、更に力を増していく。

 

 

 

「く・・・あれを何とかして消すわよ!!全員、全力のスペルを撃ちなさい!!!!」

 

 

 

霊夢の突然の叫び。それで目が覚めたのか、全員が事の重大さに気付く。このまま力を増し続けると、館が吹き飛ぶ。下手をすれば、人里を襲うかもしれない。最悪、幻想郷が滅びかねない。

パチュリーを咲夜が、気絶した妖精2人を慧音が抱えて、避難させる。霊夢の先導で、魔理沙文美鈴早苗妹紅が姉妹の元へ飛んで行く。

 

 

 

「レミリア、もう試合どころじゃ無い!!アレを破壊するわよ!!」

 

「私達で、何とかなるの!?」

 

「やるしかねえよ!!飛ばすぞ!!」

 

「勝てるとは思いませんが!?」

 

「お、おじちゃんは!?」

 

「今は捨てとけ!!こっちが最優先だ!!」

 

「半身の怨み!!」

 

 

 

8人がかりでバーダック・グングニルに向かい、カードに力を込める。

 

 

 

「【宝具】陰陽鬼神玉!!!!」

 

「【星符】ドラゴンメテオ!!!!」

 

「【疾風】風神少女!!!!」

 

「【秘術】グレイソーマタージ!!!!」

 

「【彩符】極彩颱風!!!!」

 

「【禁弾】スターボウブレイク!!!!」

 

「【紅魔】スカーレットデビル!!!!」

 

「【不滅】フェニックスの尾!!!!」

 

 

 

今もなお力を上げていくバーダック・グングニル。逆を返せば、まだフルパワーになっていない。未完成のうちに、複数のスペルを次々に打ち込んでいく。全方位からの打ち込みの為、中心で行き場を無くし、徐々にかき消えていくグングニル。

 

 

 

「よし、効いてる!!そのまま、撃ち続けて!!」

 

「く、頑丈だな・・・さっさと消えろおおおぉおぉぉ!!!!」

 

 

 

全員が出力を上げて、スパートにかかる。これで、槍が消え、無事終わると誰もが思った。その矢先に、事件が起こった。

 

 

 

 

 

「う・・・ぐぅぅうあ・・・はぁ・・・はぁ・・・ぁぁああうぅ・・・・・・」

 

 

 

 

 

フランの体力が底をつき始めた。そうとも気づかずに、全力のスペルを撃ち続けるフラン。周りのみんなも、目の前の槍を消すことだけに集中しているため、フランの疲れに気付く者は居なかった。そして・・・

 

 

 

「う、ぐうぁぁああああ・・・・・・ぁ・・・」フッ

 

「「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」」

 

 

 

フランの放つスペルが、意識消失のために唐突に途絶える。同時に、フランの方向に逃げ道が作られる。

 

 

 

「マズイ!!」

 

「フランっ!!??」

 

 

 

槍はフラン目掛けて勢いを増していく。文のスピードを持ってしても、もう間に合わない。瞬時に悟ったレミリアは、今にも叫びそうになる。

槍がフランを貫こうとする、その瞬間・・・

 

 

 

フランが消えた。

 

 

 

「・・・え?」

 

 

 

槍はそのまま、壁を貫き、どんどん奥へと行ってしまった。

 

 

 

「お嬢様、妹様は無事です」

 

「え・・・あ!!!!」

 

「咲夜さん・・・」

 

 

 

現れた咲夜の腕の中に、気を失ったフランの姿があった。一瞬みんなの気が緩んだが、更なる追い打ちが襲う。

 

 

 

ずどおおおおおおん!!

 

 

 

「っ!!!!槍が、地上に出てしまった!!!!」

 

「何だって!?」

 

 

 

霊夢が真っ先に気付き、みんなに知らせる。文は瞬時に自己判断で、1人先に地下牢から出ていく。スピードを生かして、山の仲間たちを援軍に呼びに行った。

 

 

 

「くそ!!私は、慧音の元へ行く!!里を守らないと!!」

 

 

 

次に飛び出したのは、妹紅だった。妖精や妖怪、神などは肉体が滅んでも、時間をかければ元に戻る。だが、人間はそうはいかない。一度でも死んでしまえば、それで終了だ。今は夜中だ。人間たちは、みんな人里で寝ているだろう。守らねばならない。

そして、霊夢と魔理沙が早速槍の始末に行こうとした、その時だった。

 

 

 

「・・・?水音?」

 

「水・・・まさか・・・」

 

 

 

槍が貫いた穴から、水が漏れ出ている。地下、槍、地上。導いた答えは・・・

 

 

 

「湖だ!!この壁と地盤の先に湖があるんだ!!それを、槍が貫いたんだ!!」

 

「って、事は・・・・・・」

 

 

 

壁のヒビがどんどん大きくなり、漏れてくる水の量が増えていく。

 

 

 

「逃げろおおおおおお!!!!」

 

 

 

魔理沙の叫びで、みんなが地下牢から館に通じる階段に向かって、飛んで行く。レミリアとフランは、吸血鬼。流水が弱点のため、より必死になって逃げるレミリアと、フランを抱える咲夜。早苗は、姉妹を流水から守るために、モーゼの奇跡を再現した。これで、少しは水から逃げる時間を作れただろう。

 

 

 

「あれだけのスペルをぶち込んだってのに、ビクともしなかったぞ・・・」

 

「・・・後の事は、一切考えない。全てのスペルカードを破壊。溜まってた力を一枚に集中させて、一気に放つしかない・・・」

 

「お前は、どれを選ぶんだ?」

 

「夢想封印しかないでしょ・・・」

 

「私は、断然マスタースパークだな。早苗、お前も手伝えよ」

 

「うーん・・・決めました。でも、3人で何とかなりますかね?」

 

「一枚を残して全てを破壊するの。全てのカードの力を一枚に・・・。私は56枚所有しているわ」

 

「私は確か・・・57枚だったな」

 

「私は25枚・・・少し力不足ですね・・・」

 

「咲夜はどうだ?あいつは30枚くらいあったはずだ!!」

 

「門番、あんたも手伝いなさい!!」

 

「もちろんやりますよ!!24枚。数は足りませんが、テクニックで補いますよ!!」

 

「これ以上、待ってる時間はない。このメンバーで行くわよ!!」

 

「文が間に合ってくれると、良いな・・・」

 

 

 

即席で、チームを作った。これだけのメンバーなら、行けるかもしれない。グングニル破壊のチームが、ここに集結した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地下牢。湖の水で溢れ、ほぼ全ての物が沈んでいった。たった1人のサイヤ人を残して。

 

 

 

「ぅ・・・俺は・・・気を失ってたのか・・・。まだ、息が出来る。・・・なるほど、天井か・・・」

 

 

 

地下牢の天井に、わずかに空気が残ったため、バーダックの呼吸するスペースが出来ていた。だが、頭一つ分しか残っていないため、酸素が尽きるのも時間の問題だろう。

バーダックは、水面に小さな何かが浮かんでいるのを見た。手を伸ばして、何とかソレを掴んだ。

 

 

 

(始まりの合図に使った、フランのコイン・・・!!)

 

 

 

バーダックは、コインを握りしめ、目をグッと閉じる。気を失ってる間に、一体何が起きたのか。

薄々気づいていたが、俺が所有する能力は、未来予知ではない。別の何かだ。はっきり言って、答えは何なのか分からない。だが、今まで感じた違和感を総合させて、違う力であることを思う。

 

 

 

(来い・・・・・・来い・・・・・・来てくれ・・・)

 

 

 

ドクン!!

 

 

 

体の底から、何かが響いた。自分の体を見てみる。金色の変身を既に遂げている。そして、合間を縫って紅いオーラがちらほら見える。さっきの試合中にも感じた違和感だ。

もっと意識を深く沈める。今の俺の体の中には、異質の力が宿っている。こいつを引き出すには、力の流れを上手く掴み取るしかない。

そういえば・・・

 

 

 

 

 

「この太極拳は、ただの体操ではありません。合気道、相手の力を利用する技の奥義なんです。力はガムシャラになっては操れません。同調させて初めて、本来の力を発揮します」

 

 

 

 

 

(美鈴が言ってた、あの言葉が鍵だ・・・)

 

 

 

バーダックはもう1度目を瞑って、意識をさらに深く潜らせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

槍は今の所、人里の方角には向いていない。最悪の事態は何とか回避しているが、それも時間の問題だろう。結成したチームに咲夜が加わり、作戦開始のポジションに着く。

 

 

 

「始めるわよ。咲夜、あなたのタイミングが全てを左右するわ。しくじらないでよ・・・」

 

 

 

全員が全スペルカードを引き出した。予定通り、一枚のカードを残し、破壊する。その時、文が合流した。

 

 

 

「八坂様方と、聖白蓮、そして豊聡耳神子らに、人里を守るように依頼してきました。天狗達で、留守の命蓮寺や神霊廟の警備を命じてきました!!」

 

「間に合ったか。お前も参加しろ!!」

 

「時間が無いから、手短に話すわ!!一枚のスペルカードを残して、全てを破壊して!!全部の力を一枚に集めて放つの!!」

 

「ふむ、賭けですね・・・でも、あれこれ言ってる暇は無いですか。やりますよ!!」

 

 

 

全員が配置につき、スペルの準備を始める。霊力に魔力、妖力に気。一人一人から溢れ出るエナジーが充実して、周囲に風が暴れる。

 

 

 

「カウント!!5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・」

 

「時止め!!」

 

 

 

咲夜の能力で、自分以外の時間を停止させる。みんなスペルを放つ直前で硬直している。今のうちに、全員を槍の元へ運ぶ。人数が多いため、労力と能力の消費が激しくなる。確実な決定打を槍にぶつけるために、咲夜は能力に全エナジーを使う。

 

 

 

4分後、標的の槍周囲にメンバーを集結させた。咲夜は自分の役割を終え、安全地帯に避難する。

そして、時止めを解除した。

 

 

 

「【霊符】夢想封印!!!!」

 

「【恋符】マスタースパーク!!!!」

 

「【華符】セラギネラ9!!!!」

 

「【風神】二百十日!!!!」

 

「【大奇跡】八坂の風神!!!!」

 

「【本能】イドの解放!!!!」

 

 

 

総力を駆使したスペルの嵐が、槍に襲いかかる。最初で最後の大勝負だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

能力で見えた、バーダック・グングニルが、幻想郷を滅ぼす、というもの。だが、バーダックは絶望しなかった。直感で分かったこと。それは、この未来は一つの可能性の未来である、ということ。つまり、回避不可能の決まった未来で無いということだ。

まだ希望はある。霊夢らが、力を合わせて立ち向かっているんだ。俺も行かなければ。

そう思ったバーダックは、遂に吹っ切れた。魔力を爆発させ、地下牢の天上を貫いて、地上に向かう。

外の空気を感じた時、バーダックは庭から大穴を開けて飛び出していた。逆立った赤紫に輝く髪、紅く靡くオーラ。その姿は、ビルスとの戦いに悟空が遂げた「超サイヤ人神」とも違う。溢れ出る魔力が、その証明だ。

 

 

 

「これ・・・俺の・・・」

 

 

 

バーダックは、拳を強く握りしめ、自分と同じ感じの魔力の方角に飛んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スペルを複合させての集中攻撃だが、いつまで経っても打ち消すことが出来ない。全員の力が尽きるのが先か、槍が搔き消えるのが先か。時間がかかるたびに、リスクの割合が上昇する。このままでは、本当に危険だ。

 

 

 

「うぐぅ・・・くそおおおお!!!!」

 

「ダメ・・・押し負ける・・・!!」

 

「ぐぅぅ・・・ここまで・・・ですか・・・」

 

「はぁ、はぁ・・・」

 

 

 

全力のスペルも、スタミナが切れそうになる。力が入らなくなってきて、踏ん張りも徐々に弱くなっていく。

 

 

 

「う・・・異変が・・・解決できないなんて・・・・・・」

 

 

 

リーダーの霊夢が、勝てないと見切り、諦めかけた、その時・・・

 

 

 

 

 

「霊夢と魔理沙を残して、スペルを解け!!!!」

 

 

 

 

 

突然の声が、メンバーを振り返らせた。そこには、赤紫の変身を遂げたバーダックの姿があった。深く考えずに、指示通りに2人を残して、スペルを解いた。霊夢と魔理沙は隣に並んでいたため、2人と逆方向に槍が押し出される。その先で、

 

 

 

「【終止符】ファイナルスピリッツキャノン!!!!」




よう、バーダックだ。一体俺の体に、どんな変化が起きたんだ?あんな変身初めてだから、俺がわかるわけもねえのによ・・・何!?俺の能力がはっきり分かった!?マジかよ。んじゃあ、教えて欲しいんだけど・・・その前に、あんた誰だ!?
次回、始まりのサイヤ人が幻想入り
【能力命名 大妖怪の助言】
絶対に見てくれな!



というわけで、新しい変身の誕生です。ゴッド?ブルー?いやいや、もっと心がワクワクする物ですよ。
ネタバレすると、新たな変身は、これだけではありません!!展開ごとにまた新しい超サイヤ人が登場しますので、これからも閲覧、よろしくお願いします。
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